2023年1月30日月曜日

クリーブランド・クリニックで行われた大規模な研究によると、ワクチンを接種し続けると新型コロナに感染し易くなる


新型コロナワクチンの有効性や安全性、死亡データの解析、副作用については今までの説明とは違う新たな理解や見解が次々と発表されている。ワクチンがすでに2年以上も使用されている現在、さまざまな状況が新たに報告され、それらの出来事を説明する論文が豊富に蓄積されている。つまり、現実に起こっていることが報告されるようになって来たのだ。今まではワクチンを供給する製薬企業によって提供される情報に頼らざるを得なく、それが故に不十分であった説明が新たな知見によって補足され、真の姿が見え始めたのである。

ここに、「クリーブランド・クリニックで行われた大規模な研究によると、ワクチンを接種し続けると新型コロナに感染し易くなる」と題された最近の記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

***

彼らはあなた方に嘘をついた。「Debunk the Funk」チャンネルでさえもこの研究結果については誤りを暴くことはできなかった。何と、まあ。

概要:

トップレベルの研究者らの調査によると、何回も接種を受けた人は接種回数が少ない人よりも新型コロナに感染するリスクが高まることが示されている。

連中は嘘をつき、多くの人々が死亡した。

はじめに:

ここにクリーブランドクリニックで働く、さまざまなワクチン接種の履歴を持ち、幅広い年齢層を背景にした51,011人の人々を調査したクリーブランド・クリニックの調査(20221219日投稿)から抜粋した「図2」がある。

接種回数が多い人は少ない人に比べて新型コロナ感染症に感染するリスクが高かった。

二価ワクチンが最初に従業員に利用可能になった日に、全員についての調査が開始された。

ご覧のとおり、接種回数が多い人は新型コロナに感染するリスクが高く、その差は統計的に有意であった。


Photo-1


この研究成果を暴こうとする試み:

この研究結果は自分たちのストーリーに反することから、ワクチン推進派はこの知見を嫌う。

仮にこの研究が彼らの主張を証明した場合、彼らはそれを賞賛するであろうし、それを批判することはまったくないであろう!

ユージン・グーは「これは査読されていない」と言って、批判した!これはまさに典型的な例だ。データそのものや間違いを指摘するのではなく、専門誌がこの研究結果を公開しにくくなるように誘導している。

Debunk the Funk」チャンネルはユーチューブ動画を作成した。その動画で製作者はこう言った。データをプロットする開始点は任意に選択され、Y軸の数値は「大きくない」。Y 軸は線形で、91 日目の差は統計的に有意である。私は本気で喋っている。動画の18秒の辺りをよく聴いていただきたい。彼は博士号の取得者である!

それから、彼は同じことを測定したわけではない他の研究も見て欲しいとも言っている。

ファンクさんよ、研究結果を暴きたいならば、互いに異なる結果を示す同種の研究を提示する必要があるんだがね~。主流の筋書きに反するような研究は誰も発表したがらないからだ。当たり前だろう。(訳注:「ファンクさん」とは「Debunk the Funk」チャンネルでこの動画を作成した本人を指している)

この調査は公平である。誰についてもプロットを同じ時点から開始し、定期的に調査を受けているのはクリーブランド・クリニックの従業員たちであり、労働年齢の全域にまたがっている人たちであるからだ。これは現実世界についての研究である。各グループのサイズは調査結果について統計的有意性を確立するのには十分に大きい。

ワクチン推進派のコミュニティはこの調査結果を嫌っているが、「Debunk the Funk」の動画からも分かるように、連中はこれに異議を唱える方法を見つけることはできない。

だが、彼はこの研究はうまく設計されてはいないと言った。何ということだ!図2の目的に反して彼らが修正できたかも知れない設計上の欠陥とはいったい何だったのだろうか?それについては彼は何も言及してはいない。

この研究は病院における現実世界に関するものである。彼らがこれ以上いったい何をすることができたのか私には分からない。あなた方はどうお思いであろうか?

部屋の中の巨大なゾウ:



アレックス・ベレンソンに感謝:

下記について執筆したアレックス・ベレンソンに感謝の意を表したい。

アレックスは、ワクチンを4回接種した後に免疫系が損傷し、その損傷がどれくらいの期間継続するのかについては明らかではないことを示した中国の研究について最近書いてくれた。しかし、その研究は人間についてではなく、ヒト化したマウスを使用した研究である。あなた方は彼の論文を読むべきだ。これは重要な研究である。

彼は次のように書いている:

中国の研究者らは4回以上の新型コロナワクチンの接種を受けたマウスはコロナウイルスと戦う能力が崩壊することを発見した。

そして、

先月、クリーブランド・クリニックの研究者たちは「ワクチンの接種回数が多ければ多いほど、新型コロナ感染症に感染するリスクが高くなる」ことを発見したと報告した。

そして、先週、非常に大規模なフランスでの研究が発表された。それによると、2回目のmRNAブースターは同等の時間間隔において最初のmRNAブースターよりも効果が低く、4か月後にはそれを受けてはいない人と比較して実際に感染のリスクが上昇したとのことだ。

私のアンケート調査:

これらのアンケートは接種を多く行えば行う程、結果は悪化することを常に示している。

ブースター接種は102回に1回の割合でしかその有効性を示してはいない。

彼らはその1回をいったいどのように説明するのであろうか?彼らのデータを目にする機会はあるのだろうか?

総括:

クリーブランド・クリニックの研究は主流の筋書きを台無しにする。著者らはワクチン賛成派だ

この調査結果は実に明白だ。つまり、あなたが接種を受ければ受ける程、あなたが新型コロナに感染するリスクは高くなるのである。

このことが理由で、この研究は主流メディアによっては取り上げられなかった。そして、ユーチューブへの掲載も禁止された。

そのため、クリーブランド・クリニックの精鋭によって行われたこの研究は査読付きの科学雑誌に掲載されることもないのである。それが科学の仕組みなのだから。

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これで全文の仮訳が終了した。

この調査結果によって、二価ワクチンの接種の前に受けた接種回数が多ければ多い程、新型コロナに感染するリスクが増大するという何とも皮肉な状況が浮き彫りにされた。

他の研究報告を見ると、これはmRNAワクチンを繰り返して接種することによって人体が持っている自然免疫機能が弱体化され、ウィルスの攻撃に対する防御が弱まってしまうという報告の内容とほぼ一致する。免疫機能が弱まると、AIDSのような免疫不全症候群に見舞われるリスクが高まることが懸念されている。

クリーブランド・クリニックの調査結果は単独の知見ではなく、中国の研究者からの報告やフランスの研究者の知見ともよく一致する。客観性を重んじる科学の世界においては、これは重要な側面である。

