2023年3月19日日曜日

「恐怖プロジェクト」の推進者らは次の新変異株は何時配備すべきかを議論していた

 

英国の政治家であるマット・ハンコックとはどんな人物なのであろうか?まずは、ウィキペデイアの記述を一部抜粋してみよう:

マシュー・ジョン・デビッド・ハンコック(1978102日生まれ)は2015年から2016年まで内閣府大臣および財務省主計長官、20181月から7月までデジタル・文化・メディア・スポーツ大臣、2018年から2021年まで保健・社会福祉大臣を務めた英国の政治家である。彼は2010年からウェストサフォーク選出の国会議員を務めている。彼は保守党の党員であるが、202211月から登院命令が停止されており、現在は無所属として庶民院(下院)の議席を維持している。

つまり、新型コロナウィルスが猛威を奮っていた3年間のうちで最初の2年間を彼は英国の保健・社会福祉大臣として過ごしていたのである。私の印象では、新型コロナウィルス感染症が世界中で観察され始めた当時のヨーロッパにおいては、何らかの予防対策を講じないと英国では50万人が死亡するといった疫学専門家による恐怖を煽るような予測を含めて、英国は新型コロナ対策においては指導的な役割を演じていた。そのような英国の公衆衛生政策に関してマット・ハンコックがどのような貢献をしていたのかについて知ることは極めて興味深い。

ここに「恐怖プロジェクトの推進者らは次の新変異株は何時配備すべきかを議論していた」と題された記事がある(注1)。英国の保健省に関する暴露記事である。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

これはマット・ハンコック保健相が他の閣僚や政府職員らと「ワッツアップ」を通じて交信した10万通以上もの記録が漏洩したことから判明したものだとテレグラフ紙が伝えている。

***

副題:公表された都市封鎖政策の遵守を確実にするために一般の人々を「怖がらせる」ことをマット・ハンコックが計画していたことが漏洩した「ワッツアップ」の交信記録から判明

都市封鎖ファイル

調査結果の全文を読んでいただきたい

 

マット・ハンコックは、新型コロナウィルスの新変異株を「配備」し、一般の人々を「怖がらせ」、都市封鎖策に確実に遵守させたいと考えていた。これは漏洩した交信記録からテレグラフ紙が見い出した事柄である。

この「都市封鎖ファイル」(大臣、当局者などの間で交信された100,000通を超えるワッツアップの交信記録)は政府が人々が政策へ準拠することを強制し、都市封鎖を推し進めるために恐怖をもたらす戦術をどのように用いたかを示している。

内閣官房長官のサイモン・ケースは別の交信で、20211月の3回目の全国都市封鎖中に「メッセージを強化する」上で「恐怖や罪悪感の要因」は「不可欠」であると述べた。

その前月、当時の保健大臣であったマット・ハンコックは、ある交信で、最近出現した新型コロナは人々を怖がらせ、政策に遵守させることによって、迫り来る都市封鎖の基盤を構築するのに役立つことを示唆しているように見えると述べた。

テレグラフ紙が入手した1213日のワッツアップの交信では、ハンコック保健大臣のメディア担当顧問の1人であるデーモン・プールは保守党の議員がより厳しい新型コロナ対策の「見通しについてすでに激怒している」と上司に伝え、「新変異株によって連中を口説くことができるだろう」と示唆した。

このコメントは、この種の緊張が2020年のクリスマスに向けて将来の都市封鎖やより厳重な規制の準備に役立つ可能性があると彼らが信じていたことを間違いなく示唆している。

ハンコックは「われわれは新変異株で皆を怖がらせるんだ」と答えた。

プールはそれに同意し、「うん、それこそが適切な行動の変化を実現するものだと思う」と言った。

この議論はハンコック氏が202012月にアルファ変異株またはケント変異株として知られることになった新変異株の出現が公表されてから2日後に行われたもの。その後、症例の急増によって1219日にはクリスマスのお祝いが事実上キャンセルされた。

ハンコック氏は英国のEUからの離脱をめぐる協議がニュースの見出しを独占し、(新型コロナ対策の)影響力を軽減してしまうかも知れないとの懸念を表明し、メディア対策に関してプール氏に助言を求めた。「新変異株はいつ展開するのか」とハンコック氏は尋ねたのである。

