2022年5月11日水曜日

ロシア連邦安全保障会議書記を務めるニコライ・パトルシェフ ― ロシスカヤ・ガゼタとインタビュー

 

2カ月半程前の224日にロシアがウクライナに対して特別軍事作戦を開始したことによって、今まで8年間も続いて来たウクライナ内戦はまったく新たな局面に突入した。「ウクライナ内戦」は「ロシア・ウクライナ戦争」に変わり、今や、実質的にはウクライナを戦場とした「ロシア・NATO戦争」の観が濃くなっている。そして、最終的にこれはNATOを牛耳る米国との戦争でもある。今や、「米ロ戦争」であるとする位置付けは専門家の間ではもはや陰謀論でも何でもない。さらには、もっと文明論的な見方によると、これは70億人対10億人の戦争でもある。

われわれ日本人にとっては西側の見解や解説は容易に、しかも、さまざまな形で入手することができる。ところが、ロシアの情報は入手しにくい。特に、ロシア・ウクライナ戦争が始まってからは、ロシアのRTやスプートニクへのアクセスができなくなった。それに加えて、4月始めから、EU圏と英国に住むヤフーのユーザーはヤフー検索やヤフーメールから締め出された。ヤフーからの締め出しはロシア・ウクライナ戦争と直接関連しているとは思えないので、これは日米間の勢力争いの結果、日本勢が敗退したということなのかも知れない。

私の当面の最大関心事はロシア側はロシア・ウクライナ戦争の現状や将来をいったいどのように見ているのかという点にある。偽情報も含めて、西側の情報は洪水の如く押し寄せ、われわれ素人はややもすれば焦点を見失いそうになることが少なくなく、西側のメディアが伝える情報にはロシア側の見解は極めて少ないのが現実である。あったとしても、多くの場合都合よく歪曲されている。

ここに、「ロシア連邦安全保障会議書記を務めるニコライ・パトルシェフ ― ロシスカヤ・ガゼタとインタビュー」と題された記事がある(注1

ニコライ・パトルシェフはプーチン大統領の盟友でもあり、トップのエリートの間ではプーチンにもっとも信頼されている人物、つまり、彼の右腕であるとされている。最近の英国のミラー紙によると、たとえば、プーチン大統領が何らかの理由で入院を余儀なくされたような場合、プーチンの入院期間中はパトルシェフが大統領代行を務めるであろうと推測されている(原典:Putin’s right-hand man and possible stand-in is 'more barbaric than his master': By Ryan Merrifield, Mirror, May/09/2022)。

本日はこの記事(注1)を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。ロシア側の見解をできるだけ幅広くおさらいをしておこう。

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注:(ロシア語から英語への)機械翻訳の後、英語の訳文はThe Sakerの翻訳チームによって校正され、最終版とされている。

このロシスカヤ・ガゼタとのインタビューではロシア連邦安全保障会議の事務局長であるニコライ・パトルシェフがロシアの特別軍事作戦の任務やネオナチを支援する米国の役割に関して話を進めます。また、ヨーロッパの近い将来やロシア政府の金と外貨準備に対する制裁、そして、近い将来われわれの国家を待ち受けているであろう諸々の変化、等についても触れていきます。

ニコライ・パトルシェフ:西側はロシアの屈辱と破壊を暗示する「虚偽の帝国」を作り上げました。写真:Mikhail Sinitsyn / RG (訳注:ここには写真が掲載される筈だったようですが、原文には写真が見当たりません。念のため。)

ニコライ・プラトノビッチ、今日では「冷戦II」という用語はもはや誇張ではないように見受けられます。米国人は自分たちが旧ソ連邦との競争に勝ったと宣言することに躊躇をしませんでした。そして、今、彼らは「冷戦II」でも勝つと宣言することでしょう。これらの見解をどのように評価しますか?

ニコライ・パトルシェフ: ワシントンは覇権を強化し、単極世界の崩壊を食い止めようとして諸々の危機を引き起こしてきました。他の勢力が多極世界を求めて台頭することは敢えて試みさせないようにするために、米国はあらゆることを行っています。ですが、われわれの国は台頭するだけではなく、米国によって課された規則には従わないことを敢えて公言しました。彼らはロシアに対してその主権やアイデンティティ、文化、独立した対外政策や国内政策、等を放棄するようにと強要しました。わが国はこのアプローチに同意する積りは毛頭ありません。

ロシアを抑圧しようとする試みにおいて米国人はキエフで自分たちの弟子を使って、皮肉にもウクライナを選び、民族的には本質的に単一国家である筈のロシア語圏の国家を分割し​​ようとして、われわれの国に対するアンチテーゼを作り上げることに決めました。2014年のクーデターの前でさえ、ウクライナに対して前向きなことは何も提供できなかったため、ワシントン政府はウクライナ国家の排他性を強調し、ロシアのすべての事柄に対して憎悪を推進して来たのです。しかしながら、憎しみが国民の団結に関して信頼できる要因になるようなことは決してありません。それは歴史が教えています。今日ウクライナに住む人々を団結させるものとして何かがあるとすれば、それは国家主義的なアゾフ大隊による残虐行為に対する恐怖心だけです。したがって、西側の政策に追従し、西側によって支配されているキエフ政権の結末はウクライナをいくつかの領域に分断せしめ、崩壊に繋がることしかないでしょう。

◆あなたが一年前に警告したように、ウクライナ避難民の流入によって引き起こされた状況を含め、ヨーロッパは前例のない危機に見舞われることになりました。これはヨーロッパ諸国自体の内部状況にどのような影響を与えすか?

