2022年4月1日金曜日

ウクライナ紛争は最終的にどのような国境線で収束するのか

 

巷にはウクライナ紛争についてさまざまな議論が成されている。そのひとつはウクライナがロシアに敗れた場合、ウクライナの最終的な国境線はどうなるのかという点だ。最近ロシア政府によって独立が承認されたドネツクとルガンスク両共和国では住民投票を行ってロシアへの編入を決めたいと言っている。こうして、ウクライナは最終的にどのような国境線を持つのかという疑問は現実的なものとなっている。

最近の投稿では、ウクライナ西部に住むハンガリー系少数民族が隣国のハンガリーのオルバン首相に同国への編入を求めたという内容をご紹介した。このハンガリー系少数民族の動きはクリミアの住民が8年前にウクライナから独立し、ロシアへの帰属を住民投票で決定したことと同じ動きであると言える。しかも、ハンガリーはEUおよびNATOの加盟国であることから、この動きが現実のものとなった場合、その政治的波紋は決して小さくはないだろうと推測される。

ここに「ウクライナ紛争は最終的にどのような国境線で収束するのか」という記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

***

ウクライナの国家安全保障担当補佐官はホワイトハウスとCIAに宛てて手紙を送付し、ロシアの占領地域において対ロ騒乱を引き起こすための資金を要請した。36日付けの文書によると、「ウクライナ全土においてロシアに対する抵抗活動を行い、有志組織を支援するために必要となる資金を米国に求めた」のである。

ホワイトハウスとウクライナ大使館はこの手紙が実在することについてはキッパリと否定した。だが、この手紙がフェークであるとは私には思えない。ただ、この手紙が公然の事実となることは避けたまでのことだ。CIA2015年以降ウクライナにおいて民兵団に対して抵抗活動に関する訓練を行ってきた。その活動に関してさらなる資金を要請することは実に自然な成り行きである。

米国はCIA を通じてウクライナにおける抵抗活動に資金を提供することであろう。それはまさに1949年以降1950年代の前半にかけて米国がシリアに対して資金を提供したことやウクライナにおける反ソビエトの武装蜂起に対して資金提供を行った事例とよく似ている。ただ、それらは惨めな失敗に終わった。

ところで、いったい誰に対する抵抗なのか?

この議論の前提は「ロシア政府はウクライナを占領したい」のだという点にある。

この前提はトルコ国立テレビ局のTRTがキエフ市長のヴィタリ・クリチコに行ったインタビューに見て取ることができる。クリチコはロシアが旧ソ連邦を再建しようとしていると述べて、ロシアを非難した。彼は和平交渉を拒否し、ウクライナが戦いを続けることを望んでいるのだ。

このインタビュー後、歴史家のギルバート・ドクトローは旧ソ連邦から離脱した最初の国はロシアであったという事実を指摘した。ロシアは中央国家が周辺国家に対して資金の提供を続けることを止めたのである。あのような状況を再現することはどこの国も望まないであろう。

かってプーチンはこう言った:旧ソ連邦を懐かしく思わない者にはハートがない。旧ソ連邦を再建しようと思う者には脳味噌がない。

ウクライナについてはロシアは極めて限定された目標の下で軍事活動を終わらせ、交渉によって、あるいは、他の手段によって目標が達成されたならばウクライナからは軍を撤退させるであろう。そのコストを負わなければならないのはウクライナである。

しかし、ゼレンスキーやクリチコおよび米国の権力者はウクライナ紛争をそのように見てはいない。米国はロシア軍をウクライナに留め、ウクライナが最後の一兵になるまで戦わせたいのだ。そうすることによってロシアを消耗させたいのである。

ワシントンポストによると、ウクライナには交渉をしたいと思う者は誰もいない:

近い将来に何らかの取引を行う見込みは低いと外交官らは言う。だが、近い内になんらかの合意をするかどうかに関してゼレンスキーはあれこれと違った信号を発信しており、これは交渉の行方についての心配を強める結果となっている。
...
「私は対話の準備ができている。われわれは降伏する積りはない」と今週(319日の週)の始めにゼレンスキーがABCニュースで述べた。また、この間ロシアとは必要となるだけ戦い続けるとも彼は述べている。

