2022年4月23日土曜日

ウオーク・イデオロギーが東京に。米国は「クールジャパン」を攻撃する

 

米国追従一色に染まり、大手メディアの報道を鵜呑みにしている日本の一般大衆にとってはまったく思いがけないことではあろうが、「ウーク・イデオロギーが東京に。米国はクールジャパンを攻撃する」と題された記事が登場した(注1)。

「ウーク」とは最近頻繁に聞くようになった言葉である。これは「社会的公正や人種差別、性差別に対して意識が高い」状態(人)を指す。たとえば、米国では「ブラック・ライブズ・マター」の運動が一世を風靡し、他の政治的な運動にも大なり小なりの影響を与えたことは周知の通りである。相手の党や個人を批判する際に、さまざまな要素を取り上げて、相手を誹謗し、中傷することによって、相手の全人格を否定しようとする。政治論争や舌戦ではこの「ウーク」イデオロギーがその背後に居座っていることが少なくはないようだ。

冒頭にご紹介した記事(注1)はそれと似た考え方や手法が日本を相手に計画され、実行に移されようとしていると警告している。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有したいと思う。

***

著者のプロフィール:

背景。ウィキペデイアから:

パットバーグはエジンバラ大学 復旦大学および北京大学の言語学部でアジア学とサンスクリット語を研究した。彼は東京大学ハーバード大学の元研究員でもある。彼は2012年に北京大学において博士号を取得。Ji XianlinTu Weimingに師事した[1]

研究活動:

パットバーグの研究の焦点は翻訳研究に向けられ、特に、言語的帝国主義、文化的主要用語間の競争を含め、さらには、その結果もたらされる思考の定義に対する主権にまでも及ぶ。文化的主要用語の翻訳は場合によってはその文化の正当性や知的財産権の観点から危惧の念を引き起こし得ると彼は考える。自著「Shengren」において、パットバーグは儒教の中に見い出される中国語のShengren(聖人)は並ぶものが無い独特の用語であって、仏教における「Bodhisattva」(菩薩)あるいは仏陀に匹敵するような非西欧的な知の原型であると記している[2]

ハロー、こちらはパットバーグ博士です。東京におけるエレクトロニクスのメッカ、秋葉原からです。本日は米国の植民地主義の威力や彼らのウーク・イデオロギーについて、そして、日本の文化や名誉を破壊しようとする連中の計画について簡単にお話をしたいと思う。

米国は以前から長い間日本に対して厳しいプロパガンダ攻撃を計画してきた。理想的なタイミングとしては2020年夏の東京オリンピックだった。オリンピック競技そのものは西側においても東側においても彼らにとっては関心の的ではなく、関心を呼び起こそうとさえもしない。

しかし、もっとも関心を呼ぶのはドラマであり、嫌悪、人種差別、ポルノ、国内の分断である。

したがって、2020年には何百人もの西側のジャーナリストたちは「後ろ向きで、人種差別的で、ジェンダー不平等な」日本人を国際舞台に曝け出して、嫌がらせをしてやろうと万全の準備をしていた。

歴史家やメディア、社会学者らにとって、「プロパガンダ・ゲーム」はお馴染みのものであって、良く知られた存在であろう。オリンピック競技は一国を開放せしめる。そして、大量の質の悪い批判が4週間にもわたってそこいらじゅうに流布することができる。

何千人もの活動家たちがやって来て、泥を掘り返し、開催国に恥をかかせようとする。これは実際に起こったことだ。1972年のミュンヘンでは極めて目覚ましい形でこれが起こり、2008年には中国のオリンピックで、そして、2014年にはロシアの冬のオリンピックで起こった。

この状況を事例で示すために、今日は東京の秋葉原を選んで、ここへやって来た。日本のハイテック、マンガ、アニメ、および、ゲーム産業にとっては秋葉原は海外からやって来る観光客に対して格好の観光名所であり、見せ場でもある。いや、かってはそうであったと言った方が適切なのかも知れない。

そう、もしも敵国が、たとえば、米国の植民地を担当する部局が日本文化を破壊したいと望むならば、その敵国はまさにここ秋葉原を攻撃することであろう!

敵国はすべてにおいて妨害工作を行い、現代の心理戦争のすべてを動員することであろう。つまり、騙し(現実の歪曲)、罠にかけること、ヒットラー的な破壊、人種差別、性差別、等。他にもいくらでもある。日本には国境を越えて反撃することができるようなメディアはないし、新聞もない。

やがては、まさに絶望的とも言える日本人は否定論者、狂人、あるいは、質の悪い敗者としてレッテルを貼られることであろう。

外国による支配が70年以上も続いてきた今、革命や米国からの解放はとてもじゃないが考えられない。もしも米国が日本を競争相手として歴史上で4回目または5回目の宣言を行うならば、虐殺が起こるであろう。

米国は数年毎に新たな敵国を必要とする。それはベトナム人であったり、ソ連人、イラク人、ドイツ人、アフガニスタン人、キューバ人、ウクライナ人、ロシア人、中国人であったりする。あるいは、(またもや)日本人!

だが、日本を心地よく支配している最強国がいったいどうして日本人を敢えて傷つけようとするのであろうか?結局のところ、日本人はすべての対応を実施してきたではないか:

非日本化、

非軍事国化、

民主主義国化、

資本主義国化、

米国化、

他に何かあるだろうか?

他にもあるのだ。何かが常にあるのだ!米国では新たに無惨なイデオロギーが始まっている。つまり、ウーク・イデオロギーのことだ。

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ークとは実際には単に「精神病質」を意味するだけである。最後まで戦おうとするこのイデオロギーにおいては、何らかの成功、有能さの発露、あるいは、規則を重んじる行動は組織的な人種差別、性差別、または、不公平な扱いによってもたらされたものだと結論付けされる。

ーク・イデオロギーを使ってわれわれは妨害工作を行い、洗脳し、最終的には国家全体ならびにその国民のすべてをキャンセルすることができる。敵味方の違いもなく、彼らを駆逐することができるのだ。

伝統的な性別、男性と女性、父親と母親および子供たちから成る家庭、国境線、法律、科学、等、何でもキャンセルすることができるし、キャンセルしなければならない。これがウークについて定められた目標なのである。

米国ではすべての事柄がウークの対象となっている。特に、ホワイトハウス、巨大カルテル、支配者層、ハリウッドおよびユダヤ系メディアがそうである。彼らは皆が多極化世界を崩壊させようと望んでおり、世界を再出発させた後に地球全体を完全に乗っ取ろうと目論んでいる。

日本は1948年以降2022年の今日まで極めて従順で、信頼がおける衛星国であった。産業、政治、教育、銀行業、貿易にかかわるすべての権力、特に、エネルギーと食料にかかわる権力を米国に譲渡した。

それでもなお、異国情緒のある日本文化は言語的バリアーのせいで実に難物なのである。端的に言って、日本語を知っている、あるいは、学ぼうとしている米国人は十分にはいない。こうして、日本においては多くのことが起こり、米国人には許容することができず、もしもそれが可能であるならば、最初の機会から日本をやっつけてしまうであろう!

たとえば、彼らは日本人を他の人種と混ぜ合わせようとするだろう。彼らは日本に大量の移民を送り込むことに死の物狂いとなる。この国は極めて同質である。そのことこそがこの国にはゲットウが存在しない理由であり、犯罪が少なく、ほとんど誰もが立派な振る舞いをする。つまり、市民は誰もが善良に振る舞い、年配者に敬意を表すといった具合だ。

米国はここに黒人街を持ち込んで、巨大なヤクの市場を作り、社会を人種的に不安定にし、混乱と暴力が支配する社会にする。これこそが理想であろう。そうすれば、西側は、まさに米州や欧州のように、人々を自由自在に苦しめ、彼らを閉じ込め、解放し、彼らをもう一度捕え、全てを没収し、公的サービスを民営化し、社会保障システムを中程度に引き下げ、不換紙幣を増刷することができるようにするのだ。

英国のエージェントがかって私にこんなことを言った。「日本では何も起こってはいないから、たとえ太平洋地域に地震を引き起こしたのは米国人だったとしても誰も驚きはしない」と。

セックスと売春婦の巨大な市場について言えば、東京ではどう見ても米国人が十分にいるわけではない。

パーティーの街と化した六本木のような街は定常的に米国からの兵士たちに席巻され、日本全土について言えば沖縄が米国人にとってはひとつだけの巨大な売春宿であるのだが、タイやフィリピンに続いて、西側からやって来るセックスツーリストたちのための大きな売春宿に化すのかも知れない。

だが、日本の女性に近づくには、もちろん、まず初めに日本の男性をキャンセルしなければならない。日本人の男性は人種差別主義者、性差別主義者であって、家父長制を信じ、妻を台所に縛り付けておき、自分の女性秘書に対しては威張りちらし、電車の中では若い女学生の股をつかむような怪物であるとして、無惨な描写を行う。

