2023年5月30日火曜日

イベルメクチンの効能を隠蔽する秘密の動き ― アルゼンチン

 

国連の世界保健機関(WHO)は、55日、新型コロナ感染症の大流行は収束したと発表した。

新型コロナ感染症に対する主戦場での戦いは終わったのだが、特定の領域における局地戦は今でも続いている。たとえば、それはRNAワクチンの製造・販売に従事し、金儲けに邁進した大手製薬企業に対して勇敢にも戦いを挑んだ安価で、安全性がすでに確認されている既存の医薬品「イベルメクチン」の有効性を報告した研究者の話である。

そして、もっと重要な点は新型コロナ騒動において主役を演じたmRNAワクチンの効能と安全性に関する議論は今も収束してはいないことだ。ワクチンの効能と安全性に関する公の筋書きにとっては極めて不都合な新事実が発掘され、新たな研究結果が次々と公開され、周囲の関心を集めている。不幸なことには、世界中で何千万人もの人たちがmRNAワクチンの長期的な副作用によって健康被害に苦しめられている。

ここで、コロナ後遺症に関する最近の論文(原典:Long COVID: major findings, mechanisms and recommendations: By Hannah E. Davis et al., Jan/13/2023)の冒頭に記載されている「要約」を抜粋しておこう:

コロナ後遺症は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染によって重症急性呼吸器症候群に見舞われた人たちの少なくとも10%で発生し、患者を衰弱させる疾患である。複数の臓器系への影響を伴い、200以上の症状が確認されている。世界中では少なくとも6,500万人がコロナ後遺症に見舞われていると推定され、新たな症例は日々増加している。生物医学研究はさまざまな病態生理学的変化や危険因子を特定し、この病気を特徴付ける上で大きな進歩を遂げて来た。さらには、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群や起立性頻脈症候群、等の他のウィルス発症疾患との類似性がこの分野の研究の基礎を築いている。他の数多くの論文を批評する当論文は最近の文献を調査し、主要な調査結果、他の症状との重複、さまざまな症状の発症、小児における後遺症、ならびに、予防接種の影響にその重点を置く。これらの重要な研究成果は長期にわたるコロナ後遺症を理解する上で重要であるが、現在行われている診断や治療の選択肢は不十分であり、主要な仮説に対処する臨床試験を優先する必要がある。さらに付け加えると、長期にわたる新型コロナ感染症の研究を強化するには、将来の研究においては先入観や新型コロナウィルス検査の課題を説明し、ウィルス感染の発症の研究に基づいて構築し、疎外された集団を含めて、研究過程全体を通じて患者を有意義に関与させる必要がある。

こうして、一般大衆はより多くの基本的な情報に接することが可能となり、より客観的な判断をすることができる環境がようやく構築されそうである。

本来ならば、安全性に関する調査研究を完了してから、ワクチン接種を開始するべきであった。だが、不幸なことには、そうしなかったがために何百万人もの人たちが不本意な死に見舞われたのである。しかも、ワクチンの製造・販売に関与する大手製薬企業によって捕捉された保健当局が初期治療をないがしろにする指針を出したがために、大多数の医師や病院管理者は自分たちの職やビジネスを奪われることを恐れて、当局の指針に従い、金銭的な報酬プログラムに勧誘された。米国の医療業界のさまざまな団体には連邦政府からの資金が流れ込んで、ワクチンの集団接種に向けて活動家たちを多忙にさせた。米国医師会は2021年にイベルメクチンの使用を排斥するキャンペーンを開始した。一般大衆はパニックに陥り、ワクチン接種会場へと足を運ぶことになった。小児科学会や産婦人科学会も連邦資金を受け取り、長期的安全性が確認されてはいないにもかかわらず、子供たちや妊産婦へのワクチン接種に扉を開いた。こうして、一般大衆は、子供たちから年配者に至るまで、集団接種に駆り出され、少なからずの人たちが致命的な健康被害に見舞われた。最悪の場合、ワクチンの副作用や間違いだらけの医療指針によって死亡した。

ここに「イベルメクチンの効能を隠蔽する秘密の動き ― アルゼンチン」と題された最新の記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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副題:アルゼンチンで最も広く読まれている新聞のひとつに最近掲載された記事はエクトル・カルバロ博士の研究とそれを抑圧しようとする政府の動きを詳述

アグスティナ・スクリによる次の記事は150年の歴史を有するアルゼンチンの日刊紙「ラ・プレンサ」紙に430日に掲載された。同記事は元の言語であるスペイン語から機械翻訳によって英訳されている。

新型コロナ感染症に対するイベルメクチンの有効性をロベルト・ヒルシュ博士とともに早期に実証した我が国のパイオニアの一人であるエクトル・カルバロ博士は彼の貢献に対しては何の謝意さえも寄せて貰えなかった。それどころか、彼の研究は彼に障害と迫害をもたらし、彼が研究を継続することや彼の研究成果が世に知られることを阻止する試みが成され、解雇の脅威、追放の動き、中傷、彼の名誉と彼の専門的および学術的名声に影響を与えるような侮辱へと発展して行った。

これはカルバロが主張していることである。すべてが始まってからほぼ3年が経過した今日、彼は新型コロナ感染症の大流行の間に市場にすでに出回っており、低コストで入手可能なこの医薬品の有効性を隠蔽するために活性化された秘密の動きについて公開することを彼は決心した。これはブエノスアイレス州の保健省によって進められた陰謀である。

カルバロは彼の信用を傷つけた計画に関与した当局者を法廷で報告しており、新型コロナ感染症の治療と予防のために彼が研究していたこの医薬品が使用されていたならば、数多くの命を救うことができた筈であるとして遺憾に思っている。「この治療薬を省略することによって、彼らは多くの人々を死なせた」とカルバロはラ・プレンサ紙とのインタビューで主張。「ブエノスアイレス州だけでも、死ぬべきではなかった人は42,000人にも達する」と彼は推定している。

カルバロは「エセイサ病院」の院長であり、同じヘルスセンターの診療所の責任者でもあり、1984年から2004年まで20年間働いた。その後、同病院はその名前を「エウルネキアン博士一般地域救急病院」と改名して、別の場所に移転した。インタビューの中で、40年以上も前に卒業した同医師はブエノスアイレス大学の学部生の教育も担当していたと語っている。

引退後、彼はエウルネキアン病院から呼び戻され、「完全に休眠状態にあった」教育研究エリアの「名誉職」を担当した。それ以来、彼はその分野の「顧問」となった。

カルバロは、新型コロナに対するこの医薬品の適用についての関心は「大流行の少し前から、デング熱、ジカ熱、チクングニア熱を治療するために世界の他の地域ではイベルメクチンを使用した研究が行われており、それらの研究を観察していた」ことによってもたらされたものであると述べている。

生体外での成果:

「少なくとも試験管内では良い結果を示した。今日までこれらみっつの病気の治療法や予防法がなかったため、この事実は格好の同機となった」と彼は言う。

「オーストラリアでは、レオン・カリーとカイリー・M・ワグスタッフには何が起こるかを見るためにイベルメクチンを新型コロナのサンプルに入れてみようと決心するまで特別な閃きは何もなかった。彼らはデング熱、ジカ熱、チクングニア熱に取り組んでいた。新型コロナ感染症の大流行が始まった時、彼らは自分たちの研究の焦点をちょっと替えてみた。すでに行っていた手順に基づいて続行した。そして、その時、試験管内でイベルメクチンが機能することを知った」と彼は説明している。