ポーランドとチェコ共和国およびスロヴェニアの首相らが戦時にあってリスクが高まっているキエフを訪れた際、火曜日に、ゼレンスキーはこのメッセージをことさらに強調して繰り返した。「交渉を妥結させることには興味をほとんど示さず、彼はプーチンが要求を変更するまでウクライナは戦い続ける必要があると言った」と、対話内容に詳しい外交官が述べた。彼は、皆と同じように、秘密が多い対話に関して公に話をするに当たっては匿名にすることを条件として話をした。

米国は現状に満足しているらしく、国務省は戦争をさらに拡大したいようだ:

「我々の側には和平を訴えるウクライナ人はいない。誰もが戦いたいと言っている」と、米高官が述べている。
...
ゼレンスキーは国民に何らかの和平を売り込まなければならないであろう。もしも彼が余りにも多くのことを譲歩するならば、それは極めて危険な仕事となる。彼は戦時の大統領としては酷く人気が高かったが、平和時には極めて人気が低い大統領となるであろう。ウクライナの西側に傾倒した野心はロシアが侵攻したことによってより強固になったからだ。
...
何らかの成果を得るには西側の同意を必要とするが、ロシア軍の撤退と引き換えに西側はモスクワ政府に対する制裁を撤回する必要がある。

しかし、アントニー・ブリンケン国務長官は、水曜日、ただ単にロシア軍を撤退させるだけでは米国の制裁撤回基準を満たすことにはならないと述べた。「今まで起こったことは元へ戻すことはできず、このようなことは二度と起こってはならない。つまり、米国としてはロシアが今やっていることを1年後、2年後、あるいは、3年後にもう一度試みることがないようにしたい。」

そのような状況に至る唯一の方法はロシアを全面的に解体することである。これこそがブリンケンの念頭にあったのかも知れない。このことを実現するために彼はどんな計画を持っているのだろうか?

ウクライナを武装解除する戦争が始まったことに私は驚いたが、ロシアはこの戦争を収束させるに当たって地理学的にはいったいどのような終結を望むのであろうかとふと思った:

この作戦の収束に当たってどのような計画を持っているのかを見定めることは容易でない。いったいどこでどのように終結させるのだろうか?

下記の地図を見ると、ロシアにとって最も利益が大きい収束は新たに独立国を作ることであろうと思う。「ノヴォロシア」と呼ぼう。ドニエプル川の東側に位置し、南側には海岸線に沿った地域を含み、ロシア語を喋る住民が大多数を占める。これらの地域は1922年にレーニンによってウクライナへ編入された。この新国家はロシアとは政治的にも、文化的にも、そして、軍事的にもうまく同調する。

Photo-1

これによってウクライナは黒海への出口を失い、モルドバからの分離を標榜し目下ロシアの保護下にあるトランスニストリアとも陸続きになる。

残りのウクライナは陸封国家となり、ほとんどは農業地帯であって、武力が解除され、貧しく、近い将来ロシアに対して脅威をもたらすことはないであろう。政治的には、この地域はEUにとっては大問題となり得るガリシア地域からのファシストによって牛耳られることとなろう。

ノヴォロシアについては2014417日のロシアTVでの長いQ&A セッションでプーチンが喋っていた。あれはキエフにおける2014年のクーデターの直後だった。ノヴォロシアは赤い区域と黄色の区域から成る。これらの地域は衰退の途上にあったオットマントルコから18世紀にロシア帝国が勝ち取ったものだ。ノヴォロシアにはソビエト時代に開発された貴重な鉄鉱石の鉱山やドニエプル川の西側にあるクルィヴィーイ・リーフの工場群が含まれる。

ふたりのロシアの専門家は上記に関して私とはほぼ同意見であるが、私が元々提示した国境線とは僅かに違った案を持っている:

パトリック・アームストロングは彼の最終案の中でこう書いている:

ロシアがウクライナを取り込むとは私には思えない。モスクワ政府はロシアとNATOとの間で緩衝地帯となる中立で非ナチ化されたウクライナを望んでいる。また、私はカテリーナ女帝がオットマントルコから回収した地域の国境線を持ったノヴォロシアが独立することを期待している。この地域がウクライナの一部として残るチャンスは、恐らく、過ぎ去ってしまった。2014年に私が書いたように、「結局、西側はウクライナを破壊し、今ウクライナを所有している。もっと正確に言うならば、ロシアが所有したいとは思わない地域を西側が所有している。そして、それが何処から何処までなのかはひとえにロシア側の選択次第なのである。モスクワ政府は今選択をしているところだ。