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米国流道徳だけが世界中に適用され、日本は常に最悪のカードを引く。たとえば、日本にはまさに宇宙人が見せるような特異な事柄がたくさんある。どこの国の人たちも独特な特徴を持ってはいる。1990年代まではフランスでもドイツでもヌーディズムを実践することはごく普通であったということを皆さんにも思い出していただこう。つまり、体には何も着けない文化だ。われわれは庭先では裸で過ごしたものだ。キャンプ場でも。あるいは、自転車旅行でさえも。

また、混浴のサウナもあった。しかしながら、こういったことはそのグループが同質であるからこそ可能であったのだ。グループのメンバー間には信頼感があった。だが、移民者や競合する男性グループが加わると、これらは急速にすたれた。

これは日本においてもまったく同様であった。江戸時代にヨーロッパ人が到着する以前は、風呂屋の前で若い女性が胸をはだけたままで座っていることは完全に普通のことであった。

日本においては数多くのことが米国人の観点からは異常に見える。父親たちは娘が6歳になるまでは着替え場に一緒に連れて行く。年配者らが高校の女子生徒に交際費用をお小遣いとして与える。

また、学校の制服には明らかに異常な愛着を示す。

日本人は違った性行動を持っている。かれらは前戯をすることや役割を演じることを優先する。また、壁が薄く、家が非常に狭いことから、セックスの場はいわゆる「ラブホテル」に求められる。

1千万軒を超すラブホテルにおいて30ユーロも出せば素晴らしい時間を過ごすことができる。

ポルノの印刷においても変わった規則がある。日本では恥毛を見せてはならない。また、実物による挿入行為も同様である。

しかしながら、絵画においては何でもありだ。だから、日本では小児性愛や同性愛、動物性愛の人たちのために正真正銘のポルノ市場が存在する。

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これらの「異常さ」はすべてが米国流道徳を広げようとする教宣活動家にとっては絶好の攻撃目標となる。日本には倒錯した男性文化が存在するとして、彼らはそれらのすべてを禁止したいのである。

その後、西側だけがセックスビジネスやポルノを運営する。米国のティンダーやカナダのポルノハブを使ってだ。もちろん、私がここで「米国」という言葉を用いる時には誇張が入る。何故かと言うと、ウークなカナダは、まさにロンドンにおいてもそうであるように、今や米帝国の一部であるからだ。彼らは「オンリー・ファンズ」に資金を提供している。そして、5千万人以上ものセックスワーカーが登録されており、世界で最大の売春組織である。

ポルノだけではなく、コカインやヘロインといった麻薬類に関しても西側は日本で商売をしたいのだ。黒人の移民を大量に送り込むことによって西側の政治家たちはこれを実現したいのである。「黒人」は人種的に描写すべきではない。そんなことをすれば、人種差別主義者とされるであろう。こうして、彼らは日本の若者たちにヤクを売ることができるようになる。

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日本には多文化主義がもたらす苦悩のすべてを受け入れる準備はできてはいない。もしも日本のポルノが壊滅してしまったまらば、実際問題として日本らしさは何も残らない。

事態は悪化する。日本人の男性は性的倒錯者、あるいは、オタク(変人)として見られるだけではなく、不幸にも、集団殺人者や残酷好きな連中として見なされる。これはまさにドイツ人の男性が今日でも依然としてナチスとして悪口を言われるようなものだ。

日本人は非白人であることから、二重に不運である。たとえば、良く知られているように、イダ・ホドロフは仏教におけるシンボルであるスワスティカを借用した。仏教においてはたとえそれが時計方向、あるいは、反時計方向に描かれていても、両方とも仏陀の恩寵を表わす。また、これは自由主義的で善良なドイツ人にとってはお気に入りの休暇スポットであるチベットにおいても同様だ。

不幸なことには、西側はこれは完全な邪悪さを示すものであるとしてこのシンボルをキャンセルした。台湾や中国および日本では至る所にスワスティカを飾った寺院が数多くある。

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正直に言わせて貰おう。通例、すべてのシンボルはキャンセルされる。ここに日本帝国の国旗がある。日章旗だ。今日の中国では皆に憎まれ、禁断のシンボルである!そして、こちらにはスワスティカがある。これはヨーロッパでは禁じられている!

日本ではスワスティカは問題とはならない。あなたは観光客としてスワスティカが入った物を買うことができる。それは「歴史」なのだ!

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ところで、こちらには米国の国旗がある。これは世界中でもっとも嫌われているシンボルである。この国旗、米国旗は何時の日にか悪魔崇拝のシンボルと見なされることであろう。

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日本の帝国主義の歴史や第二次世界大戦での敗戦は依然として日本人の馬鹿者たちに突きつけられる。彼らは戦争犯罪者や強姦者、普通の人間以下の連中の子孫なのだ。

したがって、ここ日本においては米国代表は誰もが次のような策を取る。つまり、米国大使であろうが、外交官であろうが、あるいは、米メディアであろうが、米国の文化人であろうが、彼らは、常に、速やかに日本の批評家、即ち、反政府批判者や反対派、トラブルメーカーと接触する。

これは決して冗談ではない。米国人は自国の大使館は当事国の政治家を力ずくで活発に支配するものであり、外交政策を牛耳るものであると見ている。

偶々、上記に紹介した英国人は奇しくも私に「米国人は前世紀に機能していた女王陛下の植民地局の究極的な後継者である」と言ったものだ。

平たく言えば、これは米国人は友情を築こうとはせず、単に植民地主義の主や他人を食い物にする輩、ならびに、征服者たちの考え方がさらに持ちこたえられるようにするという意味だ。日本人は何の助けもなく、罪深い存在だと感じるように条件付けされている。これはまさにドイツ人が米国の軍事規則を受け入れ、それに従うように条件づけられていたのと同様だ。

しかし、日本における米国人は日本文化をいかに定義し、破壊工作を行い、潰してしまいたいと思っているのかを示唆する具体的な話を今ここに示そう。

名前は挙げようとは思わない。

注:「名前は挙げようとは思わない」と言ったが、これは扇動者やテロリストのことについてである。しかし、彼らが中傷し、憎悪を掻き立てるキャンペーンを行う相手は、もちろん、公的な人物である。たとえば、

元総理大臣の森喜朗は国際的なメディアでオリンピック委員会では名うての性差別者であるとして追放された。

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元副首相の麻生太郎は女性は子供を作る名手だと言ったことから女性嫌いとしてスキャンダルに曝された。

前厚生大臣の柳沢博郎はメディアやインターネットで徹底的に打ちのめされた。

ーク精神に旺盛な戦士が使用する戦略は明白である。全政治機構に妨害工作を行い、トップの人物に危害を加えたり、心理的恐怖を与え、恣意的な振る舞いによって彼を潰すのである。

オーケー、ここで皆の所へ戻ろうじゃないか、パットバーグ博士!

たとえば、気違いじみた米国人は何人もいる。彼らは派手な刺青をしたまま、日本の温泉へ入ろうとする。すると、刺青は禁じられているからとの理由で、入浴を断られる。感じの良くない外国人は温泉の営業を妨げるからである。

もちろん、この挑戦者は西側のメディア、あるいは、大目に見られている犯罪者との接触を持つ工作員であることがやがては判明する。こうして、人種差別主義や反西側の立場を取る日本に汚名を着せるもうひとつのキャンペーンが始まる。日本は外国人を寛容に扱わないとして。

「ウーク・キャンセル教団」に属するフットワークのいい米国人の先手は犠牲者のグループのすべてを洗い出し、彼らのストーリーを歪曲し、組織的な同性愛者に対する嫌悪、性転換者に対する嫌悪、ならびに、女性に対する憎悪といったストーリーに転換するのである。

米国においては米国人は「D.I.E.」と称される政治の道具を作り出した。これは「diversity(多様性)、inclusivity(社会的包括性) and equity(公平性)」の頭文字である。これらの夢遊病者の目には日本は文字通りに地獄として映るのである。

米国人の国外居住者にとっては彼らは権力を振る舞うためにここへやって来たわけではないことから、彼らにとって日本には多様性がない。日本語を操る術を持たない彼らは日本の文化を吸収することが非常に難しい。だから、彼らにとっては日本社会は包括的ではないのだ。さらには、学校では日本人とは渡り合うことができないことから、日本社会は公平さに欠けると映る。

日本人を中傷し、悪党に仕立てるには、まさに米国のように皮膚の色毎にさまざまな少数民族を割り当てなければならない!

換言すると、米国によって全面的に君臨され、去勢されてしまった日本は外観的には依然として余りにも日本的過ぎるので、その状態を薄めてやらなければならないのだ!

