2016年12月13日火曜日

本物のフェークニュースが見つかった - 「科学者の97パーセントが気候変動に同意」という報道は巧妙なでっち上げだ。メディアが伝えたくはなかった真相は・・・



米国の大統領選の投票の結果、大手メディアが推進していたヒラリー・クリントンは落選し、大手メディアがあることないことを報道し、こっぴどく叩いていた相手のドナルド・トランプが当選してしまった。

そして、それらの報道の中には数多くのフェーク(偽)ニュースが含まれていた。落選したクリントンの支持者らは、今、選出されたトランプ次期大統領の正当性を覆そうとしてやっきとなっている。醜い米国政治の現状がことさらに顕わになり、この混乱状態は少なくとも来年120日の新大統領就任の日までは続きそうだ。

しかし、フェークニュースの最たる物は米政府が行う報道内容だと指摘する声もある。つまり、米国の大手メディアが世界に向けて流す報道は米政府を代弁するものであり、民衆を洗脳するためのものであると言わんばかりだ。

1124日、ワシントンポスト紙は「専門家によると、ロシアのプロパガンダが米大統領選中のフェークニュースの拡散に貢献」と題した記事を掲載した [1]

この記事をきっかけにして今米国では2正面の争いが顕在化している。つまり、大手メディア対代替メディアという構図だけではなく、トランプ次期大統領の出現によって政府対メディアという新しい構図が加わりそうだ。特に、後者に関しては、選挙運動期間中にさんざん悪口を言った大手のメディアに対してトランプ新大統領が正式に就任してから何らかの施策をとるのかどうかが見物である。

ところで、フェークニュースは政界だけの専売特許というわけではない。科学の世界でも起こっている。

ここに、『本物のフェークニュースが見つかった - 「科学者の97パーセントが気候変動に同意」という報道は巧妙なでっち上げだ。メディアが伝えたくはなかった真相は・・・』と題された記事がある [2]

本日はこの記事 [2] を仮訳して、読者の皆さんと共有したいと思う。


<引用開始>

(NaturalNews) 最近の「本物のニュース」対「フェークニュース」という馬鹿馬鹿しい論争においては、大手メディアの嘘つき連中は気候変動論争こそがフェークニュースが真実を妨げ続けている好例であると言う。彼らは「科学者の97パーセントが人為的な気候変動に合意しており、これに反対する者は明らかにフェークニュースをかき集めようとしているのだ」と繰り返し主張している。

だが、ちょっと待ってくれ。その「97パーセント」という数字はいったいどこから来たのか?確かに、彼らは何回も繰り返してそう主張している。しかし、その主張はいったい科学を正当に代弁する内容であるのか?

ある本の著者であるマーク・ステインはより権威のある答えを探そうとして、この問題を掘り下げようとした。彼は非常に多くの不正や虚偽を見い出し、それらを「
A Disgrace to the Professionと題する本に纏めた。「97パーセントの科学者」の背後に潜む科学界における驚くべき不正を概略次のように述べている(斜体の部分): 

世界規模で起こっている気候変動に関する地球科学の専門家の意見についてひとつの調査が実施された。この調査は理学修士号を持つマーガレット・RK・ツィンマーマンによって実施され、その結果は2008年にイリノイ大学によって出版された。

Pantsdoumi博士から受ける彼に対する支援とは別に、マンは「決着がついている科学」のお墨付きをしばしば求める [訳注:「マン」とはMichael E. Mannを指しているものと判断される。マンは「ホッケースティック論争」で一躍有名になった]。つまり、人為的な要因によって危機的な地球の温暖化が進行しており、これを解決するには強力な政府の介入を必要とする、と世界の科学者の97パーセントが信じているとされている。このパーセントの値はMRK・ツィンマーマンによって行われた調査に由来している。