やがてやって来るウクライナの分割に関する新しい記事の中でギルバート・ドクトロウは次の事項について同意している:

ウクライナにおける騒乱は戦争に続いて起こり得る事象であることは私としては否定しない。特に、クリチコのインタビュウにあるように「妥協」を巡る理不尽な立ち位置を見せつけられたばかりである。しかしながら、クレムリンが彼らに対するリスクを排除するための対応方法は極めて明白である。先ず、彼らは戦争前にプーチンが明記していた(敵側にとっての)脅威を実現することができる。つまり、ウクライナの国家としての地位を剥奪することだ。完全に剥奪するわけではないにしても、1991年以降存続してきた国家としての形を崩すのだ。つまり、ウクライナの分割である。キエフやドニエプル川の西側を分離し、陸で囲まれた国家とし、その首都はポーランドとの国境に近いリヴィウに置く。

銀行業界の用語を使うと、そうすることによってロシアは「バッドバンク [訳注:バッドバンク(bad bank)とは、金融危機に際して設立され、公的資金を使って金融機関の不良債権を買い取る資産管理会社を指す。20072010年の金融危機にはいくつかの国でバッドバンクが設立された]を設立することとなり、ウクライナの急進主義者や少数の産業界や大企業の資産を封じ込め、ロシアに対する影響を遠く離れた地に追いやることとなる。「グッドバンク[訳注:グッドバンク(good bank)とは中核的な事業を継続する銀行を指す]はウクライナの中央部、ドニエプル川の東側の地域に位置する。つまり、住民の大多数がロシア語を喋る地域である。彼らは自分たちの国家における公的な生活ではロシアからの呼びかけに応じ、過去8年間にもわたって国粋主義者たちから受けてきた虐待や暴力からは脱却する。このウクライナ中央部は目下ロシア軍によって占拠されている黒海沿岸部、ならびに、ウクライナの繁栄を定義してきた他の経済的に重要な資産を受け継ぐことになろう。

アームストロングやドクトロウならびに私が言及している地域は大部分の住民がロシア語を喋り、親ロ的な地域である。昨日(318日)、3万人程の住人が(ネオナチや急進的な国粋主義者らによって)占拠されていたマリウポールから脱出し、何人かがインタビューに応じた。依然として市の一部を占拠しているアゾフ・ナチスについて彼らは批判的な話をした。ロシアを毛嫌いするキエフ政府やその他の国家には決して屈服しようとはせず、新たに建設されるノヴォロシアの市民となることについては何の問題もないようである。

しかし、そのような国家を作り上げるに当たって、ロシアはまずそれを手に入れなければならない。果たしてこの戦争は今後どのような展開を見せるのであろうか?

ロシアはウクライナの防衛軍をゆっくりと消耗させ、その後ウクライナの奥へと進軍し、ロシアが念頭に置く新たな国境線に到達する。(ロシアがキエフを取り込むのかどうか私には分からない。)ロシアはこれらの地域に駐留し、個々の地域が住民投票を行ってウクライナからの独立を勝ち取ることに尽力するであろう。新国家を防衛するために民警団が新たに組織される。ロシアは新国家を承認し、共同防衛条約に署名する。

その後、ロシア軍はロシアへ撤退することができる。

これらの地域は大多数が親ロ派であることから、彼らの間から反政府暴動を引き起こす可能性は低い。

2022319日、協定世界時で16:31に投稿。

***

これで全文の仮訳が終了した。

この記事の中で私が非常に面白いと思ったのは下記の部分だ:

「・・・この議論の前提はロシアがウクライナを占領するという点にある。

これはトルコ国立テレビ局のTRTがキエフ市長のヴィタリ・クリチコに行ったインタビューに見て取ることができる。クリチコはロシアが旧ソ連邦を再建しようとしていると述べて、ロシアを非難した。彼は和平交渉を拒否し、ウクライナが戦いを続けることを望んでいる。

