考古学の専門家に言わせると、人類の祖先は数百万年前にまで遡る。約1万年前に氷河期が終わると人類は農耕や牧畜を開始して、文明の時代に入った。約5000年前にエジプトで文明が起こった。他にもメソポタミア文明、インダス文明、黄河文明がこれに続いた。
国連の世界人口推計の2019年版によれば、現在の77億人から今後30年間に20億人も増加すると推測されている。そして、今世紀末頃には総人口が110億人となってピークに達し、それから減少に転ずると推測されている。人口について議論する場合の主要なテーマとしては国や地域による貧富の差、平均寿命、女性1人当たりの出生率、65歳以上の年齢層の急速な増大、人口が増加する国家と人口減少に悩む国家、移民の国際移動、等が挙げられる。
人口が増え続けていることに関しては今さまざまな議論が起こっている。ローマクラブが「成長の限界」を根拠に「人口爆発」について警鐘を鳴らしたのは半世紀も前の1972年のことであった。
ところで、ここに「人類は何年かのうちに絶滅する?」と題された記事がある(注1)。あまり議論をしたくはないような表題ではあるのだが、その内容は非常に重要なテーマである。
本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。
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シャンナ・ショー博士の新著「カウントダウン」によると、EUや米国を含む西側の工業立国においては男性の精子数が今劇的に減少している。ショー博士は過去の40年間に精子数は平均で50%以上も減少したと推定している。換言すれば、家族を持とうとしている今日の若者は彼の祖父の世代に比べて半分のレベルの精子数しかなく、子供を持てるチャンスは半減している。農業や環境における有毒な化学品に対する暴露が劇的に変わることがない限り、ごく自然に子供をもうけるというわれわれの能力はそう長くは続かず、2050年頃には中国を含めた工業立国においては子供をもうけるのには医療的な支援を必要とするようになるだろう、とショー博士は推定している。
ショーの本は2017年に彼女と同僚らが共著者として著していた技術論文で専門家による査読を受けていた論文をさらに入念に掘り下げたものである。その論文では、ショーは1973年から2011年にかけて精子サンプルを提供した42,935人の男性に関する185個の研究論文から精子濃度と総精子数(TSC)に関する244例の推定値を取り上げ、それらを注意深く分析した。 彼女らが見出した内容は最高度の警告を発するに値するものであった。しかし、いくつかのメディアが見出しを飾ったものの、バイエル・モンサント、シンジェンタ、ダウ・デュポン(今はコーテヴァ)、等は規制当局に対してロビー活動を行い、当局は結果としてこれらの研究成果を無視した。
ショーは「西側諸国からランダムに報告された研究結果から見ると、平均精子濃度は低下し、年ごとに平均で1.4%づつ低下し、1973年から2011年までの期間全体で52.4%の低下となる」ことを見出した。「TSCに関してはこの男性グループでは毎年平均で1.6%低下し、この期間全体では59.3%の低下が起こった。」つまり、約10年前の時点で、北米、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドの男性の精子数は、不妊症の有無を考慮に入れずに見ると、59%以上も低下したのである。そして、この趨勢は今も年々続いている。
本件に関しては新たな研究に対する真剣な支援が欠如していることから、その後の新たなデータの発表は限定的である。15年前、中国の湖南省では潜在的な精子提供者の半数以上は品質基準を満たしていた。しかし、今はたったの18%が満たすだけであって、ひとつの研究報告によるとこの低下は内分泌かく乱物質のせいである。同様の精子数の減少は台湾でも報告されている。そして、イスラエルでも同様の結果が報告されている。ショーは「男性の生殖上の健康度は精子の品質だけで決まるものではないが、極めて重要なことであり、これは早晩何らかの影響をもたらすであろう」と言う。「子供をもうけることができるかどうかだけではなく、この問題は人類全体の健康に大きく影響する」と結論付けている。彼女は、たとえば、「低精子数、不妊症、精巣癌、ならびに、そまざまな一般的欠陥を指摘している。それらの欠陥のひとつは降下しきらない精巣であり、もうひとつは尿道の開口部が本来あるべき場所にはないといった事例である。」