『それとは別に、深刻な新型コロナ感染症の写真は過度の炎症を示しており、免疫抑制剤を必要とするものであることが明白であった。つまり、コルチコステロイドが必要。そこで、20203月に「JAMA」誌でこのテーマに関する最初の投稿をし、その表題は「イベルメクチン+デキサメタゾン ― これは新型コロナ感染症に対する理想的な組み合わせ?」とした』と同医師は回想する。

「同誌はその投稿を公開しなかったので、われわれは自分たちで研究をすることにした」と彼は付け加えた。「当時、科学雑誌の出版は医薬品の製造企業によって支援されていることは知っていたが、それがそれほどに大きな問題であることは知らなかった」と彼は指摘する。

事実を評価する中で、カルバロは資金こそが彼らが直面した主要な困難であったと述べている。「試験管レベルでの研究を行うに当たっては医薬品を調達する必要があったが、われわれには十分な資金がなかった。われわれは独立した研究者であるからだ。」

「当時、私はエウルネキアン病院におり、ロベルト・ヒルシュはムニス病院にいた。しかし、誰もが病院スタッフのための保護具の購入に専念していたという単純な理由から、それまでは疥癬やシラミ、腸内寄生虫のために使用されていたこの医薬品の購入を許可するように院長に求めることはできなかった」と彼は述懐している。

「そのため、パナラブ、カサラ、エレアのみっつの研究所に大量のサンプルを提供して貰うべく、何を求めているのかを説明する必要があった。最初のふたつの研究所はとても寛大であったが、エレアは私たちに答えようともしなかった」と彼は説明する。

「ヒルシュはムニス病院でイベルメクチンによる予防研究を実施する許可を求め、病院の倫理委員会はそれを承認した。しかし、フェルナン・キロスの責任の下で保健省に提出された時、彼らは彼が満たすことができない要件を求めたため、この研究は拒否された」と彼は説明する。困難を克服するために、ヒルシュは参加した人々のインフォームド・コンセントを入手して、後ろ向き研究を行うことになった。「その研究はエウルネキアン病院でわれわれが行った研究よりも少ない人数で実施されたが、観察期間が長く、基本的な価値があった」とカルバロは指摘する。

「エウルネキアン病院の場合、私たちは対応する手順に従った。当時の ANMAT(アルゼンチンの食品医薬品規制当局)によると、疾病の流行が発生した際に医薬品市場にすでに存在している製品の効能を研究する場合、必要なステップは次のとおりであった。つまり、研究を行う病院の倫理委員会へ提案し、その承認を取り付け、ブエノスアイレス州の保健省の中央倫理委員会に報告を提出する。そうする前に、保健省の学術顧問であるマリオ・ローヴェレ博士とズーム会議を開いて、われわれが研究したいことを彼に説明した。ローヴェレは私たちにこう言った。「あなた方は外に出向いて、他の病院にも参加するように説得しなければならない。これは20203月のことだった」と彼は説明する。

研究の開始:

「病院の倫理委員会の承認とエセイサ市の倫理委員会の追加承認を得て、治療と予防に関するふたつの研究を同時に開始した」とカルバロは続ける。

「われわれにはイベルメクチンによる予防を希望する100人以上のボランティア(病院のスタッフや家族)があって、このグループを別のグループと比較した。彼らのほとんどは平均年齢が40歳で、待機医師、救急車の乗組員、待機看護師、等、重要な分野で働いていた」と彼は指摘する。

「もうひとつの研究はすでに新型コロナ感染症が確認されている患者に対する治療を研究するもので、重症度表を作成し、患者の状態に応じて投薬を管理する必要があった。外来患者と入院患者がいた。重症度スコアを作成し、それぞれにどれだけの用量の薬を与えるか、そして、薬をどのように組み合わせるかを研究した」と彼は続ける。

「対照群のメンバーとそれぞれが一致する患者で構成され、合計32人の患者の内で1人だけが死亡した。対照群では8人が死亡した。つまり、イベルメクチンの投与は当時使用されていた他の治療法(回復期血清、ヒドロキシクロロキン、ロピナビル、リトナビル、等)に対して71の有効性を示した」と彼は熱狂的に話す。

134人の軽症患者は誰もが入院する必要はなかった。だが、それと並行して、公式統計によると、軽症と診断された患者の10%は悪化する傾向があり、入院した」と彼は比較する。

これらの前向き研究は4月にエウルネキアン病院で開始され、5月に終了したと研究者は言う。

「予防研究では、1か月後に対照群で14の症例があり、予防としてイベルメクチンを投与した群では症例はゼロであった」とカルバロ氏は言う。彼らがこういった研究を行っているという噂が広まり始めたのはまさにその頃であったと彼は言う。

承認を得た後に、clinicaltrials.govの サイトにこの研究を登録したと同医師は指摘している。このサイトは米国立医学図書館の一部である。そして、研究が完了した時、彼らは結果を保健省に提出した。しかし、保健省は何の応答もしなかった。

「そのため、われわれは研究結果を国立医学図書館に提出した」とカルバロは言い、これらは新型コロナ感染症の予防と治療におけるイベルメクチンに関する世界初の研究成果であったと彼は強調する。

同研究者の説明にはアクセル・キシロフ知事、当時保健大臣を務めていたダニエル・ゴラン、および、副大臣のニコラス・クレプラクによるエウルネキアン病院への訪問の様子が含まれている。彼らは病院長から研究結果を受け取った。『「そうそう、彼らがこれをやっているのは知っていたよ」とクレプラクが応じた』とカルバロは言う。

さまざまな問題:

それ以降、同医師の事実評価によると、さまざまな問題が始まった。「8月に州保健省から電話があった。電話の主は大臣の私設秘書で、彼は病院で研究を続けることはできない、研究結果を公表することはできないと私に告げて来た。」

「研究はすでに完了しており、研究結果はすでに米国立図書館と「Journal of Infectious Diseases」誌に掲載されていると私は彼に言った」とカルバロは言う。「その男は私の話を遮って、私がやったことは自分の立場を危機に曝すだろうと私に言った」と同医師は言い、「関連する委員会の承認を得ており、彼は引退したので失う立場は何もない」と述べ、自分自身を擁護したと主張した。だが、彼は忍耐力を失い、電話を短く終わらせた。

カルバロによれば、「10日か15日後に州政府の中央倫理研究委員会から病院に電子メールが届き、それは病院内で私が実行できる機能のすべてから私を排除するように要求してきた。」彼の友人であった院長に傷を付けないためにも、カルバロは自分が「名誉職」を保持していた立場から自由意志で辞任することに決めた。

しばらくして、同医師は、家族や元級友たちを含めて、電子メールの連絡先リストの多くの人々が同じ電子メールを受信したことを発見したため、彼のコンピューターがハッキングされた可能性があると疑っていると述べている。

カルバロによると、この電子メールは202093日付けで、ブエノスアイレス州の中央倫理委員会の委員長やコーディネーターを務めるカルロス・バーガーとシルビア・イネス・サンチェスによって署名されていた。そして、これらの研究に関して州の保健省や倫理委員会の承認もなしに研究結果を出版してしまったことを非難し、それが故に、法律11.044 に対する違反に関して調査を開始し、倫理委員会はこの状況について他の管轄当局にも連絡するよう警告されているという。つまり、これは全国的な規模の話である。

