米国の食品医薬品局(FDA)は食品や医薬品の安全性や効能を監督する政府機関である。日本における規制当局は厚生労働省だ。
新薬の開発企業が初期の試験、前臨床および臨床研究に基づいてその医薬品が意図された用途に対して安全で効果的であるという証拠を持っている場合、同企業はその医薬品を販売するための申請を提出することができる。FDAの審査チームは提出された医薬品データを徹底的に調査し、新薬として承認するかどうかを決定する。日本における新薬の許可手続きも米国のそれと良く似ている。
特定の新薬に関してその安全性や効能を審査する役目を担うFDAがその役目を果たさずに、新薬を承認し、市場への投入が始まったとしたら、あなたはどう思うであろうか?大きな混乱が起きることは必至である。最悪の場合、数多くの死者や健康被害者が出る。
ここに、「証拠 ― FDAはワクチン接種者が新型コロナに2倍も多く感染する可能性があることを2021年9月17日には知っていた」と題された最近の記事がある(注1)。
本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。
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どうして彼らはその時われわれに警告しなかったのであろうか?警告する代わりに、彼らは沈黙したままであった。彼らが果たすべき義務とは真逆であった。病院は予防接種を受けた人は誰でも解雇するべきであった。
ほとんどの人たちは2021年9月17日の FDAの概要説明文書を読んではいないであろうから、22ページ目の上部をここに引用しておこう。少し簡単な計算(こちらに表示)で、ワクチン接種の期間中に感染する可能性が2倍も高いことが明らかに分かる。p値は<.001だ。単なる気まぐれでそうなったのではない。このことはクリーブランドクリニックの研究でも検証されている。(訳注:「クリーブランドクリニックの研究」についてはこのブログでもすでにご紹介済である。詳細については今年の1月30日の投稿を参照いただきたい。)
概要:
クリーブブランドクリニックの研究はすでに説明したが、この研究報告はワクチン接種を受ければ受けるほどに新型コロナに感染し易くなることを示している。
これは気まぐれでそうなったわけではない。私の記事で指摘しているように、結果は他のみっつの大規模研究の結果ともよく一致しており、そのうちのふたつ(カタールとファイザーの研究)は医療従事者に関する研究ではなく、一般人の集団に関するものである。
確認されているふたつの大規模な試験のうちのひとつはファイザーによる第3相試験の参加者たちに関するものだ。
ファイザーが2021年9月17日付けの文書でFDAに、ワクチン接種後長期間を過ごした人たちはワクチン接種後約半分の期間しか過ごしてはいない人たちよりも新型コロナに感染する可能性が高いと報告したことを皆さんはご存知だったであろうか。ワクチン接種者と非接種者の間の感染率の差は2倍以上にもなった。FDA文書のデータと相対感染率を決定するための簡単な計算の詳細については、私の記事のこの部分を参照していただきたい。
肝心なことは、ワクチン接種を受けた場合、新型コロナに感染する可能性がより高いということをFDAは2021年9月17日の時点ですでに知っていたという点だ。それは彼らがわれわれに言って来た内容とは真逆なのである。
今われわれは何をすべきか?:
われわれは自分の過ちを認め、是正措置を講じる必要がある。
ワクチン接種を義務付けている企業はすべてがまったく逆のことをすぐにでも宣言する必要がある。
例えば:
1.
病院は新型コロナワクチンを接種した人たちを直ちに解雇する必要がある。あなたが仕事を続けるには、ワクチン未接種の証明が必要となる。宗教的および医学的観点からの免除は尊重すべきであるので、誰かが宗教的信念によって予防接種を求めて来たならば、それらの人たちには便宜を図るべきだ。同様に、誰かが予防接種を必要とする病状を持っている場合、彼らはこの(非接種の)義務からは免除すべきだ。
2.
大学のキャンパスでは予防接種を受けた学生の登録は許可しない。さらには、キャンパスへのすべての訪問者は予防接種をしてはいないことの証明を提示する必要がある。要するに、もしも予防接種を受けているならば、キャンパスへ入ることは許されるべきではない。
3.
レストランに入って何かの集会に出席するには、予防接種を受けていないことを証明する必要がある。
4.
あなたが米国市民ではない場合、予防接種を受けていないことを証明せずに米国に入国することはできない。
5.
選挙によって選ばれる役職に就くには予防接種を受けてはいないことを証明する必要がある。
6.
救急業務にあたる職員(警察、消防、救急隊員)は誰もがワクチンを接種してはいないことが必要。そうではない場合、職を失うことに直面しなければならない。
7.
