2020年10月29日木曜日

核戦争の悪夢へと踏み込みつつある

 2020年の今、真夜中の「100秒前」である。これは原子力科学者会報が世界情勢(つまり、東西冷戦)の現状を可視化して伝えようとして採用した「世界終末時計」が今何時を指しているのかを示したものだ。

ソ連の崩壊によって東西冷戦が終結し、1991年からの数年間、終末時計の針は真夜中の17分前にまで巻き戻された。世界は核戦争の脅威から遠ざかり、平和な気分を味わった。この新しい状況を反映して、当時、NATOの存在理由が問われた。しかしながら、その質問に答えることに困難を覚えたNATOは新冷戦を再び作り出す必要にせばまれた。この新冷戦が始まると、核戦争の脅威は再び高まって、終末時計の針は徐々に真夜中に近くなってきている。米国とイラン、米国と北朝鮮の対立、中距離核戦力全廃条約の失効による不信感、宇宙やサイバー空間における軍拡競争の激化、等を反映して、2020年の今、終末時計の針は100秒前にまで近づいてしまった。まさに、史上最悪の事態である。

最近、世界が非常に危険な常態に曝されている現状を解説した記事に出遭った。「核戦争の悪夢へと踏み込みつつある」と題されている(注1)。

本日はこの記事を仮訳して、読者の皆さんと共有しようと思う。われわれが住んでいる今日の世界を少しでも深く理解しておきたいのだ。

世界は核戦争の現実的な可能性に直面している。これは世界大戦と地域戦争が続いた20世紀が過ぎ、それらの戦争のほとんどが米国とその従属国によって引き起こされたこと、ならびに、世界大戦が再び起こることを避けるために国連が設立されてから75年が過ぎた今、西側は倫理的には破産状態に陥っていることから言えるのである。

核戦争の脅威は東側からではなく西側からやって来る。このことに関しては、第二次世界大戦の終わりにほぼ現実のものとなった。ナチスドイツの敗退を何とか避けるために、米英はソ連に核攻撃をかけることを考えた。彼らはヒットラーがソ連の社会主義を破壊してくれ、その後でロシアと他の社会主義共和国が有する資源や市場および国土を活用するためにロシアと他の国々を西側の植民地に変えたいと考えた。しかし、ヒットラーとドイツのファシストらはそれに失敗した。ドイツの戦力は壊滅し、ドイツならびにヨーロッパ諸国は廃墟と化した。

しかしながら、ドイツのファシストは敗退したけれども、世界のファイスト秩序は敗退しなかった。西側の一般民衆のために民主主義国家や自由を標榜する国家という衣に身を固め、米国と他のNATO諸国はファシストのプログラムをまったく違った形態で受け継いだのである。彼らが許した「自由」とは彼らの命令下に生きることであり、マディソン街の人々に売り渡されることを意味した。 彼らは、たとえば、ソ連からの圧力の下で社会主義が観察される国家においては現実の社会主義を抹殺するためにあらゆる種類の犯罪的な手段を講じた。その一方で、労働者階級には何らかの恩典を許しさえもした。結局のところ、彼らはソ連と中国を破壊することに決めた。彼らはソ連に対しては成功し、ロシアをコントロール下に置いたのである。ところが、ロシア人の誇りと名誉、歴史観、人間性、等を備えた勢力がロシアに出現した。彼らは自分たちが放り込まれた罠に気付き、出口を見つけ出し、ロシアの主権と独立を再構築したのである。これらの勢力はNATO諸国の政府をコントロール下に置く巨大資本の植民地主義的ならびに帝国主義的な野心に対して邪魔物となった。彼らは自分たちの利益に対しては大きな邪魔物であり、何らかの形で破壊しなければならない存在となった。

中国もまったく同一視され、同様の扱いを受けた。ミヤンマーからベラルーシ、イランからベネズエラ、北朝鮮からキューバやシリアへと独立を標榜する国々は同様の攻勢に直面した。資源を横取りするために、アフリカでは何年にも及ぶ戦争が展開され、多くの国々が破壊された。世界中が戦禍を感じ取ったのである。

今月のことではあるが、米国は中国に反逆する台湾へ武器を売り込むとして脅しをかけ、台湾海峡は自分たちが所有しているのだと言わんばかりに同海峡に戦艦を航行させ、中国側に強い反応を引き起こした。数週間にわたって毎日のように、中国は台湾との戦争が真近いことを警告している。

米国は中国を攻撃するために海軍と空軍の大部分を太平洋へ移した。これらの動きは「中国の攻勢」に対する自衛策であると説明されている。しかしながら、彼らが行うプロパガンダ以外においてはこの説明にお目にかかることはない。米国側の攻勢を支持して貰うために、ポンぺオ米国務長官はヨーロッパやアジアの気がすすまない従属国家を精力的に訪問し、威張り散らした。もしも米国が退かなければ中国は台湾を奪取するだろう、そして、もしも米軍からの攻撃を受けたならばあらゆる手段に訴えてでも中国は自衛するだろうとの警告を発した。これらの警告は毎週のように強烈なものへとなって行ったが、米国人は戦争を望み、戦争に勝つと信じているかのようで、彼らは中国をさらなる行動へと駆り立てる。その結果は想像を絶するものとなるであろう。

