2024年2月8日木曜日

筋書きを喪失 ― タッカー・カールセンに怯えている様子は西側のプロパガンダ戦の崩壊を意味する

 

米国のジャーナリストの第一人者であるタッカー・カールセンが最近モスクワの街角で観察された。それ以来、西側メデイアの興奮振りは上昇するばかりとなった。「彼はいったい何のためにモスクワに現れたのか」という疑問や憶測は今の国際政治の舞台においては格好のテーマである。観測筋の多くはプーチン大統領とのインタビューであろうと言った。タッカー・カールセン自身がモスクワから流した動画情報によると、彼のモスクワ行きの目的はまさにプーチン大統領とのインタビューであった。ロシア政府の報道官を務めるペシュコフによると、インタビュウ―はすでに完了した。そして、タッカー・カールセンはすでにモスクワを離れたと報じられている。

ここに、「筋書きを喪失 ― タッカー・カールセンに怯えている様子は西側のプロパガンダ戦の崩壊を意味する」と題された記事がある(注1)。

本日は大急ぎでこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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Photo-1: © Sputnik / Ilya Pitalev

欧米のプロパガンダ集団は、ウクライナにおける米国の反ロ代理戦争が失敗に終わるにつれ、その効力を失いつつある。

欧米の主流メデイアはもはやかつて見せていた姿を現してはいない。20年ほど前、米政権のプロパガンダを専門とする連中は米国をイラク戦争に引きずり込むために、いとも簡単に嘘をついたものだ。サダム・フセインは「ヒットラー」だとわれわれに言った。彼は世界を征服しようとしている。彼は核兵器を作っている。疑うこともなく、米国人はこれらの話を鵜呑みにした。

しかし、最近の代理戦争ではそうは行かない。米国は激しく分断されている。議会は必要な資金を可決することができない。そして、米国の代理政権は戦場で失敗しつつある。ワシントンとラングレーのプロパガンダの専門家たちは、もはや、任務を果たせなくなってきているようだ。

ジャーナリストのタッカー・カールソンはロシアのプーチン大統領とのインタビューを共有し、欧米の聴衆にフィルターがかかってはいない米国の敵からのメッセージを直接聴く機会を提供するという。これには西側はすっかり動転した。この集団的な動転のさなか、アナリストのスティーブ・ポイコネンは、水曜日(27日)、スプートニクの番組「クリティカル・アワー」に出演し、この悲しい状況について議論した。

「われわれは、このインタビューを皆に聞かせないようにするために、マスコミにおけるジャーナリズムの概念を根本的に破壊する積りだ」とポイコネンは言って、欧米の支配者たちの考え方を代弁した。「われわれが今目撃している状況は数多くの世界中の政府が気に入らないふたりが話し合う内容を国民は聞く権利がないと言っていることだ。」

ウィキリークスの創始者であるジュリアン・アサンジ、ならびに、ジャーナリズム全般に対して行われてきた弾圧全体の一環として、国家がジャーナリストや彼らの行動を妨害するために、国家の権威や権力を乱用しているあらゆる事例を適切に見分けなければならないと思う」とポイコネンは付け加えた。

ウェブサイト「ウィキリークス」の創始者であるジュリアン・アサンジは英国のベルマーシュ厳重警備刑務所にほぼ5年間拘禁されている。同ジャーナリストは、ロンドンのエクアドル大使館に7年間避難した後に、エクアドルの大統領であって、CIAの工作員でもあると疑われているレーニン・モレノが亡命契約を取り消したことから、逮捕された。アサンジは、米国が彼に終身刑を宣告するか、死刑にさえもしようとしていると思っている。

また、司会のウィルマー・レオンは、アメリカの同盟国イスラエルもガザ攻撃ではジャーナリストを意図的に殺害しているが、米国自身は歴史上でどこの秘密警察よりも洗練された「大規模な生物テロ監視組織」を運営していると指摘している。