カルバロは、彼の個人的な名誉と専門的、学術的、教義的、科学的な名声に影響をもたらしたとして、中傷、名誉毀損、道徳的損害についてこれらふたりの役人に対して訴訟を起こした。

今日、同医師は「5月末に研究が終了するとすぐに、すべての研究結果はワッツアップによって保健省に送られた」と主張している。「彼らは研究結果を見なかったのか、彼らがそれらをどこかに片付けたのか、それとも、隠したのかどうかは分からない。私には分からない。何が起こったのかというと、私たちが行った研究が公になり、新聞や雑誌に掲載され、さらには、公共のテレビでも放映されたので、彼らが無知を主張することは不可能であった。」

彼の意見では、この出来事の結末のすべては「この情報を排除することによって、彼らは多くの人々を死なせた」という点に尽きる。

「死亡率が7人から1人に減り、50,000人から60,000人が死亡したブエノスアイレス州でこの比率を適応すると、死亡すべきではなかった人は42,000人にも達することを意味する。そして、いったい誰がその責任を負わなければならないのか?」と彼は尋ね、結論を下す:「世界の他の地域では、政府の責任者を必要な共犯者として認定する裁判が始まっている。」

元記事をお読みいただきたい: https://www.laprensa.com.ar/528981-La-trama-secreta-para-ocultar-la-eficacia-de-la-ivermectina-en-el-pais.note.aspx

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これで全文の仮訳が終了した。

アルゼンチンでイベルメクチンの使用の有効性を研究し、文献を発表し、パイオニア的な存在であるエクトル・カルバロ博士と彼の同僚研究者は不当に扱われ、職場から追放された。そして、今、彼は自分たちを追放したブエノスアイレス州の職員二人を名誉棄損で訴訟を進めているとのことだ。

日本医師会のホームぺーじを見ると、医師の基本的責務としてA-6節で「ヒポクラテスと医の倫理」が説明されている

ヒポクラテスの誓い」は二千年以上前の医療状況下で書かれたものであるので、一部の内容は現代に適さないものもあるが、多くは現在でも医療倫理の根幹を成している。患者の生命と健康保持のための医療を要とし、患者のプライバシー保護、医学教育における徒弟制度の重要性、専門職としての医師の尊厳など多岐にわたっていると解説している。そして、ヒポクラテスの誓い」は国際的に採用されており、これを現代的な言葉で表したのがWMA(世界医師会)のジュネーブ宣言(1948年)である。

それにもかかわらず、新型コロナ感染症の大流行においては人々の健康や生命を守ることは最優先順位から外され、金儲けに執着する大手ワクチン製造企業によって捕捉されたWHOや各国の政府機関は人々の健康と生命を守るとの美名の下にさまざまな愚行に走った。その結果は惨憺たるものである。世界中で数百万人が不本意にも死に追いやられ、数千万人が今もワクチンの後遺症に苦しんでいる。

アルゼンチンの事例と似たような話は、恐らく、多数存在すると容易に推測される。何故ならば、ワクチン接種を少しでも広く実施しようとするあまりに彼らが駆使した虚偽情報の数々、反対者に対する職場からの追放、脅迫、大手メデイアによる大合唱、都市閉鎖、社会的距離、ワクチン接種の義務化、規制に違反した者に課す罰金、ワクチンパスポート、等は健全な思考からは逸脱していた事実を考えると、実際に起こった状況とは真逆の状態がその座を奪う可能性はゼロではなかったものの、極めて低かったと思う。

民主党系の知事が君臨する米国のいくつもの州、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、オーストリア、ドイツ、等においては恐怖感が煽られ、より厳しい規制が導入された。各国の首脳はあたかもお互いに競争をしているかのような観を呈した。つまり、医の倫理は忘れ去られ、愚行が大行進したのである!

 

参照:

1The secret plot to hide the efficacy of ivermectin in Argentina: By FLCCC ALLIANCE, 20 MAY 2023

 




2023年5月25日木曜日

細菌性肺炎の治療を逸したことが病院での死亡の大部分をもたらした。2020年の4月、私は偽陽性を出しやすい非定量的なPCR検査は致命的であると警告していた

 

55日、国連の世界保健機関(WHO)総裁は新型コロナ感染症の大流行が収束したと宣言した。新型コロナの感染者数は765百万人、死者数は692、ワクチンの接種回数は133億回となった。(出典:WHO chief declares end to COVID-19 as a global health emergenc: By UN News, May/05/2023

524日の報道によると、新型コロナの大流行が収束してから、WHOは新型コロナワクチンの危険性と副作用について発表した。医師たちの情報を参照しながら、このことは出版社「Novye Izvestia」が報告している。(出典:WHO recognizes coronavirus vaccine as dangerous after the end of the COVID-19 pandemic: By Novye Izvestia, 24.05.2023

新型コロナワクチンについてその効能や安全性に関して公式の説明には都合の悪い見解を発したことによって、どれだけの数の医師や研究者たちが医師免許を剥奪されたり、研究費を中断されたりしたのだろうか。それについては知る由もない。一時、そういった報道があったが、間もなく報道は立ち消えた。だが、新型コロナワクチンを巡っては暗黒の世界を暴こうとする批判や疑惑、不信の念の表明は、最近、後を絶たない。こうして、今や、米国のCDCFDAも批判の対象となっている。

524日の報道では、新型コロナの大流行の収束の後、WHOはコロナウイルスワクチンの危険性と副作用について報じた。WHOは、手のひらを返して、今はこう言っている。子供たちは予防接種を受ける必要はなく、大人は3回以上予防接種を受けるべきではないと述べている。それと同時に、一部のグループの人々にとってはコロナウイルスに対する予防接種は危険であるとさえ述べている。

これらのコロナウイルスワクチンの危険性と副作用に関する最新のWHOの見解は実に不可解である。1年前、2年前でさえも今回と同様の指針を出せたのではないだろうか?当時、少なくとも、医師や科学者らが提示した反論や意見に対して真摯に聞く耳を持っていたならば、692人もの死者数を記録することにはならなかった筈だ。

だが、規制当局が大手製薬企業によって捕捉され、科学が政治によってハイジャックされたことから全世界は暗黒郷の中で3年余りを過ごすことになった。

ここで敢えて穿った見方をすれば、口の悪い輩は次のように言うだろう。新型コロナウィルスは変異を繰り返して、致死性を弱め、当初のワクチンの効き目も弱まってしまった。今や、大手製薬メーカーは133億回分の接種に要する大量のワクチンを世界中の国々から発注して貰い、十分な金儲けをした。WHOは自分たちの隠れた役目を果たしたと判断をしたのだ・・・

ここに「細菌性肺炎の治療に逸したことが病院での死亡の大部分をもたらした。2020年の4月、私は偽陽性を出しやすい非定量的なPCR検査は致命的であると警告していた」と題された記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。規制当局が大手製薬企業によって捕捉され、科学が政治によってハイジャックされたことによってもたらされた悲惨な側面を再確認しておきたい。

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副題:(悲しいことには)私が正しかったことを私たちは、今、理解している。