現時点においては、米国もEUもロシアの事で忙しい。ロシアをキャンセルしたいのだ。ロシア経済は酷い麻痺状態にある。だが、この状況は日本に当面の余裕を与えてくれている。

西側は日本の政治家については誰一人の名前も知らない。現首相の名前は岸田文雄であるが、彼の名前を覚える必要もないのが現状である。さらに余分な時間を勝ち取りたいならば、恐れおののく政治家たちは新たにもう10カ所もの米軍基地を承認することであろう。たとえば、横浜にでさえも。

何と言っても、日本が引っ張り込まれる戦争は日本を相手にする戦争であってはならない。

たとえば、2013年、ワシントン政府はカロライン・ケネディ、つまり、ジョン・F・ケネディ元大統領の娘を次期駐日米国大使として東京へ送り込んだ。

当人は日本語を話さず、日本に関しては何の考えも持ってはいない。しかしながら、それこそが全体をよく物語っているのである。すべては象徴的なのだ。「私の国の規則にキスをしなさい」と言わんばかりだ!白人であって、米国人でありさえすればそれが誰であろうともここでは君臨することができる。まさにかってのダグラス・マッカーサーのように。

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ここでもまた、米国人は外交にはまったく関与せず、植民地主義には関与するのである。

ケネディ婦人は日本においては実質的に何も成し遂げることができなかった。まず第一に、彼女は東京に来たことさえもなかった。第二に、彼女は反日的な連中と会っただけであった。そして、第三には、彼女の無能振りは「初の女性大使」であるということによってすっかり誤魔化されてしまった。実際的には、悪魔の侮辱以外の何物でもない。ハレルーヤ!

さて、東京にいる米国人は最高司令官のように振る舞う。彼らは日本人の操り人形からの助けを受けて日本を支配する。新たに日本の天皇となった成仁はオックスフォード大学で勉強し、ハーバード大学出身の女性と結婚した。ケネディ婦人が東京で過ごした頃の首相は安倍晋三で、彼はカリフォルニアで学んだ。これらの人たちは日本の支配階級であり、友人である。彼らは西側を抜きにしてはいられないし、恐らく、そんなことはすべきではない。

例の破壊チームは日本を完全包囲し、米国のビッグ・テックに引き渡した。つまり、ウィキペディア、ユーチューブ、ズーム、マイクロソフト、ヤフー、アマゾン、ポルノハブ、インスタグラム、アップル、フェースブック、グーグル、ツイッター、等。 

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日本は巨大銀行や電話会社、ソーシャルメディアを失った。すべてが消えた。

訪日する人は誰でもここではすべてが米国化されていることに素早く気付く。ここではKFCが伝統的なクリスマス時の七面鳥料理である。米国からのものは何でも神聖なものとして見なされ、そのことについて問いただすことは許されない。

まさにこれは本物の「アメリカ教団」であって、ハリウッドの俳優であるアーノルド・シュワルツネガー、トミー・リー・ジョーンズやスカーレット・ヨハンソンはテレビコマーシャルに出演し、至る所に現れる。

ここ東京ではドイツやイタリアあるいはロシアのスターが広告塔に現れるなんてことはまったく想像外だ。いわゆるドイツからの輸入品であっても、たとえば、リッター・チョコレートやガミー・ベアでさえもここでは米国人を介して、たとえば、ジュピター・グループのコストコを介して輸入される。因みに、このジュピター・グループは米国の投資企業に属している。

このような不均衡が存在するのはヨーロッパ人は米国人の仲介人を通してだけ日本市場へ参入することができるからだ。

すべてが非常に馬鹿げていて、誰でも泣きたくなる程だ。日本は島国国家で・・・自国産の航空機を持ってはいない。日本では航空機を製造することができない。戦後の70年間禁じられて来たのだ!

私の話は何処まで行ったのかな?今や、米国人は日本にもう一発のパンチをお見舞いしたいのである。日本は想像上の性転換者や黒人ゲットー、インド人のスラム街、もっともっと多くのイスラム人を受け入れなければならない。キリスト教にも数多くのオフィスが必要だ。

日本はあまりにも老齢化していると彼らは言う。つまり、子供の数が少な過ぎると彼らは言うのだ。日本は余りにも日本的だ ― これは犯罪だ。

この倫理的に威張り散らす態度は、もちろん、作り物である。先ず、日本はキャンセルされるであろう。すると、西側は日本における自分たちのチャンピオンたちに声援を送ることとなる。

日本の玩具産業はかっては極めて日本的であった。つまり、米国のディズニーがすべてをコピーするまでは。米国は世界市場を持っており、日本は持ってはいない。

米国がヨーロッパ市場から日本人を追い出す前(80年代の中頃)、「風の谷のナウシカ」や「ドラゴンボーイ、太郎」を楽しみながら私はドイツで大きくなった。そして、日本人は丁度その頃「山の少女、ハイジ」にすっかりはまっていると日本人から聞いた。

米国人はドイツと日本の影響力を一網打尽にキャンセルした。今日では、日本の子供たちは米国のエルサ、ディズニーのアイス・プリンセス、ユニバーサル・ピクチャーズのミニオンと共に大きくなる。

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確かに、秋葉原には依然として多くの日本のものがある。たとえば、日本のワンピース、ポケモン、ナルト、あるいは、カメル。あ、失礼、仮面ライダーだ。

しかし、ここ秋葉原には(最後の)銀製食器が陳列されていることから、米国の計画立案者らはここにやって来て、それについては何をするべきかを目にする。

彼らは米国マーヴェルのマンガ本やDCコミックスおよび人形(ディズニーのアイス・プリンセス、スターウオーズのアクション用玩具、バービー人形、等)で市場を席巻したいのである。

ゴジラはすでに「米国」製だ、過去の5編の映画はすべてが米国で撮影された!

宣伝においては子供たちは重要な存在である。日本はもはや日本の子供用チャンネルを持ってはいない。USネットフリックス、USフル、USディズニー、 USユーチューブ、コムキャスト、東京デイズニーランド、ピクサー・アニメーション・スタジオ、ニケロデオン、ハリー・ポッター・ワールド、HBO、そして、アマゾン・プライム。他にも多数。彼らは実に狡猾である。米国人がセサミ・ストリートを使ってどのように我々ドイツ人を教育したのかを私は今でも覚えている。

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戦後ドイツの利点はわれわれはフランスやベルギーまたはスペインからマンガ本を入手することができたことだ。アスタリックス &オベリックス(マンガ)だけではなく、何でも。しかし、日本は島国であり、アメリカ人の主と一緒にこの島国に捉われてしまったのである。

結論:

日本が米国人を、少なくとも、米軍と破壊的な米メディアを追い出さない限り、状況は深刻になる一方であろう。この状況に日本の勝ち目はない。

他にどのようにこれを説明しらいいのかは私には分からない。実際、言葉が見つからないのだ。余りにも残酷で、不公平なのだが、それを止めることができない。

あなたは恐らくこの見え据えた二頭の猿の実験をご存じなのではないだろうか? 二頭の猿が檻に入れられて、隣同士でいる。最初の猿にはきゅーりが与えられ、もっと欲しい場合は石を差し出す。この猿はきゅーりに満足する。

それから、隣の檻に入っている猿には赤いブドウが与えられる。最初の猿には、何をしようとも、味のないきゅーりだけが与えられる。隣の猿には、何をしなくても、ジューシーな赤いブドウが与えられる。

そして、今、まさにハンマーの一撃がやって来る。最初の猿は諦める。彼は今やきゅーりなんて欲しくもない。隣の猿がジューシーで大きなブドウを貰うのを見さえしなければ、彼は小さなきゅーりのかけらに完全に満足していたであろうに。

これはまさに米国の巨大な資本主義によって今の世界がどのような状況になっているのかを示している。日本は恐ろしい状況にある。日本人が現状に甘んじている限り、彼らに熱心に協力し、自分たちが得るものに満足して来たのである。

しかし、今や、ここでは米国人がすべてを制御しており、彼らは全世界を掌握し、このグローバル経済の中で彼らは、単純に言って、常にジューシーで大きなブドウを手に入れ、残りのわれわれ以上に何かを行う必要なんてないのである。

日本人がこんな風に続けて来たとしたら、それは完全に正気の沙汰ではない。いったい何のため?どのようにもがいても、あなたは大きなご褒美にはありつけない!決して!

オーケー、このように言ってしまうのは残酷であった。だが、これは必要だったのだ。日本だけではなく、ドイツもヨーロッパもだ。ロシアや中国のような他の国々もついに目を覚まさなければならない。

米国による世界支配はこのまま継続することはできない。完全に無理だ。

われわれには多極的世界が必要である。そこでは、どの国も、どの文化も機会均等である。そして、もっとも重要なことはいかなる国にとっても自由や主権である。

視聴してくださった方々に感謝を申し上げます。また会いましょう!