ニコライ・パトルシェフ: ヨーロッパ各国は深刻な経済的および政治的危機に直面しています。インフレの上昇と生活水準の低下は、すでに、ヨーロッパ人の財布や彼らの気分に大きな打撃を与えています。その上に、大規模な避難民の流入は違法な麻薬の密売や国境を越えた犯罪、等の古くからあるお馴染みの治安上の脅威をもたらし、新たな課題を追加することになるでしょう。ほぼ500万人のウクライナ人の避難民がすでにヨーロッパに到着しています。近い将来、その数は1,000万人に増えるでしょう。西側に来たウクライナ人のほとんどはヨーロッパ人が彼らを支援し、彼らを養うべきであると信じており、働くことを余儀なくされると彼らは反抗し始めることでしょう。

ウクライナから脱出した犯罪集団の代表らは自分たちに有利な分野を占領し始め、地元の犯罪者グループを統制下に置くことを試みるでしょう。これは、間違いなく、ヨーロッパに犯罪の増加をもたらします。やがて、ヨーロッパでの違法な養子縁組のためにウクライナから連れて行かれた孤児たちの人身売買が復活することでしょう。ヨーロッパの患者に秘密の臓器移植手術を行うために、西側諸国では社会的には極めて脆弱なウクライナ人社会から人間の臓器を調達するための「闇市場」が復活するでしょう。

ウクライナからの避難民の流れは2022年よ​​りずっと前から始まっており(訳注:たとえば、ウクライナからEU圏内へのビザなし短期渡航は20176月から始まった)、今ではヨーロッパに長い間忘れられていた病気を思い起こさせます。結局のところ、ウクライナからの避難民の10分の1程度だけがコロナウイルス感染やウイルス性肝炎、結核、風疹、はしかの予防接種を受けているに過ぎません。ソビエト連邦内でかつては繁栄していたこの共和国では衛生的および疫学的な健康管理や基本的な保健衛生システムは、今や、ほぼ完全に崩壊してしまったのです。

非ナチ化政策の目標は、西側の努力によって形成されたネオナチの足場をわれわれの国境で破壊することにあります。

◆しかし、どうやら、これは花だけを刈り取っているのではないでしょうか?

ニコライ・パトルシェフ:その 通りです。これはまだ始まりに過ぎないのです。反ロ制裁を背景にして、世界は次第に前例のない食糧危機に突入して行きます。アフリカや中東では、西側のせいで何千万人もの人々が飢餓に曝されることでしょう。生き残るために、彼らは急いでヨーロッパへと移動します。ヨーロッパがこの危機を乗り超えられるかどうかは分かりません。政治制度、超国家的同盟、経済、文化、伝統は過去のものとなってしまうかも知れません。ヨーロッパは無力な欲求不満を訴えることでしょうが、米国は彼らに対して抱いている地政学的懸念、すなわち、ロシアとヨーロッパが政治および経済の両面で同盟関係を確立するという悪夢からは解放されます。

米国は長い間全世界を衛星国家と敵国とに分けて来ました。われわれはまさに彼らの試験場です。写真:ゲッティイメージズ

◆米国とその同盟国はウクライナのネオナチの存在や公然と唱えられているファシストのイデオロギーを無視し、ウクライナに対して最新の武器を供給しています。今や、これらの多くの非友好的な国々をファッシズムを支援する国家として正しく認識する時ではないでしょうか?これがもたらすすべての結果も含めて、正しく認識することが必要です。

ニコライ・パトルシェフ: ネオナチの見解を持ち、バンデラを尊敬する犯罪者たちはウクライナからの避難民になりすまして、避けては通れない刑事訴追から逃れるためにヨーロッパへ移動し、今や、ヨーロッパではファシズムやネオナチズムといった公式には禁止されている思想がすでに増加の兆候を示しています。これは、ヨーロッパにおけるナチスの考えの復活に繋がり、それほど遠くはない過去には不可能とさえ考えられていた社会的現象にさえも繋がっていきそうです。極右派の感情は、おそらく、成長の一途にあります。ヨーロッパではヒトラー・ファンとの共通言語をすでに見つけており、訓練され、かつ、戦闘経験のある何万人ものウクライナ人の過激派が火に油を注ぐのです。

◆歴史が繰り返されています。結局のところ、西側はほぼ19399月まではナチス政権の危険性を否定していました。たとえば、1938年にタイム誌は一般論としてヒトラーを「マン・オブ・ザ・イヤー」として認めた程です。

ニコライ・パトルシェフ:  1930年代、西側諸国はこれを否定しなかっただけではなく、ドイツにおけるファシズムによる政治勢力の形成と構築に積極的に貢献していました。特に、大企業がその好例です。西側の歴史家がヒトラーの戦時経済の創設に主な貢献をしたとされるドイツの産業界について神話を作り出したのは後になってからのこと、つまり、戦後のことでした。一部の米国企業は、1943年までは、つまり、戦争の決定的な転換点が現れるまではナチスに対して協力をしていたのです。

◆ナチスが絶滅収容所で人々を殺すために使用したチクロンBガスは西側の技術を使用して製造されたという説さえあります。

ニコライ・パトルシェフ: そして、ナチスがこのプロセス全体をどのように構築したのかについても読みとることができます。たとえば、IBMのことは誰もが知っています。ナチスが記録を維持し、強制収容所の人々を絶滅するためのプロセスを計画し得たのはIBMの計数機によってでした。そのCEOであったワトソンはヒトラーから国家勲章を授与されました。そして、これは数多くの事例の中のひとつでしかありません。今日、歴史は確かに繰り返されています。西側諸国は依然としてウクライナのネオナチに積極的な支援を提供しており、ウクライナに武器を送り続けています。

ウクライナ危機のおかげで注文が殺到しているので、米国とヨーロッパの軍産複合体は大喜びです。特別軍事作戦の迅速な完了やあらゆる面で損失を最小化することに最大級の関心を払っているロシアとは異なって、西側は最後のウクライナ人になるまで戦うことを決意していることは決して驚きではありません。何らかの理由で、軍国主義者や侵略者は制服を着ているに違いないとして、世界は依然として誤解しています。しかし、アングロサクソン人の上っ面の世間体にだまされてはいけません。派手な服装を着ても、それが憎しみや怒り、非人道性を隠しおおせることはないからです。