厳格な当局からの命令を受けて、収益性が極めて高い「新型コロナプロトコール」に固執しようとする病院のプロトコール主義者たちは、制度的な失敗とも言える圧倒的な嵐によって新型コロナで入院した患者の大多数を死に至らしめた可能性がある。

2020年の初頭、私は市販のキットは内部の陰性対照を使用してはいないことから、非定量的なPCR検査の乱用により新型コロナウィルスの偽陽性率が恣意的に高くなるとFDAに警告した。この検査がスクリーニング装置として使用されることになっていたことから、私が指摘した「症例」の大部分は誤診であっただろう。そして、有病率が低い時に不完全な検査でスクリーニングを行うと、陽性者たちの間では陰性よりも偽陽性が多くなる。

呼吸器系感染症の症状がある者が検査を受けた人たちの間にいることは分かっており、新型コロナに対するファウチの医学的アプローチは人々に家に帰って待機し、病気になるに任せるという点にあることは分かっていたので、細菌性肺炎や肺の真菌感染症などの治療可能な状態にある人達に対する治療には欠陥があった。このことから人々が死亡することは明白であった。

さて、NIHから資金提供を受けて行われたイリノイ州シカゴの研究者たちによる研究によると、未解明の呼吸器感染症(新型コロナウィルスが必ずしも関与しているわけではない)の患者が人工呼吸器には「反応」しなかった人たちの間に多く存在していることが判明した。

著者の注記:

「最近のデータは急性新型コロナ感染症の患者から得られた剖検標本の90%以上に二次性肺炎が最大で40%に存在し、肺炎またはびまん性肺胞損傷が存在することを示唆している(18)。これらの観察結果と軌を同じくして、われわれや他の研究者たちは人工呼吸器を必要とする新型コロナ肺炎患者においては人工呼吸器関連肺炎(VAP)の発生率が高いことを発見し、VAPなどの細菌による重篤な感染が新型コロナ患者の死亡率に大きく寄与する可能性があることを示唆している(71922)。これらの知見は、原発性新型コロナウィルスの感染に直接起因する比較的低い死亡率は未解明のVAPに起因する死亡リスクの増加によって相殺されるという対立仮説を促す(23)。

彼らは次のように結論を下した:

「これらのデータは、重篤な新型コロナウィルスによる肺炎に関連する死亡率は、より多くの場合、未解明のVAPに見舞われるリスクを高める呼吸不全に関連しており、多臓器機能障害に関連する頻度はより低いことを示唆している。」

この研究によって、当然のことながら、人工呼吸器を使用している細菌性肺炎の患者は最も高い死亡率を示すことが分かった。彼らの分析は、人工呼吸器への接続後48時間以内に検出された細菌性肺炎の症例に限定されてはいるが、入院時には細菌性肺炎が診断されてはいなかった症例と院内で発生した症例(院内感染)とを区別してはいなかった。新型コロナ感染症と診断された患者の細菌性肺炎の検査が不十分であったことから、重感染の割合は明らかではない。

この研究は、「新型コロナ感染症」の症例の内で、恐らく、58%は新型コロナ感染症以外の呼吸器系の問題であったという驚くべき可能性に繋がる(43%が細菌性肺炎で、16%が呼吸不全といった非病原体が原因)。「新型コロナ感染症」として扱われたこれらの患者は、誤診または過小診断のせいで無治療という過酷な運命に曝されたのである。

新型コロナ感染症に起因する死亡例の内で何パーセントが細菌性肺炎の標準治療によって死亡を避けることができたかは不明ではあるが、その可能性は潜在的に非常に高い。ファウチの処方箋、つまり、何もしないで患者は家で待機し、コルチコステロイドも、それが細菌である場合に備えて抗生物質も使用しないというアプローチは新型コロナ感染症の死亡率を必要以上に高くした。

参照:ガオ、他、2023年。「機械学習は未解決の二次肺炎を新型コロナ感染症を含む重篤な肺炎患者の死亡率に関連付けてくれる」:臨床調査ジャーナル(2023) DOI: 10.1172/JCI170682

https://www.jci.org/articles/view/170682/pdf

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これで全文の仮訳が終了した。

著者は「新型コロナ感染症の症例の内で、恐らく、58%は新型コロナ感染症以外の呼吸器系の問題であったという驚くべき可能性に繋がる」と紹介している。

WHOは全世界の総死者数は692人であると言った。692万人の58%は401万人に相当する。これらの人たちは、家に帰って待機し、病気になるに任せるというファウチの医学的アプローチに従うのではなく、まともな初期治療を受けていたならば、今も存命していたのかも知れない。金儲けに走る大手製薬企業によって規制当局が捕捉され、科学が政治にハイジャックされたことがもたらした代価は余りにも大きい!

参照:

1Missed Bacterial Pneumonia Cases Left Untreated Were the Majority of COVID-19 Hospital Deaths. In April 2020, I Warned About that the False Positive-Prone Non-Quantitative RT-PCR Was Deadly: By JAMES LYONS-WEILER, Popular Rationalism, May/17/2023

 



2023年5月22日月曜日

連中は市民に向かって発砲した― マリウポリの住民は2014年の戦勝記念日の虐殺を思い起こす

 

まず、ロシア・ウクライナ戦争に関して米国で今何が起こっているのかを吟味しておこう。

最近、ニューハンプシャー州のゴフスタウンにあるセント・アンセルム・カレッジでCNNのケイトリン・コリンズ記者が会場を埋め尽くした聴衆の前でトランプ前大統領にインタビューを行った。両者の間では極めて興味深いやり取りがあった。

私がもっとも興味を覚えたのはロシア・ウクライナ戦争に関連した次のやり取りだ:

コリンズ:しかし、ここでの問題はあなたが再選された場合、あなたはウクライナに武器と資金を与えるのだろうかということです。

トランプ:私はじっくりと座って、皆さんにこう言いたい。もし私が大統領になったならば、この戦争は1日で、つまり、24時間で決着させる。

コリンズ:この戦争を1日でどうやって解決するのですか?

トランプ:まず、プーチンと会い、ゼレンスキーとも会う。どちらにも弱点があり、どちらにも強みがある。そして、24時間以内にこの戦争は決着するだろう。戦争は終わらせる。絶対に終わらせる。

コリンズ:ウクライナにはこの戦争に勝ってもらいたいですか?

トランプ:私は勝ち負けの観点でこの戦争を見てはいない。私は戦争を解決するという観点で物事を考えている。だから、われわれはこれらの多くの人々を殺し、国家が崩壊するのを阻止するのだ。

コリンズ:あなたは何をしたいのですか?私はそのことについて再確認したいのですが。あなたは・・・の観点では考えてはいないと言いましたよね。

トランプ:しかし、あなたがしなければならないことのひとつは・・・

コリンズ: ・・・が勝つか負けるか・・・

トランプ: あなたは入手しなければならない・・・。ヨーロッパを取り込まなければならない・・・ 

コリンズ:大統領、そのことについて再確認していただけますか?なぜならば、それはあなたがたった今言ったことは実に重要な声明であるからです。

トランプ:済まないが、もう一度言ってみて欲しい。

コリンズ:ウクライナとロシアのどちらにこの戦争を勝たせたいのかを言えますか?

