2021年6月7日月曜日

生物兵器としての新型コロナ ― 閉ざされた扉の背後からの厳しい質問

 

最近まで、特に、バイデン政権への移行後の半年、トランプ前政権との違いを意識してか、米国では新型コロナの起源について自然発生説以外の可能性、たとえば、トランプ前大統領が言いだした研究所漏洩説は大手メディアやビッグテック企業によって陰謀論とみなされて、異端視されてきた。ところが、彼らが推進してきた動物からの感染を起源とするという自然発生説はその証拠を提供することができずにいた。最近になって潮流が大きく変わり始めている。人工的な起源、つまり、バイオ研究所からの漏洩説が急浮上してきたのだ。多分に政治的背景がありそうではあるが、そのきっかけを作ったのはニコラス・ウェードが5月5日に掲載した一本の記事であると言われている(原典:The origin of COVID: Did people or nature open Pandora’s box at Wuhan? By Nicholas Wade, May 5, 2021)。

また、ジョー・バイデン大統領は526日の声明で、米諜報機関に対して新型コロナウィルスの起源に関して情報の収集と分析を行い、90日以内に報告をするよう求めた。その一方で、国務省内部では「この調査は行わない方がいい。もしも深入りしたら、武漢研究所に対する米政府からの資金提供が表面化し、米国にとっては好ましくない状況に陥るかも知れない」といった内部報告書が最近出回っていると言う。

諜報機関さえもが議会の証言で人工的な起源は捨てきれないと最近述べている。そして、人工的な起源を主張する記事や意見を篩にかけて禁止していたフェースブックは、最近、その禁を解くと宣言した(原典:Facebook says it will stop banning claims Covid-19 is man-made, citing ‘new facts and trends’: By RT, May/27/2021)。

感染症を引き起こす既存のウィルスを改変することによって哺乳類に感染しやすい新型のウィルスを作り出し、改変ウィルスは将来起こるかも知れないヒトの感染症の大流行に対する防護策を研究するためには是非とも必要な手法であると米政府に対して保健・医療政策に関して助言を行うファウチ博士が公式に述べていた。

しかしながら、感染症の研究と軍事的応用との間には何のファイアーウオールも無いことはわれわれ素人が見ても明白である。感染症を引き起こすウィルスの改変や新たな機能を獲得しようとする研究の究極目標は軍事的な応用にあると容易に察しがつく。そして、そのことを示唆するいくつかの状況が報じられている。

ここに「生物兵器としての新型コロナ ― 閉ざされた扉の背後からの厳しい質問」と題された記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

***

数多くの国々から元諜報専門家で集まって、新型コロナの世界的大流行を解析するチームが結成され、20201月から彼らの作業が始まり、継続されてきた。その結果分かったことはすでに極秘で顧客に報告されている。顧客の名前は極秘扱いである。

いくつかの事柄が公開情報源を用いて吟味され、評価の対象となった。しかし、公開の情報源だけに限るわけではない。 

       ー 新型コロナの感染の広がり方に見られた異常さや生物兵器の目標としての可能性

       ー ワクチンの製造や分配に見られる異常さ、ならびに、治療にさえも生物兵器を使うことの可能性

       ー 反ワクチンや反科学の動きの背後に感じられる闇の資金援助

      ー  大流行の媒介生物を事前に知っていたことを示唆する投資パターン

       ー 大流行を抑制しようとする動きを損なうことを意図するようなソーシャルメディアにおける投稿パターン

      ー   特定の諜報機関による「闇のプロパガンダ」プログラムと並行して「闇の資金」を得ているメディアのパターン(一例を挙げると、フォックス・カールソン・マードック)

       ー 「致命的な影響力」や「罪多い予備知識」に続いて広範に見られるぞっとする程の無関心さや企業や個人による利益追求

       ー 「作戦の調整」を示唆するでっち上げや陰謀論のパターン

 

これらの要因の解析結果はいくつかの切り口を持っているが、唯一の仮設を支持するのに十分なモデリングを可能とする: 

