2019年の12月に中国で初めて新型コロナが報告された。その後1年4カ月、全世界で3百万人強が新型コロナで死亡したと言われている。
しかしながら、その正体は今も依然として不明のままだ。そして、その不明振りは極めて基本的な事柄に関するものであって、この感染症のひとつの大きな特徴となっている。もっと具体的に言えば、世界的な感染が始まった最初の段階では自然発生的なものであったのか、それとも、人工的なものであったのかに関しては今でさえも結論付けられてはいない。さらには、このウィルス感染症に感染しているかどうかを定義するために使用されているPCR検査は必要とされる感度の1000倍も高いレベルで使用されており、多くの擬陽性患者が陽性として診断されている。つまり、感染者数は不必要に誇大化されたものとなっている。この大流行でもっとも皮肉な側面はその誇大化された感染者数の増加に基づいて経済を破壊する都市閉鎖政策が各国で実施されている点にある。そのことが指摘されていながらも、PCR検査の手法を修正しようとする気配は見えない。こうして、すでに多くの指摘があるように、新型コロナの大流行に便乗して大きな利益を挙げている勢力がどこかにいるのだ。あたかも彼らやその支援勢力がこれらのすべての状況を演出しているかのように見える。
PCR検査の正当性についての詳しい議論は別の場に譲ろう。ここでは、新型コロナウィルスの起源に関する最近の情報を整理しておきたいと思う。
まずは、米中央情報局(CIA)がこの新型コロナの起源について今どのような見方をしているのかに関してひとつの記事(原題:CIA says possibility of Covid-19 leaking from laboratory cannot be ruled out: By Lucas Soares, Apr/19/2021)を覗いてみよう。これはかなり最近の記事だ。その要旨は次のような具合だ:
最近、WHOは、この感染症の起源を突き止めるべく、新型コロナウィルスが最初に発見された中国の武漢に関する現地調査の結果を報告した。この報告の実現のためには多額の経費が費やされた。結論としては、恐らくは、ウィルスが動物から人に飛び移ったものであろうとしている。 ところが、CIAは新型コロナウィルスが研究所から漏洩した可能性は排除することができないとも述べている。
国家情報局長官のアブリル・ヘインズとCIA長官のウィリアム・バーンズは、先週の木曜日(4月15日)、同局は依然としてこの可能性を調査していると述べた。「何処で、何時、そして、どうやってコロナウィルスが人への感染を開始したのかに関しては、われわれの見解によれば、われわれはまだ依然として正体を把握してはいない。ふたつの有力な筋書きがあって、われわれはそれらを調査しているところだ」とヘインズが述べている。
「ひとつの筋書きは新型コロナウィルスが研究所から漏洩、もうひとつの筋書きは感染した動物を介して人に飛び移ったというものだ」とCIA長官が指摘。WHOの報告書は研究所からの漏洩は「在り得そうもない」と言っている。
私の記憶によれば、今回CIAが研究所漏洩説を捨ててはいないと言明したことは極めて意味深であり、画期的なことだ。何故かと言うと、米諜報当局は今までは研究所漏洩説が出ると、それを直ちに否定し、そういった主張は陰謀論だとして排除して来た経緯があるからだ。何故かCIAでは何らかの大きな変化が最近起こったと言えよう。
新型コロナウィルスの起源が依然として確定してはいない中、さまざまな憶測や推察が飛び交っている。
ここに、「米国は生物兵器による戦争を準備しているのだろうか?」と題された最新の記事がある(注1)。この記事は新型コロナウィルスという限定的なテーマを議論するのではなく、生物兵器を使った戦争の準備に関するものである。とは言え、新型コロナウィルスの起源を論じる上で非常に示唆に富んだ内容であると私には思える。
本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。
***
最近、新型コロナウィルスの起源についてはさまざまな説が各国の科学者や専門家たちによって活発に論じられるようになって来た。3月26日、米疾病予防管理センター(CDC)で前長官を務めたロバート・レッドフィールドさえもが新型コロナウィルスは、結局のところ、人工的に作られたものであると述べた。これは新型コロナウィルスの感染の広がりに見られる特殊性からそう判断されるという。 WHO総裁のテドロス・アダノム・ゲブレイエソスは、その一週間後、コロナウィルスの起源はまだ特定されてはいないことを認め、WHOはコロナウィルスの起源に関してはあらゆる可能性を究明し続けると言った。
4月14日に開催された米上院諜報員会で国家情報局長官のアブリル・ヘインズは米諜報部門には新型コロナウィルスの起源に関してふたつの有力な説があることを認めた。「研究所からの漏洩事故」もそのひとつである。