トランプ:私は皆が死ぬのをやめて貰いたいのだ。皆が死んで行く。ロシア人とウクライナ人が。私は彼らが死ぬのをやめて貰いたいのだ。

トランプ:そして、私はこれを成し遂げる。私は戦争を24時間以内に終わらせる。私はこれを成し遂げるのだ。これを実行することができる大統領としての権威が必要だ。

この種のインタビューでは質問と答えがうまくかみ合わないことがしばしば起こるが、今回のインタビューも例外ではない。視聴率を上げることにしか関心がないCNN記者とトランプ前大統領との視点の違いが極めて鮮明に浮かび上がった。近視眼的なCNNの記者の質問はロシア・ウクライナ戦争にどっぷりと浸かっているバイデン政権を後押しをし、共和党の大統領候補を何とかやり込めようとすることだけに集中した。それに対して、トランプ前大統領の基本的な関心は米国が金喰い虫の戦争から撤退し、国内問題に注力することにある。両者を比べると、明らかに、ロシア・ウクライナ戦争を見る視点やそれを考える精神構造には極めて大きな違いがある。来年の米大統領選について考えれば、民主党や共和党のどちらかを支持する選挙民のことは別の議論として残すとすれば、トランプ前大統領はこのインタビューを通じて浮動票のハートを鷲掴みにしたのではないかとさえ感じられる。

このインタビューから数日後、トランプ前大統領には追い風となる出来事がもうひとつあった。516日の報道によると、ダーラム報告書が公開された。これはトランプ前大統領がロシア政府と共謀していたのかどうかに関して3年余りの時間を掛けて調査してきたジョン・ダーラム特別検査官からの最終報告書である。その中で、同特別検査官はトランプとロシア政府との間の共謀を示す証拠は見いだせなかったと報告している。この報告書もトランプ前大統領の選挙戦には追い風となろう。

奇しくも、これらの最近の出来事はロシア・ウクライナ戦争の今後の方向性を示しているのではないだろうか。

情報戦争によって事実が歪曲され、真実は報道されず、一般大衆の洗脳が巧妙に行われ、われわれ一般大衆は洗脳されている事実にさえも気付かないのが現状だ。残念なことには、真実が正しく理解されるまでには長い時間を要する。

ここに、「連中は市民に向かって発砲した ― マリウポリの住民は2014年の戦勝記念日の虐殺を思い起こす」と題された記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有したいと思う。

大手メディアのプロパガンダに振り回されずに歴史を振り返ることによってロシア・ウクライナ戦争の背景を少しでも客観的に理解することが重要だ。言うまでもなく、この重要性は新型コロナ禍におけるワクチン戦争を通じて学習したばかりである。

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Photo-1: © Sputnik / Valery Melnikov

20142月に非合法的に権力を掌握したネオナチによって牛耳られたキエフ政権はロシア語の使用を禁止し、ドンバス地域でロシア寄りのウクライナ人を脅迫した。マリウポリの住民たちはウクライナの超国家主義者と軍部が9年前に市内でいかにして戦勝記念日パレードの参加者を殺害し、迫害したのかについてスプートニク社に語ってくれた。

201459日、キエフ政権は、当時ウクライナ東部の都市マリウポリの市民が戦勝記念日のパレードを開催するのを防ぐために民族主義者や重装備の軍隊を派遣した。この動きは20142月のクーデター後に樹立されたウクライナ政権とそれを支援する西側が追求する、厚かましい反露政策の一環として行われた。

関連動画:”How Kiev Nazis Turned Sacred May 9 Victory Day Into Massacre in 2014”: 0:41, © Sputnik, https://youtu.be/mKYPI1Vra_4

59日、ソ連邦崩壊後のロシアの人々は1945年にソ連がナチスドイツに勝利した歴史的偉業を祝っていた。ソ連邦を構成する国家グループからは2700万人の命が奪わた。1991年に旧ソ連邦が崩壊したにもかかわらず、この戦争の歴史的記憶はソ連崩壊後の共和国の住民にとっては長い間強力な統一要因として役立ってきた。

「これはわれわれの祝日であって、われわれの祖父たちの勝利の日だ」と、マリウポリの住民であり、ドネツク民兵のオルガ・セレツカヤ大尉は言う。彼女は201459日の催事の参加者だった。「私の祖父は大祖国戦争(ソ連の人々がナチスドイツとそのヨーロッパの同盟国と戦った解放戦争に関して用いられる用語 ― スプートニクの注釈)で戦って、戦車長を務め、上級軍曹としてこの戦争の全体を体験し、捕らえられ、脱走し、ベルリンに到着した。彼は戦争について話すのは好きではなかった。この日、59日は私たちにとってはファシズムに対する大勝利を祝う祝日なのです。」

20142月にキエフで政権を掌握した連中は、彼らの多くがナチスの協力者であるロマン・シュヘービッチやステパン・バンデラのイデオロギー的相続人であり、ウクライナ民族主義者組織(OUN)とその準軍事組織であるウクライナ反乱軍(UPA)の悪名高い指導者でもあったことを考えれば、この休日に対する恨みを隠しさえもしたことはない。

「私の曽祖父は大祖国戦争で戦った。戦争についての彼の話を聞きながら、私は大きくなった。連中はこの日が私たちにとっては神聖な祝日であることを知っていた。そして、連中にはあらゆる方法でこの日を台無しにすることが必要であった」と、201459日のマリウポリでの催事の参加者であり、ドネツク民兵の経験者でもあり、ドネツク人民共和国(DPR)軍の軍人であるヴィクトルは言う。

Photo-2:マリウポリでの戦勝記念日の祝い © Sputnik / Valery Melnikov

マリウポリの擁護者は退役軍人たちを防護する手立てを準備:

「正確に59日当日から始まるのではなく、ナショナリスト大隊である「右派セクター」*からは何らかの挑発があることを私は予期して、彼らの攻撃に対して準備をしていた。だから、この話は当日よりも少し前から開始します」とヴィクトルは言った。

マリウポリ住民の懸念は正当化された。つまり、ちょうど一週間前、第二次世界大戦時代の「バンデラ信奉者」の血を引くウクライナの超国家主義者や民兵らは201452日にオデッサの「労働組合の家」で約50人の親ロシア派活動家を生きたまま燃やし、殴打して、殺害したのである。

OUN-UPAの反乱者たちは一般にバンデラ信奉者と呼称される。彼らは1941年にキエフのバビヤールで約34,000人のユダヤ人を処刑し、1943年から1945年の間にヴォルヒニアとガリツィアで女性や子供、高齢者を含む少なくとも88,700人のポーランド人を相手に行った大規模な民族浄化について特に責任があった。ウクライナの民族主義者たちはユダヤ人やポーランド人、ロシア人、ロマの人々(訳注:「ロマ」とはジプシーの別称)を、ならびに、その他の少数民族を虐殺し、彼らを「人間以下」と呼んだ。バンデラ信奉者は犠牲者を非人間化し、恐怖を引き起こすために犠牲者の遺体をばらばらにした。

Photo-3:国際

関連記事:Journo: I Can be Jailed for Treason in Ukraine for Telling Truth About 2014 Odessa Massacre”: By INTEL DROP, May/02/2023 07:00 GMT

