2022年2月19日土曜日

ウクライナ危機の本命はウクライナではない。本命はドイツだ

 

米国政府は、11日、ロシアはウクライナへの侵攻を216日に行うとの予測を発表した。バイデン大統領が同盟国にも伝えたとのことだ。ウクライナに駐在する各国大使館の職員はキエフから退避し始めていると報じられている。日本の外務省は一部の館員を除いて14日から大使館員を退避させるという。とすると、この原稿を書き始めた時点では退避がすでに開始されている筈である。

しかし、問題はヨーロッパ各国の足並みが揃っているわけではないという点だ。

15日のキエフからの報道によると、「ウクライナ政府はロシアが16日に大規模な武力侵攻をするとは判断していない」と国家防衛安全保障委員会の長が月曜日(14日)に述べた。また、18日の情報によると、ウクライナの統合軍司令官が言うには、「状況は緊迫しているが、ロシア軍が侵攻する気配は今のところない」との見解である。

こういった状況を見ると、西側のニュースはフェークニュースであって、ウクライナ国内には恐怖を、そして、西側諸国にはロシアに対する憎しみを引き起こすためのキャンペーンであると言えよう。東部2州とウクライナ政府軍との間には停戦ラインがあるが、ウクライナ側からドネツクやルガンスクに向けて砲弾が撃ち込まれ、攻撃が始まっている。ロシアによる大規模な侵攻が近いと喧伝することによって本格的な偽旗作戦を展開するための舞台作りを行っていると私には見える。過去の戦争の歴史を見ると、さまざまな要素が酷似している。自作自演がうまく行けば、ロシア軍をついにウクライナ領内へおびき寄せることに成功し、西側のメディアはめでたくロシアを侵略者と呼ぶことができるのだ。

その場合、ドイツ政府は、今まで公言して来たように、ノルドストリーム2の稼働を永久にストップすることに追い込まれる。つまり、ロシアの侵攻が真近に迫っていると喧伝することは、思惑通りに事が進めば、ドイツがロシア産の安価な天然ガスを調達し続けることを阻止する。米国の最終的な目標はドイツが国際競争力を失い、経済的繁栄をすることができないようにして、ヨーロッパ全体を米国の影響圏に縛り付けておくことにある。

ウクライナ危機の深層を読み解く驚くような表題を持った記事が現れた。「ウクライナ危機の本命はウクライナではない。本命はドイツだ」と題されている(注1)。

正直に言うと、私自身はウクライナ危機はロシアと米国主導のNATOとの間の勢力争いという構図でしか見て来なかったので、米国とドイツとの二国間関係を中心的な柱としてウクライナ情勢の全体像を見ることは極めて新鮮であり、刺激的でもある。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有したいと思う。著者は米国ワシントン州に在住。著者の見解に耳を傾けてみよう。

***

Photo-1

「米国の根源的な国益のためにわれわれは何世紀にもわたっていくつもの戦争を行って来た。第一次世界大戦や第二次世界大戦、冷戦、等はドイツとロシアとの間の関係であった。これらの二か国が団結すると、米国にとっては自分たちを脅かす唯一最強の存在となるのである。「ストラトフォー」シンクタンクのCEOを務めるジョージ・フリードマンは「そのような団結が起こらないようにしなければならない」とシカゴグローバル問題評議会で述べている。

ウクライナ危機はウクライナとは関係がない。問題の本質はドイツにある。特に、ノルドストリーム2と称されるロシアとドイツを直結するパイプラインにある。ワシントン政府はこのパイプラインは米国のヨーロッパにおける優位性にとっては脅威となると見なし、あらゆる場面でこのプロジェクトの邪魔をして来た。とは言え、ノルドストリームの施設工事は前進し、今や、操業を開始できるところまで漕ぎ着けている。ドイツの規制当局が最終的な認証を与えると、天然ガスの供給はすぐにでも始まる。ドイツの一般家庭や産業界はクリーンで安価なエネルギー源を安定して入手することができ、ロシアはガス収入で著しい増収を実現するであろう。ドイツとロシアの両国にとってはまさにウィン・ウィン・ゲームである。