       ー 新型コロナはそれが製造されてから一か所以上の研究施設から中国、ヨーロッパおよび米国で意図的に放出された。

      ー  特に、ドナルド・トランプ政権下の米国を含めて、いくつかの国は完全に共犯者である。

     ー   201910月から20204月までの間これらの国々の政府の政策は大流行が成功裏に進行することを保証しただけではなく、作戦計画に従った。

       ー 作戦計画には地球規模での再構築を行い、主要な世界人口の「期待値」が変更され、「闇の政治的結末」に対する条件付けが含まれている。

これ以外にも、同仮説にれば、新型コロナの大流行はもっと具体的な媒介生物のための実験または「予備運転」であったのではないかと推測される。この話の背景としてスチュワート・マクミランが1998年に記した「キューバ上空の生物兵器」を覗いてみよう:

またもや、世界は戦争の瀬戸際となっている。今回はサダム・フセインが生物兵器を備蓄していると米国が考えているからだ。しかしながら、米国こそがそういった備蓄をしており、しかもそれを使ったという事実はほとんど知られていない。サダム・フセインが生物兵器を作っている可能性があり、他の国に対して生物兵器を配備したとして批判されているとしても、米政府はそれ以上に偽善的になり得るのだろうか?

依然として群を抜いている:

米国は世界的な規模で見ても微生物兵器や化学兵器の開発・製造では群を抜いている。朝鮮戦争やベトナム戦争において米軍がそれらの兵器を使用したことは米政府やメディアによって十分に記録されている。しかし、それ程の記録が成されてはいない分野があるが、それは秘密作戦での生物・化学兵器の使用だ。公的な書籍によると、生物兵器条約の署名後、米国の生物兵器はすべてが1972年に廃棄された。こうして、米国はまさにイラクのようである。しかしながら、非公式には、米国政府による生物兵器の研究開発や使用は長い間疑惑の目で見られ、最近、米国の航空機による不可解な出来事があらためてこの疑惑を表面化させた。

19961021日、農作物に農薬散布を行う航空機、S2Rがフロリダからグランド・ケイマン島のコロンビアに向けて飛行をしていた。その航空機はヒロン回廊として知られている空域を飛んでいた。ここは国際的な商用航空機が多数行き交っており、混雑している。同航空機はキューバの上空を飛行することについてキューバの許可を得て、その飛行は米国の麻薬撲滅作戦のために行われている定期的な飛行の一部であると思われた。

同空域を飛ぶもう一機の航空機があった。それはキューバ航空の定期便であるCU-170便で、ラス・トウーナスに向かっていた。パイロットらは米機が自分たちとまったく平行に飛行しており、1000フィート上空を飛んでいることを認めた。彼らが言うには、パイロットらは「白か黄色の霧」がその航空機から断続的に7回かそこら放出されるのを目撃した。キューバ人パイロットは得体の知れない物質が放出されたことを直ちに管制塔へ報告した。

キューバの管制官は米国機と交信した。キューバの管制塔の交信記録によると、管制官は米機に何か異常がないかどうかを質問した。それに対して、米機のパイロットは「ノー」と応答した。機種を質問されると、答えは「単発のAY-65」。実際にはそうではなく、S2Rであったのだが・・・。自分が操縦している航空機の機種をパイロットが忘れてしまうとは何と不思議なことであろうか。

19961218日、外からやってきた害虫の最初の出現はレーニン国営農場のジャガイモ畑で起こった。そのサンプルが国営害虫管理センターの中央検疫研究所に送付されてきたが、それはキューバにとってはまったく未知の昆虫であった。調査の結果、この害虫は「ミナミキイロアザミウマ」であると同定された。

ミナミキイロアザミウマ:

ミナミキイロアザミウマはアジア原産である。1985年以降、この昆虫はハイチやドミニカ共和国、ジャマイカ、等のカリブ海諸国へ広がっていった。あらゆる作物や雑草、観賞用植物を食い荒らす。屋外で増殖し、植物や土壌と一緒に容易に他所へ移動する。端的に言って、これは農業者にとっては悪夢そのものだ。

上述のふたつの出来事は繋がっているのだろうか?キューバ政府はそう思っている。そのことを証明するために大変な量の情報を組織的に集めて、その結果を国連へ提出した。

キューバ政府は、自分たちの苦情を米国の外交官宛に登録した後、国連のコフィ・アナン事務総長に苦情を申し立て、ミナミキイロアザミウマは「あらゆる作物を襲って、酷い害を与えた。そればかりではなく、この昆虫はかなり多くの殺虫剤に耐性を有している」と主張した。