OUN-UPAはナチスドイツと協力したことで有名である。驚くべきことに、キエフの「マイダン革命」では何人かの参加者らは黒やカモフラージュで身を包み、奇妙な数字14/88を施した盾を持っていた。オープンソースによると、14は「白人至上主義者」のコードであり、「88」は暗号化された「ハイルヒトラー!」のスローガンである。(H」はラテンアルファベットの8番目の文字。) ウクライナの民族主義者のもう一つのお気に入りのシンボルは、同テロ組織がPR目的でブランド変更を行った20226月まで悪名高いアゾフ大隊*によって誇らしげに着用されていたナチスのヴォルフスアンゲル記章である。

「私たちは街中に分散配置され、迅速に対応できるグループを持っていた。車のトランクには攻撃を撃退するためのパイプやガラクタが入っていた」とヴィクトルは回想する。「それぞれに市内の特定のエリアが割り当てられた。しかし、その主力はパレードが行われることになっていたマリウポリのレーニン通りに沿って配置された。レーニン通りに沿って車があった。皆は挑発を防ぐ準備ができていた。」

Photo-4:マリウポリ内務局 © Photo : Olga Seletskaya

59日の朝から、私たちは第二次世界大戦退役軍人のパレードを守る準備をした」とオルガは言う。「前日、挑発が準備されているというメッセージを受け取り、私たちはこのような対応をした。挑発とは59日にマリウポリで退役軍人の列が処刑されるというものであった。このメッセージは法執行官からのものであった。事実、キエフの連中は一日早く到着していた。そして、血腥い挑発を行うよう手配し、退役軍人の列を撃つように命令した。すべての決定はキエフで行われ、この惨たらしい挑発の命令はキエフから来た。」

ヴィクトルとオルガはマリウポリ劇場で自分たちの持ち場を整えた。彼らには、第二次世界大戦中に米国や英国の連合軍とともにナチズムと戦った退役軍人を保護する準備ができていた。

Photo-5:オルガ・セレツカヤ © Photo : Olga Seletskaya

戦勝記念日での虐殺:

戦勝記念日のパレードは退役軍人や他の民間人らが街中を行進することで始まった。

「すべては平和で、すべてが順調で、穏やかだった」とオルガは言う。「このパレードを守るのを手伝う法執行官さえもいた。パレードはナヒモフ通りに沿ってレーニンスキーコムソモール広場の方向に進んだ。」

だが、ある時点で、マリウポリ内務局の地域で彼らは銃撃音を聞いた。

「民間人はすぐにある方向に、警察署の建物に向かって走り出した」とヴィクトルは言う。「われわれは彼らと一緒にそこに急いだ。」

その瞬間、彼女の電話が鳴り始めたことをオルガは思い出す。彼女を呼んでいたのはスラヴィクという少年だった。彼は建物が攻撃され、中には負傷者がいるとオルガに言った。「俺たちをここから出してくれー!」とその少年は懇願した。

Photo-6:マリウポリ市役所近くのバリケード。20144月。© Photo : Olga Seletskaya

その日の早い段階で、右派セクターは戦勝記念日の催事が始まる前にマリウポリ内務局に到着していたことが判明している。右派セクターのナショナリストらはマリウポリの警察が第二次世界大戦の退役軍人の集会を解散させることを要求した。マリウポリ警察はそうすることを拒否。ナショナリスト民兵と法執行官の間の口頭での小競り合いは最終的に銃撃戦へと変わった。

「マリウポリ内務局の建物に閉じ込められた男たちを助けるためにレーニンスキーコムソモール広場から移動した時、ひとつのグループはアパトバ通りに沿って行き、2番目のグループはドラマ劇場の角を回った。その瞬間、ウクライナの民族主義者らがわれわれに発砲した。連中は民間人に発砲した。連中は足や頭を撃ってきた。狙撃兵がひとりいた。一発の弾丸が私の近くの壁に当たったが、私はかろうじて身を翻すことができた。私の目の前で人々が地面に倒れた。カメラを持って歩いているジャーナリストがいた。私の推測では、この状況のすべてを記録していたのは外国人ジャーナリストであったが、彼は私の目の前で殺された。」

「マリウポリ内務局に近づいた時、銃撃が行われているのが見えた」とヴィクトルは続ける。「黒服の男たちが警察署に発砲していた。民間人はそこに行こうとしたが、連中は彼らにも発砲した。われわれは交差点に陣取って、人々が攻撃を受けないように人々が内務局に入らないように誘導した。」

Photo-7:ロシア

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右派セクターの民族主義者は自分たちだけで来たのではなく、ウクライナ軍と装甲車両に支援されていた。

「ウクライナ軍の重火器が通りに現れ、軍服を着た連中が民間人に発砲し始めた」とヴィクトルは言い、多くの人が死傷したと付け加えた。「歩兵戦闘車両(IFV)や装甲兵員輸送車両が現場に到着した時、私たちはわれわれが持っている武器では彼らに抵抗できないことに気付いた。私たちは銃器を持っておらず、数丁のピストルしかなかった。われわれは主として白兵戦の準備はできていた。しかし、彼らが対戦車擲弾発射筒で警察署の建物に向けて発砲し始めたのを見た時、われわれはそこに行くのは危険であることを理解した。われわれは、これらすべてが起こっていた中心地や建物から民間人を引き離し始めた。」

オルガは人々が戦車や装甲車両の前に立って、止めようと試みたことを思い出す。彼らは連中を通過させまいとした。無駄だった。戦車は民間人を押しつぶした。内務総局の建物の近くでの戦いが終わった後、戦車やIFVが街中を走り回り、路上で市民を撃ったとオルガは述べている。

その間、マリウポリの擁護者は警察署の建物に閉じ込められた警察官と民間人を救出しようとしていた。彼らはなんとか建物の裏庭にたどり着き、窓格子にロープを掛けて引っ張り、それを外し、梯子をかけて、閉じ込められていた人たちを救出した。彼らの中には負傷者がいた。

「そして、私に電話を掛けて来た少年、スラヴィクは建物から出てきて、ひざまずいた。彼は神に祈った。彼がどれだけ耐え忍んだのかを想像していただきたい。彼はこの出来事のすべてを目撃した。そして、彼は彼らが生き永らえたことを神に感謝したのです」とオルガは言った。

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関連記事:Priest Condemns 'Godless' Zelensky Regime's Seizure of Kiev-Pechersk Lavra During Great Lent”: Mar/29/2023, 15:15 GMT)

 「私は包帯などの応急処置キットを携行していた。なぜなら、私たちは止血剤や止血帯、包帯を用意して、準備をしていたのです。私は負傷者を助けようとした」と彼女は続けた。

だが、死傷者の数は多過ぎた。死体が通りに横たわっていた。血痕は至る所にあった。あの日、マリウポリ市の遺体安置所は溢れてしまった。

「これが戦勝記念日に連中がわれわれに仕出かしたことなのです」とオルガは言う。

2014年の住民投票、弾圧、解放:

この血まみれの出来事はマリウポリの市民が2014511日に住民投票を行うことを諦めさせるには至らなかった。数キロもの長さの列を作って、マリウポリの住民は投票所の前に並んだ。「ドネツク人民共和国の国家独立法を支持しますか?」という質問に答えるために、人々は住民投票をした。

52日のオデッサでの虐殺と59日のマリウポリでの虐殺は511日の出来事に非常に強い影響を与えた。住民投票はマリウポリで開催された。96%以上もの人々が投票に出向き、ドネツク人民共和国の独立に投票した。キエフ政権はマリウポリの人々を脅迫し、破壊することには失敗した」とオルガは回想する。