***

これで全文の仮訳が終了した。

この著者は日本のソフトパワーである「クールジャパン」政策を取り上げ、やがてはそれが米国の植民地主義政策によって日本は壊滅的な打撃を受けるであろうと推測し、米国による世界支配を批判している。しかも、中国においては儒教の中に出てくる「聖人」という中国語の言葉を伝統的な英単語だけによる表現を強制する米国側の一方的な圧力を浮き彫りにして、「言語的帝国主義」という概念を定義し、米国を批判している。私はこの方面の知識は皆無であることから、この「言語的帝国主義」という言葉の提言は私の耳に実に新鮮に響いた。

この引用記事は413日に出版された。つい最近の記事だ。ロシア・ウクライナ戦争が進行しており、その結末があちらこちらで囁かれ始めた今、著者の主張は、たとえそれが間接的なものではあっても、今日の国際政治のすべてを包括した意見であり、国際政治の舞台にも当てはまることは言うまでもないであろう。独善的で傲岸極まりない米国による世界支配がこのまま継続することは許されない。著者は日本やドイツ、ヨーロッパだけではなく、ロシアや中国も目を覚まさなければならないと訴えている。ウクライナ紛争を通して言えば、実際には、ロシアや中国はとっくの昔に目を覚ましているのであるから、今直ぐにでも目を覚まさなければならないのは日本、ドイツ、ヨーロッパ諸国なのである。つまり、これらの国々の一般大衆なのである。

参照:

1WOKE in Tokyo. The US Nukes Cool Japan Out Of Its Existence: By Thorsten J. Pattberg for the Saker Blog, Apr/13/2022  

 




30 件のコメント:

  1. 久々に斬新な日本への文化人類学的分析を知りました。読みやすい翻訳に感謝申し上げます。江戸時代まで蓄積してきた、文化学術芸術道徳倫理を放棄し、黄色い白人種になろうとした愚かさが悔やまれます。明治維新などというものは、マイダンの政府転覆みたいなものですね。

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  2. シモムラさま
    コメントをお寄せいただき、有難うございます。
    この論評は日本が戦後から抱えてきた対米従属という問題点を極めて明確に指摘しています。そして、日本だけではなく、ドイツやヨーロッパ諸国も同様だと主張する著者が提言する「言語的帝国主義」という言葉は実に的を射たものであり、魅了されました。当たり前のように思って来たことを突かれたわれわれ日本の一般大衆はこれで目をさますのかどうか・・・
    ウクライナを巡るロシア・ヨーロッパ間の関係だけではなく、日本も、今、歴史上まったく新しい転換点に立っているのだと言えます。そういった視点から言えば、シモムラさまが指摘されているように、明治維新はひどくちっぽけな存在に見えて来ます。この論考は意外と大きなパワーを秘めていますよね。

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  3. 記事の主題とは無関係のことです。すみません。ロシア語サイトにはвсушникという、見慣れない名詞が出てくるのです。自分のもつ日本で最大の語数の辞書にもありません。発音してみました。フスーシュニクとなりますね。会話を聞くと、ウクライナ軍をВооржённые Силы Украины略してВСУと書きます。ВСУをフスーとかヴスーと呼んでおります。ВСУ-шникで”ウクライナ兵”なのです。勉強になります。

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    1. シモムラさま
      興味深い情報ですね。有難うございます。
      言語はまさに生きていますね。新たな状況に合わせて、新語を作り出し、人々のコミュニケーションを楽にしている。ロシアに新語大賞があれば、2022年はこれで決まりでしょうか!

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  4. 追加情報:
    「天木直人のメールマガジン」という有料メールマガジンがあるが、昨日の配信で最近のG20において行われた日米財務相間の会談の様子を伝えている。われわれ一般庶民にとってもかなり重要なことだ。といことで、全文は転載できないので、一部だけを抜粋してみよう:
    「・・・米国はインフレ対策で金利引き上げに舵を切った。しかし日本は同じくインフレに襲われているのに、金融緩和を続けるしかない。すべては米国金融資本に食い物にされる日本だ。」
    その結果、円高が進行している。

    日本は防衛や金融で米国に完全支配され、今回のブログの引用記事が示すように、日本の伝統文化や思考までもが米国に支配されようとしている。これらはすべてが米国のビジネスに利益を誘導するためであり、その相手が同盟国であっても構わない。まさに、金儲けのためならば何でもありだ。この姿勢こそがヨーロッパではウクライナ・ロシア戦争の口火となったのである。これが米国の資本主義、あるいは、植民地主義の実態である。最近の言葉を使えばグローバリズムやネオキャピタリズムの実態である。日本人としてこのことをどう思うか?読者の皆さんのご判断において何らかの参考になってくれれば幸いである。

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  5. 再びテーマと関係の無いことで。
    Военное обозрениеでは、アゾフスターリの地下防空壕に避難しているという、女性と子供たちのビデオが見れます。
    https://topwar.ru/195388-boeviki-azova-opublikovali-video-s-zhenschinami-i-detmi-fakticheski-podtverdiv-chto-blokirujut-ih-vyhod-iz-podvalov-azovstali.html 一見して彼らがアゾフ大隊の家族だと分かりますよ。二週間でさえシャワー無しだと、顔は脂ぎり垢が見えます。何よりも真っ黒の爪垢が目立ちます。ビデオの女性たちも子供たちも、清潔そのもの。爪垢も見えません。暗い部屋で爪切りなどできませんね。この人々はシャワーを毎日使える、照明の良い環境におったに違いありません。またはアゾフスターリ地下室におったとしても、シャワーのある特別室ですね。多分アゾフ大隊幹部とその家族用の。私は1993年に北京からモンゴル経由で中国鉄道でモスクワまで通しました。一週間ほどかかったと思います。数日してもう爪赤がたまっていました。狭い閉鎖空間は空気が汚れているのです。

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  6. ビデオ見ました。お菓子を持ってきたと言ってますが、子どもたち誰も食べていませんね。腹を空かせている様子もありません。意外に狭い空間に閉じ込められているにしては元気です。疲れた様子もありません。空調の音とか爆弾の音とかもなく、とても静かです。どうなんでしょう。
    日本はいらぬケンカを売って、アメリカからすれば、バイデンを支持する優等生でしょう。食い物にされているのは事実として、変な愛国心がすぐに出てくるのも困ったものです。ウクライナのプロパガンダビデオにヒトラーとムッソリーニ、スターリンだったかな? それと日本の天●が出てきて、ウクライナに抗議しろって騒いでいるようです。
    日本はいまだにギブミーチョコレートの世界です。そういえばウクライナに日本人のジャーナリストが取材に行ってウクライナ側の広報をしていますね。一人はずいぶん前にちょこっと話したことがあります。

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  7. ビデオをみましたが、オヤッと思ったのは電気が来ており、照明があること。地下で、真っ暗な空間を予想していたのですが、びっくりです。子供たちは皆小奇麗ですよね。意外でした。
    これは何のためのビデオか?やっぱり、これらの女性や子供たちは「人間の盾」のためか?そのことをデモンストレーションすることによって、ロシア+DPR軍が強硬に攻撃して来るのを押さえようとしているのか? 

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  8. 経済制裁の言い出しっぺと金魚の糞諸国が孤立し力をなくしている状況で、次にどんな手を使ってくるのか気になるところです。ルペン残念でした。
    https://twitter.com/hii29227409/status/1514237054074638342?s=20&t=8kuG4XblQqf7xPJdBp9utg
    日本の女性も頑張っています。
    https://www.youtube.com/watch?v=-4qyHHjNvac&list=LL&index=1

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  9. kiyoさま、
    ルペンが当選していたら「ハンガリーのオルバン首相に続いてEU/NATOのエリートに対する勢力が一挙に増大するかも」と思って期待していたのですが、残念でした。kiyoさまが引用していただいたルペンの動画を観ると、彼女はEUやNATOの現状をしっかりと把握しているのが確認できて、心強く思うのですが・・・ 移民者が多いフランスの選挙民にとっては移民政策の方がNATO政策よりも切実だということを反映しているようですね。

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  10. ホントはずいぶん追い上げてたんじゃないですか? 不正だということで、抗議運動がありましたね。車が静止しなかったというだけで殺してますね。抗議運動があれば、一挙に潰してしまうという意思の表れのような気がします。怖いですね。

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  11. 選挙不正があったのではないかとの懸念は払しょくできないのでは?マクロン支持派はかなり焦っていたようで、ご紹介のような事件を含めて、レペンに勝つためには何でもやったのではないかと勝手に想像しています。

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  12. ブログ主様 kiyo様 https://www.youtube.com/watch?v=yw5DvUgJlZA&t=6s
    でチョムスキーへのインタヴュー記事を視聴しました。34:15で彼は明確にウクライナでの戦争犯罪は多くがロシアによってなされたと語っています。これほどの知識人でさえ、プロパガンダに嵌まっているのです。

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    1. シモムラさま
      残念ながら、チョムスキーのインタビュー記事にはアクセスできませんでした。何らかの都合で削除されたのでしょうか。
      ところで、ご指摘のチョムスキーの主張は以外ですね。これはチョムスキーは代替メデイアやロシアのメデイアにはまったく接していないということを示していますね!