そして、この動きの全体像を見ると、強烈な人種差別の匂いがする。カナダは中国のハイテック企業であるファーウェイの最高財務責任者であメン・ワンツォウ(孟晩舟)非合法的に逮捕した。彼女の罪はいったい何か?非合法的に発動された米国の経済制裁、あるいは、イランに対する禁輸政策に反したのだと言われている。米政府やメディアが喧伝する反中国、反共産主義の主張は今やヒステリックな水準に達している。オーストラリアにおいては、移民に関して現政府による公聴会が開催され、証人と称される中国人の住民らは厳しく尋問され、共産党の中国政府を支持しないと誓うことを強要された。ポンぺオは米国において人気が高い孔子学院の閉鎖を要求した。これは同学院が「共産党のプロパガンダ」を広めていることからであるという。ジョー・マッカーシーの再来である。

今月もまた、NATOはドイツで「オペレーション・ステッドファースト・ヌーン」と名付けた核戦争の演習を行っている。この演習では幾つもの国から集まったパイロットたちがロシアの目標に対して核弾頭搭載巡行ミサイルの発射やB61核爆弾の投下を訓練する。米国はドイツやベルギーおよびトルコに核兵器を配備していることが知られている。NATOのパイロットはこれらの兵器ならびに低出力の「戦術」核兵器を使用する訓練を行う。ドイツの対外政策」の中で報じられているように、その目的は地域的な戦場で核兵器を使用することであるが、当該戦争を全面的な戦争には発展させないことにある。 一読した限りでは、公式には、この能力はロシアや中国が「限定的な」核の使用を選択しないようにと単に説得することによって抑止力の強化に役立つのだとしている。しかしながら、米国が戦いの真最中に自分たちの姿勢を抑制し、核戦争を控えるであろうという保証は何もない。日本に対して米国がかって行った核攻撃は米国は冷酷であって、脅威を引き起こし、破壊を招くためには核兵器の使用も厭わないことを示しているからだ。

また、起こり得る核戦争のためにNATOは、最近、準備を強化したとも報じられている。 いいコネを持ち、ブリュッセルから報告をしているドイツ人特派員は、この6月、20187月のサミットでNATOに集まった国家指導者や政府代表らはある「機密文書」に注目したと報じている。この文書は「通常防衛と核抑止力」は「かってのNATOにおいては別個の概念であった」が、これらはもはや互いに分離した存在ではないことを「初めて」確認したのである。将来、これらは「一緒にして考えなければならない」と言う。この報告はさらに次のように続く。2020年の6月中旬に開かれた会合においてNATO参加国の国防大臣らはもうひとつの「極秘」文書を承認した。この文書はヨーロッパ連合軍司令官(SACEUR)を務める米国のトッド・D・ウルター将軍によって執筆されたもので、NATOは地上、海上、空中、サイバー空間および宇宙の全域におけるあらゆる脅威に対して「ミサイル防衛から始まって先制核攻撃に至るまで」入手可能な自衛および攻撃の戦力のすべてを用いて防衛を行うとしている。NATOは通常の中距離ミサイルをヨーロッパに配備する意図も持っている。もし必要とあれば、これらのミサイルは何時でも「核兵器」に格上げすることが可能だ。

それと同時に、米国は第1次世界大戦以降米国が関与した大きな戦争では常に動員して来た戦車部隊や歩兵部隊、落下傘部隊で編成される第5軍団を再び動員した。これはポーランドのポズナニに駐屯する予定で、兵站本部が創設され、米軍とヨーロッパ軍とを連携させてロシアに対して使うための準備が加速されている。

ロシアはバルト海から黒海において、さらには、太平洋においても自分たちのシステムや防衛能力をチェックするために飛来してくるNATO軍の偵察機に対して毎日のようにスクランブル発進を行うことを余儀なくされている。敵意に満ちたプロパガンダはすでに数年間にわたって激しさを増すばかりで、話を大きくすることにドイツが深く絡んでいるナヴァルニー事件を使ってそれはさらに強化されている。ロシアの資源や市場、国土に関するドイツの関心はヒットラーが敗れたとは言え、低下することはなかった。ナチスの下で働いていたドイツ国防軍の高級士官らが戦後NATOやドイツ陸軍の指揮系統に採用され、新しい軍隊の訓練に当たっていることをわれわれは忘れてはならない。事実、中国に関しては注目に値する事柄がある。1941年にモスクワを攻撃するためにナチ軍団を指揮したゲーレン将軍は1951年に抜擢され、米国が中国軍に原爆を投下した後に北京へ向けて攻撃を行うという計画の下で台湾において国民党の軍隊を支援することになった。国民党軍が放射能に満ちた戦場を行進し、北京を包囲し、反対者を抹殺するためには彼らがロシアで使った大量虐殺のテクニックとまったく同一の手法を応用し、ゲーレンはかって自分がロシアで使った陸軍のさまざまな要素を駆使する積りであった。これはついぞ実現しなかったが、制圧するために用いられるこれらの脅威やテクニックに関しては中国は十分に承知している。ロシアに対して用いられたテクニックとまったく同一のテクニックが用いられ、これらは内戦の鎮圧、民族間の衝突、知識人をやっつけるプロパガンダ、軍事的攻勢、等に用いられるのである。