このインタビュー後、歴史家のギルバート・ドクトローは旧ソ連邦から離脱した最初の国はロシアであったという事実を指摘した。ロシアは中央国家が周辺国家に対して資金の提供を続けることを止めたのだ。あのような状況を再現することはどこの国も望まないであろう。

かってプーチンはこう言った:旧ソ連邦を懐かしく思わない者にはハートがない。旧ソ連邦を再建しようと思う者には脳味噌がない。・・・」

歴史家に言わせると、旧ソ連邦から最初に脱出したのはロシアだったと言う。これは周辺諸国に対して中央政府であるロシアが経済的に支援し続けることはできないと判断した結果であった。そして、ソ連邦の崩壊に関してプーチンが述べた歴史観がまた秀逸である。

果たして、この引用記事の著者が描いているようなウクライナの分割が実際に起こるのだろうか。厳密にはそれは分からない。

しかしながら、分割を引き起こす内部要因は、321日の投稿でもご紹介したように、存在することも事実である。そして、外部要因としてはNATOとの間に緩衝地帯を設けたいとするロシア側の安全保障上のニーズだ。

最後に西側の軍事専門家の意見を付け加えておこう。他にもさまざまな意見があろうが、英国の元司令官の意見に注目しておこう。

英国陸軍の元司令官で今は退役しているニック・パーカー将軍は「NATO軍のはったりだと言うプーチンにNATOは敗れた。もっと攻撃的な少数の国だけで構成された軍に置き換えるべきだ・・・」と述べている。(原典:NATO has been 'DEFEATED by Putin’ calling the alliance’s bluff and should be replaced with a smaller coalition of nations prepared to be more offensive, says Britain's former army commander: By MAILONLINE, Mar/31/2022)要するに、ウクライナへのロシア軍の侵攻を防げなかったことはパーカー将軍にとってはNATO側の負けなのである。NATOは加盟国数が30か国と膨張しただけに各国の国益は必ずしも同一とは言えず、意見集約が難しくなっていた。平和時にはNATO組織を拡大することは容易ではあったが、実際に軍事行動を起こすことになると美辞麗句を並べた掛け声程には統制できないのが現状のようだ。今回はそれがNATOの弱点として表面化した。そして、意見の集約が難しいのはNATOの中心的存在である筈の米国が国際舞台における存在感に陰りを見せ始めているからでもあろう。

参照:

1What Will Be The Geographic End State Of The War In Ukraine: By Moon of Alabama, Mar/19/2022

 

 


39 件のコメント:

  1. ブログ主様 知りたいと思っていたことを明快に示してくれました。私はキエフは東西に分割されると思います。東西ベルリンとは地理的状況が全く異なります。自然河川が国境になるのですから。ところで「ロシアの春」で凄惨な撃墜場面が出ておりました、マウリポリからのアゾフ大隊指揮官の失敗に終わった脱出劇ですが、ヘリコプターの一機が意図的に大破で不時着させられ、乗員二名が捕虜となりました。その二名への尋問ビデオを見たのですが、両名美しいいロシア語を話しておりました。ロシア語を母語としている兵士ですね。

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  2. シモムラさま、
    捕虜となったウクライナ軍ヘリコプターの乗員は美しいロシア語を喋っていたとのこと。私の勝手な推測ですが、ロシア軍の捕虜となってホッとしているのかも知れませんよね。戦死では元も子もありませんから。

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  3. プーチンはネオナチの排除をどこまでやるのでしょうか? 根絶やしにして欲しいところですが。分割にも関わってきますよね。
    ロシアは本当にガスを止めているのでしょうか? いずれ分かるでしょうが、アゾフ頼みのゼレンスキーはボロボロですね。次はぼろを出してくる番かな?
    テキサスから義勇兵として、2014年からウクライナのドンバスで戦っているアメリカ人の記事「ナチズムは病気」(スプートニク)を訳しました。
    https://quietsphere.info/nazism-is-disease/

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    1. kiyoさま、
      ラッセル・ベントレーに関する記事、拝見しました。有難うございます。彼はドンバスで彼自身の天職、あるいは、使命を見い出したのだと言えますね。インナの様子を見た時、何らかの啓示を感じたのでしょうね。