しかし、こういった展開については米国の外務に携わる高官らにとっては決して幸福な気分ではいられない。彼らはドイツがロシア産の天然ガスに今まで以上に依存することは望んではいないのだ。商売は相手に対する信頼感を醸成し、信頼感は交易の増大をもたらす。相互関係が温まるにつれて、貿易障壁は撤廃され、規制が緩められ、旅行や観光が拡大し、新しい安全保障の枠組みが構築される。ドイツとロシアが友人となり、交易のパートナーとなった世界においては米国の軍事基地は不要となる。米国製の高価な武器やミサイル・システムは不要となり、NATOは不要となる。また、エネルギー貿易を米ドルで決済する必要はなくなり、帳尻を合わせるために米財務省証券を購入する必要もなくなる。ビジネス当事者間での決済は自国通貨で行うことができる。これは米ドルの価値が急激に低下することにつながり、米国の経済力に劇的な変化をもたらすことになる。これこそがバイデン政権がノルドストリームに反対している理由なのだ。事は単にパイプラインだけではなく、将来のためのウィンドウでもあるのだ。つまり、将来ヨーロッパとアジアは一緒になって巨大な自由貿易圏を構築し、お互いに国力を強化し、繁栄する。その一方で、米国は圏外に置かれ、中を覗き込むだけ。ドイツとロシアとの間に暖かい関係が築かれると、それは米国が過去75年間にわたって君臨して来た単独覇権による世界秩序が終焉することを意味する。独ロ間の同盟は現在破局に向けて進行しつつある超大国の終焉を加速化させるであろう。これがワシントン政府がノルドストリームを邪魔し、ドイツを自国の影響圏内にとどめるためならば何でも行おうと決断するに至った理由だ。要するに、生きるか死ぬかの問題だ。

こうして、今起こっていることはウクライナがこの大きな絵の中に登場して来たひとつの場面なのである。ウクライナはノルドストリームを粉砕するために米国が選んだ武器であり、ドイツとロシアとの間に楔を打ち込むための道具である。この戦略は「分割統治」という表題を持つ米国の対外政策ハンドブックの第1頁目から持って来たものだ。ワシントン政府にはロシアはヨーロッパに対して安全保障上の脅威となるという概念を形成する必要があるのだ。それが目標なのだ。彼らはプーチンが血に飢えた侵略者であり、信頼には値しない、直ぐにかっとなる性格の持ち主であることを見せつける必要がある。この目標を達成するために、メディアには「ロシアはウクライナへ侵攻する計画だ」と繰り返す宿題を課した。だが、ここで敢えて付け加えようとはしない点がある。それは、ロシアはソ連邦の崩壊以降いかなる国へも侵攻してはいないこと、その一方で、米国は同期間中に50か国以上に侵攻したり、政権交代をもたらしているという事実であり、米国は世界中の多くの国で800カ所以上もの軍事基地を持っているという事実である。これらのことはどれについてもメディアによって報じられることはない。それに代わって、「悪魔のプーチン」に焦点が当てられ、彼はウクライナ国境に10万人もの兵力を集結し、ヨーロッパ全土が血腥い戦争に放り込まれる脅威に曝されているのだと彼らは喧伝する。

このヒステリックな戦争のプロパガンダはすべてがロシアを孤立させ、悪魔視して、最終的にはロシアをばらばらにする意図の下で構成され、指揮されている。しかしながら、本当の目標はロシアではなく、ドイツなのである。「ザ・ウンズ・レビュー」に掲載されているマイケル・ハドソン教授の記事を要約すると次のような具合だ。この要約を是非ともご確認願いたい:

「ヨーロッパの調達を邪魔するために米国の外交官に残されている唯一の方策はロシアを軍事的侵攻に煽り立て、その後で、このような軍事的侵攻に仕返しをすることは国家の純粋に経済的な関心の如何なる事柄よりも大事だとおもむろに主張することだ。これはまさに127日に国務省の記者会見において好戦派で、政治関連担当の国務副長官であるヴィクトリア・ヌーランドが説明した如くである:ロシアがウクライナへ何らかの形で侵攻した場合は、ノルドストリーム2を先へは進めさせない。」(原典:“America’s Real Adversaries Are Its European and Other Allies”, The Unz Review