輸入代替の分野における国家元首の指示がすべて予定表通りに履行されれば、経済における多くの問題を回避することができるでしょう。

◆世界中の反ロ派の多くは特別軍事作戦の目標は実践が難しいだろうと思うことから、特別軍事作戦の目標の意味がよく分からない、あるいは、認識できないと主張しています。

ニコライ・パトルシェフ: 特別軍事作戦には特定の目標があり、目標の達成は幸福だけではなく、何百万もの人々の生活を支え、ウクライナのネオナチによって過去8年間にもわたって行われて来た大量殺戮からLPRDPRの人々を救出することができるかどうかにかかってきます。かつて、ヒトラーのファシズムはロシアの全人口を壊滅することを夢見ていました。そして、今日、ヒトラーの教訓により、その信者たちはスラブ人の手でこれを大胆に試みようとしています。ロシアはそのようなことが起こることは決して許容できません。

非ナチ化について言えば、われわれの目標は西側がわれわれの国境に形成したネオナチの足場を破壊することにあります。非軍事化の必要性は、核・化学・生物兵器の開発と使用も含めて、重武装したウクライナがロシアに脅威を与え得るという事態から表面化したものです。

米国がウクライナでそのような挑発を本当に引き起こすことができるとお思いですか?

ニコライ・パトルシェフ: あなたが今話していることはエリートたちが他人の生命を尊重することはない国に関することなのです。米国人は焦土と化した地面を歩くことには慣れ切っています。第二次世界大戦以降、核兵器の投下を含めて、爆撃によって多くの都市を焦土と化して来ました。彼らはベトナムの広大なジャングルに有毒化学物質を散布し、セルビア人に対しては放射性弾薬を使って攻撃し、イラク人を白リン弾で生きたまま焼死させ、テロリストらがシリア人を塩素ガスで毒殺するのを支援して来ました。米国は攻撃的で非人道的な特質を繰り返して見せており、ウクライナ人の生命が米国に心配の念を引き起こすだろうなんて私にはとても考えられません。歴史が示しているように、NATOは防御的な同盟ではなく、攻撃的な同盟なのです。

◆なぜ米国のエリートはこれらのすべてを必要とするのですか?

ニコライ・パトルシェフ: 米国は長い間、全世界を子分と敵とに分けてきました。米国では、子供時代から米国は丘の上に輝く都市であり、残りの人々は実験と資源の付属物であって、その試験場にすぎないと教えられています。400年前、イギリスからの入植者はインディアンたちは文明化されてはいない野蛮人であると思ったので、彼らを略奪し、殺害しました。現在、これらの事柄はすべてが民主化と人権という美辞麗句によって塗り替えられ、著作権侵害は世界規模で続いています。米国のエリートたちは、2回の世界大戦後、米国がどのようにして超大国になったのかを覚えてはいますが、今米国の世界帝国が苦しんでいることについては決して受け入れたくはないのです。

◆米国中心の世界は現実に崩壊するのでしょうか?あなたのご意見をお聞かせください。

ニコライ・パトルシェフ: これはあなたが生き永らえて、彼らの行動の全過程を追跡する必要がある現実です。これについては、ロシアは主権を完全に保護し、国益を確固として防衛し、文化的および精神的アイデンティティ、伝統的な価値観、歴史的記憶の道、等を追求し続けることを選択しました

われわれの精神的および道徳的価値観はわれわれ自身を維持し、われわれの先祖に対して正直になり、個人、社会、および国家を防護することを可能にしてくれます。たとえば、ヨーロッパ人は別の選択をしました。彼らはいわゆるリベラルな価値観を採用していますが、実際には新自由主義的な価値観です。彼らは公的機関よりも私的機関の優位性を尊重し、祖国愛よりも個人主義を礼賛し、さらには、国家の漸進的な衰退さえも進めます。そのような教義ではヨーロッパとヨーロッパ文明には未来がないことが今や明白です。どうやら、彼らはまだ学び切ってはいない教訓の場面を繰り返して行くことになるでしょう。

◆どれですか?

ニコライ・パトルシェフ: かなりの数がありますよ。歴史的な激変はすべて人気があるけれども、潜在的に破壊的なアイディアが広まることから激変が始まるということを忘れないでください。たとえば、フランス革命について考えてみてください。あの誤解されたスローガンからナポレオンの専制政治が出現しました。ナポレオンはヨーロッパの半分に血を血で洗う惨状をもたらしましたが、ロシアについてはさんざん苦労をしました。

われわれの国は何をしましたか?フランスを解体しましたか?あるいは、パリを焼け野原にしましたか?いいえ、そうではありません。アレクサンドル1世皇帝はフランスの国家権を回復し、1815年にヨーロッパで「神聖同盟」の創設を開始しました。この同盟は国家の領土保全を尊重し、民族主義運動を抑制し、ヨーロッパに40年間もの平和を確保することを目標としていました。

あれから100年とちょっと経った頃、ナチズムのイデオロギーが現れました。ソビエト連邦はそれを破壊するために可能な限りのことをしましたが、それと同時に、独立したドイツの国家としての復活を導いてやりました。スターリンはヤルタ会談でこのことについて強調しました。ソ連は1980年代後半に東西ドイツの再統一を支援した最初の国家でした。われわれの国は歴史的、地政学的にだけではなく、世界に道徳的な環境を形成する上でも特別な役割を果たしてきたのです。

◆あなたは、英米流の世界との相互作用を海賊行為として比喩的に説明しました。現在、西側はロシアに対して同様の海賊的な襲撃を行っています。これと関連して、ロシアの金と外貨準備を海外に置くという決定はどの程度正当化されていたのかという疑問が生まれてきます。

ニコライ・パトルシェフ: この決断は国家の財政的安全の観点からは不当であることが判明しました。もうひとつ判明した点は、そうすることによって西側はロシアに対してだけではなく、それ自体にも打撃を与えているという事実です。現在のグローバルな金融システムは、世界の準備通貨の発行者である米国を含めて、信頼のみに基づいて構築されています。半世紀前までは金の要素が存在していましたが、1971年に米国は金をドルの相場から切り離し、事実上制御されてはいない方法でドル札を好きなだけ発行し続けることを可能にしました。