パンデミックの間に政府は恐怖を煽っているとして非難されたが、ハンコック氏が率いる部門はそのような告発は「誤解を招くものだ」と述べ、非難を否定した。

最新の「都市封鎖ファイル」が開示されたことから、テレグラフ紙はボリス・ジョンソン首相が都市封鎖の懐疑論者と熱狂者との間を行ったり来たりしていることを示唆する交信を明らかにすることができた。たとえば、同首相は、当時、202011月に2回目の全国都市封鎖が導入されてから2日後に大声で疑問を発した。彼はこう言ったのである。「本日のデータはいったい何を物語っているのか?われわれがあまりにも早くパニックに陥ったとする保守党の文言、等。」

また、これらの交信内容は国民医療サービス(NHS)イングランドの当時の最高責任者であるバーミンガムのスティーブンス卿に対して舞台裏で見せた敵意を示している。ハンコック氏は顧問への交信で「彼は自分が大いにドジを踏んでいることを知る必要がある」と宣言した。 

2020421



アラン・ニクソン

サイモンは抗議をすることが必要だが、その過程で自分を悪く見せないようにして貰いたい。      

10:14







マット・ハンコック

そのことはまあいいよ ― 彼は自分がドジを踏んでいることを知る必要がある。そして、動画が終わったら、何が起こったのかを皆に伝えるよ。

10:20

別の交信で、「SS(サイモン・スティーブンス)の解任は大幅な改善になるだろう」と語った。

2020816







マット・ハンコック

PHE(公衆衛生上の緊急事態)の発表は順調に進んでいる。さらに2つの質問がある:

- SSについては何らかの進展があるか?

- 昨日、タイムズ紙は明らかにリークされたあんた方からの電子メールを持っていた。それによると、この夏の法案は必要がなかったために廃棄になったという。これはPHEには当てはまるが、NHSイングランドには当てはまらない。SSを排除することは大幅な改善に繋がるだろうが、それを適切に行うには法案が必要だ。        

18:15

ハンコック氏は、また、英国で新型コロナウィルス感染症の最初の症例が検出されてからわずか数日後の20201月にはスティーブンス卿に辞任するように「説得」しようとした。

さらなる進展の中で、リシ・スナクが首相になった時、ドミニク・カミングスがジョンソン首相の最高顧問として務めていた当時を「悪夢」であったと表現し、「二度と繰り返さない」ことを望んでいたことが明らかになった。

最新の都市封鎖ファイルによって、下記の事柄も表面化した:

  • NHSでの待ち時間を減らすことを約束した後にマイケル・ゴーブは自分の仕事のために「演技」をしたとして、ハンコック氏はどのように彼を非難したのか。
  • 閣僚たちは現在世界保健機関の主任科学者であるジェレミー・ファーラー卿が政府についての批判を表明したとして、主要な新型コロナ諮問グループから彼を解任しようとした。ハンコック氏は彼を「とんでもないお喋り」と名付けた。
  • ハンコック氏は愛人を米国側の相手との個人的な夕食会に連れて行ったが、その後、大臣として対応した事実を変更し、彼が彼女を招待したという提案の事実を削除しさえした。

この都市封鎖ファイルはパンデミック時に政府の意思決定がどのように行われていたのかについて光を当ててくれた。

ハンコック氏がレストランの割引券が新型コロナの症例数を押し上げている事実を「ニュース報道から遠ざけようとした」ことをテレグラフ紙が明らかにした後、現在首相であるスナク氏は彼の旗艦とも言える「Eat Out to Help Out」(外食をし、支援しよう)の行動計画をめぐって圧力に曝されている。

当時の保健大臣と彼の顧問らは労働党系のロンドン市長であるサディク・カーンが新しい変異株について話し合う前は差し迫っていた都市封鎖について如何に批判的であったかについて論じ合った。

ワッツアップの交信記録はカーン氏が「バーナムと軌を一にしている」ことを懸念していたことを示している。つまり、北西部の地方都市の封鎖をめぐって、その秋、政府側にとっては棘のような存在であったマンチェスター市長のアンディ・バーナムを言及したのである。

プール氏は、その後、保守党議員たちは別の都市封鎖に関して「その見通しについてすでに激怒している」と指摘し、ジョンソン政権にかなりの圧力をかけた。

20201213







マット・ハンコック ― 保健大臣

サディクはバーナムと軌を一にしているようだ。 

10:51







デーモン・プール ― 健康問題に関する対メデイア特別顧問

そのとうりだ。

10:51

保守党の議員らは見通しについてはすでに激怒している    

10:52

MOS指導者はわれわれにそれを止めさせようと警告している。

10:52

信号を出すのが早過ぎるようなことはせずに、新変異株で連中を口説くことができる。   

11:15







マット・ハンコック

われわれは新変異株で皆を怖がらせる。     

11:17

だが、今は例のEUからの離脱にまつわる複雑な状況がニュースの大見出しを独占している。        

11:17







デーモン・プール

確かに。それは適切な行動を変えてしまう。        

11:17







マット・ハンコック

われわれは新変異株を何時配備するのかね?         