世界中ですでに3百万人以上もの犠牲者を出しているこの21世紀の「死のキメラ」には何の関係もないと米国は不可思議にも言い張っては来たが、ワシントン政府に対する非難があり、そういった非難はさまざまな分野の専門家たちの結論の中に頻繁に出現するようになった。そういった非難に対する米国側の反論を支える英国のデイリー・ミラー紙さえもが「2019年に新型コロナの大流行が起こるなどとはまったく誰も想像し得なかった2017年の時点で米諜報部門は新型コロナの大流行を予見し、感染が広がるのを食い止めるために各国が採用しなければならない方策を予測している」ことを報じた。この事実だけに基づいてさえも、このような「非常に困難な予測」に関して言えば、世界中のあちらこちらに米国が運営している秘密の生物兵器研究所で行われている活動から得られる完璧な知識に根ざしさえすれば、「予測」の対象を厳密化することが可能であることは明白であって、この想定の信憑性は強固になるばかりである。近年、中国やロシアとの国境に近い地域には数多くの研究所が出現した。
そして、これは歴史的にも明らかにされている諸々の出来事、つまり、米国が世界中で関与した生物兵器によるジェノサイドを思い起させる。特に、出来るだけ多くのインディアンを殺害するためにチフス菌で汚染されたシラミが付着している毛布を使用したことを思い起させるのに十分である。あるいは、オーストラリアでは残酷にも住民の一掃が行われた。だが、同地では致死的な感染症を広げる手法は使用されなかった。また、ペンタゴンによるランチョ・ハンド作戦では南ベトナムの広大な地域が枯葉剤「エージェント・オレンジ」によって酷く汚染された。
こうして見ると、中国が米国に対して求めた米軍研究所、特に、ウクライナやメリーランド州のフォート・デートリックで行われて来た実験に関する情報についての開示要求は今や妥当なものであると言えよう。「当事国や米国は責任のある、透明性に満ちた立場をとることをわれわれは望んでいる。そして、WHOとの強力関係を持つことを開始し、米国における新型コロナウィルスの出所を調査するために専門家を招待して貰いたい」と北京政府は理に適った要望を述べている。
この要求は、今や、中国から聞こえて来るだけではなく、他にも数多くの国々から聞こえて来る。中国や他の国々において、ならびに、その近隣諸国において、近年、ペンタゴンならびに米諜報当局の「専門家たち」は生物兵器研究所の膨大なネットワークを秘密裏に構築して来た。200個所にも及ぶ米生物兵器研究所があって、今や、10ヵ国強の国々ではその脅威に直接曝されている。米国は世界中25ヵ国で生物兵器研究所を設立した。たとえば、中東、アフリカ、東南アジア、および、旧ソ連邦に属していた国々である。ウクライナには18か所もある。例を挙げると、オデッサ、ヴィーンヌィツャ、ウージュホロド、リヴィウ(3カ所)、ハリコフ、キエフ(3カ所)、ヘルソン、テルノーピリ。数カ所の研究所はクリミアやルハンスクの近傍に位置している。
しかしながら、米国は1972年に生物兵器禁止条約を批准したものの、2001年には相互監視メカニズムの議定書を受け入れることを拒否した。つまり、国際的な法規制に則ってワシントン政府が同条約に準拠しているかどうかを実証することは不可能となったのである。ワシントン政府はこれをいいことに世界中で軍事的な生物兵器研究所のネットワークを拡大し、秘密の活動を行っている。
米国の秘密生物兵器研究所に関連したスキャンダルや議論が時々これらの研究所が所在する国々で巻き起こる。そして、これらの問題を正しく描写するにはウクライナにある米国の「秘密施設」の活動内容を引用するだけでも十分なのだ。
2005年、ウクライナと米国は(ついでに言えば、今日米国の秘密生物兵器研究所が所在している多くの他の国々と同様に)合意書を交わした。これはウクライナの保健省と米国の国防相との間の合意であって、「生物兵器の開発に当たって使用される技術や病原菌ならびに専門知識の拡散防止に関して」との表題が付けられている。この条約の表題自体が「生物兵器の開発」をあからさまに謳っており、それらに関する知識が外部にばら撒かれることを防止しようとしているのである。同条約は「もしもウクライナが如何なる情報であってもそれを機密事項であると認めるならば、米国はその情報を公開することはできない」と明確に規定している。そして、当該情報にアクセスすることができる者は国家機密の枠内で仕事を遂行し、行動することが求められる。具体的な報告が成されることはなく、これらの研究所は実質的に治外法権であって、ウクライナ政府の監督の手は届かない。このように機密性の徹底が実行されている事実はこれらの研究所の活動をさらに疑わしく感じさせるのである。結局のところ、これらの研究所が人道的な目的の下で危険なウィルスやバクテリアについて研究活動をしているとするならば、彼らの仕事に関する情報は何でもが機密事項と指定されてしまうのは何故だろうか?