この記事はワクチン反対派の急先鋒のひとりであるスティーブ・カーシが書いたものだ。それだけに彼特有の舌鋒の鋭さが感じられる。この著者についてはご記憶の方々が多いのではないか。イスラエル政府がワクチンの有効性に関して隠ぺいした事実を暴露したのは彼だった(注:「イスラエル政府は新型コロナワクチンの安全性に関して深刻な問題点を見い出すも、必死にそれを隠蔽(第1部)」を2022916日に掲載。「第2部」は2022919日に掲載)。最近は、スティーブ・カーシは「ワクチンは人を救うよりも多くの人を殺害をしている」と主張している。それは過剰死亡数の分析に基づいた見解である。ワクチン推進派にとっては彼は極めて反動的な存在である。だが、彼が言っているように、彼を相手に積極的に議論を挑もうとするワクチン賛成派は実に少ないらしい。

他の専門家の意見はどうであろうか?mRNAワクチンにまつわる諸問題を真面目に議論しようとする他の専門家としてはPeter A. McCullough (たとえば、「Catastrophic COVID-19 Vaccine Casualties in 2021」と題された Jan/26/2023の記事)やCoquin de Chien(たとえば、「Massachusetts Anecdrokes」と題されたJan/08/2023の記事)といった人物の名前が頭に浮かんでくる。

本論へ戻ろう。最後の総括では第1項目で「クリーブランド・クリニックの研究は主流の筋書きを台無しにする。著者らはワクチン賛成派だ!」と指摘しているが、私にはピンと来なかった。「賛成派」ではなく、著者は「反対派」と言いたかったのではないのかと思う。そうでないと、文脈から逸れてしまうと思えるからだ。クリーブランド・クリニックという巨大な組織の中で働いているトップの研究者らは体制派であるから、彼らはワクチン賛成派であると言ったのであろうか?私には彼の真意は分からない。

 

上述のような極めて些末な思いからではあるが、念のためにクリーブランド・クリニックの調査報告書を覗いてみることにした。上記の疑問に対して答を見つけ出すことができたわけではないが、この参照記事を読む際に私なりきに重要な情報だと思える事柄がいくつか見つかったので、それらを下記に補足しておこう。

クリーブランド・クリニックの状況:

20201216日:希望者に対してワクチン接種を開始。

2021105日:一価ワクチンによるブースター接種が始まった。

2022912日:二価ワクチン(オリジナルのコロナウィルス用ワクチンとオミクロン変異株用ワクチンの混合)の接種が開始された。この日が本調査の開始日である。つまり、図2の横軸の第1日目である。

本調査の最中に広がった変異株の種類は、オハイオ保健局のデータによると、この調査が始まった頃の10週間はBA.4またはBA.5であった。だが、12月にはBQ.1 BQ.1.1BF.7が優勢となった。

調査の結果:

オミクロン変異株が出現する前と後ではワクチンの有効性は大きく変化した。オミクロン変異株が現れてからオリジナルのワクチンの有効性は、ブースト接種の23ヵ月以内に、大きく低下した。このような状況から新種のワクチンの投入が必要視されて、二価ワクチンの投入がFDAによって承認された(2022831日)。つまり、オリジナルのワクチンとオミクロン変異株用のワクチンとの混合である。緊急使用が望まれたことから、この新しい二価ワクチンの安全性の確認は行わずに、市場への投入が決断された。このような状況を背景にして、クリーブランド・クリニックは二価ワクチンの有効性を検証することにした。

新型コロナへの感染のリスクはワクチン接種の回数が増えるほど増加するという皮肉な結果が表面化した。

それでは、最終的にワクチン接種による死者数はどれ程になったのであろうか?あくまでも推定値ではあるのだが、数値は極めて大きく、驚愕的だ!

ここに「2021年における新型コロナ用ワクチンによる悲惨な死者数(原題:Catastrophic COVID-19 Vaccine Casualties in 2021: By Peter A. McCullough, MD, MPH, Jan/26/2023)」と題された最新の記事がある。それによると、ワクチン接種は2020年の12月に開始されたが、2021年の1年間に死亡した米国における患者数は下記のような具合だ。いくつかの異なる数値がある:

ファイザー社は20201210日から摂取後90日以内に同社のワクチンの接種直後に発生した死者の数を1,223人と記録した。(訳注:年間の数値に外装すると、約4倍として4,892人となる。だが、実際には接種者の母数が大きく変動するであろうから、単純に4倍することは避けた方が賢明だ。外挿した数値は、あくまでも、大雑把な参考値でしかない。)

◆パンタザトスとセリグマンは、2021年のワクチン投与と米国国勢調査データによる全死因過剰死亡数は146,000人から187,000人の間であり、中央値は166,000人であると報告した。

202112月末までに、CDC VAERSシステムは~8,000人の死者数を報告し、過少報告係数は30であり、その情報源からの総死者数の推定値は240,000人となった。

◆「BMC感染症」に掲載された最近の論文で、マーク・スキッドモア博士は一般人からの報告から学ぶことは有効であり、代表的であるとも言える調査手法を活用した。合計で22%の人たちはワクチン接種によって重篤な危害を受けた人を知っており、回答者がワクチンに起因すると判断した死亡事例に基づく推定総数は278,000人に達する。

これらの数値は何れも2021年度中の数値である。米国内の数値である。2022年度はどれ程の数値になったのか。世界全体ではどれ程の死者数となったのか。遅かれ早かれ、関連データが入手可能となるであろう。

新型コロナワクチンの有効性について理解しようとすると、さまざまな要因が複雑に絡み合っていることが分かる。それらを選り分ける作業は専門家にお任せするしかない。われわれ一般庶民の仕事は、たとえそれが医学領域という極めて専門的な領域ではあっても、専門家が到達した結論を少しでも広く、そして、より深く理解することにある。論文の詳細は余りにも専門的過ぎるので、概要だけを読んで終わりにせざるを得ないことも少なからずある。そのような場合であっても、概要欄の記述はあなたに間違いなく新たな認識を与えてくれる。

参照:

1Very large Cleveland Clinic study shows more vaccines make you more likely to get COVID: Steve Kirsch, Jan/19/2023

 

 



 


2023年1月26日木曜日

エイブラムス戦車やレオパルト戦車に対してはロボット戦車「マーカー」が投入されるとロゴジンが語った

 

ロシア・ウクライナ戦争が新しい局面に入って行く。つまり、ウクライナからの要請に応えて、すでに報じれらているようにドイツはレオパルト戦車を提供し、米国はエイブラムス戦車を提供すると決断した。

NATOのウクライナに対する軍事的支援は、米国がかねてから言っているように、長期的な動きである。当初、「最後の一兵になるまでロシアと戦う」と、ウクライナに言わせた。これはメディアで何度も喧伝された。米国の戦争企画者はロシア側が戦争努力によって疲弊し、自滅するであろうと見ており、それを期待して、戦争の長期化を狙った動きである。

ただし、米国の軍事行動は過去の事例を見ると、軍事的な成功例はカリブ海の小国を襲った作戦だけであった。そして、もうひとつは一般大衆を洗脳することによって歴史を塗り替えようとするべく世界に配給されたハリウッド映画における米軍の活躍だ。ベトナム、イラク、シリア、アフガニスタン、等での米軍の作戦は失敗に続く失敗であったとの辛辣な批判が専門家の間には見られる。