われわれはロシアや中国に対して目下用いられているハイブリッド戦争が実際に銃で撃ちあう戦争に何時変わるのかについては知る由もない。しかし、西側の各国政府がその非人間的な野心を変更し、倫理観が強い人間とはどういうことであるのかを学び取らない限り、戦争は必然的に起こる。中国は戦争は何時でも起こりかねないと警告している。ロシアは冷徹な頭脳が支配することを望んでいるが、西側の市民の間ではロシアに対する嫌悪感を作りだそうとする粗削りなプロパガンダがある程度の成功を収めており、ロシアは何時でも攻撃に曝される可能性を示唆している。

ユーゴスラビアの人たちはNATOが実に速やかに戦争を開始することができたことをよく理解している。リビアの人たちも然りだ。しかし、西側ではそのことを理解する、あるいは、気にする人は実に少ない。この状況は心配であり、危険でもある。ニュースを読んでいる人たちの多くはロシアや中国に対する戦争を支持する。西側の市民はプロパガンダに染まった市民であり、「ゼロ市民」である。つまり、市民という存在ではなく、まったく無関係な存在である。眠ったまま核戦争の悪夢の中へ踏み込んでいく夢遊病者であるのだ。現実を認識するには米国の過去の数週間を観察するだけでも事は足りる。彼らは目を覚ますだろうか?私はそうは思わない。彼らが蒸発する前に窓の外に核爆発の閃光を見た瞬間、多分、ほんの1秒間ほどは目を覚ますのかも知れない。

著者のプロフィール: クリストファー・ブラックはトロントに本拠を置く国際的な刑事犯罪に関する弁護士である。彼は知名度の高い戦争犯罪の多くを手掛けており、最近、新著の「Beneath the Clouds」を出版した。国際法や政治、国際的な出来事について執筆し、オンライン誌のNew Eastern Outlook」に特別寄稿をしている。

これで全文の仮訳が終了した。

米国の戦争屋がNATO軍を通じて欧州で進めている対ロ戦争の準備の内容が紹介されているが、実に詳細を極めている。対ロ戦争が近い将来に起こるかも知れないという現実的な懸念をわれわれ素人にも感じさせるのに十分だ。米国の戦略としては、対ロ戦争は米国本土から遠く離れた地域で行うことが最大の関心事であるのだ。米国の最強で最大の同盟国であるEUも対ロ戦争の道具であり、戦場にしか過ぎないのである。

この状況を米国の対中戦争に当てはめてみると、この場合も米国は対中戦争は米国本土から遠く離れた地域で行いたいのだ。同様にして、米国の同盟国である日本は対中戦争ではひとつの道具でしかなく、戦場でしかない。誰が見ても、現実にはそれしかないだろうと思うのではないか。

彼らは目を覚ますだろうか?私はそうは思わない。彼らが蒸発する前に窓の外に核爆発の閃光を見た瞬間、多分、ほんの1秒間ほどは目を覚ますのかも知れない」という著者の想像は実に衝撃的なメッセージである。特に、広島や長崎の経験を持つ日本人にとっては・・・ 

ここで原爆死没者慰霊碑に刻まれている「安らかに眠ってください 過ちは繰返しませぬから」という文言が思い起こされる。後半の「過ちは繰返しませぬ」という誓いの言葉については、解釈の仕方が分かれるようだ。日本語の表現では主語が省かれることが多い。その中の議論のひとつは、広島や長崎における非人道的な原爆の犠牲者のほとんどは非戦闘員であったことから、日本人が過ちを繰り返さないと誓うのは筋違いだという指摘である。この指摘自体は正しいと私は思う。

しかしながら、本日の引用記事を読んで確信したのはこの慰霊碑は日本人が過ちを繰り返さないと誓っているのではないという点だ。「過ちは繰返しませぬ」という誓いの言葉は日本人が世界に向けて誓った言葉ではなく、人類全体が全世界に向けて発した誓いの言葉なのである。そう思うと、終末時計が真夜中の100秒前に迫ったというメッセージとの整合性もはっきりする。日本語の表現では主語が省かれることが多いのだが、これは人類全体が全世界に向けて発した誓いの言葉なのであるとここに改めて主張しておきたい。


参照:

1Walking Into A Nuclear Nightmare: By Christopher Black, Oct/19/2020





2020年10月23日金曜日

新型コロナの脅威が過ぎ去ったことを科学が示してくれる迄には永久に待たざるを得ないかも知れない。だから、常識を駆使して、通常の生活へ戻ろうじゃないか

 

ヨーロッパでは新型コロナの感染が再度広がっている。第2波である。

Worldometerのサイトに掲載されている新型コロナに関する毎日のデータ(一日当たりの新規感染者数と死者数)を見ると、英国では4月から5月にかけて第1波に見舞われ、今、第2波に襲われている。第2波(1日当たりの新規感染者数は20k)は第1波の頂点(約5k)の約3倍も高い。第2波では果たして頂点に達したのか、それとも、さらに上昇するのかは現時点では分からない。しかしながら、死者数はかなり少ない。