11:35







デーモン・プール

これについてはもっと考え、もっと注意する必要があると思う。    

12:49

その変異株というのは    

12:50

以前あなたが指摘したと思うが、われわれには学校を事務処理や議題からは遠ざけておくことが必要だ。        

13:45







マット・ハンコック

そのとおりだ。     

14:24







デーモン・プール

上部からの漏れを起こさないことについてもう少し対処する価値があると思う。      

16:34

変異株には大きなリスクが付きまとう。右翼の新聞はそれを打ち砕くために新たな糸口を求めている。そうなると、ワクチン戦略は損なわれてしまう。

19:16







マット・ハンコック

だからこそ、われわれはワクチンで安心させるのだ。      

19:47

全チャットを読む(16個の交信記録)

12月の初めまでに英国は2回目の全国規模の都市封鎖(1か月間の遮断機)から抜け出し、英国の個々の地域はさまざまな異なる措置の対象となることを意味する段階的制限システムへと入っていった。

心理学者たちは、ポスターや健康キャンペーンで「恐怖戦術」を駆使するなど、新型コロナの際中に政府が発したメッセージの一部は「著しく非倫理的」であり、恐怖レベルを大きく膨らませたことが新型コロナ以外の理由による過剰死亡や不安障害の増加に寄与したとしてすでに警告していた。

元保健大臣や他の高官が国民を怖がらせて、規制措置を遵守させる戦術について話し合ったのはこの時だけではない。

その6か月前の20206月、英国が新型コロナウィルスによる最初の都市封鎖から抜け出した頃、ハンコック氏と政府の最高科学顧問であるパトリック・ヴァランス卿はウィルスの広がりに関する研究が「前向きな方向」に向かっていることは一般大衆には必ずしも前向きに受け取られずに、むしろ「悲観的な」調査結果がメディアによって取り上げられたことに喜んでいる風でさえあった。

「人々に自分たちが思うように行動してもらいたいならば、それも悪いことではないかも知れない」とハンコック氏はワッツアップの交信で述べている。パトリック卿はそれに同意したようで、「彼らの惨めな解釈に便乗して、過剰に(ウィルスを)配備して貰いたい」と応えた。

202065







マット・ハンコック ― 保健大臣

👍あんた方はアーラ・ダズィの 極めて興味深い調査を見たかい?      

15:31







パトリック・ヴァランス ― 政府のチーフ科学顧問

まだ見てはいないが、23日前に口頭で話を聞いた。今それを探してみよう。         

16:49

オーケー、今、見たよ。素晴らしい。ONSの研究と一致している。すべてが同じ前向きの方向を指している。               

17:09







マット・ハンコック

うん。今、記者会見を終えたばかりだが、メディアの関心はケンブリッジの暗い調査結果にのみ集まっている。🤦‍♂️         

17:57

だが、われわれが人々に自分自身が思うように振る舞ってもらいたいならば、それも悪いことではないかも知れない。       

17:57







パトリック・ヴァランス

賛成だ。彼らの惨めな解釈を汲み取って、過剰に展開しよう。      

17:58

インペリアル・カレッジ・ロンドンによる「コミュニティー感染に関するリアルタイム評価」(React)の研究によると、ウイルスの再生産率(R)は0.57に低下した。一方、ケンブリッジ大学が行った「公衆衛生イングランド」との共同研究では国の一部の地域が高い感染率を示したことから、同地域の封鎖が懸念されている。

4か月後の202010月、プール氏はグループチャットで、ウイルスの有病率が最も高い地域を示す、いわゆる「ウォッチリスト」の公開を停止する決定は国内のすべての地域が第2波による新型コロナウィルスの蔓延を懸念するであろうから、これは政府に役立つだろうと示唆した。

「われわれが公開しなければ、状況は本当に悪いという筋書きを支えてくれるだろう」とのメッセージをプール氏が送信した。

2020107



公僕のひとり

マット、ウォッチリストを明日公開することについてはあなたは賛成か?介入についてフォローアップをしないで公開するのは少し混乱をもたらすと思う。だが、そうしないとノイズが少し発生するだろう。間違った方向に進んでいるというデータを使用して、緊急に介入を検討していると想定してみてはどうか。        