内分泌かく乱物質:
スワン [訳注:これは「ショー」の間違いだと思われる] は今はニューヨークのマウントサイナイ・アイカーン医科大学にいるが、この原因は最近数十年間に急速に増加した毒性化学物質、最近特に増えている「内分泌かく乱物質」別称ホルモンかく乱物質への暴露によるものであると彼女は考えている。彼女が指摘するのは「プラスチックの軟化剤であるフタル酸、プラスチックの硬化剤であるビスフェノールA、あるいは、テフロンに含まれる難燃剤、等、さらには、除草剤・・・。」[訳注:pesticideは、通常、殺虫剤と訳すが、米国では一部の人たちは除草剤もpesticideと呼ぶことが少なくない。あるいは、混用することがある。この引用記事の著者も除草剤をpesticideと記述している。この訳文では除草剤と訳すことにする]
上記で最後に言及された除草剤は地下水脈へ混入し、人が消費する食品連鎖に入り込むことからも、大きな警鐘を鳴らして然るべきである。今日世界でもっとも広く使用されている除草剤はバイエル・モンサント社製の恐らくは発がん性があるとされるグリホサートを主成分としたラウンドアップであり、シンジェンタ社(今のオーナーはChemChina)製のアザトリン [訳注:これは「アトラジン」の間違いだと思われる] である。
アトラジンの影響:
2010年、著名なカリフォルニア大学バークレイ校の科学者であり統合生物学の教授でもあるタイロン・B・ヘイスはカエルのアトラジンへの暴露に関してその影響を調査した。彼は米国ではトウモロコシやサトウキビの栽培に広く使用されているこの除草剤は雄のカエルのセックスライフに大きな影響を及ぼすことを見出した。3分の2を去勢せしめ、10個体中1個体の割合で雄を雌に変えてしまうのである。「これらの雄のカエルはテストステロンが欠如しており、精子も含めて、テストステロンが制御するものはすべてが欠如している」ことを彼は発見した。さらに、「カエルの10%が雄から雌に変わり、雄のカエルと交尾することが自然環境の中で両生類に起こるなんて誰にも知られてはいない現象である」と指摘している。「そもそも、これらの雌は遺伝的には雄であって、これらの雌の子孫はすべてが雄となる。」ヘイスは「証拠の優越性はアトラジンが野生生物や人間に対してリスクとなることを示していると考える」と宣言した。
アトラジンは強力な内分泌かく乱物質である。また、アトラジンは米国ではモンサントのグリホサート製品であるラウンドアップに次いで二番目に広く用いられている除草剤である。証拠があるにもかかわらず、異論が多い中での決定として、米環境庁は2007年に「アトラジンは両生類の性的発達には悪影響を与えず、追加的な試験を実施する必要性はない」との裁定を下した。これで話は終わりか?これで終わったわけではない。2004年、EU当局はシンジェンタ社は同社の製品の安全性を証明することを怠ったと述べて、アトラジンを禁止した。
内分泌かく乱物質であることが確認されているもうひとつの農薬はモンサントのグリホサートを主成分とするラウンドアップである。ラウンドアップは世界でもっとも広く用いられている除草剤であって、ロシアや中国も含めて140か国以上で使用されている。米国における遺伝子組み換え(GMO)作物での使用は、米国産トウモロコシの90%以上がGMOであり、大豆でも同程度のレベルにあることから、人への暴露は近年爆発的に増加した。モンサントのGMOトウモロコシとGMO大豆が米国で認可された1996年から2017年までの間、米国人に対する化学品の暴露はなんと500%も増大した。内分泌かく乱物質は飲料水や店頭に並ぶシリアル類ならびに妊婦の尿中にもその存在が確認されている。ほとんどすべての肉類や鶏肉は家畜用飼料に含まれるグリホサートによって飽和されている。
フリンダース大学の研究者らが最近行ったオーストラリアでの研究によると、ラウンドアップは女性の体内でプロジェステロンを生産する細胞を死滅させ、プロジェステロンのレベルの低下を引き起こすことが判明した。グリホサートとラウンドアップは「先天異常や生殖上の問題ならびに肝臓病と関係し、人の臍の緒や胎盤および胎児の細胞のDNAを損傷する可能性を持っていることが分かった。」
2015年、ナイジェリアの科学者らはグリホサートとアトラジンの両者のラットに対する同時暴露の影響を調査した。この組み合わせは精子やテストステロンの合成、雄の生殖器にさらに悪い影響を与えることが判明した。