フランスも第2波(新規感染者数は30k)に見舞われており、第1波(5k)の数倍も多くの感染者数が報じられている。第2波の感染者数の山の高さは第1波の6倍もある。しかし、死者数は第1波に比べてかなり低い。

ドイツも第2波(7~10k)に見舞われているが、感染者数は第1波(67k)よりもやや高い程度である。間もなく頂点に達するのか、あるいは、さらに高くなるのかは分からない。第2波の死者数は第1波に比べてかなり小さい。

当初から議論が多かったスウェーデンではどうだろうか?新規感染者数は第1波では約1.5kを超し、今第2波が上昇中である(現時点で1.21.3kの辺り)。死者数は約0.1k弱の第1波の頂点から緩やかに減少し、8月の始め以降は一日に数人程度でフラットに移行している。スウェーデンにおける推移の全体図は他のほとんどのユーロッパ諸国とは異なるという現状は何らかの教訓を教えてくれているみたいだ。

私が住んでいるルーマニアでは本日携帯電話に政府からの警告のメッセージが入ってきて、これから2週間は屋内、屋外を問わず、公共の場所ではマスクをせよとの要請。つまり、自宅から出る時はマスクを常時付けることが義務化された。学校も休校だ。規制が強化された背景は今第2波の後半で急上昇に見舞われていることにある。新規感染者数では第1波での頂点では約0.4k、第2波の前半では約1.3k、第2波の後半である現在は約5k弱へと増加している。一日当たりの死者数では、第1波の頂点では約40人、第2波の前半では60人、第2波の後半である現時点では7080人となっている。つい最近打ち出された規制の強化は感染者数も死者数も増加していることが最大の理由であろうと思われる。

お隣のハンガリーでは第1波での新規感染者数はかなり低く、100人程度であったが、今第2波に見舞われ、1500人超にまで急増している。これで頂点となるのか、それとも、さらに上昇するのかは分からない。死者数に関しては、第1波ではその頂点は15人程度であったが、現在の第2波では40人を超し始めた。新規感染者数は第2波では第1波の15倍程に急増したにもかかわらず、死者数は23倍増にとどまっている。つまり、致死率は低下していると言えよう。

上述の国々ではそれぞれが固有の推移を示しているのだが、ほとんどの国では死者数はかなり少なくなっていると言えそうである。とは言え、専門家の判断や解説を待つことにしたいと思う。

ここに、「新型コロナの脅威が過ぎ去ったことを科学が示してくれる迄には永久に待たざるを得ないかも知れない。だから、常識を駆使して、通常の生活へ戻ろうじゃないか」と題された記事がある(注1)。恐らくは、大多数の人たちが今このことを考えているのではないだろうか。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

科学的な手法をやみくもに崇拝することは止める時が来た。新型コロナには科学が決して究明できないような側面があることをわれわれは認めなければならない。もしも科学がすべてを理解する迄待たなければならないとしたら、われわれは通常の生活に戻ることなんて決してできないであろう。

新型コロナの大流行は一般的には収束したと言える。ウィルスの流行を遅らせ、停止させ、理解を深めようとしたわれわれの試みは失敗に終わったのだ。科学は今後この大流行に関して多くの事柄を見出すことであろうが、それは非常に時間がかかるプロセスである。

もしも科学が適切に機能していたならば、科学が全面的に間違った結論に到達することなんてなかった筈である。しかしながら、正しいことはすべてが無作為対照試験ならびにそれに続く査読によって立証されるというわけではない。「スペクテーター」誌にてジョン・リー博士が発表した記事を取り上げてみよう。新型コロナは感染が広がるにつれて致死性が低下し、今やほとんど無害に近い。

このことはこれ程にも多くの人たちがどうして短期間に死亡したのか、さらには、4月以降死者数がどうして平坦化したのかを完璧に説明してくれるのではないか。これは急速に起こった突然変異や別の変異株再感染を認めた数多くの他の研究結果にもよく整合する。さらには、都市閉鎖や人口構成、接触者の追跡、その他の策とはまったく無関係に至る所で同じパターンの死が観察されており、これはウィルス自体に何らかの変化が起こったことがその理由であろう。

RT.COMによる関連記事: Weird science: Covid-19 does NOT cause heart damage, as blockbuster study had basic calculation errors

事実、ウィルスはより低毒性の株に変化したことは確かであるということが日を重ねるにしたがって明らかになって来た。しかし、難題がひとつある。それは現時点あるいは近い将来に科学によってこのことを確立するのはほとんど不可能であるという点にある。人間の身体や顕微鏡的な粒子が持つ予測困難な変化は科学の領域を完全に超越しているからだ。

