2022年6月11日土曜日

「大衆形成精神病」が国民をマインドコントロールする政府の道具として間違いなく使用された

 

国民に新型コロナワクチンの集団接種を強制するために政府が一種のマインドコントロールの手法を用いたと報じられると、少なからずの人たちは「やっぱりそうだったのか。そんな感じがしないでもなかった」と言って、何かに思い当たるのではないだろうか。

ここに、「大衆形成精神病が国民をマインドコントロールする政府の道具として間違いなく使用された」との記事がある(注1)。これは英国政府に関する記事ではあるのだが、現実には世界中の国々、特に、西側においてはすべての国に当てはまるのではないか。

まず、「大衆形成精神病」という語彙の定義から話を始めよう。英語ではmass formation psychosisが用いられ、日本語での大衆形成精神病はその逐語訳的な表現であることがすぐに分かる。要するに、一般庶民が集団として催眠状態になった心理的状態を指している。これ以外の表現としては「集団催眠」とか「群衆の狂気」とかの言葉が使われるようだ。

因みに、「大衆形成精神病」 あるいは集団催眠 群衆の狂気https://alzhacker.com/mass-formation-psychosis, 2021.12.09)と題されたウェブサイトには興味深い説明が与えられているので、そのサイトを覗いていただきたいと思う。

この大衆形成精神病と言う言葉を提唱したのはベルギーのゲント大学で心理学者兼統計学者として教鞭をとるマティアス・デスメット博士である。彼は新型コロナウィルスの大流行について下記のような興味深い観察を行っているので、一部を引用してみる:

集団催眠で観察されるのは、国民の大部分が強制的なマスク使用、ロックダウン、生物学的に活性なコロナウイルス・スパイクタンパク質を大量に体内で作らせる遺伝子ワクチンの有効性と悪影響について誤解されていたことを示す、新しい科学的データや事実を処理することが全くできないということである。このようにして催眠状態に陥った人々は、日常的に浴びせられている嘘や誤解を認識することができず、自分たちが受け入れてきたプロパガンダと矛盾するような情報を大胆にも共有しようとする人を積極的に攻撃する。家族や社会的ネットワークがこのプロセスによって引き裂かれ、公式に承認された「真実」に疑問を持ち、実際に科学的な文献に従っていることを理由に、近親者や友人が自分を追い出したことに気付いた人々にとって、これは深い苦悩、悲しみ、心理的な痛みの原因となる。

新型コロナ禍で観察された大衆形成精神病は最近もう一度繰り返された。この2月末に起こったロシア・ウクライナ戦争に関してウクライナを応援するムードが日本を含む西側諸国で起こったことは記憶に新しい。朝から晩までメディアで繰り返して喧伝された反ロシア一色のプロパガンダが続いた。あれはマインドコントロールであったと言える。プロパガンダの内容を色濃く反映し、「侵攻したロシアが悪い」という一言ですべてが片付けられ、それ以外の見解や説明あるいは歴史的背景にはまったく目を向けようとはしない集団催眠に日本も襲われた。

ところが、西側で突発的に起こったこの集団催眠にも目が覚める時がやって来たようだ。

最近、ニューヨークタイムズ紙は今までの論調からは180度も方向転換をする記事を報じた。つまり、ウクライナ領土の一部をロシアに割譲し、和平を模索するべきであるとウクライナ政府に推奨したのである。また、キッシンジャー元国務長官の最近の意見も米国政府が今まで主張してきた公式路線とはまったく異なるものである。さらには、69日、米国のブルームバーグ紙は「ロシアに対する反応において米国は深刻な失敗をした」と述べている。これらの論調やその数を増しつつある和平を模索する意見や見解を総合的に見ると、ウクライナ紛争の収束に向けて、世界は今心の準備を開始したかのように見える。これは単に「戦争が早く終わって欲しい」という私個人の希望的観測がそう思わせていると言うよりも、むしろ、誰かがどこかで方向性の修正を行っているように思えるのである。

ここで、話を元へ戻そう。

大衆形成精神病が活用された新型コロナ・パンデミックを振り返って見ると、この現象の実態がよりはっきりと見えてくる。それはプロパガンダを氾濫させ、計画されたひとつの政治的方向性を醸成するために用いられる。しかしながら、それが独り歩きをすると、多くの場合、予期もしないような社会的損失をもたらすようだ。たとえば、ロシアを根拠もなくこっぴどく批判しさえすれば西側では立派なジャーナリストになれる(これはアサンジの指摘!)と主流メディアが揶揄される程にまでジャーナリズム精神が低迷したことは記憶に新しい。もっと深刻な影響は一般大衆は集団的な理性を失い、感情的な議論に走り、反対意見に対して攻撃的になり、判断を誤る状況にある。