黒か白かだ。残念ながら、そんな具合である。バイデン政権は「ロシアを煽り立てて、ウクライナへの軍事的侵攻に引きづり込み」、ノルドストリームを邪魔する。この筋書きはウクライナの東部においてロシア人住民を防護するためにプーチンが国境を越えてロシア軍を送り込むように仕向けるために何らかの挑発行為を行うことを意味する。プーチンがこの餌に飛びついた場合、それに対する反応は迅速で厳しいものとなるだろう。メディアはこの行為は全ヨーロッパに対する脅威であると厳しく非難し、世界中の指導者らがプーチンを「新ヒットラー」と呼んで、彼を糾弾することであろう。一言で言えば、これがワシントン政府の戦略である。これを実施するプロセスではすべてがひとつの目標に向けて連携行動を採る。つまり、ドイツ首相のオラフ・ショルツにとってノルドストリームを最終的に承認するプロセスにおいて旗振りを行うことが政治的には極めて困難になるように仕向けることだ。

ワシントン政府がノルドストリームに関して反対していることを知って、読者の皆さんは「今年の初めにバイデン政権はどうして議会に対してこのプロジェクトに関するさらなる制裁は控えるようにと行動したのだろう」と不振に思うかも知れない。答えは簡単だ。それは国内政治にある。ドイツは現在原子力発電所を停止し、エネルギー生産の低下を補うために天然ガスを必要としている。また、経済制裁は外国からの干渉であると見るドイツ人にとっては極めて「興覚め」なのである。平均的なドイツ人は「米国はどうして我が国のエネルギー問題に関する決断に介入して来るのか」との質問を発する。「ワシントン政府は自分自身の仕事に集中するべきであって、われわれの仕事になんか口出しをするな!」と。これはごく普通の人たちから聞えてくる典型的な反応である。

そして、アルジャジーラからは次のような報告がある:

「ドイツ人は大部分が本プロジェクトを支持しており、エリート層の一部とメディアだけがパイプラインには反対なのだ・・・。」

「米国が制裁について騒げば騒ぐほど、また、本プロジェクトを批判すればするほど、本プロジェクトはドイツ社会においては人気を高める」とロシアと東欧の専門家であるステファン・マイスターが「ドイツ外交評議会」において語っている。(原典:“Nord Stream 2: Why Russia’s pipeline to Europe divides the West”, AlJazeera

ノルドストリームに対する世論の支持は固く、ワシントン政府は新しい取り組み方に落ち着いたのかどうかについての説明が可能だ。経済制裁は成功するとは思えず、アンクル・サムは代替え案へ乗り換えたのだ。つまり、ドイツがパイプラインを稼働するのを邪魔し得るような大きな外圧をかけることにした。率直に言って、この戦略にはやけくそな感じがあるけれども、皆さんはワシントン政府の辛抱強さに驚いているに違いない。9回の裏で5点差も負けているのだが、彼らはまだタオルを投げ込もうなんてしてはいない(負けを認めてはいない)。彼らは最後の一撃を加えて、事がうまく前進するかどうかを見極めようとしているところなのだ。

月曜日(27日)に、バイデン大統領はホワイトハウスでドイツ首相のオラフ・ショルツとの初の共同記者会見に臨んだ。この記者会見を巡って展開されたお祭り騒ぎは、単純に言って、前代未聞であった。ドイツの首相を米国の政策の方向へなびかせるのに必要となる「危機的雰囲気」を醸し出すためにあらゆるものが結集された。今週の始め、ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は「ロシアの侵攻は真近に迫っている」と言った。彼女のコメントは国務省では指折りの批判者であるニック・プライスに引き継がれ、彼は、諜報当局からの推測情報として、ウクライナ東部では近い将来ロシア主導の自作自演作戦が起こるとの見解を示した。プライスの警告は、日曜日(26日)の朝、さらに国家安全保障担当補佐官のジェイク・サリバンによって引き継がれ、彼はロシアの侵攻は何時でも起こり得る、「明日かも知れない」とさえ言った。これはブルームバーグ・ニュースが「ロシアが侵攻した」という扇動的で、酷く嘘に満ちた表題を流した日からたった数日後のことであった。

あなた方はここにはある種のパターンが存在することを感じ取ることができるだろうか?何の疑いも持ってはおらず、彼自身を目標にして展開されているキャンペーンに関してはややもすれば忘れ勝ちなドイツ首相はこれらの何の根拠もない主張が自分に向かって圧力を加えるために用いられていることを果たして理解できているのであろうか?