事実はどうかと言うと、米国の分類によると、こういった研究所はアフリカやアジアのいくつかの国、民主主義を勝ちとったウクライナやジョージアならびに数多くの中央アジアの国々に存在するだけであって、米国は言うに及ばず、ヨーロッパにはそのような研究所は存在しない。この状況はむしろ特筆すべきことだ。科学や医療関係の基盤がしっかりしている国々では危険な感染症と闘う必要なんて無いとでも思っているのだろうか?あるいは、ただ単に欧州連合は公に認められた米国の敵国ではないことから、米国が生物兵器の実験をしようものなら、それが何であっても速やかにバレてしまい、反対されるであろうと容易に予測されるからか?
もちろん、これらの秘密の生物兵器研究所が犯した「間違い」は何処ででも起こり得るし、彼らの活動から得られた「成果」はそのような「研究活動」を開始した国々自身に対しても悪影響をもたらす。2009年以降、ウクライナの 新聞「2000」ならびに数多くの他のメディアは米国の生物兵器がもたらした脅威に関して10本以上もの記事を書いている。中でも、特に、ハリコフの近傍の小さな町「メレファ」では反政府デモが起こった。政府は獣医学研究所に新たな研究施設を建設しようとした。結局、この施設の建設は2015年に完了し、「ハリコフ近傍の死の研究所」というニックネームが贈呈された。ウクライナにおける米国の生物兵器研究所を調査するようにという要求にはウクライナのメディアや市民団体が活発に参加しただけではなく、これらの施設が自分たちの国にも危険をもたらすことに気が付いた近隣諸国さえもが加わったのである。
米国の生物兵器研究所と関連するもうひとつのスキャンダルが2020年4月に起こった。これはビクトル・メドべドチュクが大統領や保健省の指導者たち、ならびに、ウクライナ諜報部門や首相に宛てて、「ウクライナでは15カ所もの軍事用生物兵器研究所が稼働している」と主張した後を受けたものであった。その後、この話題はもうひとつのウクライナのニュース・サイト「Strana.ua」によって引き継がれ、同サイトは大統領や関連当局に対して10個以上の質問を並べた記事を公開した。それと同時に、ウクライナにおいて「不法な外国の研究所」による研究活動に許可を与えた政府高官にその責任を問うよう要求した。これらの不法な外国研究所は、ウクライナ市民に対する実験をも含めて、生物兵器を製造するために実験を行った。
数多くのウクライナのメディアはウクライナにおける米国の生物兵器研究所に関して客観的な調査を行い、これらの研究所を閉鎖するよう求めた。Xファイル報告書と並んで、彼らは、特に、「米国の秘密の生物兵器研究所がウクライナでいったい何をしているのかをジャーナリストが発見」との見出しを付けた記事を出版した。これに対して、キエフ政府は、明らかにワシントンからの命令を受けて、それらの記事の配信を遮断し、チャンネル「1+1」のビデオも遮断した。
さまざまなメディアによって出版された数多くの記事はこれらの研究所の研究活動とウクライナのいくつかの地域において発生した不可思議な病気とを結びつけることとなった。特に、2009年にテルノーピリで起こった内出血性肺炎を引き超すウィルスや2011年のコレラの流行が例として挙げられる。2016年の1月、ハリコフでは20人の兵士らがインフルエンザ様のウィルスで死亡し、200人以上が入院治療を受け、2カ月後にはウクライナ全体で364人の死亡が確認された。2017年にはキエフとエルソンにおいてボツリヌス菌が発生し、血清の欠如から市民が死亡したが、同地で稼働している米国の生物兵器研究所はまさにそのような流行と直接闘うことが彼らの仕事であると言う。2012年には、何千人ものウクライナ市民が「突然」麻疹に罹ったが、この流行が今また戻って来つつある。2016年の9月、(オデッサ地域の)イスマイールでは不可思議な腸内疾患が発生し、特に子供たちを襲った。
