2022年12月18日日曜日

FDAは新型コロナワクチンに関する虚偽のデータの提出に対して見て見ぬふりをした ― 元犯罪捜査官の言

 

新型コロナ感染症の感染拡大を防ぐとして新たに開発されたmRNAワクチンが導入された。緊急時の仮使用を認可したFDAの本来の仕事は安全で効果の高いワクチンを市場へ送り出すことである。ところが、彼らが行ったことはそうではなかった。

ここに「FDAは新型コロナワクチンに関する虚偽のデータの提出に対して見て見ぬふりをした ― 元犯罪捜査官の言」と題された記事がある(注1)。

この記事は129日に掲載した「コペンハーゲンで行った私の発表」の著者が書いたものであって、いわばその続編と言ってもいい内容だ。

米政府の機関であるFDAと民間製薬企業ファイザーとの間の癒着はどのようなものであったのかについて具体的に学んでおこう。これは単にFDAとファイザーとの間のことだけではなく、まったく同様の関係が米環境庁と除草剤ラウンドアップを開発したモンサント(現在はバイエル)との間にも見られた。安全性の評価についての癒着は記憶に新しいのである。一般庶民の健康が多くの分野で多くの政府機関によって軽視され、われわれ一般庶民はもっとも極端な場合には想像もできないような形で死に巻き込まれるのである。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。

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Photo-1: ミシガン州ホワイトオークにあるFDAの標識。2020720日現在。 (Sarah Silbiger/Getty Images)

 

2021112日、英医学会会報はブルック・ジャクソンの申し立てを報じた。彼女はファイザー社の重要な新型コロナワクチンの臨床試験でデータ整合性の問題について内部告発を行った地域ディレクターである。数週間後、「虚偽のデータ」に関するジャクソンの苦情を裏付ける文書が漏洩した。

漏洩した文書の中には、FDAの犯罪捜査局(OCI)の元連邦捜査官によって発信された電子メールが含まれている。ファイザー社は故意に虚偽のデータをFDAに提出し、FDAは見て見ぬふりをして、それに対応した。 

電子メールに書かれていることの重大性を把握するには、まずOCIの役割を理解することが重要となる。

 

OCIとは何か?

OCIは刑事事件に関するFDAの法的執行機関である。警察と同じように、FDAが規制している製品に絡んだ違法行為について犯罪捜査を行い、起訴をする場合はその案件を司法省に持ち込む。

OCIは米国のシークレットサービスやFBI、または、内国歳入庁の犯罪捜査部門から出向した約200人の連邦捜査官で構成されている。捜査官は米国全土に配置され、海外にも駐在しており、他の連邦法執行機関と同じ種類の逮捕権限を執行することができる。

80年代後半にジェネリック医薬品のスキャンダルが起こったことを背景にして、この部門は元FDAコミッショナーのデビッド・ケスラーによって設立された。FDAの従業員がジェネリック医薬品のメーカーから賄賂を受け取った罪で有罪判決を受けた後、ケスラーはこういった詐欺を取り締まることを決意したのだ。

「私が最も気にかけているのは、FDAの信頼性と完全性を回復することだ」と当時ケスラーは言っている。そして、それを行う唯一の方法は強力な法的執行に焦点を合わせることに尽きる。われわれは法的措置を執行するつもりだ。」

それ以来、多くのOCI調査が行われ、逮捕や多額の罰金、および、刑務所送りをもたらした。たとえば、フロリダ州の2人の臨床試験研究者に関する最近の判決に観察されるように、実際には被験者が参加してはいないのにその臨床試験に参加しているかのように見せかけ、彼らはデータの改ざんを企てた。

 

電子メールの漏洩:

この記者(私)が入手した2021326日付けの電子メールにはジャクソンが申し立てた苦情に対するFDAの取り扱いに関してOCI捜査官の所見が詳述されている。

FDAで働いてきたので、多くの理由から、虚偽のデータの提出を自認している企業に対してFDAが見て見ぬふりをしたことは驚くべきことだと思う」と、機密保持契約に署名した後に個人情報を伏せることにしたOCI捜査官が書いている。

FDAは「莫大な命の損失を犠牲にしてワクチンを支持したこと(とにかく、最終的には承認することを予知していたが)に関しては間違いなく受けることになるであろう批判を恐れていた可能性が高い」とOCI捜査官は付け加え、「リスク/利益比率を比較検討する」FDA特有のジレンマの存在を認めた。

電子メールによると、FDAとしては緊急事態の中で予想よりもはるかに高い有効性を持つワクチンを承認する方が国民に役立つのか、それとも、ファイザー社のデータの整合性の問題を公に問題にしてワクチンに対する国民の信頼を損なうのかのどちらかを選択する必要があった。

特に、当時、アストラゼネカは間違いを仕出かしていた。79%の有効性を主張した後に、競争相手であるアデノウィルスベクターの新型コロナワクチンの「中間分析」からのデータを公表したのである。

臨床試験自体のデータおよび安全性監視委員会はアストラゼネカが「古くて、誤解を招く可能性のあるデータ」を故意に公開し、ワクチンの有効性を誇張し、アストラゼネカは最新の(そして、あまり印象的とは言えない)データに更新せざるを得なくなったと同社を非難した。