誰かが予期しているように、最後の一撃は米国大統領自身からのものであった。記者会見で彼はきっぱりとこう述べたのである。「もしもロシアが侵攻して来たら、ノルドストリーム2はもはや存在しない。われわれはこのプロジェクトを葬り去る。」

こんな風にして、ワシントン政府はドイツのための政策を設定しようとしているのだろうか???

なんとまあ、鼻持ちならない程の傲慢さであろうか!

ドイツ首相はオリジナルの原稿には無かったバイデンのコメントによって後ろへ引き戻された。そんな状況にありながらも、ショルツはノルドストリームをキャンセルすることには同意せず、パイプラインの名前を口にすることさえもしなかったのである。もしもバイデンが世界でも3番目に大きな経済力を有する国家の指導者を公衆の面前で隅に追い詰めて、サンドバック代わりに叩きのめすことができると考えていたとするならば、彼の考えは大間違いであった。ドイツは遥か遠くのウクライナで戦火が広がったとしてもそれには関係なくノルドストリームを立ち上げる決意である。しかし、その決意は何時でも変化し得る。結局のところ、ワシントン政府が近い将来に何を仕出かそうとしているのかが分かるような人物はどこかにいるのだろうか?ドイツとロシアの間に楔を打ち込むに当たっていったい何人の犠牲者を許容するのかに関して誰かが分かっているのだろうか? 米国の衰退を遅らせ、新たな「多極的」世界秩序の出現を防止するためにバイデンはどのようなリスクを抱いているのかに関して誰かが理解しているのであろうか?今後の数週間、何でも起こりそうな気配である。 まさに、何でも。

当面、ドイツが有利な立場にいる。事態をどのように決着させるかはショルツの決断次第である。彼はドイツ国民の関心を満たす政策を採用するのか、それとも、彼はバイデンの執拗なゴリ押しに屈服するのか?彼は 活気に満ちたユーラシア回廊における新たな同盟を強化する航路を辿り始めるのであろうか、あるいは、ワシントン政府の気が狂ったような地政学的野望を支持するのであろうか?彼は新世界秩序におけるドイツの決定的な役割をがっちりと受け止めることができるのだろうか?この新世界秩序においては数多くのパワーセンターが現れ、それらのセンター国家は世界の統御においては平等を分かち合い、指導者たちはひるまずに多国間協調主義を追い求め、平和裏に開発を進め、発展し、全国家のための安全保障を追求する、あるいは、彼は完全に賞味期限切れとなった、ぼろぼろの戦後システムにテコ入れをしようとするのだろうか?

ひとつだけ確かなことがある。ドイツがどのような決断を下そうとも、その決断はわれわれ全員に影響を与えることになる。

***

これで全文の仮訳が終了した。

ここに記述された内容は言われてみると非常に分かり易い。すべてが実に巧妙に仕組まれている。この解説がなかったら、全世界は、少なくとも、われわれのような一般大衆はウクライナ危機の深層を理解できないままに終わっているのではないかとさえ思える。

はたして、ショルツ首相はどのような決断を下すことになるのであろうか。彼の言葉に全世界が注目することになる。ドイツ経済ならびにEUの発展を目指すならば、米国の圧力を振り切って、ノルドストリーム2を稼働することになる。3党連立による彼のドイツ新政権はノルドストリームをめぐって結束を維持することができるのか、それとも、どこかで空中分解するのか?今後の展開から目が離せない。

参照:

1The Crisis in Ukraine Is Not About Ukraine. It’s About Germany: By Mike Whitney, The Unz Review, Feb/11/2022

 

 



8 件のコメント:

  1. И.Симомураです.新鮮で説得力のある記事ですね.分かりやすい翻訳に感謝申し上げます.自分でも原文を読んでみました.大変読みやすい英語です.首相がメルケルさんだったならば,良かったですね.ところでドンバスでは戦闘が始まり,非戦闘員(мирные жители)の避難も開始されました.Взглядによれば,最終的には七十万人がロシアに向かうということです.受け入れ先は,ドンバス周辺のロシアだけではなく,ヤクーツク,バシュコルトスタン(旧称バシュキリア),極東,カフカースなども名乗りをあげています.健全で精強な軍隊をもつロシアは皆に頼られる存在です.