こういった大衆形成精神病という現象が持つ基本的な属性やそれが社会に及ぼす悪い影響について少しでも多くを理解し、その本質を再認識しておくことが大事であることには疑問の余地がない。

本日はこの記事(注1)を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

***

副題:英国政府による新型コロナパンデミックに対する初期対応の詳細がリークされたことによって、マローン博士の主張が裏付けられた。

Photo-1SOPA Images via Getty Images

英国当局が自国民に恐怖を植え付けるために「全体主義的」な「マインドコントロール」手法を用いたことを認めたという事実が判明したことによって、新型コロナパンデミックの文脈における「大衆形成精神病」に関するロバート・マローン博士の主張は裏付けされた。

また、カナダでは軍が新型コロナにおける規制と命令を遵守するように国民を操作するために自国民に対する心理作戦を開始したことを認めた。

マローンがツイッターの使用を禁止された後に行われたジョー・ローガンとのポッドキャストはインターネット上で人気を博したが、そのポッドキャストでマローンは世界中の市民がずっとヒステリックな不安状態のままに留まるように如何に操作されていたのかについてその方法を説明してくれた。

1920年代と30年代にドイツではいったい何が起こったのだろうか?非常に知的で、高学歴の市民が多かった。そして、彼らは狂ったように吠えた。どうしてそのようなことが起こったのか?」とマローンは自問自答する。

「答えは大衆形成精神病。」

「お互いに切り離された社会がある。そこでは人々は物事が意味をなさないという自由に浮遊する不安を抱えており、われわれはその理由をはっきりとは理解できず、ひとりのリーダーや一連の出来事によって彼らの関心が催眠術のように小さな事柄に集中すると、彼らは文字通り催眠術にかけられ、どこにでも導かれるようになってしまう」と彼は付け加えた。

「そして、その現象の側面のひとつは彼らが自分たちのリーダーとして認識している連中が典型的に登場し、あなた方はこれこれの痛みを持っていると言う。そして、私はあなた方のためにそれを解決することができると言う。私にはそうすることができるし、そうすることができるのは私だけだ言う。」マローンはさらにこう説明する。「そうすると、彼らはその人物に従い始める。彼が市民に向かって嘘をついたかどうかはもはや関係ない。データは無関係なのだ。」

「われわれにはそういう条件をすべて持っていた。2019年以前には誰もが文句を言っていたことを思い起こせば、世界は何の意味も成さず、われわれはは皆がお互いから孤立していた。」

「その後、この状況が起こり、誰もがそのことに注意を集中した」とマローンは言い、「これが大衆形成精神病を引き起こす方法であり、それこそがここでも起こったのだ」と指摘した。

英国 保健当局が新型コロナパンデミックの全体的な脅威をどのように捉え、集団ヒステリーを生み出すためにその筋書きを如何に誇張したのかについてマローンが要約してくれた内容は、パンデミックの初期に英国政府が国民をどのように操作したのかに関する情報が漏洩されたことによって裏付けされた。

作家でありジャーナリストでもあるローラ・ドズワースが最初に明らかにしたように、政府の顧問として働いていた英国の科学者らは、パンデミック中の国民の行動を制御するために、今では国民に恐怖を植え付ける「非倫理的」で、かつ、「全体主義的」なものであったことを彼ら自身が認めるような手法を用いた事実を認めている。

ロンドン・テレグラフ紙は「行動に関する科学的なパンデミック・インフルエンザ・グループ」(SPI-B)のメンバーたちの意見を報じた。SPI-Bは政府に対して科学関連事項を諮問する主任グループの役割を持っており、「緊急事態のための科学諮問グループ(Sage)」の小委員会である。

この 報告書は最初の都市閉鎖が決定され、布告された20203月の状況説明会を引用し、「かなりの数の人々は個人的に脅かされているとはまだ十分に感じ取ってはいない」ことから、政府はウィルスがもたらすであろう「脅威に関する認識のレベル」を劇的に高めるべきであると述べている。

SPI-Bのひとりの科学者は、「3月(2020年)に政府は人々が規制を順守するかどうかについて非常に懸念しており、人々は都市閉鎖をされたくはないであろうと考えていた。順守を奨励するためには恐怖の念が必要であるという議論があり、恐怖をどのように高めるかについての決定が下された。」