当時のアストラゼネカの行動を振り返って、OCIの捜査官は同社が「故意に虚偽のデータを提出した」こととは「多いに異なる」と考えていたが、この種の欺瞞が国民に疑念を植え付けるだけであることを懸念していた。

「一般市民は、臨床結果が医薬品を承認、販売、そして、服用するのに有効であるとし、それらを信頼することができなければならない」とOCI捜査官は書き、アストラゼネカの出来事に関するウォールストリートジャーナルの記事を引用し、ワクチンは「依然として安全であり、効果的である可能性が非常に高い」と付け加えた。

ここで私が言いたいのは、規制当局が国民を保護する代わりに、今回のわれわれのケースにおいては彼らは詐欺に加担していたという点である。当時、異常な状況下において彼らは正しいと信じていたことをしていたのかも知れない。しかし、今、彼らはすぐにもやるべきことがあるのかも知れない」と、インタビューの要求には応じてくれなかったOCI捜査官が付け加えた。

 

漏洩した電子メールに対する応答は?

この記者はFDAが不正なデータについて目をつぶったという主張やジャクソンの苦情についてOCIが行った調査の内容に関してコメントを求めた。だが、当局は「FDAは一般的な方針として犯罪捜査の可能性についてはコメントをしない」と回答してきた。

FDAは一貫してジャクソンの苦情を過小評価してきた。「ファイザー・ビオンテックの新型コロナワクチンの承認とコミナティの承認を支えているデータについては完全な信頼を持っている」と言う以外、公式声明を発表してはいない。

FDAを擁護する側の人たちはジャクソンの苦情の中心にある3つの臨床試験施設でデータの完全性に問題があったとしても、ファイザーの全体的な試験結果に影響を与える可能性は低いと考えている。

3つの試験施設から得られたデータを除外することが試験結果全体に影響を与えるかどうかを判断するために、私は念のためにFDAに「感度分析」を実行したかどうかを尋ねたが、FDAはコメントしようとはしなかった。

漏洩された電子メールに応えるために、ファイザーは声明を発表した。その全文を以下に示す。

ファイザー社からの1130日付けの声明:

「ファイザーは20209月に匿名の申し立て者から米国テキサス州の単一の臨床研究者サイトに関連する連絡を受け取った。臨床研究に関するファイザーの品質管理プロセスにしたがって、提起された問題点を徹底的に調査した。必要に応じて是正および修復をするための措置が取られた。ファイザーの調査ではデータを無効にしたり、研究の完全性を危険にさらしたりするような問題や懸念は特定されなかった。

当社はこの問題をFDAに対して前向きに通知し、施設内知見審査委員会に調査結果を報告した。

ファイザー・ビオンテックBNT162bワクチンは、その後、臨床プログラムから提出された堅牢なデータに基づいて、FDAEMA、その他の規制当局によって承認された。承認後、ワクチンは世界中の何億人もの人々に投与されている。患者の安全と試験の完全性に対する当社の取り組みの基盤とするため、ファイザーは臨床試験のあらゆる側面に対して堅牢な品質管理システムを導入している。私たちは提起されたすべての懸念を非常に深刻に受け止め、徹底的に調査し、必要に応じて課題や問題に対処するために迅速な措置を講じる所存である。」

 

著者のプロフィール:マリアン・デマジPhD

マリアン・デマジはリウマチ学の医学博士号を持ち、医療に関して調査報道を行う記者でもあって、オンラインメディアや一流の医学雑誌に寄稿。10年以上にわたって彼女はオーストラリア放送協会(ABC)のテレビドキュメンタリーを制作し、南オーストラリア州科学大臣のスピーチライターおよび政治顧問として働いてきた。彼女の記事は以下からアクセスが可能:https://maryannedemasi.substack.com

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これで全文の仮訳が終了した。

OCI捜査官が「ここで私が言いたいのは、規制当局が国民を保護する代わりに、今回のわれわれのケースにおいては彼らは詐欺に加担していたという点である。当時、異常な状況下において彼らは正しいと信じていたことをしていたのかも知れない。しかし、今、彼らはすぐにもやるべきことがあるのかも知れない」と述べている。これはFDA内部からの批判でもあって、事態は深刻である。民間企業だけではなく規制当局さえもが今回の詐欺行為においてどっぷりと加担していたという事実はこれ以上隠蔽し続けることはできそうにはないと思われる。

製薬大手がどれだけ多額の賄賂をFDAに投入したのかについては知る術はないけれども、目が飛び出る程の巨額の資金がばら撒かれたのではないかと推測する。調査報道を行うジャーナリストらの努力によって詳細な数値が遅かれ早かれ公表されるかも知れない。