非合法的なキエフ政権による軍事行動に応えて、ドンバスの人々は武力による抵抗を組織化した。

「住民投票の後、2014年の6月中旬、キエフ政権はマリウポリの都市を彼らの支配下に置いた」とオルガは続けた。「そして、大規模な民族浄化が始まった。20149月現在で3,500人もの住民が行方不明になった。彼らの運命や連中が彼らに何をしたのかについては推測することしかできない。当初、被拘禁者たちは誰もがマリウポリ空港に連れ出されて、そこで人々は拷問を受けた。すでに建設済みではあったが、まだ機能してはいなかった火葬場はちょうどその時から操業を開始した。その後、24時間体制で操業した。空港の近くに住んでいた人々には機関銃の発砲音が聞こえた。これはいったい何事を物語っていたのか?人々はそこで銃殺された。大量処刑があったのだ。」

Photo-9:マリウポリからそれほど遠くはないアゾフ海沿岸のユリイウカのリゾート集落で、部隊の記章で飾られているウクライナ軍のアゾフ連隊の基地内を歩くロシア軍兵士。この地域はウクライナ東部のDPR政府下の領土である。2022518日水曜日。© AP Photo / Alexander Zemlianichenko

 

マリウポリ空港の悪名高い秘密の拷問刑務所は「図書館」と呼ばれていた。元SBU将校のヴァシリー・プロゾロフによると、それはアゾフ大隊によって運営され、ウクライナ保安庁(SBU)によって「監督」されていた。DPR、あるいは、親ロシアのイデオロギーとの繋がりを持っていたがために拘留された人たちは「本」と呼ばれた。チェックを行った後に囚人たちは空港のレストランの冷蔵庫に収容された。元被拘禁者の証言によると、ウクライナの民族主義者たちは水責めや窒息、指の骨折、等、さまざまな拷問テクニックを使用した。

マリウポリにおける戦勝記念日の虐殺から8年後、20225月、同市はドンバス軍とロシア軍によってようやく解放された。

「西側の読者に対してだけではなく、主にウクライナ軍の管理下にあるウクライナ住民にも言いたいことがある」とヴィクトルは言った。「私たちは彼らと戦争をしているのではなく、キエフ政権と戦争をしているのだ。ウクライナ住民はわれわれの敵ではないが、キエフ政権はわれわれの敵だ。連中はウクライナを米国や英国といった西側集団に売り渡した。そして、普通のウクライナ人たちは私たちの兄弟姉妹のままだ。彼らはわれわれの敵ではない。これが私が言いたいことだ。」

*右派セクターとアゾフ大隊はロシアでは禁止されている過激派組織である。

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これで全文の仮訳が終了した。

ウクライナの民族主義者が行った血腥い民族浄化の歴史は第二次世界大戦当時に始まり、その系譜はロシアによる特別軍事作戦の開始前の8年間にウクライナ政府軍がドンバス地域の非戦闘員に対して行った残虐行為に明確に見い出される。歴史は繰り返されたのである。

「私たちは彼らと戦争をしているのではなく、キエフ政権と戦争をしているのだ。ウクライナ住民はわれわれの敵ではないが、キエフ政権はわれわれの敵だ。連中はウクライナを米国や英国といった西側集団に売り渡した。そして、普通のウクライナ人たちは私たちの兄弟姉妹のままだ。彼らはわれわれの敵ではない。これが私が言いたいことだ」と述べたヴィクトルの言葉は熱い。彼の心境は大事にしたいと思う。

ロシア・ウクライナ戦争は昨年の224日にロシア軍が一方的にウクライナへ侵攻したことから始まったわけではない。

その8年前、選挙を通じて民主的に選出されていたヤヌコビッチ大統領は暴力的に大統領の座から追い出され、それに代わってキエフには米国の傀儡政権が樹立された。ロシア語を喋る住民が多い南東部のドンバス地域に対する武力行使やロシア語の使用を禁止するといった極端な弾圧政策が8年間も続いていた。この間、西側諸国は「ミンスク合意」や「ノルマンィー・フォー」といった和平交渉の枠組みを作った。しかしながら、これらの枠組みは西側がウクライナ政府へ時間を与え、ロシアと戦うための戦力を整えるための隠れ蓑であったことがメルケル前ドイツ首相の言明によって、最近、明らかになった。要するに、マイダン革命以降、8年間にもわたって、ウクライナ政府と同政府を支援することを約束した西側諸国は対ロ戦争の準備を進めて来たのである。西側の意図的な対ロ戦争を理解しようとする場合、昨年の224日の前の一週間の出来事は特筆に値する。連日、ウクライナ軍はドンバス地域に対して今まで以上に猛烈な砲撃を開始し、継続した。専門家たちの見方によると、この時、つまり、224日の一週間前、ロシア・ウクライナ戦争は実質的に始まっていたのだ。この猛攻に耐えかねて、ドネツクとルガンスクの両人民共和国はロシアへ軍事支援を要請し、ロシア側はこの要請を受けた。こうして、224日のロシア軍による特別軍事作戦が始まったのである。

今や、これらの一連の歴史的背景はわれわれ一般庶民の多くが理解し始めている。

昨日(521日)の報道でバフムートが陥落したことを知った。ウクライナ軍側が構築したバフムートの要塞の街はついにロシア軍のコントロール下に入った。バフムートにおける勝敗はロシア・ウクライナ戦争の将来を決めるとかねてから言われて来た。バフムートの陥落はロシアとウクライナの代表が和平交渉のテーブルに就くことをはたして約束するのであろうか?そうなって欲しいものである。

参照:

1'They Fired at Civilians': Mariupol Residents Recall 2014 Victory Day Massacre: By Ekaterina Blinova, Sputnik, May/09/2023

 



2023年5月18日木曜日

ファイザー社の(新型コロナ)ワクチンでは質の悪いバッチが4.2パーセントを占め、深刻な副作用の71パーセントを占める

 

新型コロナワクチンについては製造バッチによる品質の違いによって副作用の出方が大きく異なることが報告されている。

たとえば、ご自分が接種されたワクチンの製造バッチが副作用を多く引き起こしているのかどうかについて知ることができた。副作用を引き起こしたファイザーワクチンの製造番号がランク付けされている表がインターネット上でアクセスできた。だが、今は何故か見つからない。

ここに「ファイザー社の(新型コロナ)ワクチンでは質の悪いバッチが4.2パーセントを占め、深刻な副作用の71パーセントを占める」と題された最新の記事がある(注1)。つまり、ワクチン接種を受けた後でもあなたご自身には特に異常がなく、快適に毎日の生活を送ることができているとしても、世間ではワクチン接種によって深刻な健康被害に見舞われている人たちが何百万人も存在するのがここ34年間の現実なのだ。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有したいと思う。

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副題:これはある人は深刻な副作用に見舞われ、他の人は何の影響も受けない理由を物語っている

私は定常的に次のような質問を受けて来た。「新型コロナワクチンを接種した人たちは多くが明らかに元気であるのに対して、どうして他の人たちは心臓の損傷や脳卒中、血栓に見舞われ、身体障害者になったり、死んだりしているのか?」と。ワクチンの製造ロットに品質のばらつきがあって、このことがこれらの観察を部分的に説明することができるのではないかと、何ヶ月にもわたって私は疑って来た。