危機が絶えることのない状況の中で経済を支えようとする米国は、政府の義務によって確保された資金によって銀行、企業、そして国民を積極的に浮上させています。その結果、米国とヨーロッパでは高いインフレ率が発生しました。同時に、米国の対外債務は30兆ドルを超えました。ところが、何らかの理由で、米国人はロシアの債務不履行の可能性について喋っています。ですが、今や、彼ら自身が債務不履行となる時がやって来ているのです。過去の政策の悪影響を克服し、豊かになるための新しい機会を創出するために、米国は世界規模の危機を生み出しています。つまり、彼らは主にヨーロッパを犠牲にし、世界の他の地域をも犠牲にしながら自国の問題を解決したいと考えているのです。

◆私の意見では、これはヨーロッパ人にとっては何の問題でもありません。

ニコライ・パトルシェフ: さらに、彼ら自身は米国が彼らのために掘った深淵に向かって進んでいながらも、喜んでさえいます。この意味においては冷戦以降多くの変化がありました。冷戦後、ヨーロッパ人はより自信を持ってワシントンに抵抗していました。どうやら、現実主義の政治家である古い世代がまだ過去のものになってはいないという事実のためです。当時ベルリンには壁が存在していましたが、現在はヨーロッパのエリートたちは頭の中に大きな壁を構築しています。

米国にとってはウクライナ人の生命が何らかの懸念事項であるとは私には思えません。米国はその攻撃的で非人間的な性質を繰り返して見せてきました。また、NATOは防御的な同盟ではなく、攻撃的な同盟です。

1980年代、ソビエト経済を弱体化させるために、米国はヨーロッパ企業がモスクワから炭化水素を購入することを禁止しようとしました。当時、ヨーロッパはワシントンと一緒には行動しませんでした。米国は、また、自国の企業がソ連に海洋掘削技術を販売することを禁止しました。その結果、数十もの日米の企業が影響を受けました。ワシントンは虚偽情報を駆使して、ソビエト連邦によるヨーロッパへのガスパイプラインの建設を遅らせました。このことで何かを思い当たることがありますか?

◆そして、ルーブルの主権を確保するためにわれわれは何をする必要があるのでしょうか?

ニコライ・パトルシェフ: 国家金融システムが主権を握るにはその国の支払い手段がドルによって縛られることがなく、本質的な価値と価格の安定性を備えていなければなりません。われわれの専門家は、二重回路の金融および金融システムを形成するために学界から提案されたプロジェクトに今取り組んでいます。特に、ルーブルの価値を金と商品とのバスケットに基づいて決定し、ルーブルの為替レートを実際の購買力平価と一致させることが提案されています。

◆同様のアイディアが以前にも提起されました。しかし、多くの専門家はそれらは経済理論に反していると主張しました・・・

ニコライ・パトルシェフ: それらは経済理論と矛盾するというのではなく、むしろ西側の経済学の教科書にもなっています。西側は一方的に社会の最適な構造に関する知的独占を確立し、それを何十年も使用してきました。われわれの国における1990年代の衝撃的な改革は厳密に米国の指針に従って行われたことを思い出してください。

わが国の特色を考慮せずに、市場メカニズムだけでその時期に突然生まれた起業家の魅力はリスク要因とさえなりました。われわれは市場経済や世界規模の生産チェーンへの参画に反対してはいません。ですが、西側は我が国が他国に利益をもたらす場合にのみパートナーとしてみなすことをはっきりと認識しています。したがって、ロシアの経済安全保障を確保するための最も重要な条件は国内の可能性や現代的技術ベースでの国民経済の構造調整に頼ることにあります。

◆このタスクは今日どの程度うまく解決されているのですか?繰り返しになりますが、輸入代替については多くの話がありますが、決定的な突破口がまだ達成されていないことは周知の事実です。

ニコライ・パトルシェフ: タスクと優先順位は完全に、かつ、正しく設定されており、今後もそれらを実行していきます。もうひとつは、関連部門を含めて、実行の規律を大幅に強化する必要があります。

輸入代替の分野における国家元首の指示がすべて予定表通りに実践されれば、ロシア経済は今日直面している問題の多くを回避することができるでしょう。

例を挙げてみましょう。高品質のインスリンを生産するためのサンクトペテルブルクでの工場の設立については多くのロシア企業が反対しました。今日、これは極めて重要な事業であり、医薬品の製造は、包装を除いては、輸入から完全に独立することができます。しかし、それは、たとえば食品メーカーからも言われているように、われわれ自身が製造する必要があります。もちろん、重要な成果に目をつぶってはいけません。輸入代替の大きな成功物語は主に防衛産業製品を生産するRostec Corporationの企業によって達成されています。

別の例を挙げると、安全保障委員会によって開発された食料安全保障ドクトリンのおかげで、われわれは基本的な食料については我が国の自給自足を高めることができました。これは非常に重要な成果でありましたが、われわれの国は20世紀全体を通してこれを完全達成することはできてはいなかったのです。したがって、彼らによって引き起こされた世界的な食糧危機の責任をロシアに課そうとする西側の試みは、明らかに、失敗する運命にあります。

ロシアは国内のハイテク製品の領域を拡大する必要があります。できるだけ早く国内生産の発展を促進することが重要です。科学者の選考や彼らの活動の有効性の評価においては特に質の変化に注意を払います。ロシアの科学はわが国の発展の原動力のひとつであり、主要な生産力になるはずです。

制裁措置の結果として生じたすべての課題を解決できると確信しています。ロシアはヨーロッパ市場からアフリカ、アジア、南米の市場へと移行して行きます。現状で重要性が増しているユーラシア経済連合に優先的に注目します。われわれは、地球上で約35億人の人々が集まるBRICSおよびSCO諸国との協力を強化して行きます。

◆科学についておっしゃっていましたが、現代的な条件下では、それだけではなく、高等教育や訓練も再構築する必要があると思います。

ニコライ・パトルシェフ: 私は、われわれの国家の目標や目的、ならびに、われわれの精神的および歴史的アイデンティティを社会全体が完全に、深く、そして明確に理解しなければ、わが国は決して成功することはないと確信しています。したがって、わが国のすべての市民、すべてのロシア人は、幼い頃から、われわれ全員が一人の市民として何のために生き、何のために働いているのか、そしてわれわれが何を目指しているのかを知って、それを理解する必要があります。