「米国政府/西側諸国は自分たちの筋書きを失い、世論も失いつつあることに気づいている」とレオンは述べた。「世論調査を見ると、米国人はウクライナからわれわれを追い出したいと思っているし、米国人は自分たちのお金がウクライナに流れてほしくはないし、米国人はイスラエルのシオニスト政府の大量虐殺行為に反対している。彼らは筋書きを失い、世論の法廷で敗北している。」

「そして、タッカー・カールソンがやっているのは今や現行の情報戦争にさらなる情報を加えることだけであって、米国はこの戦争を失いつつある。」

Photo-3:関連記事:Tucker Carlson’s Popularity on the Increase in Russia: Here’s Why: By Sputnik, Feb/05/2024

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これで全文の仮訳が終了した。

この引用記事の表題を改めて眺めていただきたい。すべてを物語っている。

ウクライナで米国の代理戦争を行い、地上の状況を無視したプロパガンダを流し続けてきた西側の主流メデイアはタッカー・カールセンのプーチン大統とのインタビューに戦々恐々としている。今まで彼らが主張して来た嘘がすべて覆されることになるからだ。

タッカー・カールセンのインタビューは明日(9日)公開されるそうだ。さて、どんな内容がわれわれを待っているのであろうか。フィルターなしのインタビュー動画が楽しみである!

参照:

注1:‘Losing the Narrative’: Freakout Over Tucker Carlson Signals Collapse of Western War Propaganda: By John Miles, Sputnik, Feb/08/2024

 

 


1 件のコメント:

  1. 追加情報:

    本日(2月9日)、タッカー・カールソンのプーチン大統領とのインタビュー動画が公開された。米国の一般庶民がこの動画を見ると、彼らは今までの政府による情報の隠蔽とプーチンが述べた現実との間のギャップに驚かされるのではないか。米国における情報統制がいかにひどいものであったかを思い知らされるだろうと思う。

    プ-チンが喋った主要な点:
    ◆ジョンソン元英国首相がロシアとウクライナとの間で進められていたイスタンブールでの停戦交渉(2022年3月29日)をぶち壊して、ウクライナに戦争を続けさせた。だが、プーチンが何も述べなかった点がある。それはジョンソン元英国首相は独断でこのような行動を取ったわけではなく、彼は米国の指示に従ってメッセンジャーボーイの役割を果たしたという事実であろうと私は考える。尚、このイスタンブールでの停戦交渉については、2023年11月26日の投稿「米メデイア、特別軍事作戦地域における現状を認める」を参照いただきたい。引用記事の仮訳が終わった後に、補足情報として掲載している。
    ◆ロシア側は何時でも交渉に参加する用意ができている。繰り返してこの点を表明してきたが、ウクライナ側は交渉のテーブルに就こうとはしない。つまり、プーチンが言いたい点は「ボールはウクライナ/西側にあるんだよ」という指摘だ。
    ◆ロシアとウクライナの一般庶民は、たとえどのような苦難に見舞われても、今までの歴史的、文化的な背景からお互いに歩み寄ることができる。誰かが和平を避けようとしていることを示唆。プーチンが言いたいけれでも口にしなかった事は「それは誰か?それは米国の交戦派勢力、軍産複合体、ネオコンの連中だ」という点であろう。彼らはロシアがポーランドやラトビアへ侵攻するかも知れないと言って、NATOの勢力を強化しようとしているが、そのようなことはロシアの関心事ではない。

    このインタビュー動画は米国の一般庶民に大きなインパクトを与えるのではないか。私に言わせると、米国には数多くの国内問題がある。そういった問題を解決するための予算は膨大な額になるにもかかわらず、好戦派はウクライナで何百億ドルもの無駄な出費を続けようとしている。ウクライナに対する巨額な支援は無駄に使われている。軍事的な目標を達成することができなかった。供与した武器は地下のマーケットに流れたり、財政支援は誰かのポケットに消えて行く。こういった状況を受けて、今、米議会では民主党と共和党との間で分断が激しくなっていることはご承知の通りだ。

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