Nov/01/2010
秋をブカレストで過ごすのは何十年振りだろうか。
ブカレストは平地に囲まれています。したがって、日本の秋のような真っ赤に染まった紅葉はなかなか見られません。ほとんどが黄色系。ルーマニアの中央部に位置しているカルパチア山系を訪れると日本の秋に何ら遜色のない光景を堪能することができるのでしょうが、そういう光景を眼にするのは今後の宿題となります。
私たちが住んでいるアパートからこの界隈で最も大きな通りへ出るまでの距離は100メートルもない。そこへ出る手前にちょっとした緑地帯があって、そこは小さな公園のような感じになっている。黄色系に染まった木立の下で、ひとりの男性がベンチに座って新聞を広げ、何かを読みふけっている。
この通りは片側3車線で、中央分離帯には路面電車がガタゴトと音をたてながら走っている。この写真でも、木立の向こうにちょうど3両編成の電車が写っていますよね。
しかしながら、結果としては1棟も破壊されることもなく残されている。
「人民の館」を正面に見て、その直前の広場まで一直線に伸びているウニリ大通りは実に壮大だ。この通りに並ぶ建物は丸みを帯びた外観を特徴としており、「国民の館」の建物やその広場と一体となって、計画しつくされた都市空間を作り出している。
10月29日、まだまだ好天は続く。秋の色は種類の違った樹木へとどんどん伝播して
群馬県高崎市に住んでいた頃は、紅葉の季節になると谷川岳の麓に出かけた。一の倉沢を経てさらに奥の方へ。タイミングがすべてではあるのだが、青空と真っ赤な紅葉や黄色に染まったイタヤカエデの葉との組み合わせは人の目には実に刺激的だ。そんな光景を写真に収めることができると、その日はずいぶんと得をしたような気分になって帰宅することができる。自然は偉大な芸術家だ。そして、何時でも惜しげなく勇気を与えてくれる。
ブカレストでのこの日もそんな一日だったのです。
この地が北海道と同緯度に位置している事実を考えると、北海道では住んだことがないとはいえ、本当に厳しい冬が来たとしたら「真冬に外を歩き回るのはかなり大変だろうなあ」などと、今から考えているところだ。
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