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  4. kiyo様 拝見しました。「感動」という言葉を使うに抵抗がありますが、敢えてそうします。”実に感動的な文章です。”死にゆくインナに主が入り込んだのでしょう。ところで原文を読みたく、sputnikのサイトに入ろうとしても、ブロックされます。спутникsputnikの原意は「共に旅するもの」というものです。「伴侶」にも使われます。形態素構成は сs 'with' + путь put 'way' + ник nik 'person'ですね。

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    1. Эх, дороги... Пыль да туман
      https://www.youtube.com/watch?v=tMRGWNY3Dvo
      "嗚呼、道…砂埃に霧"という歌です。ドネツク市民は”テキサス男”を、この映像のお婆さんがソ連兵士にするように、彼に接吻し、抱擁したことでしょう。

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    2. https://www.youtube.com/watch?v=2vndz3mWnkM
      ВОР 1997 ФИЛЬМ ПАВЛА ЧУХРАЯ
      ”コソ泥”この映画悲しい作品ですが良いですよ。時間軸2:37と 1:19:34で”エフ ダローギ…プイリダートゥーマン”ヲ聴けます。

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    3. シモムラさま、
      コソ泥、いい映画でした。有難うございます。

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  5. 女優さんが綺麗。ロシア映画は作為というか、意図というか感じさせませんね。ドキュメンタリーを見ているような感じです。
    ペペ・エスコバルの「”ルーブルガス”:世界の新しい資源ベースの基軸通貨」を翻訳してみました。
    https://quietsphere.info/rublegas/
    思ったんですけれど、ウクライナはネオナチが警察なんですね。警察発表をしている報道は、その意味では「信頼のおける」情報源。

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    1. kiyo様 ありがとうございます。( )内の適切な言い換え、見事です。「コソ泥」役のВладимир Машковウラジーミル・マシュコフは、Крайクライ「外れ、端」という映画でも、見事な役を演じています。ユリア・ペレシリド Юлия Пересильдは、哀感溢れる名演技です。
      https://www.youtube.com/watch?v=qNyqRT_FFBA Край. Фильм Алексея Учителя. Драма.
      1:03:11には素敵なシーンがありますよ。この伐採収容所には、ドイツ人と結婚したもの、ドイツで働かされていたものが、”人民の敵”として収容されていました。子供たちにも罪ありとされ、孤児院へと送られたのです。ソ連は、”人民の敵”に対しては、情け容赦しません。モロトフの奥さんジェムチジナ(真珠の意)は1953年のスターリン死後になって、やっと釈放されています。
      https://www.ivi.tv/watch/9591 Одна война 「一つの同じ戦争」は、ラドガ湖上に浮かぶ小島の漁労収容所の”人民の敵”女性と子供たちの話。kiyoさんおっしゃる通り、まるでドキュメンタリー映画ですね。話中にスターロベーリエ”古儀式派” Старообрядчествоのことが出てきます。彼らは孤絶して住み、大尉と女性子供が隠れ落ちる先は、この古典礼派の隠れ集落なのです。シベリアには変わった宗派も住んでいました。スコプチ教徒といい、”去勢派”と訳されています。

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    2. kiyoさま、
      ペペ・エスコバルの「”ルーブルガス”:世界の新しい資源ベースの基軸通貨」を拝読しました。どうも有難うございます。
      この著者は何時も素晴らしい記事を送り出してきますよね。何と言っても、その内容が率直で、分かり易い点がいいですね。

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  6. 取り急ぎ、次の動画を見てくださいませ。
    https://www.youtube.com/watch?v=p6HlbilOUz0
    https://www.youtube.com/watch?v=rzEOXG9zld4

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    1. kiyo様 感謝申し上げます。キエフ近郊で数百人の集団埋葬地が見つかったという報道があり、ロシア軍によるものとされております。ロシア軍は攻撃側なので、常に前進するわけで、わざわざ死体を集め、運び、地面に穴を掘るなどの暇はありませんよね。対人地雷を敷設したという報道もあります。地雷は防御兵器です。後ろからは友軍も続くわけです。どうしてこのような自明の理を説明しないのでしょう。

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  7. 情報戦が凄いですね。これはホントに大きな変動につながっていきますね。これまで騙されていたことに気付いて、意識がひっくり返る大きなチャンスですね。ブチャをめぐって大問題になっていますが
    https://www.donbass-insider.com/2022/04/04/ukraine-the-massacre-of-bucha-a-ukrainian-timisoara/
    長いですが、記事にまとめようと思います。