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  13. Yocchan様 該当部分、送ります

    32:52
    実は、ロシアと同様、アメリカは、国際刑事裁判所の 設立に関する条約の批准を、いまだに「拒否」しています。
    33:01
    教授も私も、ウクライナで今まさに大規模な戦争犯罪が 行われていることは確かだ、と認識していると思います。
    33:08
    確かにロシアは圧倒的な軍事力を持っています。 そして、いま行われている戦争犯罪の大部分がロシアに よるものだとしても、私は一秒たりとも驚きません。
    33:19
    ただしウクライナによる戦争犯罪がないわけではありません。 ウクライナとロシア、両方の確かな証拠映像があるからです。
    33:27
    しかし、ここではっきりさせておきたいのは、ロシアが ウクライナで組織的な戦争犯罪を犯しているということです。
    33:33
    しかし事実として、アメリカ自身が国際刑事裁判所を弱体化 させ、条約の批准さえ拒否しているのはありえないことです。
    33:42
    にも関らず、バイデンはどうして戦争犯罪裁判を呼びかける、 などという矛盾した発言ができるのでしょうか? ヘンリー・キッシンジャーは言うに及ばず、ディック・ チェイニーやジョージ・ブッシュが、自由に歩き回ること が許されているのは、明らかにおかしなことです。
    33:52
    アメリカ自身が、世界のすべての権力者に対して等しく 持つべき、国際刑事裁判所の管轄権を認めていないのです。
    34:00
    今あなたが述べた、2つの質問と事実のポイントについて、 まず戦争犯罪の圧倒的な大部分は、 ロシアによって行われたということ。
    34:14
    そのことに異論はありません。これらのほとんどは明らかに 戦争犯罪です。そして、アメリカ自身が国際刑事裁判所の 権威を完全に「無視」していることも事実です。
    34:25
    しかし、それについて目新しい変化が何もないことに 注目すべきです。実はもっと重大な事件があり、 その「無視」の態度は、さらに強められました。
    34:34
    アメリカは、国際刑事裁判所、 つまり世界裁判所の判決を拒否し続けている、 世界で唯一の国です。
    34:45
    かつてはアルバニアのホシャとリビアのカダフィの二人が アメリカの仲間でしたが、二人とも地上から消えました。
    34:54
    1986年、アメリカの小さな犯罪の一つで、ニカラグアに対する 戦争(注:ニカラグア事件)についての世界法廷の判決を拒否 したことで、今やアメリカは世界で完全に孤立しています。
    35:11
    この判決は、アメリカがしたことを「不法な武力行使」、 つまり「国際テロリズム」と断罪し、 アメリカにその停止と多額の賠償を命じたのです。
    35:30
    その時、レーガン政権と議会はこの判決に反発しました。 そして、アメリカはその犯罪行為を よりエスカレートさせることになります。
    35:37
    当然、マスコミの反応もありました。ニューヨーク・ タイムズ紙はその社説で、「裁判所の判決は無意味だ。 裁判所自体が敵対的な立場だからだ」と主張したのです。
    35:52
    「裁判所が敵対的な立場だった」とは、 いったいどういうことでしょうか? 裁判所が、アメリカの犯罪を敢然と非難したからです。 でも、このニューヨーク・タイムズの社説で問題は解決です。
    36:00
    これを機に、アメリカは犯罪をよりエスカレートさせます。 ニカラグアは、当時、国連の安保理決議の議長を務めました。
    36:10
    この決議は、アメリカには言及せず、 すべての国に国際法を遵守するよう呼びかけただけでしたが、 アメリカは拒否権を発動しました。
    36:19
    アメリカは安保理に対して、なんと、 「国家は国際法に従う必要はない」 と発言したことが記録に残っています。
    36:27
    しかし、その後に開かれた総会で、 同様の決議が圧倒的多数で可決されました。
    36:35
    反対したのは、アメリカとイスラエルだけでした。 「国際法など遵守する必要はない」 と考える2つの国家だけが反対したのです。
    36:44
    アメリカに関する限り、そのようなことが 歴史のすべてではありませんが。
    36:51
    共和党によれば、国民の分裂を招き、気分を悪くさせるから、 そういう歴史は教えるべきではないそうです。
    36:58
    教えない方がいい。そして、教えないのだから、 あえて誰かに言う必要もない、という論理です。 だから、それは記憶されていません。事実上、誰もそのことを 知らないのです。そして問題はこの時だけにとどまりません。
    37:08
    1940年代、アメリカは「米州機構」のような主要な条約に 署名するとき、「ただしアメリカには基本的に適用されない」 という留保を付けました。
    37:27
    実際、アメリカは、どんな条約に対しても、 それに完全な形で署名することは非常に稀です 。
    37:34
    私がここで「条約」と言っているのは「批准」の意味です。 アメリカが何らかの条約を批准する場合、 ほとんど「アメリカを除外する」という留保をつけるのです。
    37:45
    実はアメリカは、「ジェノサイド条約」に対しても、 同じ態度を取ったのです。
    37:51
    アメリカは、条約が採択されてから約40年後に ようやく批准しましたが、この時も 「アメリカには適用されない」という留保を付けました。
    38:01
    つまり、なんと今も、 「アメリカだけは、大量殺戮を行う権利がある」 ということです。 しかしその状態で、国際裁判になり、 問題になったことがあります。
    38:09
    ユーゴスラビア法廷だったか世界法廷だったか、 セルビアへ大規模空爆を行ったことは戦争犯罪であるとして、 ユーゴスラビアがNATOを告発したことがありました。
    38:24
    NATO列強は、裁判所が開廷に踏み切ることに 合意しましたが、アメリカは拒否しました。
    38:40
    結局のところ、アメリカはこの自己免責留保を主張し、 「ジェノサイド」の罪から「免責」されたのです。
    38:54
    つまり、裁判所はアメリカの主張を受け入れざるを得なかった ということです。「国家は裁判所の裁判権を受け入れた場合に 限って、裁判の対象となる」という論理でした。
    39:01
    これが、「アメリカ」という国なのです。 アメリカだけは、例外的な特権を持ち続けることができる。 実は、アメリカこそが「ならず者国家」なのです。
    39:07
    しかも、巨大な規模の「世界一のならず者国家」であり、 誰もその足元にも及ばないのです。
    39:17
    それなのに、他人の戦争犯罪裁判は、 平気で要求することができる。
    39:26
    有名なコラムニスト、いや、最も尊敬されているコラムニスト でさえ、「戦争犯罪人をどう扱えばいいのだろう?」 などという呆れたコラムを掲載することができる。
    39:36
    世界でもより文明的とみなされる一部の人間が、この手の すべての出来事への反応を見るのは、実に興味深いことです。
    39:51
    でも、アメリカ一般世論の基本的な反応はこうです。 「これが何か悪いとでも言うのか?」 「いまさら、何を騒ぐ必要があるんだ?」
    39:57
    あなたからの指摘で「戦争犯罪」をテーマにしてきました。 バイデンはプーチンを 戦争犯罪者と呼んでいます。 これこそまさに「類は友を呼ぶ」という好例でしょう。
    40:10
    アメリカは、実は、なぜ世界の一部しか経済制裁に 加わらないのかを理解してません。それは、世界地図を見て 「制裁国一覧マップ」を自分で作って見れば、一目瞭然です。