人々はこの新型コロナのことを(願わくば、後には他にももっと多くの事柄についても)受け入れる必要がある。そして、ほんのちょっとした常識がうまく機能する際には科学的手法をやみくもに崇拝することは止めるべきだ。WHOまたは英国公衆衛生サービスは99.9%の可能性で元の生活に戻ることを示す査読済の論文か何かを魔法のように準備する必要性に駆られており、われわれはすっかり麻痺状態に陥ってしまった。しかし、そんなことはそう簡単には起こらないかも知れないとは言っても、われわれは元の生活へ戻らなければならないのだ。

3人の学者によって執筆されたこの記事を取り上げてみよう。これは新型コロナの致死性が低下していることを測定し、データに基づいて得られた分析結果である。しかしながら、如何に混乱していようとも公式なデータだけが信頼に値するという想定に基づいており、視野が狭い。あなたが自分で何かをしなければならないとすれば、それは新型コロナの患者が今も医師のもとへやって来ているのかどうか、患者が死んだ場合それは新型コロナのせいであったのかどうかを医師に尋ねてみることだけだ。ところが、それに代わって、感染者数に焦点を当てているだけであって、彼らが執筆した論文は何の価値ももたらさない。

ここにもうひとつ別の論文がある。これはオックスフォード大学の「根拠に基づく医療」センターの カール・ヒーニガン教授らの共著である。一般大衆に焦点を当てることができる何らかのプラットフォームを彼が与えられたのは余りにも遅過ぎたが、彼は飽きることもなく新型コロナの統計数値に関して政府の解釈に問い続けて来た。

この研究は詳細な事項を実証するのに疑いもなく正確であり、価値もあるのだが、その一方で、英国での致死率が低下したかどうかについて何らかの答えを見い出そうとしている。限られたデータに関する総括的な審査を行った結果、致死率が低下したことを示している。だからと言って、一般大衆にとってこれはいったい何を意味しているのか?一般大衆は朝になると子供たちを学校へ送り出すべきかどうかと思案し、あるいは、年配の両親にハグをすることは無責任なのだろうかと危ぶみ、混乱しきっているのが現状だ。

RT.COMからの関連記事: Just wait for a vaccine? First confirmed REINFECTION means there may be no way to eradicate Covid

非常に多くの人たちが新型コロナがもたらす脅威に関して提供される大袈裟な説明によってすっかり恐れおののいている。無理からぬことだ。そして、子犬を売りつけられたのだということを彼らに納得して貰うにはかなりの時間を要することであろう。しかし、元の生活を取り戻すには彼らを納得させなければならない。ところが、現政府はこの責任を取ろうとはしない。なぜならば、過去の出来事に関して彼らは膨大な罪を負っている点に話が集中することになるであろうからだ。

分別のある人たちに期待したい点は新型コロナに関する規制の撤廃に関して友達や関係者、当局と穏やかではあっても、辛抱強く議論を続けることである。この週末にそういった動きをロンドンベルリンで見た。「新たな通常」に対して実にうまく組織化し、冷静な反論をしている様子を目にすることは実に素晴らしい。

著者のプロフィール: ピーター・アンドリュースはアイルランド人で、科学分野を専門とし、ロンドンに本拠を置くジャーナリスト兼作家である。彼は生命科学を専門として、グラスゴー大学を卒業。遺伝学で博士号を取得。

注: この記事に表明されている主張や見解、意見は全面的に著者のものであって、必ずしもRTの見解や意見を代表するものではありません。


これで全文の仮訳が終了した。

英国の人たちは新型コロナ対策としての都市閉鎖には飽き飽きしているようだ。無理からぬことである。通常の生活に戻ろうではないかという呼び掛けには多くの共感が集まるであろう。元の生活に戻ることを世界中が心待ちにしている。

時間の経過に伴って致死率が低下しているという報告が多い。それにもかかわらず、新規感染者数の増加に焦点を当てて、多くの国が第二波の対策として都市閉鎖といった規制を強化している。英国はその典型である。

これはいったいどういうことか?

この新型コロナの大流行はそもそも「作られた大流行」であることを念頭に置けば、第二波での都市閉鎖もその延長線上にあることは言うまでもないであろう。大手薬品企業はワクチンで大儲けしたいのである。一部のワクチン開発は安全性の確保で躓いている(たとえば、英国とスウェーデンの資本が入っているアストラセネカ社のプロジェクト)。まだまだ時間がかかりそうだ。穿った見方をすれば、ワクチン開発が首尾よく終了するまではこの大流行を長引かせておかなければならないのではないか。こうして、必要以上に高い感度でのPCR検査が続行され、一日当たりの新規感染者数が急増していると喧伝される。ウィルス学者の解説や報告によると、PCR検査の感度を適正なレベルに下げれば、現在米国で報じられている新規感染者数の90%は非感染者になるだろうと言われている。新規感染者数はかなり水増しされているのだ。

もちろん、私は免疫学やワクチンに関してはド素人である。それでも、数多くの報告を読んでみると、上記のような極めて深刻な疑念に到達するのである。そんな疑念に駆られるのは私だけであろうか?