それにもかかわらず、米軍の軍事行動はどうして続いているのであろうか?それは世界に対する覇権を維持するためだ。ツキジデスの罠に陥っている米国の覇権主義者は自分たちが大失敗を犯したと自覚するまでは延々と軍事行動を続ける。国民の生活にどんな悪影響を与えようが、膨大な数の若者たちが命を失おうが、メディアは「英雄」とか「愛国主義」といった美辞麗句を頻繁に登場させ、声を張り上げる反戦論者には「売国奴」とか「卑怯者」といったレッテル付けが繰り返される。

ここに、ロシア・ウクライナ戦争がエスカレーションしていることを報じた最新の記事がある。「エイブラムス戦車やレオパルト戦車に対してはロボット戦車「マーカー」が対抗するとロゴジンが語った」と題されている(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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副題:ドミトリー・ロゴジンは『ロボット戦車「マーカー」はエイブラムス戦車やレオパルト戦車に対抗して自動的に戦闘する』と語った。

Photo-1: Kevin Fogarty/Reuters, 04:18, 26 January 2023 (UTC)

デジタル化された画像カタログを活用して、戦闘型ロボット戦車「マーカー」はウクライナ軍の戦闘機器を自動的に探索し、攻撃することが可能である。これは、ロスコスモス社の元ゼネラルディレクターと軍事顧問団「皇帝のオオカミ」のドミトリー・ロゴジン特別分遣隊長によってノーボスチロシア通信社に伝えられた。

彼は米国のエイブラムス戦車やドイツのレオパルト戦車を含む西側の戦車について話していることを強調した。「マーカー」ロボットの戦闘バージョンには可視範囲と赤外線範囲のふたつの戦闘目標の画像を含むデジタルカタログが制御システムに組み込まれている」とロゴジンは説明。彼によると、ロボットは優先順位によって目標を独立して選択し、目標に適した火器を用いて攻撃することができる。

ロゴジンは偵察バージョンと戦闘バージョンのふたつの形式の4台のマーカーロボットが、この2月、ドンバスに送り込まれると述べた。

先に、米国政府は軍事支援の新しいパッケージの一部として31台のエイブラムス戦車をウクライナに送ることを決定した。さらに、ドイツ政府の公式代表であるシュテフェン・ヘベストライトはドイツはレオパルト2戦車をウクライナに送ることに同意し、NATOの参加国からの再輸出も承認すると述べた。

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これで全文の仮訳が終了した。

前回の投稿(125日)では、ドイツのショルツ首相は当初ウクライナへレオパルト戦車を提供することについては難色を示していることをご紹介し、さらには、ドイツが戦車を供給すると最終決定した旨をお伝えしたが、この報道でドイツ政府の公式発表が確認された。今思うに、あの一連の動きは米国がエイブラムス戦車を譲渡する確約を取り付けるための作戦であったのではないかとさえ思える程だ。米・ドイツ間の連携プレーだったのではないだろうか。

ここで、ロゴジンの別の発言も拾っておこう。

「マーカー戦闘ロボットが特別軍事作戦に投入されるとのロゴジンの弁」と題された記事がある(注2)。これは少し前の古い記事だ。この記事も仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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軍事顧問団で「皇帝のオオカミ」と称される科学技術センターの長を務めるドミトリー・ロゴジンはロボット複合体である「マーカー」がウクライナにおける特別軍事作戦の戦場で試用されると述べた。

Photo-2

ロゴジンによると、マーカーはすでにボストチヌイ宇宙基地のセキュリティシステムの一部として用いられている。

「今、このロボット(より正確に言うと、ロボットたち ― この種の装置には何種類かがある)はドンバスで戦火の洗礼を受けなければならないだろう」と彼はテレグラムに書いている。

ロボットにはハイテックな監視装置が装備されており、独立して戦闘任務を遂行することができる自動制御システムがあるとロゴジンは付け加えた。

昨年9月、NPOのアンドロイドナヤ・テフニカは、ロシア連邦国家親衛隊とNTCオクラナ(ロスコスモスの一部)の関心を満たすためにマーカーロボットの開発と大量生産について話し合った。

情報源russiart

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これで二番目の記事の全文の仮訳を終了した。

無人で、独立して戦闘に参加するマーカー戦車のドンバスへの投入は実戦で試用し、その能力を確かめ、改善点を見つけ出すことがロシア側の目的のようだ。このマーカー戦車はすでに半年程前から大量生産に入っているという。これはロシアだけが実戦部隊に配備している極超音速ミサイルがウクライナではすでに試用されたこととまったく同様の状況をもたらすことになりそうだ。

こうして、火力の差がロシア・ウクライナ戦争を収束の方向へ導いてくれればそれはそれでいい事なのだが、果たしてどう展開して行くのだろうか。米軍側はあくまでも長期戦にこだわっている。しかしながら、その米国も何十億ドルもの支援をブラックホールのように呑み込んでしまい、その多くの部分は腐敗したエリートたちの間で消えて行き、さらに多くの支援を求めるウクライナを支援し続けることが果たしてできるのだろうか。さまざまな推測が出回ってはいるが、この戦争が米国の目標通りに展開するのか、それとも、米国自身の自殺行為に終わるのかについては現時点では何とも言えない。

その一方で、ロシア側は西側が発動した対ロ経済制裁に対しては驚く程うまく適応していると報じられている。旧ソ連邦が崩壊し、エリツィン政権時代に味わった米国の経済顧問団による資産の略奪を目撃し、極端な困窮生活を経験しているロシア人に言わせると、現行のウクライナにおける特別軍事作戦による市民生活への影響は比べ物にならないほど軽微であるらしい。

先制核攻撃論が頻繁に浮上してくる米国人の精神構造が実に心配だ。米国の軍部が自分たちが持っており、優勢であると信じて来た軍事的能力を使い果たしてしまったと自覚した時、ならびに、ロシア側には極超音速ミサイルが配備されており、米国の対空ミサイル防衛システムでは太刀打ちができないことを自覚した時、所有している何千発もの核弾頭をどのように眺めるのであろうか?戦争という狂気の中、彼らはまっとうな判断ができるのだろうか?