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  14. 40:29
    英語圏の国々、ヨーロッパ、そしてアパルトヘイトの 南アフリカが「名誉白人」と呼んでいた人々、つまり日本、 および旧植民地の数カ国。たったそれだけです。
    40:44
    その他の国々はこう思っているからでしょう。 「ああ、また酷いことが起きてるな。 でも、これまでと何が違うんだ? 何を騒いでいるんだ?」
    40:50
    「なんで、お前らの偽善に巻き込まれなきゃいけないんだ?」 「なんで、アメリカにはそのことが理解できないんだ?」
    40:55
    「どうしてこいつらは、我々のように 犯罪を非難することができないのだろう?」 「まあ、奴らも我々と同じように犯罪を非難しているけれど、 奴らは我々がしない『一歩』に踏み込んでいる」
    41:09
    つまり、アメリカには、やらなければいけないことが たくさんあるということです。
    41:14
    自国の文明のレベルを上げて、過去の被害者の立場に立って、 世界を見ることができるようにならなければいけないのです。
    41:24
    アメリカ自身がそのレベルに達することができれば、 ウクライナに関しても、もっと建設的な行動を 取ることができるはずです。
    41:31
    次に、特にインドと中国に対するアメリカの姿勢を どう見ていらっしゃいますか。あるいはどう分析しますか?
    41:42
    アメリカが、この世界の人口の大部分を占める2つの巨大な 国、インドと中国の両方に今かけている経済的圧力や、
    42:00
    インドと中国に対するアメリカの姿勢が、 両国に今もたらしているものは何でしょうか?
    42:07
    まず、それぞれに当然違いはありまが、ひとつは、米国は今、 インドを非常に強く支持しているということです。
    42:15
    実は、インドはネオ・ファシスト政権です。 モディ政権は、インドの民主主義を破壊し、 インドを人種差別主義者に変えようとしているからです。
    42:30
    ヒンズー教の独裁国家にし、イスラム教徒を攻撃し、 カシミールを征服しようとしています。
    42:38
    もちろん、インド自身は一言も言っていませんが、 アメリカは、インドのすべてを非常に強く支持しています。
    42:46
    そして、インドはイスラエルの緊密な同盟国です。つまり、 アメリカの仲間であることも好都合です。アメリカにとって、 インドは立場的には何の問題もない存在なのです。 ただインドの問題は、それが十分に進んでいないことです。 アメリカが望むほどには、 ロシアに対する攻撃にも参加しないという点です。
    43:03
    それと、南半球諸国が「インドが中立的なゲームをしている のは犯罪だ」と非難していますが、インド自身は、 西側のゲームに関与するつもりはない、と言っている点です。
    43:12
    もう一つは、バイデン政権が 「中国包囲網 」と呼ぶ戦略に、 インドは米国が望むほど積極的には参加していません。
    43:29
    ロシアの問題は実は副次的なものであって、現在のアメリカの 最重要戦略は、中国を包囲することです。
    43:37
    かつての「封じ込め作戦」はすでに時代遅れの戦略であって、 現在は、中国の脅威から身を守るために、大規模な攻撃能力で 武装した「衛兵国家」で、中国を包囲しようとしています。
    43:57
    この「衛兵国家」に当たるのが、日本、 オーストラリア、インドからなる環状の国家ですが、 このうちインドは、十分積極的には参加していません。
    44:07
    そこで、バイデン政権はつい最近、中国を標的にした 高精密なミサイルをインドに提供する、と発表したのです。
    44:23
    またオーストラリアに対しては、 アメリカは、英国とともに、すでにオーストラリアに 原子力潜水艦を提供する約束をしており、
    44:40
    実戦配備されれば、誰にも発見されずに中国の港に入り、 2~3日で中国の艦隊を破壊できる、と公言しています。
    44:51
    中国はいまだ前時代的な艦隊しか持っておらず、原子力潜水艦 は未開発中で、あるのは古風なディーゼル型潜水艦だけです。 一方、アメリカはその防衛能力を着々と高めているのです。
    45:07
    これまでのところ、アメリカにはトライデント級原子力潜水艦 が配備されています。これは、1隻の潜水艦で、世界のどこでも 200近くの都市を、核で破壊することができます。
    45:23
    しかし、それだけでは十分ではないため、アメリカは現在、 より高度なバージニア級という潜水艦の配備に移行しており、
    45:30
    はるかに破壊力のあるものになるでしょう。 これが現在の、アメリカの対中軍事戦略です。
    45:35
    また対中経済政策もあります。アメリカは最近、以前では考え られなかった超党派の支持で、改善法を可決したところです。
    45:48
    これは、自国の技術や科学のインフラを改善するための 法律で、まさに中国と競争するためのものなのです。
    46:05
    つまり、もしアメリカがより高度な科学技術を持ちたい と思うなら、それは中国を打ち負かすため、中国に先を 越されないようにするためだ、ということを意味します。
    46:14
    地球温暖化のような問題や、パンデミックや核兵器のような 問題に対処するために、もう中国と協力するのはやめよう。
    46:30
    中国と競争して打ち負かせるようにしよう。そして常に彼ら より進んだ位置に立っていよう。それが最重要事項なのです。 病理学的に見て、これほど狂気に満ちた戦略はないでしょう。
    46:44
    ちなみに、中国の脅威とは何でしょうか?  実は「非常に残忍で手強い中国政府」ではありません。
    46:54
    アメリカは、そんなことなど気にしていません。 それくらいのことなら、簡単に対処できてしまいます。
    47:00
    中国の脅威については、オーストラリアの政治家で 有名な国際政治家かつ元首相のポール・キーティングによる 興味深い記事があります。
    47:13
    彼は中国の脅威の様々な要素を検討し、最終的に、 「中国の脅威は、中国が存在していることにある」 と結論づけています。
    47:24
    私は、彼は正しいと思っています。 中国が存在すれば、アメリカの命令には従わない。 しかし、それは許されないことだ、と考えているのです。
    47:32
    アメリカの命令に従わなければならない。 でももし従わなければ、困ったことになるのは インド自身だぞ、と言っています。
    47:37
    実は、ヨーロッパも米国のキューバやイランに対する制裁を 軽蔑し、強く反対していますが、
    47:51
    ゴッドファーザーのつま先を踏んではいけないという理由から、 米国の制裁を黙認しているのです。
    47:58
    しかし、中国は違います。中国は、 かつて国務省がアメリカの政策に対して「成功した反抗」 と呼んだことに従事しているのです。
    48:10
    これは1960年代のことで、 アメリカ国務省が、なぜキューバを虐げ、核戦争になりそうな テロ戦争を行い、非常に破壊的な制裁を課し、
    48:26
    60年経っても全世界から敵視されるのかを 説明していた時のことです。
    48:32
    国連総会での投票を振り返ると、184対2。 この2票は、米国とイスラエルの2国です。
    48:38
    リベラル派の国務省が1960年代に説明したように、1823年の キューバが、米国の政策に反抗することに成功したため、 アメリカはそれを実行しなければなりません。

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  15. 48:56
    「モンロー主義」は、米国が南半球を支配する 決意を表明したものです。
    49:05
    当時のアメリカは、それほど強くは ありませんでしたが、それが政策です。 しかし、キューバはそれに見事に逆らいました。
    49:13
    でも、中国はキューバとは違い、遥かに大きい国ですが、 アメリカの政策にうまく逆らってる。だからと言って、 どんなに残酷なことをしても、誰も気にしないのでしょうか?
    49:26
    他の残忍な国家は、常にアメリカから支援されていますが、 アメリカの政策にうまく反抗しているわけではないのす。
    49:33
    それゆえ、中国を衛兵国家で包囲し、中国に照準を合わせた 高度な武器を持ち、それを維持し、アップグレードし、
    49:46
    中国周辺にあるものを確実に圧倒する必要があるのです。 それがアメリカの公式戦略の一部なのです。
    49:59
    それは、2018年にバイデンに引き継がれたトランプ政権に いた、ジム・マティスによって策定されたものです。
    50:07
    アメリカは、中国、ロシアと2つの戦争をして勝てるように ならないといけない。しかし、それは狂気を超えた話です。
    50:18
    中国とロシアのどちらかと戦争する、という意味はこうです。 「知り合えてよかった。文明よさらば。私たちはおしまいだ」
    50:27
    それでも、アメリカはこの2つの国と戦い、 勝たなければなりません。そして今、バイデンは、 中国を包囲する衛兵国家を拡大しなければなりません。
    50:38
    衛兵国家には、より高度な兵器を提供し、一方でアメリカも、 より巨大な破壊力をアップグレードしなければなりません。
    50:45
    200都市しか破壊できないような貧弱な原子力潜水艦など もういらないというくらいに、もっと上を目指そう、と。
    50:55
    プーチンは今回、アメリカに とびきりの贈り物を差し出したのです。
    51:01
    ウクライナでの戦争は犯罪であるだけでなく、 プーチンの視点から見れば、全くもって愚かなことでした。
    51:08
    彼はアメリカに願ってもない贈り物をしました。 欧州を金の皿に載せて、アメリカに差し出してくれたのです。
    51:18
    冷戦の全期間を通じて、国際情勢における最大の問題の 1つは、ヨーロッパが国際情勢において独立した勢力になるか どうか、いわゆる第3勢力になるかどうかでした。
    51:35
    おそらくド・ゴールや、ソ連崩壊時のゴルバチョフがまとめた 線に沿って、軍事同盟のないヨーロッパ共通の家や、
    51:48
    ヨーロッパとロシア間の協力、経済的にも平和な世界を 創り出せるかどうか、などが考えられたでしょう。
    51:58
    これが1つの選択肢です。もう1つの選択肢は、 NATOが実行した「大西洋主義プログラム」と呼ぶものです。
    52:07
    アメリカが命令し、欧州がそれに従う。 これが「大西洋主義プログラム」です。
    52:13
    もちろんアメリカは常にこれを支え、勝利してきましたが、 今回、プーチンは米国のためにそれを解決しました。 彼は「欧州ではなく、アメリカが問題だ」と言ったのです。
    52:25
    アメリカは、ヨーロッパを従属させるんだ。 ヨーロッパを、国境から30km離れた都市も征服することが できない軍隊(ヨーロッパはうれしそうにこう言った)から 守るために常に前に進ませ、牙をむくように武装させるのだ。
    52:46
    したがって、このロシアの非常に強大な力の猛攻から 自らを守るために、NATOは鋭い牙のように 武装しなければならないのです。
    52:59
    もし誰かが宇宙からこれを観察していたら、笑い転げることでしょう。
    53:06
    しかし、ロッキード・マーティンのオフィスでは違います。 彼らはこれを素晴らしいことだと思っています。
    53:11
    エクソンモービルのオフィスではもっと喜んでいるでしょう。 そこが興味深いところです。
    53:19
    大きな希望ではありませんが、地球上の組織的な人間の生活を 破壊するような気候危機を解決する希望もありました。 明日というわけではないが、世界はその過程上にありました。
    53:37
    現在の最も妥当な予測では、今世紀末までに、産業革命前の 水準から摂氏3度上昇する。これは破滅的なことです。
    53:51
    全員が死ぬわけではありませんが、壊滅的な事態です。 それを止めようとする動きがありました。 でも今、それは覆されました。
    54:01
    エネルギー企業から発信される情報を見ると、 彼らは陶酔しているようです。まず、迷惑な環境保護主義者たち を追い払うことができたからです。
    54:12
    環境保護主義者たちは、もうアメリカを煩わせることは ありません。それどころか、今や、エネルギー企業は 文明を救った、と褒め称えられえいるのです。
    54:19
    それだけでは十分ではありません。 エネルギー企業はこう言いいます。「私たちをハグしてほしい」 文明を救うために、化石燃料の生産を急速に拡大することで、 みんなからハグされたい、と願っているのです。
    54:33
    すべてを破壊することになっても、残された期間に、 自分たちのポケットに多くの現金が入ってくるからです。
    54:39
    宇宙から来た誰かが見物しているのは、その光景でしょう。 それが「私たち」というものなのです。
    54:48
    よくわかりました、教授。そろそろ終わりに近づいてますが、 でもここ数日、ホワイトハウスが8,130億ドルを超える記録的な 軍事予算を検討していることをお知らせしたいと思います。
    55:04
    この話を続けたら、もっと長い話になりそうです。 でも、この戦争の間に、米国とNATOの観点から、 実に多くの非常に重要なことが起こりました。
    55:15
    その一つが、ドイツがGDPにおける 国防費の予算比率の上限を撤廃したことです。
    55:25
    しかし、ヨーロッパ諸国の多くは、軍事システムの増強に深く 関与することを非常にためらっていますが、一方で、NATOの 恒久基地をさらに増やすという議論が行われているのです。
    55:35
    そして重要なことは、プーチンは、 どんな理由でウクライナ侵攻を決断したにせよ、
    55:46
    結局、アメリカが長い間望んできた、武装主義に関する ヨーロッパの意思決定について、アメリカが完全に支配する ための条件を作り出したということだと思います。
    56:01
    そしてまた、軍需産業にとって莫大な無駄遣いでもあります。 そして…
    56:08
    化石燃料産業も。 そして、ウクライナで起こっている 人間破壊と大量殺戮の恐怖を見ながら、
    56:21
    私たちは、自分たちの政府の行動がもたらす長期的な結果に ついて考える方法を見つけなければならない、と思うのです。
    56:28
    残念なことに、あなたがこれらの問題を提起したとき、 私が提起したとき、そして他の人が提起しているまさに今、
    56:33
    アメリカのメディアの状況下では、 ネオ・マッカーシズム的な反応一色に染まり始め、
    56:39
    支配的な報道や、権力者の動機に疑問を呈することは、 反逆行為、裏切り者、プーチンの手先、ルーブルで報酬を得て いる人間として扱われるようになっていることです。
    56:53
    これは非常に危険な傾向で、国家に疑問を呈することが、公然 と、かつ常に、「売国奴」と同一視されてしまっています。