この「調査」は二回の質問で構成されている。質問票はオンラインで10,257人の地球科学を専門とする
科学者に送付され、そのうち3,146人から回答があった。

回答をした科学者の中で96.2パーセントは北米からのものであった。

たった6.2パーセントだけがカナダからの回答であった。つまり、米国からの回答総数は北米内の統計標本としては過大であった。
米国の回答者の9パーセントはカリフォルニアからであった。カリフォルニアからの回答数は米国内の統計標本としては過大であっただけではなく、ヨーロッパ、アジア、オーストラリア、太平洋、南米およびアフリカの全地域の合計に比べてさえも2倍も大きかった。

米国以外の地域からの回答は全体の10パーセントを占めたが、その内の62パーセントはカナダからの回答であった。

上記に示すように偏った標本群には満足することができなかったことから、研究者らは79人の回答者を選びだした。これらの回答者は皆がその方面の「専門家」であると言う。

79人の科学者の内で二人が二回目の質問からは除外された。この意見調査の最終段階を終了した77人中で75人、つまり、97.4パーセントが「大多数の意見」に合意した。ここから97パーセントという数値が由来したのである。

つまり、これは多分にマイケル・マン的な「再構築」だ。何人かのカリフォルニアの連中が千年後の気候を断定することが可能となるように、何十人かのカリフォルニアの科学者が世界中の大多数の意見だとして代弁することが可能となるのだ。

それでもなお、データの編纂者は回答者からのコメントを集め、得られたコメントを付属文書として出版した。具体的な科学的題材の観点から言えば、ホッケースティック論争については3種類のコメントが寄せられた。そのひとつは穏やかで、肯定的なものであるが、他のふたつはそれ程肯定的ではなかった。
何とまあ!97パーセントの大多数の意見は電子メールによるアンケート結果から自分に都合が良いように選んだ75人だけの意見を纏めたものに過ぎない、とあんたは言うのかい?

その通り。世界には何十万人もの科学者が存在するが、大手のメディア・ニュース企業が事実だとして引用する気候変動に関する調査結果を「説明する」ために、その中からたった75人が選ばれたというわけだ。

あんたが説明を受けた「決着した科学」という状況ではないようだね。そうじゃないかい?実際には、むしろ、すべてがいい加減に見えてくる。

これは一種のプロパガンダだ。「本当のニュース」だとして取り扱われ、それは明らかに間違った科学だと指摘する人たちは
「フェークニュースを呼び込もうとしているとして非難される始末だ。

もしも「本当のニュース」が自分たちの好みに合った回答だけに根ざしており、それらの回答が気候変動論を支持する「科学者たち」だけで構成され、ひどく歪められ、科学者全体を代表するわけでもない一団によって支配され、回答者が彼女(編纂者)の主観的な目的に合致するように回答を明らかに改ざんしていたとするならば、そもそもこの「本当のニュース」の信ぴょう性はいったいどれだけあるのだろうか?
さらには、「決着した科学」という考え方はまったく非科学的である。正当な科学の真髄は新しい考えの探求や発見および革新に対する開放された心構えにあることから、科学は決して決着することはない。新しい考えが古い考えを更新していく。しかしながら、今日、我々は「真実省」の事実をチェックする担当官や「本当のニュース」だとして本人たちが宣言し、独占的に情報を提供する者たちによって彼らが発信する考え方だけが正当であり、それ以外の者は誰も「決着がついた」事柄については質問を挟むことさえも許されないと聞かされてきた。
「多数決による科学」は定義上からも非科学的であり、現実に起きる現象は人間の間違いだらけの意見によって断定されるものではない。

このように、科学に決着がついたと断言するアプローチはそれ自体が非科学的である。事実であると見なされている事柄が質問や批判あるいは議論を受け付けないならば、それはもはや科学ではない。しかし、反対派を抑圧する論争こそがこの新たに生まれた「ニュースの真実性」を標榜する部隊が実現しようとしている点だ。つまり、科学における異論や代替となる考え方を排除しようとしているのである。「大多数の意見」を強引に認めさせられることに反対する人たちに関しては、彼らはあらゆる討論(二方向性)を容赦のない教え(一方向性)に転換させようとしている。