これらの状況の下、もしも米国の生物兵器研究所が一般公開されなければ、あるいは、もしも同研究所が一般大衆からの圧力を受けて閉鎖されなければ、そして、この問題について米国が無視しようとしている背景に逆らうとすれば、世界は疑いもなく1972年に締結された生物兵器禁止条約の破棄に直面することであろう。そして、そのような状況は各国が自国製の生物兵器を開発することに繋がるであろう。だが、生物兵器研究所からの漏洩によってすでに300万人以上もの死をその代償として支払った今の世界は本当にこのような状況を必要とするのであろうか?あるいは、世界はワシントン政府が他国の意見を尊重するよう求めるのであろうか?
著者のプロフィール:ウラジミール・プラトフは中東の専門家であって、オンライン誌の「New Eastern Outlook」に特別寄稿している。
***
これで全文の仮訳が終了した。
この記事には非常に重要な要素がいくつも含まれている。
「3月26日、米疾病予防管理センター(CDC)で前長官を務めたロバート・レッドフィールドさえもが新型コロナウィルスは、結局のところ、人工的に作られたものであると述べた」という報告は非常に重いと私は思う。CDCとしては、私の憶測から言えば、現役の長官が直接的に発言する代わりに、前長官にCDCの総意を述べて貰ったというかも知れない。今後、この方向での見解が主流になるのかも知れない。ただし、この大流行の責任を中国に負わせたい米国政府にとっては、米国の資金が武漢の研究所に流れていたことがすでに公知の事実となっている点を考えると、自国の責任を避けるためにも自然発生説を支持するのかも知れない。新型コロナの起源に関してはさまざまな議論や説明が成され、紆余曲折を辿ることであろう。
それとも、これらふたつの説はどちらに転んでも中国に責任を取らせようとする米国側の思惑に逆らうものではないということなのであろうか?何れにしても、ポストモダーンの今日、真相からは離れ、捻りに捻った論理の横行や情報の歪曲が続くであろう。
もうひとつの基本的にもっとも重要な点は「英国のデイリー・ミラー紙さえもが2019年には新型コロナの大流行が起こるなどとはまったく誰も想像し得なかった2017年の時点に米諜報部門はすでに新型コロナの大流行を予見し、感染が広がるのを食い止めるために各国が採用しなければならない方策を予測していた」と報じた事実だ。驚くべき情報である。著者が言うように、この点を取り上げるだけでさえも、米国による一人芝居あるいは自作自演作戦という見方の信憑性が急速に増してくるではないか。
そして、「米国は1972年に生物兵器禁止条約を批准したが、2001年に相互監視メカニズムの議定書を受け入れることを拒否した」という事実に話が及ぶと、米国の自作自演説を支持する決定的な状況証拠がもうひとつ出揃うことになる。米国が相互監視メカニズムの議定書を拒否したという事実は将来の米国による生物兵器の使用を容易にするための準備であったとしか言いようがない。
しかしながら、EUを含めて、他国がどのような非難をしたとしても、米国はその非難を聞き入れることはない。何と言われようとも、すべての批判を拒否し、米国の見解や政策を他国に一方的に強要してくる。それが今の米国だ。米国の考えはあくまでも「アメリカ・ファースト」であり、覇権国家としての地位を継続するためにも経済や政治および軍事面における「米国の優位性」が挑戦を受けるようなことがないようにそういった非難はことごとく拒否する。国際法の遵守さえをも拒否するのである。まさに「ツキジデスの罠症候群」である。
最後に残る最大の課題は、米国は自国で行っている生物兵器の開発研究や世界中に存在する米国の生物兵器研究所からの病原菌の漏洩に関しては説明をしようとはしない点だ。中国やWHOが何と提言してもそれを聞き入れようとはしない。これももうひとつの「ツキジデスの罠症候群」の症状である。