その一方、ロシア側からは先制核攻撃論は聞こえては来ない。核戦力の使用は、ロシア側の主張によると、ロシアが国家の存亡について脅威を受けた場合にのみ使用すると繰り返して宣言している。このロシア側の核ドクトリンは米国側の先制核攻撃論とはまったく違って、あくまでも防衛に徹している。

常識的に考えると、米ロ両国が自国が核弾頭に曝されるのを防ぐ道はひとつしかない。米ロ戦争に変貌してしまったロシア・ウクライナ戦争は手遅れになる前にどこかの時点で米ロの二大核大国が互いに折り合うしかない。

参照:

1Rogozin spoke about the ability of the robot "Marker" to hit tanks Abrams and Leopard: By Lenta.ru, Jan/26/2023

2Rogozin said that the Marker combat robot will be tested in the special operation zone: By Teller Report, Jan/15/2023

 

 

 

 


2023年1月25日水曜日

ドイツはキエフ政府に対してレオパルト戦車を供給することを拒否 ― ロシアでは意外な理由が囁かれている 

 

ウクライナ政府はかねてからさらに武器を供給するように西側に強く要請していた。それは何でも呑み込んでしまうブラックホールのようだと揶揄される程となって、すでに久しい。

最新の報道によると、ドイツ政府はレオパルト戦車をウクライナへ供給することを拒否したらしい。これを受けて、当然ながら、ドイツ国内では賛否両論で大騒ぎとなっている。

ここに「ドイツはキエフ政府に対してレオパルト戦車を供給することを拒否 ― ロシアでは意外な理由が囁かれている」と題された最近の記事(注1)がある。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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副題:オーゾニキッジが言うには、ロシアに対する罪の意識からドイツはウクライナへレオパルト戦車を供給することを拒否。

Photo-1: レオパルト2戦車。資料写真から。© Photo : Sgt. Timothy Hamlin

【モスクワ発、121日、RIAノーボスチ配信】ロシアに対する「歴史的な罪悪感」から、ドイツはウクライナにレオパルト2戦車を供給したくはないのだとロシア副外相であったセルゲイ・オーゾニキッジがイズベスチヤ紙とのインタビューで語った。
「どうやら、ドイツ人はわれわれのを前にして、歴史的な罪悪感をいまだに持っているようだ。つまり、ドイツの戦車がロシア人を殺した場合には・・・」と彼は言った。

オーゾニキッジは、ドイツ人の良心は、おそらく、完全には消えていないと付け加えた。さらには、ドイツ議会がそれに反対したことは極めて重要であると元ロシア外務副大臣は考えている程だ。

「もちろん、政府は議会の意見を考慮に入れないかも知れない。だが、そうすることは国民によって選出された議員たちの意見に反することになる。国民は大祖国戦争の時と同じようにドイツの戦車がロシア市民を殺すということには反対している」と同外交官は述べた。

と同時に、オーゾニキッジはレオパルト戦車を兵器庫に所有しているポーランドがドイツの立場を配慮することもなく、それらをウクライナへ移送する可能性については除外しなかった。

「確かに、米国の同意がない限り、ポーランドがNATOの規律に違反するとは思えない」と彼は結論付けた。

ベルリン政府は、これまでのところ、レオパルト2戦車をウクライナに供給することは控えている。最近では、この問題に関するドイツのオラフ・ショルツ首相への圧力が著しく強くなっている。欧州連合の複数の国家元首は彼に前向きな決定を下すよう公に促した。

火曜日(117日)にドイツ紙の「南ドイツ新聞」は、その情報元を引用しながら、次の内容を報告した。ジョー・バイデン米大統領との会話でショルツは米国側がキエフにアブラム戦車を供給する場合にはドイツもウクライナにレオパルト2戦車を供給することを明らかにした。しかしながら、その後、ベルリン政府はこの関連性を否定した。

ウクライナでのロシアによる特殊作戦を背景に、米国とそのNATO同盟国は数百億ドルにも相当する武器を供給することによってキエフ政府を支援している。モスクワ政府は西側の武器の供給は紛争を長引かせるだけであり、輸送の途中にある武器はロシア軍による正当な標的になり得るとして、自分たちの軍事的立場を強調している。

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これで全文の仮訳が終了した。

ドイツ政府はウクライナの戦車の供給の要請に対して「ノー」と言った。これは議会の声を反映したものだ。つまり、ドイツ市民の声を代表している。実に画期的な動きである。

報道によると、レオパルト戦車をウクライナへ送り込むことに反対したのはドイツだけではないと言う。だが、ドイツと同意見を表明した国に関する詳細は私には分からない。

願わくば、今回ドイツがウクライナへ戦車を供給することを拒否したことを契機に、国際政治における潮目が変わって、ウクライナ紛争の終息へ向けた動きに繋がって行って欲しいものである。

ところで、ドイツ国内ではウクライナへ戦車を供給せよと主張するウクライナ支持勢力と、戦車の供給はすべきではないと主張するウクライナ支援に反対する勢力に分断されている。このような分断は欧州全体についても言えることだ。ここにシュピーゲル誌の最近の記事を引用した論考がある。「シュピーゲル誌のコラムニスト、ウクライナに戦車を送る前にドイツ政府は熟考するべきだと主張」と題されている(注2)。

この記事も仮訳し、下記に共有しようと思う。

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Photo-4: Global Look Press/Ralph Zwilling

「ドイツはウクライナに戦車を供給する前に十分に考えたほうが良い。」これは120日にシュピーゲル誌のコラムニストであるトーマス・フィッシャーが述べたものである。

The next package for Ukraine did not include heavy armored vehicles

彼は、ウクライナをさらに武装させるために数十億ユーロを費やす用意ができているのかどうかをドイツははっきりと決断すべきだと述べている。彼によると、ベルリンは今戦略的な決断に直面している。つまり、キエフを支援するためにドイツ政府はいったいどの段階にまで突き進む用意があるのかを明確にする必要がある。

「戦車を供給できるならば、戦闘機はどうなのか?境界線はいったい何処に引くべきか?」とフィッシャーは問うている。

同氏は、また、ウクライナに割り当てられる支援の額を絶えず増やすことを狙った戦略には説得力がないとも述べている。

同日、シュピーゲル誌は、ドイツは敵軍をシミュレーションする演習でドイツ軍が使用している19台の旧式のレオパルト2戦車をウクライナに提供する準備ができていると書いている。ドイツには、合計で、ふたつの改造を行った312台のレオパルト戦車がある。これらのうち、2022年に99台が劣化の防止や修理を受け、残りは帳簿から抹消される。

その前日、西側諸国の国防相会議がドイツのラムシュタインにある米空軍基地で開催された。会議の結果を受けて、リトアニアのアーヴィダス・アヌサスカス国防相は参加国は数百台のレオパルト 2戦車をウクライナへ移送することを発表すると主張した。

しかしながら、ドイツのボリス・ピストリウス国防相は会議の参加者はレオパルト2戦車のウクライナへの移送については決定を下さなかったと述べた。彼は戦車の供給に関する連合国の意見はお互いに異なっていると述べ、このような軍備の移送に反対したのはドイツだけではないことを認めた。

118日、ワシントンがエイブラムス戦車をウクライナ軍に譲渡すことを条件としてベルリン政府はキエフにレオパルト2戦車を提供する準備ができていたことが判明した。ドイツ連邦共和国は単独で行動することには常に反対を表明してきた。米国は、ドイツは他国がレオパルト2戦車を譲渡することを容認するだけではなく、それらの戦車の輸送自体にも参画することを承諾していると主張している。

ところで、121日、ドイツ連邦議会の防衛委員会の議長であるマリー・アグネス・ストラック・ツィンマーマンは、ドイツによる軍備の移転問題はウクライナにとって有利な状態には結論付けされてはいないことから、ロシア当局はこれを喜ぶべきだと述べた。同議員はドイツのオラフ・ショルツ首相を優柔不断だと述べて、批判した。彼女によると、そのような立場はベルリン政府がキエフに対する集団的な軍事的支援に適切に参加する準備ができてはいないという印象を与えることになる。