この匿名の科学者は「私たちが恐怖の念を活用したことははディストピア的だった」と付け加えている。さらに、同科学者は「恐怖の念の活用は間違いなく倫理的には疑わしいものであった。これは奇妙な実験のようなものであった。結局、人々は過度に恐怖を抱き、裏目に出た。」

小委員会の別の科学者は「心理学をマインドコントロールと呼ぶことが可能だ。事実、それこそが私たちがやっていることなのだ。明らかに、われわれは肯定的な方法でそれを実施しようとしているのだが、過去においては悪意をもって使用されてきた。」

別の科学者は「忍び寄って来る権威主義にはおおいに注意を払わなければならない」と警告し、「連中はパンデミックを利用して権力を掌握しようとしており、そうでもしなければ起こらないようなことさえもやり遂げるかも」と付け加えている。

報告書によると、グループの別の研究者は「ワクチンがなかったとしたら、心理学こそが主要な武器である」ことを認め、「実際には、新型コロナの大流行は心理学にとっては実に好都合であった」と付け加えている。

小委員会のさらに別の科学者は過去1年間に「行動心理学が武器と化してしまったことに唖然としている」と述べ、「心理学者は利他的に行動することを止めて、市民を操作することに関与するようになった事実には気付かなかったようだ」として、警告を放った。

「彼らはあまりにも多くの権力を持ち、それが彼らを酔わせるのだ」と述べて、科学者はさらに警告している。英国政府の対応に加えて、カナダ軍はパンデミックに関する規制で初期の段階において自国民に対して心理作戦プログラムを開始し、政府のメッセージを増幅し、「市民の不服従を阻止しようとした」ことも明らかになった。

「カナダ軍の指導者らはパンデミックについて疑いを持たない大衆にプロパガンダ技術を試すことができる絶好の機会であると見た」とオタワ・シチズンが報じている。一方、この用語を完全に消し去ろうとする初期の努力の後、グーグルは現在「大衆形成精神病」やマローン博士に関する検索においては否定的な記事だけが検索結果に反映されるようにしている。つまり、必死に不正操作を行っている。

グーグルが現在表示する「大衆形成精神病」の検索結果で得られるトップのリンクはローガンの登場中にマローン博士がすでに暴いた疑わしい主張を反芻しようとするフォーブスのヒット記事である。

***

これで全文の仮訳が終了した。

フェークニュースという新語が登場したのは何時頃だったであろうか。米国の大統領選で現職のトランプ大統領が下野することになった理由は何の証拠もなくゴリ押しされたロシア疑惑であり、不正選挙であったと私には思える。大衆に対する洗脳、つまり、大衆形成精神病という政治的プロパガンダをゴリ押しし、国民がそれを信じるまで徹底させる手法は、新型コロナ禍が収束しつつある今、それがもたらした否定的な側面、あるいは、社会的損失が浮き彫りされることとなった。

問題はわれわれ一般大衆はこのブルドーザーのようにゴリ押しをしてくるメディアのプロパガンダに対して現実にはまったくの無防備であることだ。一般大衆は狡猾なキャンペーンの裏に隠されている正体には気が付かない。そして、それに気付いた時は完全に手遅れだ!新型コロナウィルスの大流行を振り返ってみると、一部の代替メディアは最初の段階から警告を発していたが、われわれ一般大衆のほとんどはそれに耳を傾けなかった。そして、今年の2月に起こったロシア・ウクライナ戦争においても同様のパターンである。

だが、一般大衆はその気になりさえすれば、大衆形成精神病の犠牲者に陥ることを防止する自衛手段が存在するのである。一例を挙げると、米国にはThe Unz Reviewと称する情報サイトがある。このサイトはロン・ウンズという人物が運営しているのだが、何かのキッカケで彼はフェースブックから締め出された。当時、これは大打撃になるだろうと彼自身は肝に銘じたという。ところが、彼の情報サイトへのアクセスは減るどころか、徐々に増え始めたと言う。主要メディアの質の低さに愛想をつかして、事実に関する情報を得たいとする一般庶民は決して少なくはないのである。