緊急使用許可の下では、ワクチンの製造企業とその下請け業者は最終的に充填し、完成したワクチン容器について最終検査を行わなかった。こんなことは広く使用されて来たあらゆる種類の注射薬製品においてはまったく前例がない。脂質ナノ粒子は懸濁液中で凝集する傾向があるため、一部のバッチには他のバッチよりも大量のmRNAが含まれている可能性がある。同様に、ロットサイズは時間とともに変化するため、製造プロセスにおける汚染物質は、大きなロットと比較して、いくつかの小さなロットに集中する可能性がある。

汚染物質問題はワクチン容器の底に目に見えるような破片が発見され、日本が数百万回もの接種に相当する量のワクチンを返却した際に明らかになった。さらには、金属ビーズが生物兵器防衛関連の下請け企業によって使用されていたため、ワクチン接種が開始された初期に報じられたように、接種が施された腕が「磁気」を帯びるという現象が現れたが、小さな初期ロットにはこれを説明することを可能にする磁気破片が混入していた可能性がある。

ファイザーBNT162b2 mRNA新型コロナワクチンを使用した事例に関するシュメリングと同僚からの報告によると、重篤な有害事象の71%はワクチン生産量の4.2%を占める「高リスクバッチ」から発生し、逆にワクチン生産量の32.1%を占める「低リスクバッチ」は重篤事象の1%未満に問題を引き起こしただけであった。「高リスクバッチ」と「中リスクバッチ」について説明された変動幅はそれぞれが78%89%であった。したがって、これらのワクチン容器からより多くの接種が行われるにつれて、より多くの副作用が報告されることとなった。これはリスクの大部分がワクチン接種そのものに起因し、接種を受けた人に起因するのではないことを意味する。

これらの結果は非常に重要だ。これらは新型コロナワクチンの大失敗は製品の問題であることが確実であり、ほとんどの状況において患者自身の感受性によるものではないことを意味している。さらに、検査の欠如が安全災害につながった。一部の不幸な患者たちはmRNAワクチン自体や汚染物質、あるいは、その両方を過剰に取り込んだ結果、健康被害を受け、場合によってはワクチン接種は致命的でさえあった。

もしも「Courageous Discourse」がお知らせする内容が楽しめるものであり、あなたがやりたい事に役立つと感じたならば、家族や友人、ならびに、あなたのもっと大きな交友仲間との間でこれらの議論を行う際に手助けるになるかも知れないわれわれの活動を支援するべく、有料または創設者メンバーとして購読していただきたい。

ロイター電、20218月、日本は汚染物質の報告に基づいてモデルナ社の160万回分のワクチン接種を停止

M.シュメリング、V.マニッヒ、P.R.ハンセン著「BNT162b2 mRNA新型コロナワクチンの製造バッチに依存した安全性」. Eur J Clin Invest. 2023; 00:e13998. doi:10.1111/eci.13998

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これで全文の仮訳が終了した。

この引用記事はシュワブ論文が如何に重要であるのかを余すところなく伝えている。

本日引用した記事の著者、ピーター・マッカローはファイザー社の新型コロナワクチンの製造ロット間の品質のばらつきを指摘し、「質の悪いバッチが4.2パーセントを占め、深刻な副作用の71パーセントを占める」と述べた。そして、「新型コロナワクチンの大失敗は製品の問題であることが確実であり、ほとんどの状況において患者自身の感受性によるものではないことを意味している」と述べている。

ところで、今年の323日、私は「シュワブの研究は新型コロナワクチンが多くの人たちを殺していることを証明」と題して本ブログに投稿した。その投稿で、引用記事の著者であるスティーブ・カーシュは「基本的に言って、ドイツにおける指導的な科学者によって執筆され、ドイツの権威ある査読付き医学誌に掲載されたこの研究成果は新型コロナワクチンが人々を殺すことを証明している」と冒頭で述べた。このドイツの権威ある学者らによって執筆された論文を受けて、米国のピーター・マッカロー医師はシュワブ論文が「新型コロナワクチンと突然死を初めて(病理学的観点から)決定的に結びつけてくれた」と評価している。これは画期的な研究成果であった。なぜならば、この論文の凄い点は新型コロナワクチンが突然死を引き起こしたことを学問的に確立したからである。解決すべき点はワクチンによる突然死の件数はいったいどれだけあったのかという点だ。この疑問に答えることは難しい。なぜならば、シュワブ論文が報告したような検視によって病理学的な証拠を押さえ、記録に残した報告事例は世界中のどこの国をとっても極めて少ないからである。

シュワブ論文はワクチン接種から20日以内に死亡した人たちの少なくとも14%がワクチン接種によって死亡したことを示した。だが、これらは他の原因が存在しなかったことを決定的に証明することができる最低限の症例だけであったため、実際の死者数はこれよりも多い可能性があるとも付け加えている。

では、ワクチン接種から20日以内に起こった突然死の件数は世界中でいったいどれだけあったのだろうか?シュワブ論文の存在によって、突然死は何百万人にもなる母数の14%がワクチン接種によって引き起こされたと推測される。

WHOの最新データによると、2023510日現在、新型コロナ感染症の患者数は765,903,278人、死者数は6,927,378。ワクチン接種回数は13,350,530,518回。

シュワブ論文の報告内容に準拠して全世界レベルでの推論をする場合、WHOが報告している690万人強の死者数の中で接種後20日以内に突然死を起こした件数はどれだけになるのかという問いにまず答えなければならない。

極めて大雑把な話ではあるが、シュワブ論文の知見をWHOの数値に適用してみる。6,927,378人の死者数の14%は969,832人となるので、全世界で約97万人が新型コロナワクチンの副作用によって殺されたと推測される。膨大な数である。しかしながら、この数値が大き過ぎるのか、それとも、小さ過ぎるのかについては議論が起こるであろう。そういった議論は専門家にお任せするしかない。

ワクチン接種者の多くが深刻な健康被害を受け、最悪の場合は死亡するに至った。新型コロナ感染症に伴う肺炎によって死亡した人、機械式呼吸器に繋がれたことによって二次的なバクテリア感染を起こして死亡した人、新型コロナワクチンそのものによる副作用として急性心臓疾患や脳卒中を起こして死亡した人、等、死因はさまざまである。だが、最低限言えることは新型コロナワクチンそのものによって死者した人たちの数は決して少なくはないということだ。

最期に付け加えておきたいことがある。新型コロナ禍の全期間を通じて医療対策の旗振り役をしていたファウチ博士は、当初、病院が外来患者によって溢れかえり、医療システムが崩壊することを恐れて、初期治療をないがしろにしたという事実だ。彼は「症状が出たとしても、しばらくは自宅療養をしなさい」と指導した。そればかりではなく、安価で安全性が証明されている既存の医薬品(イベルメクチンやヒドロキシクロロキン)を使った初期治療は認めず、市場から排除してしまった。これらのことが新型コロナ感染症に対して米国の医療システムが採用した政策に失敗をもたらし、膨大な死者数を出した。この失敗を未曽有の大失敗に発展して行くことを許してしまった苦々しい状況を見過ごしてはならない。

参照:

1Bad Pfizer Vaccine Batches Account for 4.2% of doses but 71% of Serious Adverse Events: By Peter A. McCullough, MD, MPH, Apr/13/2023