西側の物資についての議論が続く中、軍事専門家のアレクセイ・レオンコフは120日にイズベスチヤ紙にウクライナはソビエト時代の装備の備蓄を完全に破壊したと語っている。彼によると、特別軍事作戦の開始以降、キエフ政府は彼らの間で計上されている装備だけではなく、東ヨーロッパ諸国から供給された装備も含めてすべてを処分した。

ドンバス地域を保護するためにロシア連邦が特別軍事作戦を開始したことを背景に、西側諸国はウクライナに対する軍事的および財政的支援を強化してきた。ウクライナ軍による砲撃の結果として同地域の状況が悪化したことから、同作戦を実行することはロシアのウラジーミル・プーチン大統領によって決断された。

ドンバスの状況に関するより関連性の高い動画や詳細については、イズベスチヤTVチャンネルをご覧願いたい。

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これでふたつ目の記事の仮訳が終了した。

これらの記事を読むと、NATO諸国は一枚岩ではないことが手に取るように分かる。比較的最近NATOに加盟したポーランドやバルト三国は現行のロシア・ウクライナ戦争においてはロシアを敵視し、ウクライナを支援する上で中核的な役割を演じている。一方、古くからのメンバーであるドイツやその他の国々は、表面的な行動とは別にその本音では、地政学的な理由からロシアとは友好的な関係を維持したいことにあるようだ。レオでパルト戦車を供給しないという決断はドイツにとっては厄介な選択であったと思われる。

ところが、昨晩(124日)遅くなってから、最新のニュースが飛び込んで来た。ドイツはキエフ政権にレオパルト戦車を供与することにしたとのこと。現時点ではメディアからの報(たとえば、BBCとかロイター、等)だけであって、ドイツ政府の公式発表はない。これと呼応するように、米国政府もウクライナに向けてエイブラムス戦車を提供する旨を近い内に公表すると報じられている。(原典:Germany to send Leopard tanks to Ukraine – reports: By BBC News, Jan/24/2023

昨年の224日に始まったロシア・ウクライナ戦争は、何時の間にか、ロシア・NATO戦争に変貌してしまった。NATOを牛耳っているのは米国である。好むと好まざるとにかかわらず、この戦争はウクライナを舞台にした米国による対ロ戦争であることは今や誰の目にも明白だ。

ウクライナ紛争を速やかに収束させ、世界規模の核戦争の芽を摘みとることが今や現実の課題となっている。核戦争の防止を確実にするには西側の世論を味方につけるしかない。ドイツ議会はレオパルト戦車をウクライナに供与することには反対であったが、ドイツ政府は最終的に議会の意向を無視した。つまり、選挙民の意向を無視した。

ところで、3年間続いた新型コロナ危機を通じて、エリートも一般大衆もインチキを信じてしまい、本当の事実を掘り起こす姿勢を維持することは面倒に感じるようになったようだ。このような世相の変化は文明社会が健全に発展することを損なうかも知れない。 

核戦争の防止のためにはさまざまな施策を総動員しなければならない筈の欧州において、今回のドイツ政府の決断はそのハードルを一段も二段も高めてしまった。ドイツ政府がウクライナへ戦車を供与することに消極的な姿勢を見せていた23日前は、米国からの強い圧力があるにもかかわらずそれに抵抗している姿を見て、ドイツ政府が頼もしくさえ思えたものであった。だが、昨晩、その思いはあっけなく崩壊。英雄がピエロに変わった。着ている衣服を瞬時に着替えるマジックシヨウを見ているようだった。政治の世界はまさに闇だ!

この投稿の表題は本日(115日)の世界の現状を反映してはいない。そのことについて私は非常にやり切れない思いを持っている。それと同時に、現実の世界が悪い方へ、悪い方へと進んでいるような気がして、とても楽観的ではいられない。

参照:

1In Russia, called an unexpected reason for the refusal of Germany to supply Leopard to Kiev: By RIA Novosti, Jan/21/2023

注2:Der Spiegel columnist urged Germany to think before sending tanks to Ukraine: By Izvestia, Jan/22/2023

 

 


2023年1月22日日曜日

ホワイトハウスはフェースブックに圧力をかけ、新型コロナワクチンに関してタッカー・カールソンを検閲 ― ランドリー(ルイジアナ州)法務長官の言

 

米フォックスニュースの最大人気の司会者であるタッカー・カールソンと言えば、社会の不正義を見過ごすことができない、正統派のジャーナリストとしてよく知られている。たとえば、新型コロナ禍においては、彼はコロナウィルスに機能獲得を施す研究を行うとして中国の武漢生物学研究所に対して米国の資金提供を許可したアンソニー・ファウチ博士についてどうして捜査を開始しないのかとの疑問を呈したことで有名である。米国ではそういったジャーナリストは極めて稀だ。ゴールデンアワーを担当するテレビの司会役を務める人たちの中で彼のような確固とした信条を持つ人物は果たして他にも存在するのだろうか?政治家のトルシー・ギャバードと並んで、汚職や陰謀といった不正義が渦巻く米国の社会において彼は「米国の良心」とでも言えそうな人物の一人であると私には思える。

そんなタッカー・カールソンについて「ホワイトハウスはフェースブックに圧力をかけ、新型コロナワクチンに関してタッカー・カールソンを検閲 ― ランドリー(ルイジアナ州)司法長官の言」と題された記事がある(注1)。

さもありなんという感じだ。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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Photo-12019329日、ワシントンDCで話す フォックスニュースの司会者、タッカー・カールソン (Chip Somodevilla/Getty Images

ルイジアナ州の共和党系の司法長官であるジェフ・ランドリーが発表した文書によると、ホワイトハウスはフォックスニュースの司会者であるタッカー・カールソンに対して彼が新型コロナワクチンは「効かない」と述べたとして行動を起こすようフェースブックに圧力をかけた。

ランドリーは、ホワイトハウスのデジタル戦略ディレクターであるロブ・フラハティとフェースブックの匿名の従業員との間で交わされた電子メールを17日のツイッターで公開し、「ロブ・フラハティがフェースブックにタッカー・カールソンを検閲するようにと指示した」というコメントを付け足した。

フラハティは「われわれが電話で話した以降で、今日のワクチンに関するトップの発言はワクチンは効かないと言っているタッカー・カールソンだ。昨日、トミ・レーレンは接種をしないと言っていた」と名前と電子メールアドレスが伏せたフェースブックの従業員に宛てたメッセージで述べたと伝えられている。

『これがまさに私が「個人情報の削除」が実際にどのように見えるのかを知りたい理由だ。この「削除」が「ワクチン接種を躊躇している聴衆をタッカー・カールソンが機能しないと言って汲み上げている」ことを意味する場合・・・、これが(本当の意味で)削除であるのかどうかは分からない!』ランドリーが共有した文書によると、フラハティはこのように続けたのである。

