2019年1月20日日曜日

対ロ秘密戦争を続けるデイープステーツ


2018年105日、ペンタゴンが146ページの文書を発行した。この文書の名称は「Assessing and Strengthening the Manufacturing and Defense Industrial Base and Supply Chain Resiliency of the United States」。狙いは何か?これはロシアと中国を相手にした戦争のための準備に関して述べたものである。
この文書についてはある著者(Andre Damon)が詳しく内容を説明している(注1)。それによると、米国が核大国の2番目および3番目の国家と全面的な対決を目指し、「今晩にでも戦争を始める」という軍事的目標を達成するためには、米国の経済を戦争経済に改編する必要があるというのがその趣旨である。米国の製造業ならびに防衛産業基盤はこの報告書を遵守し、我が国の兵士らが頼ることができるような「プラットフォームとシステム」を構築しなければならない。この複合体制には政府だけではなく民間部門も参画する。これには「研究開発組織」や「学究分野」も含まれる。換言すると、経済の全域が網羅され、社会全体が戦争準備の対象となる。
しかしながら、Andre Damonに言わせると、ペンタゴンが発刊した上述の文書については大手メディアは何故かほとんど報道しなかった。
もうひとつの記事(注2)によると、対ロ戦争はすでに秘密裡に遂行されているという。視点を少し変えて世界を観るだけで、われわれを取り巻く世界はガラリと変わってしまう。驚くほどだ。個々の出来事を独立した事象として観るのではなく、より大きな対ロ戦争という枠組みで改めて見直してみると、個々の事象が巨大なジグソーパズルの全体像を構成する重要な要素として浮かび上がって来るのだ。
本日はこの記事(注2)を仮訳して、読者の皆さんと共有したいと思う。

<引用開始>

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ロシアは1000年もの昔から存在する陰謀論に今でも狙われているのであろうか?この陰謀論は非常に古く、中央銀行を築き、君主に対してはもう一人の君主を擁立し、何世紀にもわたって継続されて来た。まさにこれはトランプが唱えるディープステーツのことではないか?ディープステーツは大金持ちや中央銀行および産業界の徒党が織り成すネットワークである。

今日、彼らはテロ攻撃を仕掛け、旅客機を撃墜し、世界中のメディアさえをも所有している。

2018年のクリスマスの日、イスラエルの軍用機は二機の民間航空機の背後に隠れてシリアを攻撃した。その内の一機の民間航空機はダマスカスに着陸した。レバノン政府はイスラエルによる自国の空域に対する侵犯と軍事行動は狂気の沙汰であると述べて、激しく非難した。イスラエルのこの行動はイスラエル首相のベンジャミン・ネタニヤフに関する「不信任」の投票から23日後のことであった。汚職の容疑によって彼は首相の任を解かれる可能性がある。

これと同様の攻撃が2018919日にシリア・ロシア軍に対して行われた。イスラエル機は着陸態勢に入っていたロシアのイリューシン20型偵察機の後方へ位置し、イスラエル機はロシア機を「人間の盾」として用いたのである。この行為によって、15人のロシア兵が犠牲となった。

キエフからの消息筋からの証拠によると、2014年に起こったMH17便の撃墜にはキエフで活動していたイスラエルのチームが関与していたことが今や判明している。ウクライナとアゼルバイジャンから発進したイスラエルのパイロットらはMH17便を「人間の盾として用いようとした。

しかしながら、この時は攻撃を行うべき地上の目標は無く、この出来事そのものはホワイトヘルメットによる偽物の化学兵器攻撃とよく酷似している。化学兵器攻撃をでっち上げ、世論を操作するために用い、NATOや米軍をその紛争に引きずり込むための仕掛けであった。

そのシナリオは次のような具合だ:

ウクライナの航空機を操縦するイスラエルのパイロットはSU27型機にイスラエル製の「レーダー・スプーフィング」を装着して地上攻撃を専門とするSU25型機になりすまし、マレーシア航空機を追尾した。モサドはキエフの管制塔に航空管制官を張り付け、過去に航空機による戦闘の歴史があることから「飛行禁止空域」とされている領域に向けてマレーシア航空の旅客機を誘導した。

この出来事を可能にしたひとつの要因は強力なレーダーを備え、二人乗りのイスラエルのF15戦闘機である。このF15機はアゼルバイジャンから発進した。イスラエルは2010年以降アゼルバイジャンにこういった軍事能力を備えて来た。この証言は投降したアゼルバイジャンの将校がアゼルバイジャンにおけるイスラエルの存在に関してイランの官憲に喋った内容である。アゼルバイジャンからイランを攻撃するという魂胆だ。