科学的な反対意見が認知能力が旺盛な専制君主によってひとたび沈黙させられると、その行き着く先は科学的であると見なされた間違いだらけの考えに根ざした「科学主義」に対する支配者の熱狂に他ならない。多分、これこそがかの有名な物理学者、リチャード・ファインマンが言いたかったことではないだろうか。彼はかって「科学とは専門家が無知であることを信じることだ」と言った。もしも彼が今も生存していたならば、気候変動にまつわる不正を見て、「それはたわ言に過ぎない」と評するに違いない。

ニューヨークタイムズが繰り返して報道したからといって嘘が事実になるわけではない: 

これは嘘つきの大手メディアが報道するいわゆる「科学」と称される事柄はすべてが非常に注意深く構築された嘘の塊りであるという現実を説明するものだ。たとえば、ワクチンは完全に無害である、遺伝子組み換え生物は環境には何らの危害も与えない、株式市場は常に上昇する、アスパルテームは赤ちゃんに対して無害だ、殺虫剤には発癌性がない、農地にばら撒かれる下水処理場由来の生物スラッジは「有機肥料」だ、等々。

これらの事例は彼らが「受け入れられた真実」として体系化したい嘘である。そして、彼らは反対意見にはどれもこれも信ぴょう性がないとして公然と非難する。

さてと、これはグーグルやフェースブックおよび大手
メディアに関するニュースだ。あなた方(大手メディア)は自分たちの信頼性をすでに放り捨ててしまった。あなた方を信じる者なんて誰もいない。そして、代替メディアを検閲することによって、これからあなた方に起こることは何かと言うと、何百万もの読者を急速に失っていくことだろう。読者は真実を読むことが可能なメディア、つまり、独立したメディアへと乗り換えようとする。

どんな話題についても本当に真実だけを読みたい?そうしたければ、まずは体制側に立つ大手メディアや「門番」役を務めるグーグル、フェースブック、ヤフーのウェブサイトはすべて避けることだ。彼らは、今や、歪曲され、作り話で構成され、虚偽が満載となっている自分たちが発信する「事実」を支持しようとはしない見解や意見は何でも沈黙させようとし、それらを検閲しようとしている(これらの「事実」はすべてが政治的な思惑から来るものである。念のため)。

ニュースの検索には
GoodGopher.comを使ってみたらどうだろうか。あるいは、一日中繰り返して更新されるAlternativeNews.com をチェックしてみてはどうか。お気に入りの話題はFetch.newsから。ややもすると、大多数が認める事実として悪意に満ちた嘘が世間に横行する今の世界においては、これこそが自分の頭脳を解放し、本当の真実を見い出す唯一の方策だ。

<引用終了>


これで仮訳は終了した。

科学に決着がついたと断言するアプローチはそれ自体が非科学的である。事実であると見なされている事柄が質問や批判あるいは議論を受け付けないならば、それはもはや科学ではないという著者の意見は実に秀逸だ。

正直に言うと、地球の温暖化説がこれほどまでに歪曲され、これほどまでに科学の本質からかけ離れているとは私は知らなかった。一例に過ぎないとは言い切れないような大きな団体特有の傲慢さを見るような感じがする。

科学者が発信する情報は素人である門外漢にはその信ぴょう性を議論することはできない。その作業は、少なくとも、非常に困難だ。

オバマ米大統領は、2014516日、「97パーセントの科学者が信じるところによれば、気候変動は実際に起こっており、人為的に生成されたものであって非常に危険である」とツイートした。これは「97パーセント云々」が一人歩きを始めたことを如実に示すものだ。政治家にとっては単純で、しかも説得力があるとして多用される。