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  16. 57:07
    それは、昔からある話です。 ソーシャルメディアによって、 多くの人が自分のコメントを拡散できるようになり、 メッセージの結束が非常に強まりました。
    57:20
    教授は、まさにこの現象について何冊も本を書いていますね。
    57:26
    私が言いたいのは、それが今、私たちの文化の あらゆる側面に浸透しており、
    57:31
    権力者に疑問を呈することは、ジャーナリストの仕事であり、 民主主義社会で責任をもって考える人々の仕事のはずです。
    57:42
    でも今や、そうした行動が、基本的に反逆行為として 攻撃されるようになってしまっているのです。
    57:48
    いつもそうであったように、私たちの目の前に その劇的な例があります。ジュリアン・アサンジです。
    57:56
    政府が封印したい情報を国民に開示するという仕事をした ジャーナリストの完璧な例です。その情報には、米国の犯罪に 関するものもありますが、それ以外のものもある。
    58:13
    彼は何年ものあいだ(国連機関の拷問判定による) 拷問を受け、現在は厳重警備の刑務所に収容され、 アメリカに引き渡される可能性があります。
    58:33
    アメリカで、ジャーナリストがすべきことを勇気を持って 行ったために、厳しい処罰を受けるかもしれないのです。
    58:38
    では、この件に対するメディアの反応を見てみましょう。 まず第一に、メディアはウィキリークスが暴露したもの すべてを喜々として利用し、大金を稼ぎ、評判を上げました。
    58:52
    今その同じメディアは、アサンジを支持し、ジャーナリスト としての名誉ある義務を果たし、今拷問されている人物への 攻撃に対し、何らかの擁護をしているでしょうか?
    59:05
    私が見た限り、全くそうではありません。 支援なんかされていません。 やったことは利用するけれど、 足元にへばりついてるジャッカルと一緒です。
    59:16
    いいですか? これは今起こっていることです。 では、ちょっと昔にさかのぼってみましょう。 ベトナム戦争のピークである1968年は、 本当の大衆的な民意が形成されていた頃です。
    59:35
    ケネディとジョンソンの国家安全保障顧問であった マクジョージ・バンディが、権威ある雑誌「フォーリン・ アフェアーズ」に書いた興味深い記事でこう言っています。
    59:48
    「アメリカがベトナムで行ったことの一部には、 戦術的な誤りや、もう少し違うやり方を すべきだったといった正当な批判がある」
    59:59
    「しかし戦術的な問題を踏み超えて、アメリカの政策に疑問を 呈する野人たちもいる。ひどい奴らだ。 だが、アメリカは民主主義国家だ。彼らを殺すことはない」
    1:00:15
    だからあなたはまず、この野人という概念を排除しなければ なりません。一方、1981年、カークパトリック国連大使は、 「道徳的同等性」という概念を考案しました。
    1:00:31
    彼はこう言いました。 「もしあなたが果敢にもアメリカを批判するなら、 あなたは道徳的同等性という罪を犯していることになる」
    1:00:37
    「(道徳的に世界で最も優れた)アメリカを批判する人間は、 スターリンやヒトラーと同じ道徳レベルしか持ってない」との 論理です。だから「誰もアメリカを批判する権利はない」と。 今、もう一つ使われている言葉があります。それが、 「whataboutism」(ホワットアバウティズム)です。
    1:00:48
    過去の過ちを挙げて、今アメリカがやっている行動を批判する ことは、whataboutismに当たる(論理的に間違っている) と言われてしまい、相手にされないのです。
    1:00:55
    私たちには、ヒトラーやスターリンが持っていた ような道徳性などがあるわけではありません。そこで、 私たちは「順応性」という力を武器にすることができます。
    1:01:13
    そうすれば、ある種の似たような結果を得ることができます。 そして、あなたの言うとおり、 それは自ら克服しなければならないのです。
    1:01:20
    私たちは今起きていることに対処(順応)しなければ なりません。そしてそれは、アメリカが今ウクライナに対して 行っていることを含んでいます。
    1:01:28
    私たちが議論してきた「不作為」と「行動」の 両方によって、アメリカは今、最後のウクライナ人まで 戦わせようとしているのです。
    1:01:41
    そして、もしあなたがウクライナ人のことを少しでも気に かけているならば、この事実を批判するのは正しい行動です。
    1:01:48
    もし、あなたが彼らのことを何とも思っていなくても、 構わない。ただ黙っていればいいのです。
    1:01:55
    ノーム・チョムスキー教授、今回、私たちのために貴重な 時間を割いて下さったこと、また教授のすべての仕事に対して、 本当に感謝したいと思います。

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  17. 量が多すぎてご迷惑でしたか?
    ついでにコメントを送ります。傑作?です。

    素晴らしいインタビューとチョムスキー教授の見方、検証、今の地球規模の人類の反省点がどこにあるのかを教えて頂いているもので、感動し、また現代史の知らなかった事件も知り、学ばせて頂いたことに感謝申し上げます。
    1つの大きな闇が地球という惑星を覆い尽くしているように感じました。しかしながら、私たちは無力な市民でも、自身で善悪を判断し今と次の世代に、より良い世界を残したいと願い行動する自由も精神の自由もあります。日本人として希望を持ちながら、日々を大切に一生懸命に生きたいと思いました。

    マキシム様、凄い内容を持つインタビュー記事を翻訳してくださり、ありがとうございました。これほど有意義な動画を多大な労力を使って翻訳して、私たちに世の真実をしらせようとするあなた様に心から感謝します。ありがとうございます。

    日本人のみならず、特に欧米諸国の人たちも傾聴すべきインタビューと思います。特にメディア関係者は必見のように思います。賛成か反対とかという次元の問題ではなく、耳を傾けるべきwisdomではないかと。翻訳ありがとうございました。お陰で素晴らしい彼の考え、主張がよくわかりました。

    それから、シカゴ大学のジョン・ミアシャイマーにしろ、今回紹介して頂いたノーム·チョムスキーにしろ、このような知識人を育み、またその発言、主張が日本にいる私に届いてくるという米国のとてつもない奥深さに震えが止まらないという感じです。

    始めてホントの専門家とジャーナリストを見ました。

    軍事的・経済的に明らかに劣る隣国に白昼殴り込みをかけたプーチン独裁政権が悪いのは言うまでもありませんが、ICC問題を含めて、米国の数々のダブル・スタンダードを、実例をあげ論証されたチョムスキー氏の誠実さに裏打ちされ知性と知力の凄さには、あらためて感服しました。

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  18. 米国のICCに対する態度は自分たちが間違いなく戦争犯罪者であることを十分に理解しているからであって、保身の策です。他に何の理由も存在しないと思われます。

    kiyoさま、
    ここに転載していただいた内容は貴重な情報で満載となっていますね。大感謝です!