この非難の重要さから察するに、何らかの記録をこの時点で提供しておく必要がありそうだ。ロイター通信からの情報を下記に示しておこう:

トーマス・グラブ記者(ロイター) - イランの各施設を攻撃するというイスラエル独自の選択肢は中東全域をイライラさせ、米大統領選では主要な同盟国である米国を動揺させた。

ベンジャミン・ネタニヤフ首相はテヘランが核兵器能力のレッドラインに至るには1年を残すだけとなったと述べて、イライラ振りを示した。しかし、イスラエルの同胞の多くは米軍の支援も無しに行う一方的な攻撃はイランのように大きく、しかも遠距離にある敵国を攻撃することは失敗に終わるのではないかとの恐れを抱いている。

しかしながら、たとえワシントン政府の支援が無くてもイスラエルが単独ではないとしたらどうであろうか?

アゼルバイジャンは産油国であり、イランの北側に接し、旧ソ連の一員であったが、アゼルバイジャンの軍事政策に詳しい消息筋によると、イスラエルは、アゼルバイジャン側と共に、アゼルバイジャン国内の空軍基地とスパイ・ドローンを活用することによってイスラエルのジェット戦闘機が如何にして長距離攻撃を成功させることができるかを詳しく研究していたという。

それはネタニヤフがワシントン政府に期待する最強の軍事力や外交分野における援護からは程遠い。しかしながら、イスラエルの戦争計画では必ず表面化するイスラエルが持つ主要な弱点、つまり、給油、偵察、救助要員、等の課題に着目すると、アゼルバイジャンとの同盟関係はイスラエルが米国の支援なしでも軍事行動を起こす可能性に傾倒させる何らかのメリットがあるようだ。

これは広範な地域に暴力的な副作用をもたらすかも知れないし、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領はエネルギー産業に損害を与える可能性があるとして、多くの人たちが懸念している。彼の富はこのエネルギー産業次第である。あるいは、イスラエルからの好意を勝ち取ろうとする彼の政権を覆そうとするイスラム派をさらに挑発することになるかも知れない。

このストーリーの背後にはまだたくさんの事柄がある。たとえば、ジョージア政府との共犯行為である。2010年の7月、黒海に面するジョージアのポティ港で米国の艦艇「グラップル」から爆弾が陸揚げされた。この陸揚げを行った職員は直ちに「べテランズ・トウディ」の責任者であるジェフリー・シルバーマンにこの積み荷と目的地に関して報告をした。

話を元の筋書きへ戻そう。われわれのキエフの消息筋によると、計画としてはこうだった。イスラエルの諜報組織と一緒に作業をしているキエフ政府によって変更された飛行経路へMH17便を誘導し、ミサイルによって撃墜する。もしもこの計画が奏功しなかった場合は、同旅客機を追尾している戦闘機が撃墜するというものであった。 

2018321日、「低高度」で飛行するSU25機を操縦していたとして間違って非難されていたウクライナのパイロット、ヴラディスラフ・ヴォロシンが「自殺」した。しかし、実際には、イスラエル空軍のパイロットがSU27機を操縦していた。われわれの消息筋は彼は殺害されたのだと言う。ところが、英国のインデペンデント紙は下記のように報じた: 

マレーシア航空のMH17便を撃墜したとしてロシアが避難していたウクライナのパイロットは既報のごとく自殺した。

低空を飛ぶSU-25攻撃機を操縦したヴラディスラフ・ヴォロシン大尉は南ウクライナの故郷の町、ムィコラーイウの自宅で自殺したと地方紙が報じた。

ロシアの高官やメディアはヴォロシンがボーイング777型機を撃墜し、298人の乗客と乗員のすべてを殺害したとして非難していた。

しかしながら、2年間に及んだオランダの調査はロシア製のブク・ミサイルによって撃墜されたとの結論を下した。


本件に関してはワシントン所在の法律事務所とマレーシア首相との間で法的な対処に関して内密のやり取りがあった。その内容は下記の通りである:

モハマド・ナジブ・ビン・トゥン・ハジ・アブドゥル・ラザク首相閣下
マレーシア首相官邸
Main Block, Perdana Putra Building Federal Government Administrative Centre 62502 Putrajaya, Malaysia

201499

用件: マレーシア、カザナおよびマレーシア航空 

親愛なるトゥン・ハジ首相閣下:

マレーシアの代理人となり、マレーシア航空に関わる法的課題やその他の問題について国内ならびに国際的な協調体制を確立するに当たってわれわれが支援を提供するという当方からの申し出に対する閣下のご高配に感謝致します。