大衆形成精神病を防ぐために真実を探し求めようとして最前線で頑張っている専門家や言論人の名前をいくつか挙げておこう。たとえば、オリバー・ストーン(Oliver Stone)、ロン・ウンズ(Ron Unz)、マイケル・ハドソン(Michael Hudson)、マティアス・デスメット(Mattias Desmet)、ロバート・マローン(Robert Malone)、エヴァ・バートレット(Eva Bartlett)、ペペ・エスコバー(Pepe Escobar)、クリス・ヘッジス(Chris Hedges)、ナジェジダ・ケヴォルコヴァ(Nadeghda Kevorkova)、ピーター・ケーニッヒ(Peter Koenig)、アンドレイ・ラエフスキー(Andrei Raevsky)、ジャック・ボー(Jacques Baud)、といった人たち。ならびに、独立心が旺盛なウェブサイト。一方、その対極には「大衆形成精神病って本当に存在するのか」と問いかけるいわゆる専門家や主流メデイアの手先となって記事を書く人たちは前者の何十倍もいるようだ。

今回、英国政府が図らずも認めたことによって、大衆形成精神病が実際に存在することが現実となった。フェークニュースが氾濫する中、われわれ自身の子供や孫の世代のために安全な世界を贈り届けるには、われわれ一般大衆は今の世界について正しく理解することが素人目から見ても非常に重要な課題となってきた。情報を広く求め、真実を掘り起こすことが基本的には大事だ。その上で個人としての結論を導き、自分の行動に反映させていくことである。

 

参照:

1‘Mass Formation Psychosis’ Admittedly Used by Governments as Tool of Population Control: By Paul Joseph Watson, Jan/03/2022

 



 


6 件のコメント:

  1. あれっと思って見ると、この記事は今年1月の記事ですよね。英国政府が認めたという『コビッド危機における行動を制御するための恐怖の使用は「全体主義」でした、と科学者は認めます』https://www.msn.com/en-gb/entertainment/music/scare-tactics-to-control-behaviour-during-the-covid-pandemic-were-totalitarian-admit-scientists/ar-BB1gKceh
    という記事は去年の5月。
    どちらも大変な内容なのですが、こう言っては失礼かもしれませんが、世の中へのインパクトがほとんどなかったような気がします。
    で、思ったのですが、この騒動の裏について知っている人が、この記事を読んだ感想として「知ってる」とか「その通り」と思っただけだとしたら、どうなんだろうって。
    「わかっている」人だけが内輪で確認しあう、または、ここは違うとか批判することにとどまっていたとしたら、今回の記事の訴えているものは広く伝わりませんよね。
    以上、ひとりごとだと思って読んでくださると助かります。

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    1. kiyoさま
      コメントをお寄せいただき、有難うございます。
      今回の投稿の原典は半年程前のものですが、まだ賞味期限は切れてはいないと思います。何故かと言いますと、40歳未満の健康な人たちがワクチン接種後に心臓発作を起こして死亡した事例は医師たちがその死因をワクチンと結びつけることを避けるために新たに用意したSudden Adult Death Syndromeと名付けて、体裁を繕って報告した短期的な副作用とは別に(これらも非常に深刻な健康被害であることに変わりはありませんが)、コロナワクチンの副作用の一番不可解な側面としては長期的な自然免疫力の低下が解明されずに残されているからです。少なくとも今後数年間はデータを収録し、状況を観察し続ける必要がありそうです。気の長い話ですが、長期的な副作用が判明するその頃になって初めて新型コロナワクチンの「副作用の全貌」が見えて来ることになります。その時には誰かがこの引用記事を思い起こすのではないかと思っています。当面は日本語での記録として残したということになりますかね。

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    2. ごめんなさい。言葉足らずで。賞味期限は切れているどころか多くの方に読んでいただきたい記事だと思います。
      なかなかうまく言葉にできなくてもどかしいです。

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    3. kiyoさま、
      気まずい思いを起こさせてしまったようで、こちらこそ申し訳ないです。ご容赦願いたいと思います。でも、もうお互いに霧が晴れたように思います!これからもよろしく願います。

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    4. kiyoさま、
      砲撃を受ける産科病院でのインタビュー、ウクライナ軍の暴虐振りは信じられない程ですね。この記事に感謝です!
      小生のフェースブックにもシェアーさせていただきました。

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  2. ありがとうございます。ランカスターさんの動画を見たとき、記事に書きたいと思ったんです。が、実は、何を書きたいんだろう、書きたかったんだろうって、しばらく、考え込んでしまいました。
    産院を狙うということは、根絶やしにするというナチの思想が反映されていますよね。ナチは好んで子供を殺すということをします。
    妊婦さんの立場からすれば、自分の身を守るということと子どもを守るという二重の思いがあるだろうし、そこを狙って砲弾を撃ち込むという極悪非道。
    そのネオナチを支持する西側世界。極悪非道をオブラートに包み美化する物語を作るメディア。
    まだ、モヤモヤしたものが自分の中にあって、うまく表現できません。

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