ところで、ここに本日(1022日)付けの英国からの記事で、「新型コロナのワクチンが登場するまでは都市閉鎖か?それまで待つのは長すぎる。しかも、ワクチンが効を奏するという保証もない」と題された最新の記事がある(注2)。その記事の一部を抜粋してみると、下記のような具合だ。

一般大衆の考えではワクチンは万能薬だ。ワクチンの接種を受ける。そーら、これで免疫性ができるといった具合である。しかしながら、そういった受け取り方は多くの場合現実とはマッチしない。ガーディアン紙への投稿で、かって保健省のワクチン接種部門の長を務めていたデイビッド・ソルズベリーは季節性インフルエンザのワクチンが効を奏するのは約75%だと述べている。それに加えて、接種を受けるのは全員ではない。65歳以上の人たちの約75%が接種を受ける。計算してみると、75%の75%は56%だ。つまり、実際には、接種を必要とするグループのたった56%が保護されるだけなのだ。さらには、ソルズベリーが指摘しているように、もっとも危険なグループを接種の対象とすると、そのこと自体は感染をそれ程低下してはくれない。ワクチンの接種によって感染を低下させるにはすべての年齢層に対して接種を実施しなければならず、これは遥かに大きな仕事となる。彼はこう結論付けている。「明確なメッセージを出す必要がある。特定グループに対する接種はある程度の防護役を果たしてはくれるだろうが、かっての生活を取り戻してくれるなんて単純に期待してはならない。」

結局のところ、良心的な専門家が何と言おうとも、科学は金儲け主義によって巧妙にハイジャックされてしまい、物事はわれわれの目の前で大手製薬企業が作成したシナリオ通りに進行していると言える。グローバル主義下での最大の不幸は一般大衆の健康的な生活は国際的な共通目標にはならないといことである。目標になるのはグローバル企業による金儲けだけなのだ。


参照:

1We might have to wait forever for science to show the Covid threat is over, so let’s use our common sense & get back to normal: By Peter Andrews, RT, Aug/31/2020, https://on.rt.com/apg8

注2: Lockdown till a Covid vaccine comes? It’s too long to wait, and there’s no guarantee it will be effective anyway: By Rob Lyons, Oct/22/2020, https://on.rt.com/at0y





2020年10月16日金曜日

ボリス・ジョンソン英首相が英国の「グレート・リセット」を発表しているように、結局、新型コロナの陰謀論はまさにそのものずばりだったのでは?


米国の新型コロナの感染者はPCR検査を適切な感度に設定すれば、現行の感染者数はその90%が感染者ではなくなるであろうと言われている。つまり、感染が必要以上に過剰に報告されているのである。つまり、誰かが何らかの目的で新型コロナの感染者数を実態以上に誇大宣伝するためのデータを作っているのである。PCR検査は医学上のニーズからは完全に逸脱し、政治目的に使われているのだ。いったい誰がPCR検査を過剰な感度で使うよう秘密裏に指導したのであろうか。こういった詮索は一般的には陰謀論と呼ばれる。

最終的にはいったい誰が得をするのかと問いかけてみると、遅かれ早かれその黒幕は判明する。しかしながら、公の報道は必ずしもそのことを報じようとはせず、うやむやに放置されることが多い。歴史を振り返ると、そのような事例を数多く挙げることが可能だ。

英国の著名なジャーナリストであるニール・クラークが「ボリス・ジョンソン英首相が英国のグレート・リセットを発表しているように、結局、新型コロナの陰謀論はまさにそのものずばりだったのでは?」と題した記事を書いている(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

英国首相が彼の政党に向けてオンラインで行った演説は社会を以前の状態へ復帰させるという考えを彼自身が破棄したことを示している。世界経済フォーラムの「グレート・リセット」の筋書に沿うために、多くの者が懸念を示していたように、彼は新型コロナを絶好の機会として捉えようとしているのではないだろうか?

「問題は必ずしも公衆の安全でもウィルスでもない。彼らはまったく別の筋書を持っている。」 これはまさに都市閉鎖が実施され、われわれの生活がすっかり乱されてしまった頃、つまり、3月頃からいわゆる「陰謀論者」らが推測し、喋っていた内容であった。 

これらの「陰謀論者」は何時ものように「変人」とか「すでに間違いであることが分かっていることを頑なに信じている人物」として非難されたものだが、今はもう10月だ。現実に面と向かおうではないか。新型コロナウィルスによる死者は非常に低下したにもかかわらず、前の生活に戻る兆候はまったく見当たらない。実際に、昨日の基調演説でボリス・ジョンソン首相は元の生活へ戻ることを具体的に退けた。たとえワクチンを接種したとしてもである。 

「あらゆることを行った後に元の生活へ戻るだけでは十分ではない。われわれは余りにも多くを失った。歴史はわれわれに教えている。つまり、戦争や飢餓、疫病、今回のウィルスのように人間生活の多くのことに影響を与え、これ程までに達した出来事はただ単にやって来て、ただ単に過ぎ去って行くような代物ではない。これは経済や社会の変革のきっかけと成り得る。」 

