ハニーサックルの季節がやってきた。(日本の在来種はスイカズラ。英語ではJapanese Honeysuckle。) この季節、あちこちでこの花にでっくわす。生垣に広がっていたり、公園の中で他の潅木に絡んでいたりする。自宅近くの公園では卯の花の株に絡んだハニーサックルが木陰にあるせいか通常よりも遅く咲いた卯の花とちょうど同じ時期に花を咲かせていた。
私自身は最近まで知らなかったのだが、この花はその名が示すように蜜を持っている。ハニーサックルというのは「蜜を飲む」という意味。日本語のスイカズラの「スイ」も「(蜜を)吸う」の意味だ。子供の頃そんな遊びをしたことがある人もいるに違いない。
午前の光がまだ暑さを感じさせない頃、近くのTitan Parkへでかけた。木曜日の朝なので、年金暮らしの人たちがこの公園の主だ。雑談にふける人たちや、散歩をする人、新聞を読む人、チェスやバックギャモンに興じる同好の人たちもいる。また、乳母車を押すおばあちゃんたちも多い。
路上に「日陰林」をふんだんに作り出している周囲の木の種類は樫の木やプラタナス、あるいは、楓や栃などの落葉樹だ。勿論のこと、私が名称を知らない木もたくさんある。
ヌマスギの葉もしっかりと伸びて新緑の装いとなった。ヌマスギの葉は手に触れてみるとその柔らかさが心地よく、その色合いは萌黄色で目に心地よい。
日本ではメタセコイアが校庭に植えられていることが多いので良く知られた存在だ。それが故に、ヌマスギは一見メタセコイアと間違えられそうだ。両者共落葉樹だが、葉の出方が違う。メタセコイアは対生であるが、ヌマスギは互生だ。また、ヌマスギの周囲では気根が地上に顔を出してくるので判別しやすい。この写真を撮った場所でもヌマスギの周囲には気根が幾つも目に付いた。
メタセコイアにはもうひとつの親戚がある。セコイア。カリフォルニア州のセコイア国立公園やサンフランシスコ郊外のミュアー・ウッズ国定記念物へ行くと、セコイアの大木にお目にかかることができる。セコイアはメタセコイヤやヌマスギとは違って常緑だ。かって、セコイア国立公園で100メートルにもなると言われているジャイアントセコイアの種子を購入した。日本の実家では、当時まだ元気だった父が種子を蒔いてみたが、発芽しないで終わった。残念そうだった。カルガモ一家。この一家は結構な大所帯だ。
バラ園:
今年もバラの季節が始まった。このところ急に暑さがやってきて、このバラ園でも一気に開花した感じ。まだ開き切ってはいない蕾もたくさんある。これからしばらくの間バラの花が私の関心を占拠することだろう。バラ園で写真を撮る時、毎年共通した思いに襲われる。「このバラの甘い香りをお届けできないのが非常に残念だ!!」 これこそが写真の最大の短所。
昨年は思いがけない贈り物をいただいた。ブルガリアのバラ・フェステイバルを訪れた元同僚のご夫婦がブカレストへもやってきた。何とブルガリアで摘んだバラの花びらを袋に詰めてはるばると運んできてくれたのだ。数日間、我が家ではバラの甘い香りを存分に楽しんだ。考えてみると、これ程に贅沢な贈り物って果たしてあるだろうか。この友人ご夫妻の優雅な心遣いに改めて感謝をしたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