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  8. 自明の理を説明せず、するりとかわして報道することにかけてはメディアはプロですね。疑問を封じるというか。翻訳で、ロシア語の翻訳を校正していただけますか? そのときに、連絡させていただきます。

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  9. kiyoさま、
    2本の動画を見ました。Ruben Gisbertの動画は巨大なプロパガンダ・マシーンに嫌気をさした若い世代が真実を求めて、動き出したことを率直に伝えており、心強く思います。
    西側のプロパガンダ・マシーンはMH-17便撃墜事件やシリアにおける化学兵器使用といった偽旗作戦で使った時と同じ手法をまたもや使っていますね。彼らの試みが終わりに近づいて来たことを示唆しています。今回も彼らはやがて「ウープス!」と、大きなため息をつくことになりそう。

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    1. トニーラエリアンという方のブログに偶然入り込み、元ウクライナ首相の投稿記事を読みました:
      「NATO軍は、ウクライナに核配備する予定だった。2022年度内に完了させる予定だった。ウクライナはNATOに入ってもいないのに、秘密裏に、核兵器を配備し、ロシアを核攻撃する計画があった。ロシアはこれを事前に知った。
      ●ウクライナ軍は2月25日にロシア系住民を皆殺しにする予定だった。プーチンが、ロシア軍をウクライナに突入させたのは、2月24日。直前だった。裏をかいた攻撃だった。
      ●プーチンはウクライナ東部の人たち、数十万人を救った。
      ●2013年 当時のウクライナ政権は、米国に対し、ウクライナの生物兵器研究所を閉鎖するように突き付けた。通告した。
      ●2014年 生物兵器研究所を閉鎖するように、迫られた米国は、オバマ政権主導で、ウクライナ政府の政権転覆が行われた。クーデターを実行し、成功した」とあります。
      プーチン大統領の「核攻撃警戒態勢トレ」の指示は、事実に基づいていたのです。

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    2. シモムラさま、
      ついに真相が出て来ましたね。有難うございます。この情報によると、ウクライナ東部のロシア語系住民の運命はまさに危機一髪の瀬戸際であったことが明白です。

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    3. 日本人のyou tubeに具体的な日付まで上がっていました。核弾頭配備は夏までに、遅くとも年末までに終了する計画だったらしい。ロシア諜報部はこの情報をウクライナ政府潜入の諜報員より12月にもたらされ、ГРУとФСБで分析評価、「もしもハリコフに配置された場合、モスクワまで3分であり、反撃時間はゼロとなる。この時点でロシアはアメリカに屈服せざるを得ない」という結論に達したようです。キューバ危機を凌ぐ危機でした。日本のメディアには少しづつ、正論が出てきているという印象をもっております。もう主流メディアには信頼が亡くなりました。Yocchanのサイトを教えてくださったのは、元同僚の憲法学者です。ワルシャワにいる私にポーランドがCIAと結託して、目立たない田舎の旧貴族の館に拷問施設を展開しているらしいので、その情報が欲しいとのメイルでした。私はポーランドを愛していましたので、何という陰謀論をあの冷静な法学者が、と怒りました。しかし旧社会主義政権の幹部で宣伝大臣を務めた、ユダヤ系のウルバンという人物の暴露雑誌に、具体的な出入りの人数のデータと航空機の離着陸のデータが比較され、アラブ過激派の「過酷尋問センター」の存在が暴露されておりました。このこと以来私は注意深く記事を評価するようになったのです。目から鱗とはこのことです。メディアとはプロパガンダ装置そのものなのです。

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    4. シモムラさま、
      ウクライナの核装備計画は実に不気味な話ですね。恐らく、8年前にマイダン革命に成功した時点で、つまり、ハリコフからモスクワ迄の距離が非常に近いことを知って、このアイディアはすでに誰かの頭の中に生まれていたのかも知れませんね。冷戦時代の仮想敵国としてのロシアがいつの間にか疑いもない敵国に変身したというホラーストーリー!ドンバスにおけるネオナチによる非人道的な暴力行動と合わせてみると、人間はなんて不完全な存在なのだろうかと思ってしまいます。人間は大きな欠陥を抱いていると言わざるを得ません。