西側諸国は「黄金の十億人」という非人道的な教義に沿って行動し続けています。これは、さまざまな方法によって世界の人口を大幅に減少させることを意味しています。これを実行するために、西側はロシアや他の望ましくない国家の屈辱や破壊を暗示する「虚偽の帝国」を悪意を持って築き上げて来ました。彼らはわれわれの目に唾を吐きかけ、それは「神の露」であると言い含めます。

ワシントンとブリュッセルは彼らの制裁はロシア人の物質的および精神的な貧困の両方を目的としているという事実を隠そうともしません。いわゆる進歩的な教育モデルを課すことによってわれわれの教育を破壊することは西側にとっては、例えば、NATOをわれわれの国境に近づけることと同じくらいに戦略的には重要な政策なのです。

そこには、実際、進歩的なものは何もありません。たとえば、米国では数学の問題や方程式を解くことは誰かを圧迫し、差別することにつながるとして、数学の授業では歌ったり踊ったりする必要があるとすでに多くの人たちが主張しています。そのような「進歩」はロシアではまったく必要ありません。現在の状況は伝統的なロシアの精神的および道徳的価値観を擁護し、国立学校の歴史的に正当化された利点を取り戻すことで教育と啓蒙システムを改革する必要性があることを証明しています。ソビエト時代の教育学部は歴史的に世界で最も先へ進んでおり、進歩的でもあったと私は今でも確信していますし、前進するためにはこのことを考慮に入れる必要があります。

◆正確には何をすべきですか?

ニコライ・パトルシェフ: 論理的思考の発達にもっと注意を払い、安定した知識と独立した決定を下せる能力を培う必要があります。テストで空白を埋めるだけでは足りません。基礎科学を応用する能力を開発することが重要です。

インターネットは百科事典的な情報の源であるだけでなく、政治化された偽情報の供給源にもなり得ることから、教育をデジタル化だけに頼ることは不可能です。すべての中心にあるのは個人の知的および精神的な資質が発達することです。祖国の歴史と文化を知り、理解し、適切な教育を受け、肉体的および道徳的にも健康に育ち、バランスが取れている子供たちはわれわれの財産であり、ロシアの成功さえも保証してくれます。われわれの子供たちの未来のために、子供たちが住む豊かで繁栄した国のためにわれわれは今日働いているのです。

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これで全文の仮訳が終了した。

ロシスカヤ・ガゼタのインタビュアーが「米国がウクライナでそのような挑発を本当に引き起こすことができるとお思いですか?」と問うた時、ニコライ・パトルシェフは「米国人は焦土と化した地面を歩くことには慣れ切っています。第二次世界大戦以来、核兵器の投下を含めて、爆撃によって多くの都市を焦土と化して来ました。彼らはベトナムの広大なジャングルに有毒化学物質を散布し、セルビア人に対しては放射性弾薬を使って攻撃し、イラク人を白リン弾で生きたまま焼死させ、テロリストらがシリア人を塩素ガスで毒殺するのを支援して来ました。米国は攻撃的で非人道的は特質を繰り返し見せており、ウクライナ人の生命が米国に心配の念を引き起こすとは私にはとても考えられません」と答えた。この部分には米国に対するロシアの見方が凝縮されているようにと思える。まさに、これは米国の後押しを受け、さまざまな軍事的支援が与えられ、武器の供与を受け、軍事的な助言や命令さえもが繰り出されているウクライナ戦争は実際には上述のような残酷な特性を持っている米国によって推進され、主導されていることをロシアは十ニ分に理解しているということに尽きる。こうして、「ウクライナの最後の一兵になるまでロシアと戦う」という米国のけしかけの言葉はパトルシェフに「ウクライナ人の生命が米国に心配の念を引き起こすとはとても考えられない」という覚めた結論を導かせることとなる。

そして、その背景には400年にわたる英国の長い植民地政策があり、ニコライ・パトルシェフは次のように述べている。「米国では、子供時代から米国は丘の上に輝く都市であり、残りの人々は実験と資源の付属物であって、その試験場にすぎないと教えられています。400年前、イギリスからの入植者はインディアンたちは文明化されてはいない野蛮人であると思ったので、彼らを略奪し、殺害しました。現在、これらの事柄はすべてが民主化と人権という美辞麗句によって塗り替えられ、著作権侵害は世界規模で続いています。米国のエリートたちは、2回の世界大戦後、米国がどのようにして超大国になったのかを覚えてはいますが、今米国の世界帝国が苦しんでいることについては決して受け入れたくはないのです。」ここでは、一国の伝統的な文化や価値観はその国特有の「著作権」として表現されている点が実に興味深い。

そして、パトルシェフは「ロシアは主権を完全に保護し、国益を確固として防衛し、文化的および精神的アイデンティティ、伝統的な価値観、歴史的記憶の道、等を追求し続けることを選択しました」と要約している。この選択が224日のウクライナにおける特別軍事作戦の開始に繋がったのである。次世代のためにロシアという国家の存続を確実にするためには、ウクライナを中立化させ、NATOへの加盟を断念させるしかないとロシアは判断したのだ。プーチン大統領の言葉を借りて言えば、ロシア語を喋るドネツクやルガンスクの住民は過去8年間にもわたってウクライナ政府軍による爆撃や砲撃に曝され、1万数千人もの人命が奪われ、恐怖の中で毎日を過ごして来たことを考えると、彼らの安全を確保するには、今や、ウクライナを非軍事化し、非ナチ化する特別軍事作戦の実施は文字通り避けては通れない選択だったのである。

このインタビュー記事は非常に興味深い。ニコライ・パトルシェフのさまざまな見解を読んで、セルゲイ・ラブロフ外相の奥深い洞察力や幅広い知見、原理原則を守って揺るぎを見せない外交姿勢、ならびに、プーチン大統領が毎年行う国民との対話で3時間、4時間にもわたって幅広いテーマについてQAセッションを繰り広げ、それぞれの質問に丁寧に説明し続ける様子、等とダブって見えて来た。

ここで、現実の国際政治の実態について合点がいった。それは、これでは西側の並みの政治家はとてもじゃないが歯がたたないであろうという点だ。こうして、西側では最終的に「プ―チンは大悪党だ」、「ロシアが悪い」といった質よりも量に頼る大合唱となるのである。それが西側に残された最後の武器なのだ。しかしながら、次元は極めて低い!西側にも有能な人材がたくさん存在するとは思うが、残念ながら、今の西側には傑出した世界規模の展望を持った政治家、つまり、広い視野と長期的な視点を持って世界中の人々の幸福や安全を政策に具現化しようとする人物は稀だ。私のような素人の目にはそんな風に見える。実に不幸なことだ!