われわれは小国の指導者にとっては大きな挑戦となる国際的な課題を解決する閣下の卓越した外交を十分に理解し、感謝するものであります。私どもは閣下にさらに大きな成功をもたらすことが出来るものと自負しております。

われわれは次のような分野においてマレーシアの代理人を務めたいと考えます。そうすることによって、われわれはマレーシアや貴国のカザナ・ナショナル、航空会社ならびに閣下ご自身にとって大きな価値となることでありましょう:

MH17便事件、MH370便事件、等に関してマレーシア航空のための顧問弁護士の役割を提供いたします。例えば、リストラ、ブランド名の変更、労組問題、刑事裁判、民事裁判、等。

MH17便事件に関して閣下が国際刑事裁判所の判断を得たいとお望みでしたら、われわれはそのような裁判権を獲得するために閣下のために法律顧問を務め、ご支援を提供し、国連やウクライナ、ロシア、中国、フランス、英国、米国において閣下のために必要な役割を務めたいと考えます。

私どもの弁護士はMH17便の撃墜によるマレーシアや他の国の被害者のご家族ならびに貴国の航空会社に正義をもたらす上で指導的な役割を演じる用意があります。また、そうすることが可能でもあります。われわれはウクライナや反政府攻撃者、ロシア、米国、保険会社、もしくは、その他の団体・組織に対抗し、犠牲者のご家族や貴国の航空会社へ正義をもたらすために必要となる極めて複雑な多国籍訴訟を完遂する所存であります。

私自身が関与した個人的なコンサルタント業務の後、マレーシア首相はすでに脅かしを受けており、正義を目にすることはもう「許されない」だろうと私に告げた。この脅迫は「ディープステーツ」というわれわれの定義に相当する筋からもたらされたものであった。この事実はこの時点以前に報じられたことはない。

2014年717日、ウクライナ東部の親ロシア派地域の上空でマレーシア航空のMH17便が撃墜された。この事件に関して新たな情報源が名乗り出て来た。その主張が正しいとすれば、さらには、情報源を評価付けする手続きによって本情報が「起訴をすることができる」、あるいは、「高い信ぴょう性がある」と評価されれば、この情報は過去数カ月間の出来事にまったく新しい光を投じることになるであろう。

現在メディアによって描写されているように、情報は斑模様を呈している。共謀論を主張するブログによく見られる「点と点をつなぐ」ような推論、あるいは、トランプ大統領が大手メディアに関して暴露したような論理はめったには見られない。

端的に言って、ロシアは狙われている。ロシアの広大な領土、尽きることがない天然資源が何百年にもわたってモスクワ政府に「事故多発地域」という異名を与えて来た。ヒットラーやナポレオンが失敗に終わった試みが今でもなお実際には終ってはいないのである。また、他の者たちはロシアを相手に政治戦争、プロパガンダ戦争、経済戦争を遂行している。

「ロシアゲート」はそのような戦争のひとつの部分である。スクリッパル父娘毒殺未遂事件も然りだ。また、シリアで化学兵器攻撃をでっち上げ、それに関してロシアを非難することもまったく同列にある。

これらとは別に、ロシアはジョージアのトビリシで米国が関与している生物兵器作戦の目標にされているのではないかと推測できるような強力な証拠が存在する。一例を挙げると、多分、事故であったかも知れないが、致死性の高い、兵器化されたインフルエンザの毒素がジョージア国内で放出された。こういった「事故」は以前にも起こったことがあり、不思議な、説明の施しようがない豚インフルエンザの流行を引き起こしている。考え得る運び屋が存在しないにもかかわらず、この流行は何千マイルも離れた飛び地で発生したのである。

今日、われわれは指を差し始めた。そうするためには、われわれはディープステーツとはいったい何か、いったい誰なのかについて定義をしておく必要があろう。この言葉はトランプが初めて使ったものであるが、超政府的な采配の背後に「隠れた役者」を表現するのにはさまざまな言い方がある。歴史家は個人的な脅威を感じながらこのことを論じることになるのであろうが、その歴史は連綿と続き、実在の人物が登場し、本当の氏名が絡んでくる。歴史を通して観察される限りでは、この系譜は単に何世代という比較的短い期間ではなく、何世紀にもわたっているのである。

「国際的銀行家」あるいは「悪徳資本家」といった用語を使用することは余りにも過小評価した表現であって、妥当ではない。銀行家が国外へ追放された歴史は明確そのものである。英国からは1289年にエドワード一世によってある銀行家が追放された。スペインでは1492年にある銀行家が追放され、それ以降にも豊富な歴史がある。