これと同様に、われわれは「アフリカ豚熱」(ASF)についてもそれが生物兵器として使われた様子をFXトレードのシュタインボック博士の文言(2019)から見ることができる:

コストがかかり、致命的なこのASFは中国ならびにアフリカの6か国以上の国々の食糧安保に深刻な影響を与えている。公式なASFの説明とは裏腹に、本ウィルスは過去において生物兵器として用いられたことがある。この種の生物兵器の脅威を抑圧するには多極的な協力が必要となる。

820日、ウィリアム・ダー農務長官は裏庭で豚を飼育する農家では豚の死亡が急増していることを報告したBAI報告書が存在することを確認した。フィリピンは研究所からの報告を待って、バイオ安保を引き締めようとしている。

ミヤンマーと並んで、フィリピンはASFのもっとも最近の標的となったことを証明することになるかも知れない。このウィルスはアジアの6か国に存在する。つまり、カンボジアや中国、北朝鮮、ラオス、モンゴルおよびべトナムだ。現時点での豚の喪失の規模は中国やベトナム、モンゴルの合計頭数の10%以上となっている。しかし、ASFはいったいどのようにして始まったのであろうか?

ASFに関する公式情報:

ASFは豚に酷い出血熱を引き起こし、致死率は100%に近い。ASFが流行すると、大きな経済的損失をもたらし、食料安保を脅かし、その国の豚肉生産に打撃を与える。このウィルスに効果的なワクチンはない。ASFの自然宿主であるイボイノシシやカワイノシシ、軟ダニに恒常的に寄生し、これらは何の症状も示すこともない媒介生物の役割を担う。

歴史的には、最初のアフリカ豚熱の流行は1907年にケニアで起こった。アフリカ以外でASFが最初に起こったのは1957年で、ポルトガルにおいてであった。これはリスボン空港の傍で航空機からの廃棄物が豚に与えられた結果であったと推測されている。その後、他のヨーロッパ諸国でもASFの発生が報告された。 

キューバは1971年にASFの感染を報告したが、カリブ海諸国では最初の国であった。それはスペインからやって来たものであろうと考えられている。ASFはその後も1970年代の後半にカリブ海諸国で報告され、1987年にはブラジルでも報告された。恐らくは、これはスペインかポルトガルから貨物機によって運び込まれた食品廃棄物によってもたらされたものであろう。

10年かそれ以上も静寂を保っていたが、2007年、ASFはコーカサスのジョージアへ広がり、その後、さらにアルメニアやアゼルバイジャンならびにロシアのいくつかの地域を含む周辺諸国へと広がっていった。またもや、10年程は静かであったが、2018年の9月以降、それまでは中国やアジアでは感染が見られなかったが、ASFの感染件数が特に中国で急増した。これは国際獣疫事務局(OIE)からの数値であるが、それ以降、280万頭の豚がASFのせいで堵殺された。業界関係者は実際の数値はこれよりも遥かに大きいのではないかと見ている。

一般的な社会通念ではあるが、これはASF1950年代まではアフリカ諸国だけに限られると見られていた。現実には、ASF1950年代の初めに北米に辿り着いていた。当時、ニューヨーク州のプラム・アイランドに所在するフォート・テリー米生物兵器施設は7種類の致死性の高いウィルスを育成していたのである。

さて、ここでわれわれは難問に直面する。

生物兵器としてのASF

第二次世界大戦での実験後、米国の生物兵器は攻撃目的のために推進された。冷戦の最中、口蹄病や牛疫といった動物に対するウィルスの中でもASFは特に大きな関心を呼んだ。生物兵器に関する歴史家によると、1954年までには、ASFを含めて、3種類の生物兵器が食料生産用動物を殺害するのに有効なレベルに達していた。

1960年代半ばから1990年代の後半までの期間、キューバは深刻な感染症の発生後10回にもわたって生物兵器による攻撃を受けたとして米国を非難した。それらは一件も決定的な結論を導くことはできなかったが、いくつかの事例は恐らく実際に起こった。1971年、ハバナの養豚場の豚がASFウィルスに感染していると診断され、感染が広がり、50万頭が堵殺された。キューバは食料不足に陥った。国連はこの流行を1971年の「最悪の出来事」であると報告している。