参照:

1Nikolai Patrushev, Secretary of the Russian Security Council, in an interview with Rossiyskaya Gazeta: By The Saker, Apr/30/2022 

 

 



28 件のコメント:

  1. 質疑応答の形式を採りながら、ロシア民族が伝統的に依拠する根本思想原理を解説したものですね。素晴らしい内容です。いつもながら分かりやすい翻訳に感謝申し上げます。驚きました。実は和足も、《米国人は焦土と化した地面を歩くことには慣れ切っています。第二次世界大戦以来、核兵器の投下を含めて、爆撃によって多くの都市を焦土と化して来ました。彼らはベトナムの広大なジャングルに有毒化学物質を散布し、セルビア人に対しては放射性弾薬を使って攻撃し、イラク人を白リン弾で生きたまま焼死させ、テロリストらがシリア人を塩素ガスで毒殺するのを支援して来ました。米国は攻撃的で非人道的は特質を繰り返し見せており、ウクライナ人の生命が米国に心配の念を引き起こすとは私にはとても考えられません》という分析には、読み始めてすぐに共感したのです。原文を読みたく検索をかけたのですが、time out の表示がで、到達することができません。

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  2. シモムラさま、
    コメントをお寄せいただき、有難うございます。
    私はロシア語の原文は確認してはおりません。すでにお気付きのように、The Sakerによって英語に翻訳されたものがこの引用記事の原典です。
    若い頃の話になりますが、新聞の投書蘭である記事に出会ったことを今も覚えています。かなり年配の人がロシア語の教科書を広げているのを見て、不審に思って、話しかけてみたら、その人は今ロシア語を猛勉強中であることが分かったと。トルストイの小説をロシア語で読みたいからなんだそうです。シモムラさまのようにロシア語を使いこなすことができる人が羨ましいですね!

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  3. ソ連邦解体を画策した人物たちの一人、ユダヤ系ベラルーシ人、スタニスラフ シュシュキエヴィッチСтанислав Шушкевичが八十七歳で『くたばった』記事を覚えていらっしゃいますか。《カサード大佐》のヘッドは、Помер Шушкевич.シュシュキエヴィッチくたばった、だったのですが、当初私はпомерを《死んだ》と訳しました。露和辞典でも(俗語)死ぬ、とあり安心していたのですが、あのナツィスト女に対する”Земля стекловатой” の句と同じ表現があることに気づき、Земля 主格形名詞 стекловатой 与格形形容詞 паскуде 与格形 の間違いだったと分かりました.。文字通りに解釈するならば、「大地がこのグラスウール製の卑劣漢に」というもので、「死がこのグラスウール製の卑劣漢に」と想像できます。земля が丁寧な’死す’の意味で使われるときは、лечь в землю ”土に帰る” уйти в мать-землю ”母なる大地に去る”とするようです。あのナツィスト女に対する”Земля стекловатой” の句では、стекловатой を属格と考え”ガラスウールの生地の女死”の意味と誤った次第です。恐らくземля単独では’くたばる’というコンテキストで使用されると推測し、和露辞典で”くたばる”と検索をかけたところ、померетьと表示され、推理の正しさを確認できたわけです。(俗語)と(卑語)もかなり明確な使い分けがあるようです。後者は画面サブタイトルでは…ですかね。ところで《イエルンダー》という表現ご存じですか。

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    1. ロシア語はまったくの初心者でして、これほど詳しい内容は当方完全にお手上げです。せっかくコメントを寄せていただいたのに、応答できなくて残念です!

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    2. ерунда イエルンダー (口語) くだらぬこと、たわごと、ナンセンス、…で、私には大変粗野で野卑に聞こえます。議論している相手が自分と大きく異なる理不尽な発言をしたとき、呟くように”イエルンダー”というと、相手に痛烈な打撃を与えます。 捕虜の英国人が、自分とウクライナ国会議員の反ウクライナ派のメドヴェーチュクと交換してくれと、ジョンソンに懇願した動画に、コメント欄にこの句が乱立してでてきました。あれだけの悪行を犯しながら、優越民族の自分は優先されるべきという考えをもっているのですね。まさに「イエルンダー」。

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  4. 素晴らしい内容の翻訳ありがとうございました。西側諸国の吐いた唾が「神の露」であると言い含めることができた時代は終わりましたね。ウクライナ移民の各国での蛮行を見るにつけ、自業自得とはいえ、お気の毒というしかありません。日々、欧米が壊れていくのを眺めているような感じがします。
    結びの言葉「実に不幸なことだ!」は、まさにその通りですね。嘘の帝国、ごまかしの文化の底が割れちゃいました。ロシアはソ連崩壊の大混乱を未来につなげた、良い見本なのかもしれません。その意味でもロシアを敵に回した国に未来はないのかもしれません。
    それにしても、ロシア語というのは奥が深いですね。

    2012年に、こんなことがあったんですね。
    https://www.youtube.com/watch?v=R4Z1avRGWiU&t=100s

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    1. 「ロシアはソ連崩壊の大混乱を未来につなげた」という文明史的な言葉にその重さを感じています。
      米国にもこの重さを共感できる人が一人でもいたら・・・と思いますが、果たしてどうでしょうか?