19:12

データをあなた宛てに送信する。        

19:13







デーモン・プール ― 健康問題に関する対メデイア特別顧問

われわれが公開しさえしなければ、それは状況が本当に悪いという筋書きを支えてくれる。    

19:14







マット・ハンコック ― 保健大臣

その通りだ。明日は公開しない。     

19:17

20211月、ケース氏は3回目の都市封鎖で新型コロナの最新の波と闘う上で「恐怖の要因」は「不可欠」になるだろうと示唆した。

ケース氏とハンコック氏は、「家の外でのあらゆる状況」を含めて、「さらなるマスクの着用」を義務付ける、等、どのような追加措置が効果的であるかについて話し合った。

ケース氏は「基本的には順守を高める必要がある」と述べたが、魚釣りの禁止などのいくつかの措置は「魚釣りを突然第5段階への第一歩であると決定したかのように見える場合、これはパロディ化されるかも!」と述べた。


 






ハンコック氏はこう答えた。「正直なところ、われわれがたくさん前進しない限り、小さなことで動きたくはない。唯一の大きな問題は保育園と職場だ。」

ケース氏は次のように答えた。「私はそれに同意だ。それはまさに正しいと思う。小さなことは馬鹿げて見える。 メッセージを強化しよう。恐怖・罪悪感の要因は不可欠となる。」

その後、内閣官房長官はロンドンのナイチンゲール病院の再開(新型コロナ感染症以外の患者があふれかえった場合の施設として使用されている)が「大きな公の瞬間」になるだろうと示唆した。実際には、ほんの一握りの患者が入院しただけではあったのだが・・・。

2021110







サイモン・ケース ― 内閣官房長官

より多くのマスク着用が考慮すべき唯一のことかも知れない。実質的に無料であり、非常に目に付きやすいといった側面があるのでは?家の外でのあらゆる状況や職場においてマスクをより多く着用させようか?               

12:17

われわれは大きく前進したのだろうか?基本的に、われわれは順守をさらに強化する必要がある。      

14:20

われわれは実際に魚釣りのような事柄には注意する必要がある。私たちはそういった措置を分類する必要がある。だが、密かに行うべきだ。魚釣りが5段階への第一歩であると突然決定したかのように見えるならば、われわれはパロディー化されるだろう!                

14:21







マット・ハンコック ― 保健大臣

うん。問題は首相官邸や保健省の手中にはないレバーは引っ張りにくいということだと思う。               

14:21

正直なところ、たくさん前進しない限り、小さなことについては何もしたくはない。         

14:22

唯一残されている大きな課題は保育園と職場だ。      

14:23







サイモン・ケース

私は同感だ。それはまさに正しいと思う。小さなものは馬鹿げて見える。メッセージを強化しよう。恐怖・罪悪感の要因は不可欠となる。             

14:23

ロンドンのナイチンゲール病院が再開されることは大きな公の瞬間のように感じることだろうと思う。特に、(現在のデータに基づいて)私が推測するように、同病院は数日のうちにいっぱいになるであろう。       

19:14

都市封鎖ファイル

全調査結果をご覧いただきたい

 

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これで全文の仮訳が終了した。

この都市封鎖ファイルの公開は圧巻だ。英国政府の保健大臣とその取り巻き連中が新型コロナワクチンの接種を国民に強制するためにあの手この手を使って恐怖感を植え付けようとした様子が鮮明に読み取れる。人々に恐怖感を植え付け、英国の状況は悪いという筋書きを維持することに全力を傾けていた保健省の姿が見られ、このような事実は極めて非倫理的であり、異常である。すべてはワクチン接種を少しでも多く実施させるためであったと言える。

驚くべき内容である。

英保健省は国民の健康を守ることに叡智を結集していたとはとてもじゃないが言えない。彼らは国民を欺くことに専念していたのである。不幸なことには、米国でもまったく同様な状況が起こった。FDACDCは国民の健康を守ることが基本的な使命であるにもかかわらず、民間の製薬企業の金儲けのために巧妙に協力し合っていたことが判明している。

西側においては、今や、新型コロナのパンデミックは収束したかのような観を呈しているが、結局、この収束は新型コロナの恐怖感を扇動したプロパガンダ作戦が綻びを見せ、内部崩壊したからに他ならないのではないか?言い換えれば、新しい嘘を言い続けることができなくなった内部矛盾がもっとも大きな収束の要因であったのではないか?

政府に対する不信感は高まるばかりだ。さらには、民主主義や資本主義体制に対する自信や信頼感は蝕まれるばかりである。しかも、この過程はかなり急速に起こっているように感じられる。

参照:

1‘Project Fear’ authors discussed when to ‘deploy’ new Covid variant: By The Lockdown Files Team, Mar/04/2023

 

 


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