1977年、ロングアイランドの日刊紙「ニューズデイ」の調査報道ジャーナリストがこのウィルスはパナマ運河地帯にある米陸軍基地から持ち込まれたものであると報じた。この地域はまさに南米とカリブ海地域における米陸軍とCIAとの合同作戦の現場である。

既報のごとく、反カストロ勢力によるサボタージュ作戦はCIAによって後押しされており、経済を不安定化させるためにASFは流行の6週間前にはキューバへ持ち込まれていた。もちろん、米陸軍は関与を否定した。それでもなお、1950年代の半ばから1960年代の末までは米国の生物兵器の中心的存在であったメリーランド州フォート・デリックの歴史家、ノーマン・コヴァ―トはCIA3か所の研究所への立ち入り権を有していたと述べている。後に、ひとつのCIA文書がキューバを不安定化させようとして生物兵器が使用されたことを認めたのである。

そうした試みは冷戦の終了と共にすべて終わったというわけではない。2000年、ブッシュ政権を押すネオコンの連中は特定の民族を攻撃する生物兵器の「政治的有用性」という考え方を褒め上げた。しかし、これは2007年にロシアをして人間の生体サンプルの輸出を全面禁止にした。

201810月、ロシア国防省は、2007年以降に起こったアフリカ豚熱を含めて、ジョージアからのウィルス感染の伝播は米国が運営する生物兵器研究所のネットワークと関連していると主張した。この地域において70人以上のジョージア人が不可思議な状況で死亡し、モスクワ政府はこれは米国製の毒性物質または生物兵器のせいだとした。ロシアは生物学的作用物質は生物兵器禁止条約に反するものであると主張した。研究所ネットワークは「協力的生物学的関与プログラム」(CBEP)の一部であり、このプログラムにはペンタゴンの「協力的脅威削減局」(DTRA)から資金が提供されている。CBEPから資金を得ている研究所は25か国に、特に、東欧や中東、アフリカ、フィリピンを含む東南アジアに所在する。

ペンタゴンはこれらの研究所で生物兵器の開発を行っていることを米国が否定したことから、ロシア議会の国防委員会の議長であるウラジミール・シャマノフは「総合的な評価」を行い、「合同調査」を実施するよう呼びかけた。しかしながら、この多国的調査の要請は無視された。

DTRAは何百万ドルもの2020年の予算書の中でアジアにおけるプログラムをバイオセキュリテイー機能によって性格付けをしてはいるが、その一方で「中国からの影響と競い合う地域としての選択肢のパートナー」であることにも言及している。こうして、ウィルスの発生が国境を越して起こる中、多国間協力は地政学を優先するために遠ざけられて来たのだ。

ASFは人工的に作られ、放出されたと推測される感染症のひとつであり、ロシアはこの種の研究所のパターンは米国がロシアとの国境付近で操っているものだと考えている。ベテランズ・トウデイとニュー・イースタン・アウトルックの両メディアは米陸軍で核・生物・化学兵器に関する元将官であったジェフリー・シルバーマンが書いたこれらの研究所、特に、ジョージアのトビリシに所在する「ルーガー研究所」に関する記事を公開した。

事実、これらの報告書はNATOや西側の諜報機関によって闇資金が供給されている組織に関して「真実を伝える」ことによって個人やメディアに対する攻撃を暴き出してくれたのだ。

こういった努力は職業的な諜報分析の専門家によって証拠として取り上げられ、トビリシやその他の施設が作っている物質そのものに関してだけではなく、この種の作戦は今後も継続し、さらに強化しようとする意図が丸見えである。「継続し、強化する」という文言によって、われわれは新型コロナそのものやそれよりももっと質の悪いウィルスについても話を続けることができよう。つまり、新型コロナのことだが、トビリシに辿り着くことが可能なのだ。そこでは同地域の大学卒が蝙蝠が巣食う洞窟で夏を過ごし、「研究」用のサンプルを入手した。