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    2. シモムラさま
      最近になって、検索しようとするYouTubeに辿リつけないことが度々あります。誰かが恣意的にそうしているのではないかとさえ思える程です。残念ながら、紹介していただいた動画も同様でした。明日もトライしてみましょう。

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    3. 日刊ゲンダイは微妙に論調を変えています。そろそろウクライナ紛争は終わりに近づいたのを悟ったのでしょう。kiyo様に教えていただいた、藤原直哉氏の時事解説 https://www.youtube.com/watch?v=XZKUXnKrpGw には、マスメディアの報道姿勢にに関しての大変示唆的な発言がありました。主流メディアは「情報筋によると…」という前提を付けるが、これは「謀略機関からの情報によると…」ということなのだ、というものです。更には、「ワクチン屋が沈黙している…これには何かわけがある…」というものです。コロナウイルス禍収束の宣言がそろそろ出ると、私は推理しております。あとニ三日で大きな動きが出るような気がします。

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    4. ロシア・ウクライナ戦争に関する西側の情報はさまざまな段階でオヤっと思わせて来ました。総合的に見ると、一般大衆も騙されていることに気付き始めたのではないでしょうか?特に、EU各国はウクライナ避難民を大量に抱え、コロナ禍で疲弊した経済に追い打ちをかけるようにして、苦境をさらに悪化させることが目に見えています。インフレの進行や燃料費の高騰は多くの家計に困難を強いています。事態はさらに悪化します。次の冬には寒い冬と空腹とが待っています。経済の不調は選挙民には極めて敏感な要素ですが、そういった問題を何時までも放置することは政治家にとっては自殺行為です。
      コロナワクチンについては健康被害との関連性が判明しており、喧伝されてきたワクチンの夢のような成果が蝕まれ始めているようです。そのことを隠し続けることが出来なくなったという事実が根底にあるのかなと思われます。新しい世界秩序を標榜するエリートはまたもや「ウープス!」と言わざるを得ないかも・・・

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    5. kiyo様 kiyo様のブログにアクセスすると
      403
      Forbidden
      アクセスしようとしたページは表示できませんでした。
      と表示されます。意図的にブロックされましたね。勲章ものですね。それだけ影響力があると見做されたのでしょう。

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  5. kiyo様 動画拝見しました。勇気が出ますね。感謝。

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  6. 「広い視野と長期的な視点を持って世界中の人々の幸福や安全を政策に具現化しようとする人物は稀だ。」

    選挙で多数を取り当選するには、色々な団体の支援が必要。色々な団体の利益と「広い視野と長期的な視点」は衝突する。すなわち、民主主義と「広い視野と長期的な視点」を持つ候補者の選出は相い入れないのでは?

    かと言って、「広い視野と長期的な視点」を持つ候補者を選出できる方法が見つからない。

    民主主義とは、色々な団体の利益を実現する候補者の選出方法である、と理解すべき、かな。

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    1. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    2. michinomichさま
      コメントをお寄せいただき、有難うございます。私も民主主義はかなり厄介な問題だと思っています。決して簡単ではないですよね。
      民主主義や人権を説いて来た米国自身が「民主主義を失う心配はない。なぜならば、米国にはとうの昔から民主主義はないからだ」と揶揄されているのが現状です。彼らにも、民主主義を代替する制度は見つからないみたい。1%には入らないわれわれから見ると、現在の体制は彼らが一番大事にしている金儲けには持ってこいのシステムであるから、現状維持がすべてに優先するのでしょう。こうして、彼らの意見や見方が巨大なプロパガンダマシーンによって世界中で喧伝され、残りの99%はそれには敢えて反論をしない。反論ができない。反論をすれば、最悪の場合殺される。
      日本も例外ではない。「広い視野と長期的な視点」を持つ候補者を選出できる方法が見つからないとして現状に甘んじる傾向が強いように見えます。私は誰かを個人攻撃する積りは毛頭ありませんが、そういった現状には辟易としている次第です。私たちの世代でこの問題を解決できなかったこと、すべてを次世代に残さざるを得ないことは実に残念です。しかしながら、現状に甘んじたくはないという考えは、何時の日にか、何らかの解決策の糸口に繋がるのではないかというささやかな希望だけは持っています。
      2月24日にロシア政府がウクライナに対して特別軍事作戦を宣言し、ウクライナへ侵攻した。あの時、日本の世論は西側の大手メデイアが喧伝するプロパガンダに見事に呑み込まれて行った。2014年以降今までの8年間にドンバス地域のロシア語を喋る住民に対してナチスに牛耳られているウクライナ政府軍が行って来た度重なる大量虐殺のことには誰も注目せず、「ロシアが悪い」、「プーチンは大悪党」だという一方的な大合唱を受け入れ、それに参画した。このような現状は私には非常に異様に見えた。過去の8年間のウクライナの歴史を見れば、これはおかしいと誰でもが判断できるからだ。この種の現象は「大衆による一時的精神病」と専門家は称している。米国における数年前の大統領選挙では選挙不正を行いながらも大統領を選出するに至った場面では大衆の洗脳が非常に大きな役割をもっていることを示した。これは忘れようにも忘れられない出来事であった。それに続いて、コロナ禍では筋書きに沿わない学者の見解や説明は陰謀説として中傷され、言論界から破棄され、職場から追い出され、言論の自由は完全に葬られた。ここまで言えば、「米国には民主主義を失う心配はない。なぜならば民主主義はとうの昔になくなっているのだから」という皮肉めいた文言にも納得が行くのではないかと思う。
      このブログで言いたかったことは以上のような背景をもっているのですが、一人でも多くの読者の方がこの問題に首を突っ込んで貰えるならば嬉しい限りです。

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  7. ブログ主様 CCCP解体の策謀者の最後の残党、クラフチュークもやはり”くたばり”ました:《カッサード大佐》に
    Вслед за Шушкевичем помер и Кравчук.
    シュシュキェーヴィッチについで、クラフチュークもくたばった。
    Земля стекловатой ублюдку.
    死はグラスウール製の(蔑んで)私生児に。
    Единственное сожаление - то что избежал суда.
    この男に死について、唯一悔やまれることーーそれは此奴が裁判を免れたことだ。
    ブログ主様 これで、エリツィン、シュシュキェーヴィッチ、クラフチュークと、CCCP死刑執行人三人組もまた死す、ですね。昔ハイドリッヒ暗殺を描い《死刑執行人もまた死す》を思い出しました。

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    1. シモムラさま
      今、世界の歴史は新たなページに入ったということではないかと思っています。新しいページに思う存分書き込みたいものですね!