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    5. 昨晩スマートフォンでkiyo様からの翻訳原稿をいただいたのですが、今校正に取り掛かろうとして、PCのメイルアカウントを開いたところ、原稿が消えていました。奇怪です。

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    6. 発見しました。私の能力不足。

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    7. ブチャ市の虐殺を指揮したと疑われている、アレクセイアレストーヴィッチ中佐は、どうやらユダヤ系の男ですね。仲間のナツィストに殺されないように、彼らの前で蛮行をくりかえしたのでしょう。-витьヴィッチは父称の語尾ですが、この中佐のように姓として使わうのはユダヤ人です。ユダヤ系だから反ナツィズムという簡単なものではありません。

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    8. シモムラさま、
      第1報を読んだ時には「検閲はついにここまで来たのか?」と思いましたが、第2報を見て安心しました。良かったですね。
      私の方ではYAHOO Japanでのメールが突然閉鎖されれてしまいました。EUと英国に住んでいるユーザは本日から使用できないとのこと。何故そうなったのかの説明が無いことが何かいやらしい感じを残しています。

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  10. Только что стало известно, что лидер ЛДПР Владимир Жириновский скончался в возрасте 75 лет.
    Источник: https://rusvesna.su/news/1649239940
    とあり、ジリノフスキーが長い闘病の末に亡くなられたようです。

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  11. シモムラ様 翻訳ありがとうございました。
    NATO欧州司令官がマリウポリでロシア軍に捕まったという情報がありますね。
    https://cocorofeel.blog.fc2.com/blog-entry-23582.html
    ブチャの記事を書きましたが、事態の進行が早くて、追いつきませんね。
    https://quietsphere.info/massacre-of-bucha/

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    1. kiyo様 素晴らしい記事でした。心より感謝申し上げます。ウクライナ市民をサランラップで拘束する手法ですが、ロシア、ベラルーシ、ウクライナの空港では、布製バッゲージを30cm幅の厚いサランラップでぐるぐる巻きにするのです。盗難防止です。巻かれた方々はロマ人のようですね。NATO要員が関与していたことは、今後ロシアにとって有利に動くでしょう。いいことです。

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  12. kiyoさま、シモムラさま

    ブチャの様子を伝える4月3日付けの記事には通りに横たわっている死体がこれでもか、これでもかと言わんばかりに写真で動員されています。まさに情報戦争そのものです!
    ベルギーのある心理学者に言わせると、通常、一般大衆の30~40%はこういった偽情報を鵜呑みにし、別の30~40%はどっちつかず、残りの10~20%は真の情報を求めると言います。二番目のグループに属する人たちは掛け声が大きく、執拗に喧伝される情報になびいて行く可能性があります。この傾向はつい最近新型コロナに対するワクチン接種でも世界中で見て来たわけですが、集団としての人間は決して賢いわけではないと悲観視せざるを得ません。

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  13. そうですね。私も悲観的になることが度々あります。ところが、たった一つの、希望が持てる明るい情報に接しただけで、気が晴れることもあります。思想的に頑固な人は別として、鵜呑みにする人もどっちつかずの人も、自ら疑問を持たないから、与えられた情報しか信じません。ですが、知らないだけなのかもしれません。自分のことで忙しいから。残りの10~20%の大半は真実追及があらぬ方向へ行ってしまうこともあります。自分が正しいと言いたいのではありません。それほど難しいと思っています。
    だから、私は、いつも、そうかもしれないし、そうでないかもしれないと思うようにしています。固執しないというか、間違ったら素直に認めたいと思っています。そうやって自分を戒めるように心がけているつもりです。自分の正しさにこだわると、たいてい間違います。ある存在を敵視する人、○○憎しと言っている人や評論家などは大抵どこかで間違います。逆に、プーチンやザハロワさんには、その言葉の中に人間に対する優しさを感じます。
    確かに「集団としての人間は決して賢いわけではない」です。自分も含めて。その集団を作ったのは、昔は宗教、今はメディアだと思っています。どちらもご主人様が後ろに控えています。彼らが人間の考え方、感じ方、意識のベースを作ったのだと思います。コロナもウクライナも、この意識のあり方を、覚醒という言葉は使いたくありませんが、意識のあり方を揺さぶっているのは確かだと思っています。思い方のベースが間違っているのだと思います。蛇足ですが、その意味で、電気宇宙論に興味を持っています。

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  14. ふと、思ったのですが、アメリカは、外国にいるアメリカ人の生命が危険にさらされたら、どこであろうと助けると言っていました。愛国心の鏡のような姿勢です。ウクライナでロシア人の命が危険にさらされたらロシアが助けるというのと、どこが違うのでしょうか?