地球の温暖化は実際に起こっているのだろうか?温暖化説に批判的な人たちは特に最近の約20年間は温暖化が停止しており、むしろ、寒冷化していると主張している。例の有名な「ホッケースティック」説を信じるならば、最近の20年間においても地球の温暖化は継続している筈だった。

そして、太陽活動の周期性による影響の方が大きいのではないかとい説も飛び出してきた。これを受けて、米国政府は地球の温暖化説を認めない有力な根拠としているようだ。

科学者が恣意的に自分たちに都合のいい情報だけを流し、マスコミが一団となってそれを増幅していたとすれば、われわれ一般庶民にとってはまさに「何をかいわんや!」である。

ここで、想像を逞しくしてみよう。

地球の温暖化は実際に起こっているのかも知れない。しかしながら、そのような場合であっても、今まで報道されていた程度に比べれば、多分、その程度ははるかに小さいレベルのものであるのかも知れない。

あるいは、いわゆる人為的な要因によって引き起こされたとする地球の温暖化は起こってはいないのかも知れない。本当の理由は二酸化炭素やメタンガスといった温暖化ガスではなくて、それ以外の要因が存在しているのかも知れない。

リチャード・ファインマンはかって「科学とは専門家が無知であることを信じることだ」と言ったそうだが、専門家といえども大気現象を完全には理解してはおらず、あるいは、理解することができず、彼らが提唱する仮説がどこまで現実を説明することができるのかに関しては誰にも正確には分からない。スーパーコンピュータを使用したとしても、それはコンピュータ科学の能力を遥かに越した世界なのだ。

だからこそ、さまざまなフェークニュースが巷に溢れる余地が残されるのだ。


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最近の約20年間は地球の「温暖化が休止」してしまった。これは炭酸ガスを主要因とする人為的地球温暖化説には批判的な人たちを勇気付け、温暖化の主要因は太陽活動の周期性によるものであるとする説が支持を集め始めた。

ところが、地球温暖化説は、再度、論争の主役になりそうな気配だ。昨年の6月に発表されたサイエンス誌の記事 [3] は皆を、特に、人為的地球温暖化説には批判的な人たちをアッと驚かせた。

米国海洋大気庁(NOAA)の傘下にある米国環境情報局(NCEI)がコンピュータ計算に使用される地球の表面温度(陸上と海上)を見直し、修正を加えた。その結果、最近の約20年間の傾向は従来のそれ(つまり、温暖化の休止)とは違う傾向を示した。このデータの修正によって、「温暖化の休止」は20世紀後半の温暖化傾向とそれほど変わりがない「温暖化の傾向」へと修正されたのである。

この修正が大局的にはどのような影響をもたらすのかと言うと、注3の文献によると、1880年から今日までの全期間で見ると、新たに再計算された温暖化傾向(0.68/世紀)は今までに報告されている傾向(旧データでは0.65/世紀)から実質的に大きく異なるものではない。一方、この修正は主として最近の20年間に対しては大きな影響を与えることになる。

こうして、太陽活動因果説が新たな主役になりそうな気配を見せていたところへ、炭酸ガスによる地球温暖化説が舞い戻って来た。またもや、舞台上ではあらたな混乱が始まろうとしている。

政治や科学の世界におけるフェークニュースが暴露されて、今や、メディア各社にとっては今後生き残ることができるのかどうかを占う正念場となるかも知れない。一般読者や視聴者にとっては、個々のメディアが「本当のニュース」をどう扱うのかが格好のリトマス試験紙となりそうだ。



参照:

1Russian propaganda effort helped spread ‘fake news’ during election, experts say: By Craig Timberg, The Washington Post, Nov/24/2016

2The REAL FAKE NEWS exposed: '97% of scientists agree on climate change' is an engineered hoax... here's what the media never told you: By Mike Adams, The Health Ranger, Nov/22/2016

3Science publishes new NOAA analysis: Data show no recent slowdown in global warming: By NOAA, Jun/04/2015







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