要求に関する行動を合図しようとして、フェースブックの匿名の従業員は次のように書いている。「今すぐ実行する。」

エポックタイムズはフェースブックの親会社であるメータ、フォックスニュース、および、ホワイトハウスにコメントを求めたが、同社に対する回答はなかったという。

政府とビッグテックによる共謀を示す「確固たる証拠」:

ランドリーは、言論の自由を抑圧するためにソーシャルメディアの巨人に圧力をかけ、共謀したとして、ミズーリ州司法長官のエリック・シュミットとともに20225月にバイデン政権を訴えた。

シュミットは、15日、米上院議員として就任するための宣誓を行い、ミズーリ州司法長官にはアンドリュー・ベイリーが新たに着任した。

ベイリーは17日にツイッターで就任の宣誓を行った際に憲法を守ることを誓った。そして、その「理由」を説明した。

「バイデン政権はソーシャルメディア企業と共謀して、自分たちとは異なる視点を検閲し、後に真実であることが判明する「誤った情報」を沈黙させようとした事実を示す確かな証拠がある」とベイリーは一連の投稿に書いている。

ベイリーは、ホワイトハウスの新型コロナデジタルディレクターであるクラーク・E・ハンフリーから匿名のツイッター従業員に「ハンク・アーロンの誤った情報にフラグを立てる」という件名の電子メールのスクリーンショットを共有した。ハンフリーはツイッターの従業員に「できるだけ早く削除を行うプロセスを開始する」ように要求した。

彼女の要求の中で、ハンフリーは新型コロナワクチンに関するバイデン政権のストーリーに関して有名な批判家であるロバート・F・ケネディ・ジュニアによるツイッターでの投稿へのリンクを提供した。

問題のツイートはケネディ・ジュニアが議長を務める活動家グループである「チルドレンズ・ヘルス・ディフェンス」のサイト上の記事にリンクしており、左派のウィキペディアは「ワクチンに関する誤った情報を提供する主な情報源のひとつ」であるとのラベル付けをしている。

2021122日の記事で、アーロンは「原因不明」の理由で新型コロナワクチンを接種してから18日後に死亡したと述べ、「この悲劇的な死は新型コロナワクチンの投与直後に起こった高齢者たちの不審死の波の一部である」と述べたケネディ・ジュニアの言を引用している。

1週間後、フルトン郡検死官はアーロンの死因を「自然の原因」であったと発表し、新型コロナ感染症の症状はなく、彼の病歴には前立腺の問題と高血圧が記載されているという。

ケネディ・ジュニアのツイートに対する措置を要求したことに加え、ベイリーが共有したスクリーンショットによると、ハンフリーは「これと同じジャンルに該当するツイートについても注意せよ」という要求もさらに付け加えた。

エポックタイムズはツイッターにコメントを求めた。

「真実はもはやホワイトハウスにとっては重要ではない」:

また、ベイリーは言論の自由を抑圧するためのビッグテックと政府の共謀を示しているとした他のいくつかのメッセージのスクリーンショットを共有している。これはソーシャルメディア企業が「我が国のワクチン忌避問題を悪化させないようにするために」行動を起こしていることを「保証」するようホワイトハウスの当局者が要求したもので、匿名のフェースブック従業員へ宛てたフラハティからの別のメッセージも含まれている。

「真実はもはやホワイトハウスにとっては重要ではない」とベイリーは投稿に解説を付け加えた。

「これらの電子メールは、私たちがずっと前から知っていたことを裏付けるものだ」とベイリーは書いている。「バイデン政権はソーシャルメディア企業と共謀して反対の声を抑圧したのである。」

「私は、自分が自由に使えるあらゆる手段を駆使して、憲法修正第1条に対するこの露骨な攻撃に反対し続ける」と彼は付け加えている。

シュミットが司法長官を辞任したことによって、ベイリーはジョー・バイデン大統領、当時のホワイトハウス報道官ジェン・サキ、アンソニー・ファウチ博士、ならびに、その他の政権当局者らに対する訴訟に関して原告としての地位を引き継いだ。

この訴訟は、バイデンと他の政府関係者らはメタ、ツイッター、ユーチューブ、等のビッグテック企業と協力して、新型コロナワクチンや選挙の完全性から始まってハンター・バイデンのパソコンに関するストーリーに至るまで、あらゆる種類の問題に関連する会話を検閲し、「誤った情報」に対して闘っていると装い、行動していたと主張している。

共和党主導のふたつの州は、ハンター・バイデンのパソコンのストーリーを「偽情報」だとして「誤って」攻撃したとして、この訴訟で指名されたバイデンや他の当局者らを非難している。

202010月にニューヨークポストによって最初に公開されたこのストーリーは、ジョー・バイデン大統領の息子であるハンター・バイデンにリンクされたパソコンの内容を伝えていた。同パソコンはデラウェア州のコンピューター修理店に長い間うっちゃられていたままであったが、腐敗し切った外国との商取引に関して人に見られては困るような写真や電子メールが含まれていた。

ツイッターはこの記事を「潜在的に有害」とラベル付けし、ニューヨークポストのツイッター・アカウントを閉鎖すると同時に、ツイッターの使用者がこの記事へのリンクを公開することを阻止したのである。

政府与党が「連邦政府の武器化」を調査:

これは連邦政府機関と民間企業の間に共謀があったとする申し立てを調査することを下院の共和党が約束し、そうするためにも連邦政府の「武器化」に関する小委員会を設立しようとしていることから来たものである。

共和党は、「連邦政府の武器化」に関する下院司法特別小委員会を設立する提案を含めて、一連の下院規則を提案した。

この小委員会に関する提案は、共和党が、最近、米国人の言論の自由を検閲するようFBIがツイッターに圧力をかけたことを明らかにした後、FBIのトップから底辺に至るまでの調査を行うことを望んでいる状況を受けたものだ。

次期下院司法委員会委員長のジム・ジョーダン(共和党、オハイオ州選出)は、チャーチ委員会がかってCIAFBI、内国歳入庁、国家安全保障局、等による不正行為に関して調査を行った1970年代と同じ手法でFBIを調査する必要があることを示唆している。

当時の上院議員であったフランク・チャーチ(民主党、アイダホ州選出)が率いた同委員会は、マインド・コントロールの実験で米市民に対して行われた薬物投与や拷問を含め、今では悪名高い存在であるCIAの 「MKウルトラ計画」を明らかにした。

「われわれはこの問題に取り組むためにチャーチ委員会のスタイルを検討している」と、先週、ジョーダンは「ジャスト・ザ・ニュース」に語った。

著者のプロフィール:トム・オズィメクはエポック・タイムズの上級記者である。彼はジャーナリズム、預金保険、マーケティング、コミュニケーション、成人教育、等を網羅する幅広い職業的背景を持っている。

