2018年7月10日火曜日

気品に溢れている! W杯で敗れ、悲嘆に暮れていたとはいえ、日本チームは控室を掃除し、「ありがとう」のメッセージを残して去って行った

ロシアの人たちが見た日本チームや日本からやって来たサッカーファンの行動には何か心動かされるものがあったみたいだ。

そんな状況を伝える、短い記事がここにある [注1]。ロシアの国営テレビ局であるRTの報道である。RTは自分たちが感じた感動を世界に向けて報じたのである。

この種の記事は、日本チームが出場した国際大会では今まで何度も海外のメディアによって報じられて来た。しかし、全世界を興奮させて来た2018年W杯ロシア大会における出来事のひとつとして記録を残すためにも、本日はこの記事を仮訳して、読者の皆さんと共有しておきたいと思う。

特にわれわれ日本人にとっては、これは今後も末永く継続して行きたい行動であることには間違いないだろう。そうすることによって、われわれの社会常識や慣行そのものを、国境を越えて、他国へも持ち込んで、それがいい事だとして受け入れられるならば、その国の何らかの改善に役立つのではないか。そうなってくれれば、これ程嬉しいことはない。


<引用開始>

日本チームは2-0の先制点を稼ぎながらも戦いに敗れ、決勝トーナメントからは除外された。それでも、控室に汚点のひとつも残さずに立ち去ろうとして、彼らはわざわざ時間を割いたのだ。

日本のサッカーチームはこのW杯で世界でもっとも気品に溢れていることを証明した。彼らは応援してくれたファンに向かって深々と頭を下げ、残念にもベルギー戦で敗退した後には自分たちが使った控室を非常に丁寧に掃除した。

日本チームは、月曜日、ベルギーとの試合で残念にも3-2で敗れ、W杯の決勝トーナメントからは排除された。



Photo-1: 

日本チームは2-0でリードしたが、それだけでは充分ではなかった。続けて3点を取られたのだ。決定的な3点目は、何と、試合終了の数秒前であった。

悲嘆に暮れながらも、日本のサッカーチームは機会を逃すまいとして、この大会の間ずっと応援し続けてくれたサッカーファンに向かって深々と頭を下げて、謝意を示した。

 


Photo-2

もっとも規律が良くて、礼儀をわきまえているチームとして自分たち自身のことを確かめながら、日本人は自分たちが使ったロストフ・アリーナ競技場の控室を掃除し、ゴミがひとつも落ちてはいない状態にして去って行った。また、ホスト役の人たちために彼らはテーブル上にロシア語で「ありがとう」と書いたメッセージを置いていった。2週間以上も彼らはこのイべントを満喫したのだ。

日本人のファンはこの負けでひどく落ち込んだが、自分たちが座っていた場所を綺麗にし終わるまでは立ち去ろうとはしなかった。涙を抑えながら、彼らは競技場の作業員と一緒にスタンドに散らかったゴミを拾い集めた。




Photo-3

対日本の試合で驚くべき反撃を成し遂げた後、べルギーはカザンで6月6日にブラジルと対戦する [訳注:この試合は2-1でベルギ-が制した]。




Photo-4



Photo-5

原典: 
RT

<引用終了>


これで全文の仮訳が終了した。

日本チームが対ベルギー戦で最後の数秒間に1点を取られて負けたというのは実に劇的だった。また、ペナルティーキック戦で強豪のひとつであるスペインチームが敗退したり、最後の数秒という土壇場で日本チームが逆転されたり、サッカーの持つ意外性がいかんなく発揮された。個人的に言えば、こういった事柄を正確に理解してはいなかった私には興味深い試合の連続であった。

準決勝、決勝戦が楽しみである!




参照:

注1:Pure Class: Heartbroken Japan Clean Dressing Room and Leave a Thank You Note in Russian After Devastating World Cup Loss: By RT, Jul/03/2018





 

 

 

 

2 件のコメント:

  1. 小中高校教育で掃除の時間があるのは,日本だけなのであろうか。小生が転々としている南洋の国々では掃除の時間がない。ためにタバコやごみをそこらへんにポイポイ捨てる。側溝の雨水吸い込み口はそれらでいっぱいになるところがかなりある。
    先日もマーケットの前で一台のハイラックスが留まった。中から子どもが出てきてゴミ袋を道路わきに捨てようとしたので,小生は思わず「えー!」と声を出してしまった。父親が子どもに注意して捨てることを止めさせたが,小生が声を出さなければゴミ袋はそのまま捨てられたに違いない。
    ところシンガポ-ルはごみを意識して捨てたら罰金を払うことになる。しかし学校に掃除の時間があるのかどうかは不明である。世界的には掃除の時間がない学校が多いのかもしれない。
    RTの写真からは分からないが,日本選手全員がゴミ拾いをサポ-タ-と一緒にしたとすれば,これは驚きである。なぜなら各種のスポ-ツ大会の後で一番汚いのはサッカーの試合が終わった後であるからである。

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  2. 箒川兵庫助様

    コメントを有難うございます。

    Youtubeの動画によりますと、日本の学校で子供たちが教室の掃除をやっているのを見て、多くの外国人は驚いています。察するに、日本の慣習はかなり稀なようです。
    そして、多くの人たちが日本のサッカーファンがゴミ拾いをやってから競技場を後にするのは学校でのそういった掃除の経験と関係があるのではないかと推測しています。案外、直接的な関係があるのかも知れませんね。自慢することは控えたいですが、少なくとも、継続して行ければいいなと思います。

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