2016年、中国の国営化学品企業である「ケムチャイナ」は430億ドルの巨額を払ってシンジェンタを買収した。と同時に、ケムチャイナは中国ならびに他のアジア諸国におけるモンサント製のラウンドアップの販売権を取得した。ケムチャイナのウェブサイトには同社が販売する他の除草剤と並んでアトラジンを「トウモロコシ畑に使える安全で効果的な除草剤」であるとして掲載している。また、ケムチャイナは中国の農業市場のためにグリホサートを生産する主要企業でもある。
今日中国は同国が自ら認めているように深刻な農業危機に直面しており、食料の安全保障を確保するために様々な方法を駆使している。報告によると、中国の特許を持ったGMO作物が果たす役目、ならびに、増大する一途にある役目は新5か年計画でその中核を成すことであろう。これは、疑いもなく、グリホサートやアトラジンを使用することだ。と同時に、中国政府は「一人っ子政策」を緩和したにもかかわらず減少し続けている出生率に関しては今まで以上に警戒している。中国の農家は収穫率を上げるために大量のグリホサートやアトラジンを使っている。彼らは悲惨な結果を追及していることになる。つまり、必ずしも食糧危機を解決することにはならず、8億9千万人にも及ぶ農村人口の大部分から、さらには、無数の都市住民から子供をもうける可能性を奪ってしまうのである。
官僚たちがグリホサートやアトラジンならびに他の内分泌かく乱物質が人間の生殖機能に及ぼす危険についてはまったく無知であることから、これらの危険極まりない内分泌かく乱物質は世界中でその使用を許可されたのであろうか?こういった化学物質が存在するのは企業が膨大な利益を追求する金儲け主義のせいなのであろうか?ニクソン・フォード時代の優生学の文書「NSSM-200」の著者であるヘンリー・キシンジャーの1975年の言葉を引用すると分かり易い。つまり、こうだ。「人口の低減は第三世界に対する外交政策においては最優先事項である。何故ならば、米国の経済は海外からの大量の鉱物資源を必要としており、特に低開発国からの資源が必要である。」そして、ビル・ゲーツの言葉を引用すると、「世界人口は68億人・・・そして90億人になろうとしている。もしもワクチンや健康管理、生殖機能に関するサービスで立派な仕事をしさえすれば、世界人口を10~15%程低減することは可能であろう。」あるいは、優生学の曽祖父的存在であるプリンス・フィリップの言葉を借りると、「私は特に致死性の高いウィルスとして生まれ変わりたいという願いを持っており、このことを告白しなければならない。」これは英国のRobin Clark 社から1968年に発刊されたプリンス・フィリップ著「If I Were an Animal 」の前書きからの引用である。
これらの毒性物質が人間や他の生命体に及ぼす危険性を無視し続けることによってわれわれは人類の絶滅を今急速に出現させつつある。
著者のプロフィール:F・ウィリアム・エングダールは戦略的リスクに関するコンサルタントであり講師でもある。彼はプリンストン大学で政治学の博士号を取得し、石油と地政学に関してのベストセラー作家でもある。オンライン誌の「New Eastern Outlook」に特別寄稿をしている。
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これで全文の仮訳が終了した。
除草剤やプラスチックの生産に用いられる硬化剤や軟化剤ならびにテフロンに用いられる難燃剤は内分泌かく乱物質であって、男性および女性の生殖機能に甚大な影響を与える。このような状況がこのまま放置されていると、人類は近いうちに絶滅してしまうのではないかという警告である。
最近亡くなった英国のプリンス・フィリップは既存のワクチンでは効かないようなスーパー・コロナウィルスとして生まれ変わって英国に出現してくるかも知れない(!?!)。皆さん、くれぐれもご用心を!
天文学者たちは彼ら自身の専門的な知識に基づいて太陽系はいつの日にか死滅すると推測している。その過程で地球は大きく膨らんだ太陽に呑み込まれ、その生涯は終りとなる。しかしながら、天文学者らが推測する地球の終焉の日よりも何十億年も前に人類はわれわれ自身の無知のせいで絶滅してしまうのかも知れない。政治家が、そして、政治家を選ぶわれわれ自身が無知でいる限りそのようなシナリオの可能性は膨らみ続ける・・・
参照:
注1:Will Mankind Be
Extinct In a Few Years? By F. William Engdahl, NEO, Mar/09/2021