同施設に関する以前の報告書は軍と諜報機関によって運営されていることを見い出し、現実には「農業研究」のための施設ではなかったのである。

解析の結果、化学兵器や生物兵器を用いた「闇のオペレーション」のパターンがこの地域で見い出され、ウクライナの諜報機関からの要員を含めて、同類の輩と一緒に生物兵器ばかりではなく、シリアにおける自作自演作戦を行う特別作戦グループへのサリンの供給についても関与していたことが判明した。2014年のジェフリー・シルバーマンの記事はこう伝えている:

マリア・チュビニシュビリがジェフリー・シルバーマンにインタビュー:

2013827日、政治関連の調査では有名な米国人であって、米国務省の元職員で、ベテランズ・トウデイの元編集長でもあるゴードン・ダフは「米国の下請け業者がシリアにおいて化学兵器攻撃」と題された記事、ならびに、「シリア軍はシリアにおける化学兵器攻撃には関与せず」と題された動画を出版した。

その動画の解説はこう述べている。「あなたが今見ている動画はシリアで撮影されたものであって、ジョージアから持ち込まれた化学兵器を示している。米国はこれらのすべての作戦の背後に立っている前米上院議員のリチャード・ルーガーの補佐役が米国とトルコの支援を受けて、化学兵器をジョージアからトルコを経由し、シリアへの輸送を可能にした。この動画に示されている兵器を見て欲しいし、それらがどのようにして作戦可能とされたかの経緯についても観察して貰いたい。米化学兵器プログラムがシリアの反政府武装勢力に大量破壊兵器を供給している。調査専門家グループはこの化学兵器がこの地域から持ち込まれたものであることを特定し、この仕事は米国のコントロール下にあることを確認した。彼らはこの化学兵器を遡って、ジョージア共和国に辿り着いた。トルコ陸軍の部隊がこれらの兵器をシリア国内で作戦を遂行しているアルカエダのテロリストへと輸送した。

ジャーナリストのジェフリー・シルバーマンとリカ・モシアシュビリはこの秘密裏に行われた非合法な作戦がトビリシの郊外のアレクセエフカ・セトルメントに所在し、米国のコントロール下にある中央参照研究所(CPHRL)で行われていることを見い出したことで彼らの功績が認められる。」この恐ろしい情報が一般公開されるやいなや、ジョージアと全世界はトビリシに本拠を置いている米国人のジェフリー・シルバーマンと接触した。

シルバーマン:私は2004年に米国防総省の下請け業者からベクテルの国家プロジェクトであるジョージアにおける生物兵器貯蔵設備について知ることとなった。それにはトルコの施設も含まれている。その下請け業者はトビリシ空港の近くの研究所施設で仕事をしていた。私はジョージアとノルウェーのジャーナリストと一緒にこの施設に関して徹底的な調査を開始した。私の最初の疑問点はなぜ空港の近くなのか、なぜジョージアなのかという点であった。

米政府と国防総省および法務省は新しい感染症の株、たとえば、ジョージアの田舎で牛の間に広がっている炭疽菌を研究したいんだなと私は直感した。この小さな国とトビリシはかってはソ連の動植物のための生物兵器の中心的な舞台であったことを特に言及しておこう。

私は米国防総省の下請けや内部告発者を通じて本施設の設計図を覗くことができたし、米国防総省はジョージアに研究所のネットワークを稼働しており、攻撃的な兵器を作る能力を持っていることを知った。

米政府は現在進行している研究のためにジョージアとその国民を使っているとさえ言う者が居た。私はこのことは疑っているので、目下この主張を支えてくれる確固とした証拠を見い出そうとしているのだ。

疑問点はジョージアの人たちが悪辣な生物兵器プログラムやワクチンの試用に使われているのかどうかだ。証拠を示すことは困難であろうと思われるが、これは米国が何年にもわたって自国の市民を実験台にしてきたのだから、米国は承諾もなしにジョージアの市民をワクチンの試用に使うことはあり得ることだと思う。