    返信削除
    返信
    1. シモムラさま
      コメントをお寄せいただき、有難うございます。
      ドンバスからの非難が報道され始めていますね。こちらでも報道を読みました。「最終的には70万人がロシアに向かう」との件、ロシアの包容力は実に大きいですよね。大きな驚きであるだけではなく、ロシアならではという感じでもありますよね。

      削除
  2. とても分かりやすい記事ありがとうございます。ノルドストリーム2はアメリカのDSネオコンの喉元に突き付けられた刃というわけですね。オオカミ少年は何をしでかすか分からない狂犬でもあるわけで早速攻撃を仕掛けてきました。メディアはロシアが侵略してきたと演出したくてうずうずしているのでしょうけれども。こんなのに引っかかるような相手ではありません。ロシアには欧米が失った知性があります。

    返信削除
    返信
    1. kiyoさま
      コメントを有難うございます。
      「ロシアには欧米が失った知性があります」というご指摘に同感です。私もこうしてブログを掲載するために英文記事を漁って10年を過ごしてまいりましたが、その過程で嫌がおうにも実感させられたことはこの点に集約されます。

      削除
  3. kiyo様に同感します.ロシア人は皆大の読書家なのです.1983年の秋に,レニングラードのドームクニーギ書店で,高見順の詩集(露訳)を買いました.ジョイスの『ダブリンの人々』(原文)も.賑わっておりましたね.それに安かった.レニングラードを離れ,ヘルシンキへ転じました.最大の書店で,Iso Karhu”大熊”というウラル民族の古い写真集を見つけ買ったのですが,なんと日本円で五千円ほどもしました.フィン人もエストニア人もハンガリア人もアジア系のウラル族に所属するのですが,当時(十八世紀末―二十世紀初頭)の顔つきは,黒髪で濃い瞳のアジア系の容貌です.ロシア人や他の白人と混血して,百年ほどで金髪碧眼となったのです.同写真集がイソカルフの名を付けられたのは,ウラル族がアイヌ族やニヴフ(旧称ギリヤーク)族と同様に「羆の霊送り」イオマンテi-oman-te {それを―行か―しめる}をするからのようです.羆の頭骨に様々な飾りを付けるのですが,両者は殆ど一致します.ある儀礼が異なる民族間を流れてゆく力を,”儀礼の浸透圧”と呼びます.イオマンテは室町時代に浸透してきたようです.

    返信削除
    返信
    1. シモムラさま
      言語的にもそれぞれが近いわけですから当然なのかも知れませんが、イオマンテの儀礼は広く行われていたのですね。ニヴフ語を母語として話す人口は、アイヌ語と同様に激減しているようですね。

      削除
  4.  И.Симомураです.プーチン大統領の言明には以下の文章が含まれております:
    «Невозможно без содрогания вспоминать о страшной трагедии в Одессе, где участники мирной акции протеста были зверски убиты, заживо сожжены в Доме профсоюзов. Преступники, которые совершили это злодеяние, не наказаны, их никто и не ищет. Но мы знаем их поимённо и сделаем всё для того, чтобы их покарать: найти и предать суду», — сказал президент.
     オデッサで起きたあの恐ろしい悲劇は,戦慄無しにそれを思い起こすことはできない.『職業組合の家』では,抗議行動への平和的な参加者達は虐殺された,生きながらに焼き殺されたのだ.この悪行を遂行した犯罪者達は,処罰されていない.追跡さえされていない.しかし今我々は彼らを名指しできる.彼らに報復するためには,あらゆることをする:彼らを見つけ,法廷に立たせる.以上大統領言明.
     新二共和国からも,ウクライナからも,鼠どもが逃げ出しているところでしょう.

    返信削除
    返信
    1. シモムラさま
      コメントをお寄せいただき、有難うございます。
      あのオデッサの虐殺事件については下手人が誰であったのかについては当時の動画による記録からすでに証拠付けられていると報じられています。もちろん、ロシア当局はわれわれ一般大衆が知っていることよりも遥かに大量の情報収集をしており、刑事訴訟をする準備は十分に整っているのだと思います。

      削除