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  19. 確かに情報は大量ですね。この前の老齢先進国の動画の最後に、彼らは必ず言ってくる、お前たち国民が悪いんだ反省しろと、と言ってましたが、チョムスキーも「私たちが議論してきた”不作為”と”行動”の 両方によって、アメリカは今、最後のウクライナ人まで 戦わせようとしている」と、彼らと同じことを言ってますね。
    チョムスキーは政治を道徳で語っているような気がします。これは自ら袋小路に入っていくことになると思います。グローバリズムのグの字もでません。前世紀の遺物のような気がします。

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    1. kiyo様 大変なお仕事、感謝申し上げます。《チョムスキーは政治を道徳で語っているような気がします。これは自ら袋小路に入っていくことになると思います。グローバリズムのグの字もでません。前世紀の遺物のような気がします》正に仰る通りです。ガンディーの「無抵抗、不服従主義」と似ていて、暴力装置を独占している支配者にとっては、大歓迎です。チョムスキーには、母校での講演会とその後の団欒会で、お目にかかりました。非常に静かに語る方でした。ロシア語ではНоам Хомскийと綴り、ノアム・ホムスキーと発音します。

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  20. シカゴ大学のジョン・ミアシャイマーの名前が出てきましたが、彼については8年前の2014年9月1日に「ウクライナ危機を招いたのは西側であって、プーチンではない - 米外交問題評議会」と題して彼の見解を当ブログでも紹介しています。あの当時、民主的な選挙によって選出されていた親ロ派のヤヌコヴィッチ大統領をマイダン革命によって政権の座から追い出し、代わって傀儡政権を樹立したことで米国やヨーロッパが喧騒の中にあった時、一方には偏らない学者としての姿勢を保つミアシャイマーの姿勢はキラリと輝いていました。言うまでもなく、ロシア・ウクライナ戦争を2022年2月24日以降の出来事だけで論じるのは愚の骨頂です。少なくとも8年前にまで遡ってさまざまな出来事を客観的に吟味してみることが是非とも必要です。ミアシャイマーの見解はまさに正論ですね!

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  21. Польша и газ
    ポーランドとロシアガス
    1. Польша сегодня официально отказалась покупать газ у России за рубли (срок подошел).
    ポーランドは今日正式にロシアからルーブリ建てで購入すること拒否した(今日が回答の期限の日)
    2. Польские СМИ заявили, что "Газпром" прекратил поставки газа в Польшу.
    ポーランドの大量報道機関は次のような声明を発した:《ガズプロム》はポーランドへのガスの供給を止めた。
    3. "Газпром" заявил, что газ в Польшу сегодня поставляется.
    《ガズプロム》は次のように声明を発した:今日ポーランドへのガスの供給は行われている。
    4. Польская газовая компания заявила, что получила письмо от "Газпрома" с уведомлением о прекращении поставок газа с 27 апреля.
    ポーランドのガス会社は次のように声明を発した:当社は《ガズプロム》より4月27日よりガスの供給を止めるとの通告書簡を受け取った。
    5. Поляки считают это "нарушением контрактных обязательств". Аха-ха. "Обязательств".
    ポーランド側はこれを《契約上の義務に違反する行為》
    と見做す。ふーん。《義務ってか》
    С интересом будем ждать развития событий с теми кто будет покупать за рубли и теми, кто не будет.
    ルーブリ建てで買うのは誰になり、買わないのは誰になるか、この出来事の推移を興味をもって待ちましょう。

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  22. ポーランドでもハンガリーでも物価の上昇etc.は実際どんな感じなのでしょうか? 日本ではジワリジワリと上がってますね。
    フランス、ルペンが勝ってたみたいですね。アゾフスタル、フランスの将校がいたけれど、マクロン、隠してようですね。どちらも大変な問題に発展しそうですね。
    https://thewallwillfall.org/2022/04/25/did-macron-abandon-french-military-to-die-in-azovstal-to-protect-his-election-campaign/
    そういえば、翻訳、途中でやめてたのを続編の「第二次世界大戦後のウクライナ民族運動は、いかにしてCIAに買収されたか?」といっしょに記事にします。

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  23. 「ルーブリ建てで買うのは誰になり、買わないのは誰になるか」がはっきりと判明すると、EUはいよいよ全会一致の対ロ政策が取れなくなります。分断です。NATOと同様の状態に陥りますね。まさに、ルペンが言っていた通りの状況が一般大衆の目の前に現れることになります。これによって、ロシアとの共存の方向に舵取りされれば、ヨーロッパは戦場にならずに済みます。意思決定の中心に居座る米国にとっては依然として何千キロも離れた地での出来事。さて、どう展開するでのしょうか?

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  24. 先程のイズヴェスチアの報道では、《ガスプロム》はブルガリアとハンガリアへのガス輸送を、代金不払いという理由で停止しました。また、RIAによると、ウクライナ、LPR、DPRの三国からのロシアへの避難民は百万人を超えたとしています。2月24日から4月27日までの数字です。欧州西部に四百数十万人が逃れたといわれてますが、ありえない数字です。kiyo様 ポーランドは瀝青炭が豊富であり、暖房燃料には事欠きません。問題は製造原材料としての生ガスの欠乏ですね。物価は二年と二箇月前(私は二年前の3月6日にワルシャワからモスクワ経由ユジノサハリンスクへ飛びました)に比べ、食肉製品は二倍の高騰だそうです。重病治療用の薬剤は、ものによって三倍になったといいます。入国と同時に日本行きの便が停止し、同地に一箇月近く留め置かれました。豊富な魚介類、地元豚の脂身の塩漬け(サロといいます)、きつめの塩味のダゲスタン製チーズ、それにクリミヤ産コニャック、ライムギパン、酢漬け胡瓜で毎日楽しみました。酒代いれて四万円ほどでした。ロシアは貧乏人が多いので、物価は安くしないといけないのです。それでも教員は60日プラス10日の付加休日があり、何とクリミヤで海水浴です。旧衛星国を失った結果、援助金支給の重荷から解放され、逆に豊かになったのです。

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  25. シモムラさま、
    ソ連邦を真っ先に脱出しようとしたのはロシアだったという歴史家の解説がありますが、そのことを髣髴とさせるこの「旧衛星国を失った結果、(ロシアは)援助金支給の重荷から解放され、逆に豊かになった」というシモムラさまのユジノサハリンスクでの1か月間の体験談は貴重な情報ですね。実に興味深いです。
    つい先ほど日本から電話がかかって来ました。高校時代の友人からでした。何でも、「ウクライナと隣接しているルーマニアはNATOのメンバーでもあるし、ウクライナ紛争の影響は実際にはどうなんだ」という質問がまずあった。「日本へ逃げて来る必要があるならば、面倒をみるから遠慮なく言ってくれ」との事でした。そのような状況にはないとは言え、有難い話です!思いやりに感謝です!

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  26. ユジノサハリンスク、四万円、見たことも聞いた事もない品々、何が貧乏で、豊かなのか、毎日食べられて好きなことをできているだけで十分だと思います。
    ルーブルガス、ジワリとEUに亀裂を入れてますね。
    ゼレンスキーと彼の家族は、英国市民権を取得したようですね。
    ロシアのいいサイトを見つけました。ご存知だろうと思いますが、
    https://www.worldandwe.com/ru/page/vybory_prezidenta_francii_marin_le_pen_spaset_stranu_i_ee_grazhdan.html
    しっかりした記事が多いような気がします。
    それから、2本記事を書きました。
    なぜ今ウクライナにはナチスが多いのか?
    https://quietsphere.info/why-does-ukraine-seem-to-have-so-many-nazis-nowadays/
    ウクライナ民族運動(ネオナチ)とCIA
    https://quietsphere.info/ukrainian-nationalist-movement-and-cia/

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    1. kiyoさま
      ふたつの投稿を拝読しました。ウクライナのナチスの歴史的背景や米CIAとの関係が詳しく述べられており、貴重な情報が満載ですね!有難うございました!

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