東欧に散らばっている数多くの研究所は生物兵器拡散防止(BWPP)プログラムやその中で運営されているプロジェクトと臍の緒のように繋がっている。本プログラムは攻撃的なプログラムであるかも知れない諸々の活動を適当に隠してくれるのだ。もしも彼らが調査している株が抗生物質に耐性を持っていることが判明したら、彼らはバクテリアを食べることができる特別な生物を研究しており、抗生物質に耐性をもつ感染症で相手を攻撃しようとしていることを示唆する。これらの生物を放出する能力を有する者が誰であったとしても、その勢力は生物兵器が行き交う戦場を支配下に収めることになる。今や何か月にもなるが、米国ならびに他国における公式チャンネルは新型コロナのいくつかの異常な側面を示唆した。これはパーセント・ゲームである。科学的観点から種から種へと移動するウィルスの可能性、あるいは、世界中からシリアへと向かうISISのテロリストらのように国から国へと移動する要因を観察してみよう。

この喩えをお許し願いたい。私としてはそう言わざるを得ないのだ。

端的に言って、研究所における「事故」が新型コロナウィルスの起源であることは科学が示している。ベールに包まれた公告や主張が成された後、公的にはこの主題を追跡しようとはしない連中は「パニックを避ける」ためにそうするのである。一般大衆に説明された筋書きを変えてしまうようなことが起こると何時もこれがもっともらしい言い訳とされ、これこそが最近陰謀論が地に根をおろさない理由なのである。

武漢では間違いなく新型コロナの研究が行われていたが、ジョージアのトビリシでも米国が運営する生物兵器研究所において行われてきた。

もっとも驚異的な研究はノースカロライナ大学で行われた。ここでは、トップクラスの元生物兵器専門家たちから成る米国チームは、「生物兵器に対する米国の脆弱性を評価する」というUSAIDCIA)支援の研究の一環として、新型コロナウィルスを1種類あるいはそれ以上を作り出した。「プロパブリカ」の記事によると:

「情報公開請求の下でノースカロライナ大学がプロパブリカに公開した文書によると、201511日から202061日までの間にノースカロライナ大学チャペルヒル校では遺伝子操作生物が関与する研究所で事故が28回起こり、同大学はこのことをアメリカ国立衛生研究所の安全担当者に報告していた。NIHは遺伝子操作生物に関わる研究を監督する。

書式の下部にある欄外:

これらの事故の内6件はそれぞれ異なったタイプのもので、同研究所で作られたコロナウィルスであった。多くはマウスを使ったウィルスの研究を行うために遺伝子が改変されていた。ノースカロライナ大学は、ウィルスの種類やウィルスに行った改変がどのような性格のものであったか、一般大衆にもたらされるリスク、等を含めて、これらの事故に関する質問に答えることを避け、重要な事柄を一般に公開することは、NIHの指針があるにもかかわらず、避けたのである。

ノースカロライナ大学はその声明文でこれらの事故については適切な監督官庁へ報告を行い、必要な是正措置を取ったと述べている。」

結論:

われわれが「閉ざされたドアの背後で」と言う場合、われわれは一般大衆向けやほとんどの国会議員向けに報じられていることとは異なる「鏡の反対側」のことを指す。特に、軍や諜報機関による「ハッキング」や実際に存在する「闇の世界」を指す。

この状況説明は世界で財政的にもっとも強力な勢力、あるいは、それらの出来事に対して想像を絶するような影響力を与える秘密組織(聞いたことはないような組織かも知れない)を代表する少数の選ばれた「信頼できる」個人に対してだけ行われる。そう、これは存在する。率直に言うと、これらの文言についてあれこれと異論を唱える者はほとんど居ないのだ。

われわれがここで今行っているようにしなければ入手することができない情報をそれを適切に文脈に当てはめることができそうにはない聴衆に向けてばらまこうとする試みはそれ自体が「実験的」であると言えるかも。

その試みを推し進めるために、われわれは起こり得そうにはない結論を見てみよう。

ひとつの政府よりもはるかに強力な勢力が世界的な出来事だけではなく歴史そのものを変えるために生物兵器を使っているのかも知れない。

新型コロナは単なる予行演習であって、この大流行が起こるのを「偶然にも」許したいくつもの不可思議な出来事はこの大流行が暴れることを許した。それは決して偶然ではない。

ここで、この報告を終わりとする。

著者のプロフィール:ゴードン・ダフはベトナム戦争では海兵隊の戦闘員であったことから、戦争からの帰還者や戦争捕虜に関するさまざまな問題の解決について何十年間も関与し、安全保障問題のチャレンジを受ける国家に対してはコンサルタント役を買って出た。彼は「ベテランズ・トウデイ」の上級編集者と重役会の会長を務めた。オンライン誌の「New Eastern Outlook」に特別寄稿をしている。