連邦準備「銀行」の手によって米国で最近引き起こされた経済崩壊を調べると、まったく同様の特性を持ったディープステーツの姿がはっきりと見えて来る。ここで、われわれは1492年以前のスペインからスタートしてみよう。当時、スペインではパレンスエラ家が貸した金の高金利によって国家を搾り取っていた。新世界におけるスペインの黄金帝国はその時点よりも1世紀も後のことだ。

敵、即ち、パレンスエラ銀行カルテルは1942年にベニスへ逃亡し、「デル・バンコ」あるいは「オブ・ザ・バンク」と名前を変えて、今までの名前と犯罪歴とを捨てた。そして、彼らはベニスからドイツのウォーブルグという町へ引っ越して、姓を「ウォーブルグ」に変更した。この姓に聞き覚えがあるとすれば、それは1913年に「連邦準備法」を起草したポール・ウォーブルグのことだ。彼は連邦準備銀行の初代頭取となった。

先ず、米国は憲法で否定されている中央銀行を持つことになった。そして、何年か後には、米国はヨーロッパで戦争をしていた。これは単なる偶然であろうか?

他にも名前がある。たとえば、アストールズ、あるいは、アストールガスはスペインから追い出されていた。さらには、カボッツ。むしろ、カボタスと言った方がいいだろうか。彼らもスペインから追放された。これらの銀行家は奴隷制度とアヘンの売買によって米国に莫大な富を築きあげた。当時、アヘンの売買は中国で行われ、今はCIAによってアフガニスタンで行われているが、相変わらず昔と同じ家族が取り仕切っているのである。

これがディープステーツだ。他にも呼び方がある。それらの幾つかはあなた方もご存知だろう。また、たとえば、闇に隠れ、背後から糸を引く「新興財閥」とか「中心人物」といったあなた方が知らないようなまったく新しい呼び方も存在する。

これらの雑多な組み合わせにさらに加わった一団がある。グーグルとかフェースブック、あるいは、まったく目には留まることがない「シリコンバレー・ウオリアー」は政治、経済、通商、文化の分野で橋頭保を築き、彼らの存在は世界中の人々によって認識されている。彼らはディープステーツの諜報役、すなわち、「世界の知覚」の役割を持っている。
しかし、その知覚は病理学的には狂気じみており、その性格は犯罪者的でさえある。

千年以上もの歴史を持ってはいるが、彼らは変化し、適応する。しかしながら、彼らの行動パターンは丸見えだ。彼らはISISであり、アルカエダであり、彼らはCIAMI6であり、彼らは政府を買収し、戦争を行い、混乱は彼らの貴重な道具であり、人間性は彼らの餌である。

彼らにとっては自分たちの完全なコントロール下に収まらないものは何でもが脅威であるのだ。


著者のプロフィール: ゴードン・ダフはベトナム戦争時代には海兵隊の戦闘員であった。元兵士や戦争捕虜に関わる諸々の問題に何十年にもわたって関与して来た。また、安全保障問題を抱える政府に対して顧問役を務めた。「ベテランズ・トデイ」の上級編集者ならびに重役会の会長を務め、オンライン情報誌である「ニュー・イースタン・ルック」に寄稿している。


<引用終了>




これで、全文の仮訳が終了した。

ディープステーツについての具体的な解説をしてくれた著者に感謝したいと思う。この引用記事を読んだことによって、現在の世界を動かしているメカニズムを鮮明に理解することができるようになった。少なくとも、私にはそう思える。

米国が仕掛けている対ロ戦争のさまざまな局面の中でもっとも興味をそそられる出来事は、私の個人的な観点から言えば、MH17便撃墜事件だ。2014年の撃墜事件以降、オランダ政府を中心とした国際調査団が結成された時、私はこの調査団の構成内容では真実は究明されないだろうと感じていた。まったくその通りに終わった。この引用記事の著者であるゴードン・ダフも間違いなくそう信じている。マレーシア首相が脅迫を受けて、この事件を国際刑事裁判所へ告訴する道が閉ざされてしまったという事実はこのMH17便撃墜事件の本質を雄弁に伝えていると言えよう。この事件を操った黒幕にとってはマレーシア政府が配慮していた国際刑事裁判所への提訴は何としてでも潰さなければならないと必死だったに相違ない。

また、この撃墜事件にはイスラエルが大きく関与していたとする報告は「ああ、そうだったのか。やっぱりな~」という感じがする。イスラエルの関与に関する情報については、私は今までまったく気が付かなかったのだが、今後さらにわれわれの関心をひくことだろうと容易に想像される。




参照:

1Pentagon Report Points To US Preparations For Total War: By Andre Damon, Information Clearing House, Oct/11/2018

2The Deep State’s Secret War on Russia: By Gordon Duff, NEO, Dec/31/2018




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