また、テキサス州における杜撰な臨床試験に関する地域ディレクターからの告発についてはファイザー社ならびにFDAが真剣に受け止めた形跡は認められない。つまり、ファイザーとFDAは自分たちの立場を守るために周到なダメッジ・コントロールを実施したのである。第三期臨床試験はアルゼンチンやブラジル、トルコ、南ア、米国を含め、全世界で153の施設で行われ、46,331人が参加したと報じられている(出典:Fact check: COVID-19 vaccines did have clinical trials: By Reuters Staff, Feb/02/2021)。常識的な経験法則から言えば、不祥事が起こったのはテキサスの3カ所の施設だけであったと結論付けることには無理があるのではないかと思う。特に、他社との競争で優位に立とうとして、時間との競争の下で行われた臨床試験においては多数のルール違反やそれに近い状況が起こったのではないかと推測される。

そして、もうひとつの経験則は実態はわれわれ一般庶民が理解している状況よりも遥かに悪いことが多いという点である。たとえば、その好例はこの記者がFDAに感度分析を行ったのかとの質問を行ったところ、当局はそれに対して回答をしなかったというエピソードに見られる。一般庶民が理解している安全性、つまり、巧妙に洗脳された結果思い込まされている安全神話を崩さないためにファイザーの回答は美辞麗句を並べて、聞こえがいい声明を発表した。これは官僚化した民間企業では頻繁に観察される図式だ。

そして、最後に付け加えておきたい点がある。mRNAワクチンの安全性に関しては、最近、特に頻繁に症例報告がなされ、総合的に見るとワクチンによって助けた人命よりも副作用によって不幸にも命を失った人たちの方が多いという指摘がされている。そして、現在までに報告されている副作用による死亡者の数はその全容を示すものではないし、近い将来に完全なデータが提供される保証もない。今後も数多くの人たちがワクチンの副作用によって命を失う。それが何時まで続くのかは誰にも分からない。

参照:

注1:FDA Turned a ‘Blind Eye’ to ‘Submission of Fraudulent Data’ on COVID Vaccine Says Former Criminal Investigator. Pfizer and FDA respond to leaked OCI email: By Maryanne Demasi, The Epoch Times, Dec/07/2022

 




4 件のコメント:

  1. 今回のワクチンは緊急だということで、それがほぼ唯一の根拠で急いで承認されてきました。さて、本当に緊急だったのか? 作られた緊急事態だとしたら、私はそう思っていますが、大前提から「乗せられて」しまった事になります。使えないPCRで感染者を作る手も同様です。ワクチンを巡るいろいろな論争、対立も彼らがあつらえた舞台の上で踊らされているにすぎないのでしょう。それから「ロシアが悪」も同じ設定ですね。気候変動も。支配層は都合よく作った前提の上で、信じ込ませるゲームをやってます。

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  2. Kiyoさま、
    まったく同感です!「信じ込ませるゲーム」は作者であるエリート層にとっては新型コロナワクチンが全世界で接種され、大成功であったと自画自賛しているのではないかと推測しています。つまり、大衆をマインドコントロールする手法や規制機関を懐柔するシナリオはすべてが実践済みで、その有効性が示されました。彼らは次回は、今回に比べて、もっとスマートに運営することでしょうね。支配層にとっては一般大衆から如何に富を吸い上げるかがすべて。彼らの専制政治の目的はただひとつで、金儲けであるようです。金儲けの極大化を目指すと、彼らの影響範囲を大きく広げるしかありません。つまり、グローバリズムしかありませんよね。70億人が何らかの形で地球上の隅から隅まで彼らの金儲けに組み込まれたことが2022年には明白となったと言えそうです。そういう意味ではこの2022年は歴史に残る年となります。

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  3. これは、ご存知ですか?
    「《ウイルスの真実!まとめ》ウイルスとは何か?~5秒でウイルス学/Dr.サム・ベイリー」
    https://odysee.com/@Moon%E3%81%AE%E3%81%AB%E3%81%BB%E3%82%93%E8%AA%9E:8/%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9%E5%AD%A6:0?lid=b191243e8f4ab1a524560610504859dbe7fee4e3

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  4. Kiyoさま、
    今、ご紹介いただいた動画を観終わったところです。ご紹介、有難うございます。
    実に興味深い内容です!なぜ興味深いのかと言うと、登場する科学者たちからは真理を見い出そうとしている姿勢が誰からも明確に感じ取れるからです。全世界が、過去3年間、特定の陣営からの強力なプロパガンダに曝されて来ましたが、この動画のような情報は「目から鱗」的にコロナ禍に対する理解を一段と高めてくれます。一般大衆にとっては心強い限りです!
    主流メデイアで喧伝されてきた筋書きに対抗する動画に紹介されている見解や動き、ならびに、それに同類と見なされる見解はさまざまな形で半年以上も前から感じられていましたよね。この新しい動きがやがては主流になり、以前の生活が戻ってきて欲しいものです。この動画に出て来る科学者たちにとっては「以前の生活に戻る」とは「何の検閲もなく、外部からの圧力も受けずに新たな知見を発表し、異なった意見や反論を持つ他の科学者らと徹底的に議論する」ことだろうと思います。しかしながら、そのような日が果たしてやって来るのか?私には楽観視できません。世間には、政治家も含めて、金儲けのためならば何でもありとする連中が少なくはなく、その一方で、毎日の生活に追われ、そのようなことについて考える時間さえも見い出せない人たちが実に多いからです。

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