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これで全文の仮訳が終了した。

新型コロナワクチンを巡って米国で起こった連邦政府の武器化は、下院の主導権が民主党から共和党へ移行したことから、今や、一気に新しい流れによって支配されそうな気配だ。民間企業の金儲けのために捕獲されたバイデン政権はその責任を問われることになりそうである。陽性として断定された検査結果の95%は擬陽性であったPCR検査はいったい何だったのか、緊急時の使用と銘打って新型コロナワクチンに仮認可を与えたFDA、コウモリ由来のコロナウィルスに機能獲得を施す研究のために武漢生物学研究所へ資金提供することを決めたアンソニー・ファウチ博士、FDA/CDCの共同運営によって管理されているワクチン有害事象報告制度の形骸化、新型コロナの感染を防止するのには効かなかったワクチン、副作用によって多数の死者を出したワクチン、ハンター・バイデンのパソコン、政府とビッグテックによる共謀、等々、極めて基本的な事項に関する責任の所在がまな板の上に載せられることになる。

共和党がバイデン政権の不法行為についてどこまで深堀りすることができるのかが見物である。かってのチャーチ委員会は半世紀前に目覚ましい業績を残したが、次期下院司法委員会委員長のジム・ジョーダンのやる気と手腕を世界に見せて貰いたいものだ。

それとも、2023年の米国では混迷の度合いがさらに増大するのであろうか?

参照:

1White House Pushed Facebook to Censor Tucker Carlson on COVID19 Vaccines: AG Landry: By Tom Ozimek, updated on Jan/09/2023

 




2023年1月18日水曜日

新型コロナワクチン後の心臓疾患リスクを軽減する

 

新型コロナワクチンの接種による副作用は多岐にわたる。それらの中でも特に血栓症は心臓疾患や循環器系統の不具合、脳内血管に致命的な危害をもたらしかねない。最近よく耳にする「突然死」はこういった要因による究極の事例であると言えよう。

ごく普通の生活をしていた人がワクチン接種後数日の内に突然亡くなったり、日頃元気そうにしたいた人がワクチン接種から約5カ月前後に突然亡くなるケースが統計的に多いのである。つまり、ワクチン接種後の突然死には時間の経緯から見ると二通りのシナリオがある。

幸いにも死に至らなかったとしても、治療を継続しなければならない場合も少なくはない。そういった状況に見舞われると、毎日の生活には大きな制約がもたらされることになる。もしも、そういった状況にある人が家族や知人の間に居るならば、医師からはどのような支援を提供してもらえるのであろうか?

ここに、「新型コロナワクチン後の心臓疾患リスクを軽減する」と題された専門家による記事がある(注1)。

医者の立場から言うと、ワクチン接種者であって、現在は健常である人たちから助言を求められることが多いらしい。この記事はわれわれ一般庶民に何らかの参考に、あるいは、助けになるのではないかと思う次第だ。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

ところで、本論に入る前に極めて基本的な事項について確認をしておこうと思う。

数ある知見の中で、Michael Mörz医師が公表した死体解剖の事例報告についてRob Rennebohm医師がその概要を報告している(出典:”A Summary (for the General Public) and Commentary Regarding the Publication by Dr. Michael Mörz”: By Rob Rennebohm, MD, November 10, 2022)。そこで、まずはその報告について簡単に目を通しておきたい:

最も注目すべき発見として、血管炎や脳炎および心筋炎はスパイクタンパク質の沈着と関連しており、スパイクタンパク質はワクチン起源であったことが分かった。次のいくつかの画像が示すように、スパイクタンパク質は小さな血管の壁内、および、脳や心臓の組織内に存在することが記録されている。炎症を起こした細胞(主にリンパ球)は沈着したスパイクタンパク質の隣に見られた。スパイクタンパク質は急性炎症反応がある領域(脳や心臓、小血管、等)に、特に、内皮細胞やミクログリア、および、星状細胞においてのみ実証することができた。これらの発見の最も論理的な解釈は、ワクチンのスパイクタンパク質が(免疫系による)炎症反応を引き起こし、血管炎や脳炎、および、心筋炎を引き起こしたということである。血管炎(血管壁の炎症)が十分にひどい場合には、炎症を起こした血管を通る血流が減少し、通常はそれらの血管を流れる血液から酸素と栄養素を受け取る細胞に死(壊死)を引き起こす可能性があること、したがって、これは脳細胞の死などを引き起こす可能性があることを付け加えておく必要がある。重要なこととしては、Mörz医師はスパイクタンパク質が天然ウィルスからではなく、ワクチンに由来すると判断したことだ。スパイクタンパク質は新型コロナウイルス内に存在する別のタンパク質であるヌクレオカプシドタンパク質を伴なってはいないことから、このことが結論付けられた。スパイクタンパク質が天然のウィルス起源であった場合、スパイクタンパク質とヌクレオカプシドタンパク質の両方が存在する筈だ。スパイクタンパク質がワクチン起源の場合は、スパイクタンパク質は存在するが、ヌクレオカプシドタンパク質は存在しない。(mRNAワクチンはヌクレオカプシドタンパク質ではなく、スパイクタンパク質のみを製造するように細胞に指示する。)この剖検研究ではスパイクタンパク質の存在の検査が陽性であり、ヌクレオカプシドタンパク質の存在の検査は陰性であった。

上記の引用の中で最も基本的な事実関係は「血管炎や脳炎および心筋炎はスパイクタンパク質の沈着と関連しており、スパイクタンパク質はワクチン起源であったことが分かった。ワクチンのスパイクタンパク質が(免疫系による)炎症反応を引き起こし、血管炎や脳炎、および、心筋炎を引き起こした」という点である。読者の皆さんにはすでにご理解いただけたように、突然死はワクチンによって引き起こされたという意味である。この知見は極めて重要だ。専門的な議論は研究者の方々にお任せするしかないが、素人目からでさえも、過去3年間にわたってワクチン推進派が喧伝してきた安全性神話は完全に覆されたと思える程である。この論文は数多くある研究報告の中でもトップクラスの発見であると言えるのではないだろうか。

本論へ戻ろう。

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副題: FLCCCは常識的で、安全で、実用的ないくつかの潜在的に保護的な介入を提供する。

毎日のように伝えられている予期せぬ突然の心停止の報を考えると、ワクチン接種を受けた人たちの多くは自分の体の中で時限爆弾が時を刻んでいるのではないかと心配していることであろう。

Photo-1Unsplashからジャン・ルイス・ポーリンの提供(訳注:Unsplashはインターネット上の画像サイト) 

FLCCCの最高医療責任者であるピエール・コリー博士と最高科学責任者のポール・マリック博士は、最近、これらの懸念に対処するために「I-RECOVER:ポストワクチン症候群」を更新した。

まず、新型コロナワクチンを接種したすべての人がまったく同じように反応するわけではないことを理解しておくことが重要だ。コリー博士は三つの異なるグループについて下記のように説明する:

「私の所へ診療を受けにやって来るのはワクチンで健康被害を被った人たちで、彼らは一連の症状を呈している」と彼は言う。主な不満や症状の重症度に応じて、コリー博士はこれらの患者を助けるためにいくつかの戦略を駆使する。