***

これで全文の仮訳が終了した。

この記事には私自身が今まで、特に、シリアにおける化学兵器の使用に関して追跡していた頃に気が付いた要素や新型コロナの大流行の背後に隠されていると考えられる政治的な動き、等が含まれている。生物兵器という非常に広くを網羅する全体像の中で、諜報関係の専門家である引用記事の著者は事実を元に新型コロナの大流行というジグソーパズルを一から組み立てようとした。興味深い結論である。

他にも、この記事の結論と同様の方向性を表明する見解がある。例えば、「新型コロナの大流行 ― 本当に危険なのはアジェンダID2020」と題した202061日の投稿である。

その投稿で引用した記事は冒頭で次のように述べている:

「コロナウィルスの根源については書けば書く程、分析結果についての記述はプロパガンダや恐怖心の扇動によってますます影が薄くなってしまうような感じだ。ウィルスの根源はいったいどこにあるのか、ウィルス感染はどのように広がったのか、感染の広がりに対してはどのように闘うべきかといった問いかけは理不尽な混乱のノイズによって容易にかき消されてしまう。しかし、それはまさにこの大流行の背後でこれを意図した人物が望んでいたことなのではないか?つまり、混乱やパニックを引き起こし、絶望感を引き起こし、人々を人間の弱さに陥れる。こうして、彼らは一般市民を自由自在に操ることができるようになる。」 

この記述は本日の引用記事で著者が述べた結論と実によく符合する。

人工的に改変されたウィルスが研究所から漏洩したとする説が表面化している今、結局のところ、この引用記事の結論も遅かれ早かれひとつの事実として認識されるのであろうか。時間が必要となりそうである。恐らくは、当面、陰謀論だとしてこの引用記事を切り捨てる者は決して少なくはないのではないかと思える。

参照:

1COVID as a Bioweapon, Hard Questions from Behind Closed Doors: By Gordon Duff, NEO, May/17/2021





 

2 件のコメント:

  1. И.Симомураです。大部の翻訳に感謝いたします。読みやすいですね。キュウバ上空での「黄色の霧」のところで、あるロシア映画を想起しました。ユダヤ系女優のクセニヤラポポルト主演「ラドガ湖―命の道」"Ладога-Дорога жизни"です。これは実際にあった事件(というよりは細菌戦とでも言うべきもの)で、飢餓封鎖下にあるレニングラードの幼児に対して、ナチがチュマ「ペスト」に罹患させる謀略を描いたものです。ナチズムというのは、特に子供と女性に対しての残虐さにあるように思われます。(実は日本の陸戦隊もシベリア出兵時にアムール沿岸の村で、女子供老人を生きながら焼き殺しております。)映画では黒パンの欠片の提供の申し出をクセニヤが固辞する場面があります。穀類は貴重で、その盗みは銃殺に値します。ペスト戦謀略発起点はシュリッセリブルグで、グラチョーヴァさんの実家があったところです。ネヴァ河のラドガへの出口です。ガーリャはこの封鎖を生き延びたのに、1993年チュコートカでヘリコプターの墜落事故に遭い、八人の仲間とともに殉職されました。当時ソ連は貧困の極みにあり、研究機関は外国人研究者にシベリア調査を開放し、彼らが支払う費用で予算を捻出していたのです。航空機もスターラヤチェーフニカが多くなり、事故当日も搭乗機は修理中だったようです。そしてロシア人操縦士に時々見られる悪い癖「もういい、飛んで調べるから」が出たようです。私は彼女の死以来、ゴルバチョフが嫌いになりました。彼にスターリンの猜疑心があったならと、今ガーリャと一緒の写真を眺めながら、想っております。

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    1. シモムラさま
      コメントをお寄せいただき有難うございます。職場の同僚との貴重な想い出を拝読しました。あの900日の包囲網を生き抜いた人がこともあろうに平和時にメンテナンスが不十分なヘリコプターで殉職したとはなんという皮肉でしょうか。時に垣間見せる人生の意外性をここで感じさせられました。ガーリャさんのご冥福をお祈りします。

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