ジョンソンがこれらの言葉を発するのを聴いた時、私は「これらの言葉は以前どこかで聴いたことがあるが、いったいどこで聴いたのだろうか」と思った。答えは一冊の本であった。「Covid-19: The Great Reset」と題された本で、共著者は世界経済フォーラムの会長であるクラウス・シュワブとティエル・マレレである。彼らもまた、ジョンソンのように、基本的な変革の引き金として第二次世界大戦を思い起させたのである。それは世界的な秩序や世界経済にまで至るだけではなく、社会そのものや人々が他の人たちと相互に反応する仕方にまでも至るのである。ジョンソンのように、彼らは通常の生活には戻りたくはないのだ。「われわれの多くは物事はいったい何時になったら戻ってくるのだろうかと思いを巡らしている。しかし、一言で言ってしまえば、決して戻っては来ない。」 

RT.COMからの関連記事: No peasants, please’: BoJo’s love-in with Bill Gates on Twitter shows just how broken UK democracy really is

それに代わって、シュワブとマレレは歴史上経験してきたものと比べても遥かに「毒性が低い」ウィルスによって世界が変わることを望んでいる。新型コロナは「第4次産業革命」の引き金になるものと見られているのだ。 

これがいったい何処へ向かって行くのかについては、私はシュワブの「グレート・リセット」、ならびに、それよりも前に彼が書いた「第4次産業革命」を読むことをお勧めしたいと思うが、余り遅くまで読みふけることは避けていただきたい。これらの本はあなたに悪夢をもたらすかも知れないからだ。エリート的でダボスの住人であるシュワブが描く理想郷はわれわれの大部分にとっては超人間的であり、社会的距離が大きく、徹底的に魂が抜けたような暗黒郷の世界である。今までに観たもっとも恐ろしいSF映画を思い越してもらいたいが、そのような映画であってさえもシュワブの理想郷には到底及ばないであろう。そして、最悪の状況はそれを「進歩的」な将来像として売り込もうとしている点にある。

ジョンソンは昨日の演説で「グレート・リセット」の支持者として完璧な署名を与えた。私に言わせれば、あれは党内の会議で歴代の英国首相が行った演説の中ではもっとも身が凍るような演説である。

この3月に国家全体に都市閉鎖をもたらしたこの男は3週間だけの純粋に臨時の策を講じて「感染曲線を平坦にし」、「国民医療サービス(NHS)に過剰な負荷を掛けずにその崩壊を防ぐ」と言ったが、この都市閉鎖が3カ月を越したこの夏、英国は11月までには「普通の生活に戻る」ことを願っていると言った。しかし、今や、こう言っている。「大流行以前の生活を取り戻すために、われわれは現状に対する参加料を決める過程で余りにも多くの欲求不満を覚え、厳しい困難を経験してきた。ところが、以前の生活は戻って来ない・・・ われわれはもはや2019年には戻らないと決意しようとしている。」

ジョンソンにとっては、「より良い復興」というグローバル経済の信奉者の掛け声を用いて、今は英国に「第4次産業革命」を提唱する好機なのである。「インターネット・ショッピングから始まって在宅勤務に至るまで、新型コロナは労働界に大きな変化をもたらしたようである・・・ 古臭い職場は無くなり、新しい職場が創設される・・・ 新型コロナは変革を引き起こす触媒である・・・」と彼は言う。

シュワブは自分の演説を実際に自分で書いたのだろうか?どうもそのようである。ジョンソンは「第4次産業革命」という言葉は用いなかったが、「グリーン産業革命」という言葉を二度も使っている。

ジョンソンの将来像はこうだ。英国の家庭はそれぞれが固有の風力発電を行い(確かに彼は大量の風力発電を行っている)、「都市へ通勤するために多くの時間をかける」代わりに、人々は「自分たちの街でビジネスを立ち上げ、自分たちが育ってきた田舎の街で子供たちを育てる」ことが出来る。

在宅で仕事をするということはここでは「ギガビット・ブロードバンド」を使い、自宅でショッピングをし、自宅から会議に参加することであって・・・ 実際に何でも自宅で行おうということだ。いったい誰が他の人たちと実際に会う必要があるのだろうか?これは収束することがない新型コロナの制約によってパブや映画館、劇場が閉鎖されてしまって、人と会う場所なんてないではないかといった意味ではない。

ジョンソンは英国を「地球上でもっとも偉大な場所」にすると約束したが、私にはそれはむしろ地獄のように聞こえる。問題は、何時ものことながら、いったい誰が得をするのかという点だ。

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シュワブによって創設された世界経済フォーラム(WEF)は2020年にわれわれが観察した変化、ならびに、将来のために公然と進められている計画に関しては想像以上に大きな影響力を与えた。架空の感染症の大流行に関してニューヨークで「イベント201」の会議が開催されたが、その会議の共同運営者のひとりはこのWEFである。

ビル・ゲイツが主催する「感染症流行対策イノベーション連合」(CEPI)が記者会見を行い、ウィルスに対してワクチンの開発を行うと発表したのは2020124日にダボスで開催されたWEFの年次会合の場であった。当時、全世界における感染者総数はまだたった数百人であった。