2番目のカテゴリーの患者は無数の症状ではなく、ワクチンによって引き起こされた単一の合併症に苦しんでいる。これらの患者には治療を行うことが可能であり、多くの場合治療は非常にうまく行く。

「それから、予防接種を受けたが、無症候で過ごしている人たちがいる」とコリー博士は説明を続ける。「急性、あるいは、慢性の症状はない。」これらの人たちは、しばしば、自分が潜在的に「時限爆弾」を抱えているのではないかと最も心配しているのである。   

4カ月目から6カ月目の人たち:

これらの人々にとっては、最後の注射の日付によっては良いニュースがある。最後のワクチン接種またはブースター接種が56か月以上も前であり、有害な症状を経験してはいない場合、問題はすでにクリヤーしている可能性が高い。

「ワクチンで健康被害を受けた人たちのとんどは数日から数週間以内に症状が出たと言っている」とマリック博士は言う。「しかし、他の点に関しては健康そのものであり、ワクチンによる障害の兆候や症状がないにもかかわらず、接種後46か月の期間に急性心臓疾患で突然死亡する人たちがいる。」

ワクチン接種に関連している可能性がある死亡にはふたつのピークがある。「まず、死亡は数日以内に起こる。これは心筋炎を引き起こす急性の心臓の炎症であり、その後、致命的な不整脈に発展したと私たちは考えている」とコリー博士は言う。「そして、約5か月後に亡くなる人たちもいる。」

5か月、または、1年が経過し、症状も問題もなく元気であれば、あなたは大丈夫だと思うので、本当に安心していただきたいと思う。」

コリー博士とマリック博士は、彼らの他の同僚らと共に、5か月のピーク前後に発生する死亡は大量のフィブリン血栓に関連していると考えている。

5か月後、または、1年後に何の症状や問題もなく、元気であれば、大丈夫であると本当に安心していただきたいと思う」とコリー博士は言い、多くの人たちがワクチンには反応しなかったとも述べている。

過去5か月以内にワクチン接種またはブースト接種を受け、過剰死亡率と突然死を示す新たな証拠やデータについて心配している場合、FLCCCの医師らは突然の心臓疾患につながる可能性のあるプロセスの理解に基づいていくつかの提案をしている。しかし、主要な公衆衛生機関がワクチンは安全で、効果的であり、副作用はまれで一時的なものであると主張し続けていることから、ワクチンによる危害の原因を解明するための科学的または研究的努力が十分には行われてはいない。そのため、彼らは慎重な姿勢をとっている。

「科学的知見やワクチンがもたらした危害、および、これらの主要な疾患の時間的分布について私たちが知っていることに基づいて、抗血小板薬(アスピリン)や線維素溶解薬(ナットウキナーゼ、ルンブロキナーゼ)を服用するのが賢明だと思う。これにより、5か月後にこれらの致命的な血栓の発症が軽減され、中断されることを期待している」とコリー博士は助言している。

理想的には、ワクチン接種後のこの時間枠にある無症候性の人たちについてはリスクを層別化し、中等度から高リスクの患者は予防策を開始するべきだとマリック博士は述べている。残念ながら、ワクチン接種後の突然死のリスクは一般的には認識されておらず、したがって十分な研究が成されてはいないことからリスクの層別化を可能にするデータはない。

リスクを層別化するアプローチがない場合、患者は以下の介入について信頼できる医療提供者と話し合うことになるかも知れない:

低濃度のアスピリン(81 mg)を毎日摂取する

ナットウキナーゼ(100-200 mg、毎日2回)(出血のリスクが低い人の場合)

オメガ-3脂肪酸(毎日2-4 g

レスベラトロールまたはフラボノイドとの混合サプリメント

食事内容の調整(低炭水化物、高脂肪ダイエット、オメガ-6の含有量が低い植物油の摂取、加工食品の回避)

さらには、身体活動中に死亡が多く起こっているように見えることからも(たとえば、サッカー選手の突然死の多発)、激しい身体活動(特に若い人の場合)はワクチン接種またはブースト接種後、少なくとも、3週間は避ける必要がある。

「これがあなたのリスクを軽減すると約束できますか?いいえ。これがあなたの命を救うと思いますか?いいえ」とコリー博士は言う。「しかし、これらは潜在的な可能性を持った保護介入であって、そのような生命を脅かす出来事を防ぐことを期待することが可能で、常識的で、安全で、かつ、実用的なものだ。」

詳細については、「ワクチン接種後症候群を管理するためのアプローチ」を参照していただきたい。

当社のプロトコールに精通している医療プロバイダーを見つけるには、「FLCCCプロバイダー要覧」を参照していただきたい。

「サブスタック」でわれわれを見つけて貰えてとてもうれしい!今の時代においては、われわれがあなた方と繋がりを維持することができることは非常に重要である。検閲は今も健在であり、われわれは現在ソーシャルメディアを活用しているが、長くは続かないかも知れない。

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これで全文の仮訳が終了した。

この情報は私個人としてはどのように受け止めたのか?

私は、あの当時、限られた情報を反映し、接種を行うことにした。2021年の10月のことだった。ブカレストの会場のひとつで、申請書に情報を書き込んで申し込みをした。この初回の接種の後、さまざまな新しい情報を入手したことから、ブースト接種は回避した。初回接種の23日後、半日間程耳に痛みを感じた。あれが接種による副作用のひとつだったのかなと思うが、そう言えるのかどうかははっきりしない。それを除けば、今までの1年と4カ月の間、特に問題はなかった。この接種とは別に、ある時点で新型コロナに感染したのではないかなと思わせるような症状に見舞われた。だが、その程度は軽く、医者に診てもらう程のものではなかった。あれが初回接種の前であったのか、それとも後であったのかについては今では定かには言えない。抗体検査を行えば判明する筈である。いずれにせよ、今回の記事で問題視されている突然死が起こる接種後5カ月頃にあるピークの時期はとうに過ぎている。ヤレヤレである。

だが、もっと重要なことがある。それは、米国の共和党が下院で優勢になった今、民主党主導のホワイトハウスが推進して来た新型コロナにまつわる大嘘の規制の内容を覆すような新しい動きが表面化していることだ。私の印象では、今までの筋書きとは異なる知見や見解の表明は半年程前から顕著になった。

たとえば、冒頭でご紹介した最新の関連情報によると、突然死をした方の遺体解剖によって「ワクチンのスパイクタンパク質が(免疫系による)炎症反応を引き起こし、血管炎や脳炎、および、心筋炎を引き起こした」ことが判明した。これは金儲け主義だけでワクチン接種を推進してきた製薬企業側の美辞麗句による絡め手に見事に乗せられてしまった規制当局(米FDACDC)は彼らのもっとも重要な安全性の確認をおろそかにしてしまったことを示す好例であると言える。全世界で多数の死者を出し、数多くの人たちに慢性の健康被害をもたらした無責任さは今後追求されて然るべきであろう。

 

参照:

注1:Reducing cardiac risk after COVID-19 vaccination: By FLCCC ALLIANCE, Jan/13/2023