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  8. シモムラ様 それが、誠に間抜けな話で、最近、ログイン攻撃が増えて、それ自体はたいしたことはないんですが、追加の設定のミスで、そうなってしまいました。
    大ポカです。こんなことは初めてで、最悪、明日の朝になるかもしれません。
    心配おかけしてスミマセン

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    1. kiyo様 今入れましたよ。不思議ですね。ラヴロフ翻訳何度読んでもいいですね。

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  9. 🇷🇺"Удачи вам. Я очень вас люблю" — маленькая девочка пожелала российским воинам, вставшим на защиту Донбасса, здоровья и удачи, а потом обняла ❤️
    《ご成功をお祈りします。私はあなた方が大好きです》--小さなお嬢ちゃんが、ドンバス防衛に立ち上がってくれたロシア軍兵士諸君へ、健康と任務成就の言葉を伝え、そして彼を抱きしめた ❤️
    t.me/RVvoenkor
    《ロシアの春》に、「お嬢ちゃんがロシア軍兵士に愛を告白、そして抱きしめた」というキャプションで、動画があります。https://rusvesna.su/news/1652385365
    Трогательный момент был запечатлён в одной из донбасских Республик: маленькая девочка подошла к военному с пожеланием и признанием в любви.
    ドンバス共和国の一つで、感動的一瞬がしっかりと映像に記録されていた:小さなお嬢ちゃんが一人の兵士に、挨拶の言葉と愛の告白の言葉をもって、駆け寄ったのだ。
    На праздновании Дня Республики (которые проходили в ДНР 11 мая и в ЛНР 12 мая) малышка, встретив военного на аллее, подошла к нему и пожелала российским воинам, вставшим на защиту Донбасса, здоровья и удачи, а потом обняла.
    この共和国の祝意の日(祝日はドネツク人民共和国では五月11日に、ルガンスク人民共和国では五月12日に催された)、お嬢ちゃんは並木道に立番しているロシア軍兵士に気づくと、彼に駆け寄り、ドンバス防衛に立ち上がってくれたロシア軍兵士たちへ、健康と任務の成就の言葉を伝えたのち、彼を抱きしめた。
    «Вы к нам пришли, и чтобы вы были живы, здоровы. Дай Бог здоровья вам и не болеть. Удачи вам. Я очень вас люблю», — сказал девочка и, немного замявшись, всё-таки решила ещё и обнятьご成功をお祈りします。
    《あなた方は私たちのために来てくださいました。あなた方の無事と健康をお祈りします。神様が皆様に健康と無病をくださいますよう。(仕事、人生での)ご成功をお祈りします。私はあなた方が大好きです》、…そう言って、少しためらったが、やはりもう一度抱きしめようと決めたのだ。

    Источник: https://rusvesna.su/news/1652385365

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    1. この動画、見ました。少女の仕草が可愛いです!

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  10. 追加情報:ウクライナ南部のヘルソン地区のロシア連邦への併合の意欲がいよいよ本物になってきたようです。原典:Olga Kovitidi: Kherson’s desire to join the Russian Federation is supported by law and historical traditions: 13 May 2022 11:12

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  11. ロシア軍の車両が通るたびに走っていって敬礼する子どもの動画もいいですね。喜びが伝わってきます。ここで、ウクライナ軍の出してくる動画の下品さを記すと汚れるような気分になりますが、仕方がない。あそこには救いがありません。
    やっと今朝がたログイン出来て記事が書けるようになりました。たま~に、こんなことがあります。
    国連安全保障理事会アリア・フォーミュラ・ミーティングでのロシア代表の声明
    https://quietsphere.info/russias-statements-at-the-arria-formula-meeting/

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    1. kiyo様
      この新しい記事「国連安全保障理事会アリア・フォーミュラ・ミーティングでのロシア代表の声明」を拝読しました。感謝です。
      次の言葉は感動的ですよね!実際に体験した人の言葉は実に重い。そして、実に力強い!
      「・・・ウクライナ軍は彼らに強迫観念で取りつかれたように怒鳴りつけました。
      チェチェンからも、民主共和国軍からも、ロシア兵からも、無礼な言葉を聞いたことはありません。
      彼らは、義務ではないものの、できる限り私たちを助けてくれています。
      食べ物はあるのか、寒くないのか、生きているのか、と気遣ってくれます。
      常に私たちを助けてくれています。
      本当にありがとう・・・」
      この記事は多くの人たちに読んで貰いたいものです。
      それから、小生の投稿についても引用していただき、有難うございます。

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    2. kiyo様 大きなお仕事をされましたね。感謝。watch video 2 《私はあなたに言っているのよ тебе говорю》は《聞いてるんですか》という、自分の発言への注意を促す言い方ですね。

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    3. Тебе говорю の英訳 I am telling you が気になります。何故進行形にしたのでしょうか。これは《非難の進行形》ではないでしょうか。例えば、He is always telling a lie は”あいつは決まって嘘をつく”という、彼を非難する言い方ですね。I am telling you は”よく聞いてください”という意味かも。ロシア語のТебе говорюは、場面によっては”おい、聞いてんのか”とか”おい、お前に言ってんのだぞ”というような非難のニュアンスを込めたものになります。

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    4. シモムラ様 この部分、僕も気になっていたんです。もう一度、見直してみました。
      《私はあなたに言っているのよ тебе говорю》は《聞いてるんですか》と相手を見て注意を促しているようには見えませんね。
      ですから、”よく聞いてください”と言ってる感じがします。
      シモムラ様の指摘通り、念を押して、ここはちゃんと聞いてねと言っている感じですね。
      だから、次に来る言葉が
      「彼らは奪い取りたいからなの。
      劇場がウクライナ人によって砲撃されたことは100%間違いないのよ」
      という、言いたいことの結論のような言葉が来るのでしょう。
      この部分、後で修正します。
      ありがとうございました。

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  12. 《ここはちゃんと聞いてね》が適切な翻訳と思います。

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