米国は正気に戻らなければならない。もしも米国が正気に戻らないとしたらいったい何が起こるか?たとえば、台湾を巡る米中戦争が起こって、全世界は未曽有の困難に曝されることとなる。そして、日本は台湾の直ぐ傍に位置する尖閣諸島を巡ってこの米中戦争に引きずり込まれて行く。
最近バイデン大統領との会談を持った菅首相が米国との約束をしたことから、日本も参戦することは米国としてはごく当然だと判断するであろう。むしろ、米国側は沖縄を始めとして日本列島の南から北の端まで米軍基地をたくさん抱えている日本が中国に対して代理戦争をやってくれることを目論んでいるのではないか。
素人であるわれわれが上記のような事柄を日常の思考の中であれこれと考え始めたという今日の状況は驚くに値する。これはそれだけ米中間の緊張が高まっているという証でもある。最近の日本の世論調査によると、中国に対して圧力を強める米国に67%が同調すべきだ考えているという。
これでは、米中間の緊張を回避することにはならず、むしろ、米中戦争を煽ってしまうのではないかと私は懸念する次第だ。これは日本の現代史においては80年振りのことであり、この現状は日本にとっては未曽有の不幸の始まりを意味することであろう。と同時に、「歴史は繰り返す」という言い古された状況をわれわれは易々と許してしまうことにもなる。
長期的な流れを見ると、米中間のバランスがどちらに振れて行くのかはすでに明らかであると私は思う。それにもかかわらず、今日の日本人はどうして中立の立場を模索しないのであろうか?私には不思議でならない。
参照:
注1:Is the US Preparing to Start a Biological War?: By Vladimir Platov, NEO, Apr/24/2021
И.Симомураです。重要な記事の翻訳ありがとうございます。ウクライナの細菌戦研究施設の存在については、ポーランドの雑誌の記事にもでておりました。ウクライナは金のなるものなら、このような危険なものでも、進んで受け入れたのです。ロシアに対する威嚇効果を期待しているのでしょう。病原性微生物の施設は、漏洩が怖くて爆撃できませんから。プーチン大統領が演説で、「一線を越えるな」という警告を発しましたが、この施設のことをも念頭においていたのではないでしょうか。ありもしない「シリア政府の毒ガス戦」を理由に、爆撃を企てましたが、同じ筆法でロシアは「ウクライナ政府の細菌戦準備」を理由に、予防的攻撃をする可能性はあると思います。ノルドストリーム2のキャンセルより、この方がレッドラインなのではないでしょうか。ウクライナにあるのならば、エストニアとラトビアにもあるのでしょう。
返信削除シモムラさま
削除コメントをお寄せいただき有難うございます。
現在進行中のEUにおける対ロ嫌悪感はバルト三国が引き起こしたものだと言われています。国内経済が疲弊し、若者は多くがEU諸国へ出稼ぎにでかけてしまって、経済発展が思うように行かない。ポピュリスト的な政治家だけが民衆に受け入れられるといった状況。当地ルーマニアでも私腹を肥やす政治家が横行しています。これは何処の国でも大なり小なり同じことですが。
ロシアにとってはウクライナやジョージアで稼働している米国主導の生物兵器研究所の存在は確かに大きな脅威でしょうね。ご指摘のように、ノルドストリーム2の戦略性は中国へ大量のガスを供給するロシアにとってはどうしても必要というレベルではないのか知れませんね。ただ、EU側にとっては高価な米国産LPGを輸入することは今後数十年間余分な負担となり、経済の競争力を大きく削いでしまいます。さて、今後どう展開するのでしょうか。目が離せません。
このコメントはブログの管理者によって削除されました。
返信削除