6月にWEFの宣言を行ったのはシュワブであった。彼は「この大流行は我々の世界を熟考し、想像し直し、リセットするのには稀ではあるが、絶好の機会である」と述べた。

7月に新型コロナについて「健康パスポート」のアプリを提案したのはWEFである。これは将来の旅行や何かの会議に出席する場合についてひとりの「若いグローバルな指導者」が発した提案であった。

そのアプリを所有してはいない者やテスト結果が「陰性」と出た者はどうするのだろうか?まあ、自宅に留まることになるんだろうね。

WEFの「第4次産業革命センター」の設立提唱者の名簿を見ると、マイクロソフトやパランティア、フェースブック、ネットフリックス、ならびに、ビル・アンド・メリンダ・ゲーツ財団によって設立されたガビ・ワクチン同盟といった名称が並んでいる。

そう、その通りだ。彼らは在宅で勤務し、何でもインターネット上で行う社会へと大きな移行を果たすことを支持しているハイテック部門の巨大企業とか億万長者たちばかりだ。

シュワブのような連中はこの機会を後押しして、大きなリセットを行うのに今は「稀ではあるが絶好の機会」であると公に喋っている。このような時に新型コロナは経済や社会に関して長い間計画が練られてきた変革を導入するのに実に都合のいい機会として活用されつつあると指摘すること自体は果たして「陰謀論」なのであろうか?

実際には、ジョンソンの演説が昨日行われたことから、英国政府が別の筋書に沿って動いているとは決して言おうとしない連中こそが今や最大級の「陰謀論者」なのではないか。

著者のプロフィール: ニール・クラークはジャーナリスト兼作家、放送事業者、ブロガーである。受賞した彼のブログはwww.neilclark66.blogspot.comにて閲覧可能。政治と国際関係に関する彼のツイッターは@NeilClark66

注: この記事に述べられている主張や見解、意見は全面的に著者のものであって、必ずしもRTの見解や意見ではありません。

これで全文の仮訳が終了した。

ジョンソン首相の言葉に「われわれは現状に対する参加料を決める過程で余りにも多くの欲求不満を覚え、厳しい困難を経験してきた」という文言がある。この部分は話手のお喋りの論理を残すためにかなり直訳調な仮訳となっている。これを私が感じたところから意訳すると、「われわれはグレート・リセットを受け入れるための準備としての新型コロナに余りにも多くの欲求不満を覚え、厳しい困難を経験してきた」といった感じになる。彼は確信犯的である。逆説的に言えば、多くの欲求不満や厳しい困難を承知の上で彼は国民に都市閉鎖を強いたということだ。

都市閉鎖が米国やヨーロッパでどれだけの害を及ぼしたのかは毎日のように報道される失業率の増加や治安の悪化によって容易に感じ取れる。具体的な例を挙げてみよう。最近の記事(注2)によれば、資本主義による繁栄振りを象徴的に示してきたニューヨーク市は今次のような状況に陥っている:

ニューヨーク市は観光業、音楽、美術、劇場、レストラン、かっては巨大な経済を支えていたその他諸々のビジネスからの税金収入は過去7か月間継続されたコラナ禍における都市閉鎖によって激減し、何十憶ドルも失った。米国の他の都市に比べると同市の状況は最悪で、他の都市とは違って、大失敗のほとんどは自ら招いたものである。ニューヨーク市の表看板とも言えるブロードウェイの劇場だけでも何万人もの失業者を創出し、裕福な市民や外部からやって来る訪問者に対して「あなたのお金はどうぞ他所で使ってください」と言わんばかりである。劇場は数週間前に20213月までの興行は全てキャンセルになったと告げ、メトロポリタン劇場は2021年は通年興行をキャンセルすることにした。

率直に言って、「グレート・リセット」にうまく移行するには目を覆いたくなる程の酷い状況を引き越し、はっきりと見える形で派手に演出しなければならない。 そういう意味では新型コロナの大流行は大成功であったと誰かがほくそ笑んでいたのではないか。ある時点までは。

今になってわれわれ一般大衆の立場から見れば、今回の新型コロナの大流行は「作られた大流行」の印象が強かった。新型コロナは単なる世界規模の健康問題だけではなく、これに絡んでワクチン接種の強制とか世界人口の調節といった筋書を強く感じ取らせる要素が見え隠れすることから、3月頃から言われていた陰謀論は的を射ていたようである。今思うに、なぜ「新型」という形容詞を添えたのかを考えると、極めて作為的なものであったことが感じられる。あれは一般大衆に脅威を感じさせるためのひとつのトリックであったと言えよう。

この引用記事の著者はボリス・ジョンソンの演説の中にWEFによって後押しされているグレート・リセットに繋がる文言を目敏く見つけた。それを一般大衆に詳しく説明しようとした彼の見識は近い将来に「やっぱり、そうだった」と評価して貰えるのではないか。私にはそんな風に思える。


参照:

1As Boris Johnson announces Britain’s ‘great reset’, were the Covid ‘conspiracy theorists’ right all along?: By Neil Clark, Oct/07/2020, https://on.rt.com/aryj

2How to kill a thriving metropolis in 7 months: NYC’s Covid-19 failure is a vicious spiral directed by a sadistic political regime: By Helen Buyniski, Oct/12/2020, https://on.rt.com/ascm