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    1. kiyo様 私はポーランド市民です。これを認められた時、外国で難事に陥ったときは、ポーランド領時館に保護を請うこと、と忠告されました。共和国憲法にも明記されています。米国憲法にも同様の規定があるのではないでしょうか。

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    2. kiyoさま、
      「ふと、思ったのですが・・・」の件、まったくご指摘の通りだと思います。
      敢えて違いを探せば、米国は世界の覇権国としての独りよがりや傲慢さを備えており、それが正面に出て来る。覇権を維持することに都合がいいことは何でも実行する。海外で米国人を救出することも含めて・・・
      ロシアは米国のような立場にはなく、ドンバス地域のロシア語を喋る住民を助けることは国内政治上アピールすることに繋がるという政治的判断が主な背景であると思います。特に、8年前のクリミア併合は国内政治としては大成功だったと言えるのではないでしょうか。

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    3. kiyoさま
      「ふと、思ったのですが・・・」の件についてもう一度。昨日のTASSの報道によると駐米ロシア大使のAnatoly Antonovが貴重な発言をしています。kiyoさまの指摘とまったく同じです。表題: Russian operation a result of Kiev’s unwillingness to stop genocide of Russians - envoy

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    4. ビックリしました。あの言葉は映画か何かのシーンで印象に残っていたのか、ふと思い出したのです。アメリカが言うと、なにか「カッコいい」という刷り込みがあります。パックスアメリカーナそのものですね。ロシアが言ったと仮定すると、面白いなと思ったんです。国家というのは、そのくらいの責任は持つべきでしょうね。もし、世界やアメリカが、我々はそうするし、ロシアがそうするなら認めるという態度を取れるような世界であれば、と思います。
      それから、ロシア語を習おうかなと思っています。
      「プロパガンダ戦争」アップしました。
      https://quietsphere.info/the-propaganda-war/

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    5. kiyoさま
      米国人が「ロシアがそうするならば認める」という態度を取れるならば数多くの対ロ外交課題が簡単に解決するでしょうね。世界が平和になると思います。そんな日が来るのは、米(NATO)軍はロシア軍には勝てないと悟って初めて実現するんでしょうね。何年あるいは何十年も待たなければならないのかも。

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  15. ブログ主様、kiyo様 英米独仏瑞の将官拘束のニュースは、VeteransTodayが発信元のようです。奇妙なことにロシア国内のサイトには全く言及がありません。軍事関係の情報に欺瞞を仕掛ける行為に重罰が課されることもあるかと思いますが、私は寧ろこの報道は真実であり、彼らの拘束を重大な取引材料とするはずの、ロシア軍参謀本部の戦略を忖度し、故意に無視しているのだと考えます。中立国のスエーデンはもう信頼を根本より失うことでしょう。これで同国もフィンランドもNATO加盟は放棄ですね。「ロシアの春」によれば、マウリポリは中心部の殆どが解放され、孤立したナツィストが建物一軒一軒に隠れているが、チェチェン戦闘員によって後数日で掃討されるとのことです。あとはドミノと書いてあります。五月九日の"День Победы"までにはウクライナの分割中立化非ナチ化非核化は、これらの将官たちの捕虜化によって達成されるかも知れません。



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    1. シモムラさま。KIYOさま、
      外国人将官らがマリウポールで拘束されたという話によって何故ウクライナ政府がヘリコプターを送り込んで救出作戦を何度も強行したのかが今になって合点がいきましたね。マリウポールが解放されますと、ウクライナ軍は士気を失って、ドカ貧に終わるのではないかという感じがします。

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  16. シモムラさま、kiyoさま、
    The Sakerがブチャの偽旗作戦に関していい記事を掲載してくれましたね。
    表題:The true importance of the Bucha false flag a change of narrative
    日付:April 06, 2022

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