患者に予防接種を受けるように勧めた医師は医療懲罰委員会によって医師免許を剥奪される。医療懲罰委員会が発行した証明書や病院の特権は破棄する必要がある。結局のところ、これらの医師は自分で考え、患者にとって最善の施術を行う能力を欠いているため、社会にとっては危険である。
8.
上記のような場合以外でも、ワクチン接種者に対する寛容はなくすべきだ。これらの人たちはもっと十分な理解を持っていて然るべきであった。彼らは社会にとってはリスクとなり、われわれが集団免疫に到達することを妨害する。彼らを追放し、今後のすべての家族行事からは締め出すべきだ。
要するに、テーブルを好転させる時がやってきたのである。
テーブルを逆転させて、ワクチン接種者を差別するべき時がやってきたのだ。
総括:
この時点で言えることは、新型コロナワクチンの接種が感染のリスクを高めることは間違いない。クリーブランドクリニックの研究に反論しようとする人たちは誰もが失敗した。反論は何の役にも立たなかった。
私の読者の多くはこの点を自分の目で検証しており、ワクチン接種を受けた友人たち全員が新型コロナに罹ったといったコメントをよく見かける。そして、ターボ癌やアミロイド血栓、突然死といった事例はワクチン接種者(または、ワクチン接種者から輸血を受けた場合)の間でほぼ独占的に起こっている(訳注:「ターボ癌」は新語。ワクチン接種後に癌やリンパ腫、白血病が驚くべき速度で進行することが観察され、このような状況を表現するために「ターボ癌」という新語が動員された)。
ウェイン・ルートの統計 はワクチンが安全でありさえすればそんなことが起こることは不可能であることを示すもうひとつの素晴らしい逸話である。誰も彼の数字を説明することはできなかった。基本的に、ウェインはワクチン接種を受けた友人が何人も死亡したり、重篤な副作用に見舞われたりしていることを発見したが、ワクチン未接種の友人たちの間では何も起こらなかったのである。
そして、重篤な病気にかかったり、死亡したのは非接種者だけであったとするウェイン・ルートの逸話とは完全に異なる報告はいったいどこかに存在するのだろうか?そういった報告は私にはまったく見つからない。私はいろいろと試してみたのだが。
ワクチン接種が開始された後に全死因死亡率が低下したという老人ホームの話は一度も聞いたことがない。これはなぜだろうか?
CDCや主流メディアの話を聞いていたならば、あたかもワクチン未接種者は皆がばたばたと倒れると信じ込むように誘導されていた。
クリーブランドクリニックのデータを誰も反論することができない今、この間違いを正して、ワクチン接種の義務を覆す時なのではないだろうか?
予防接種を受けた人たちに自分たちの薬の味を味わって貰う機会を与えてはどうか。そうすれば、科学に従うだけで不当に罰せられることがどのようなものであったかを直接的に理解して貰えるのではないか。
***
これで全文の仮訳が終了した。
クリーブランドクリニックの研究者たちは結論としてどんなことを報告したのかご記憶であろうか。彼らは「ワクチンの接種回数が多ければ多いほど、新型コロナ感染症に感染するリスクが高くなる」ことを発見したと報告したのである(報告書の原題:Effectiveness
of the Coronavirus Disease 2019 (Covid-19) Bivalent Vaccine: By Nabin K.
Shrestha, et al., medRxiv preprint, posted on Dec/19/2022)。彼らの研究は非常に大きい集団に関するものであった。つまり、クリーブランドクリニックの51,011人もの従業員が調査対象であり、年齢は若い従業員から年配者まで幅広く分布しており、まさに現実世界の年齢構成をもっていた(訳注:ウィキペディアによると、クリーブランドクリニックは一貫して米国および世界においてトップの病院システムのひとつと見なされている。特に、技術管理システムで高く評価されている。クリーブランドクリニックは、14年連続で、心臓病学と心臓外科を専門分野として米国でNo.1の病院としてランク付けされた。2021年、ニューズウィーク誌はクリーブランドクリニックをメイヨークリニックに次ぐ世界第2位の病院としてランク付けした)。統計的な解析を適用するには持って来いの集団であったと言える。そして、51,011人もの調査対象を擁するクリーブランドクリニックでの調査で得られたデータは、上述の如く、「ワクチンの接種回数が多ければ多いほど、新型コロナ感染症に感染するリスクが高くなる」という結論をもたらした。興味深いことには、親ワクチン派がこの知見について反論をしようとしたが、彼らの反論はうまく行かなかったと引用記事の著者は付け加えている。
そして、今回、クリーブランドクリニックの報告内容とほぼ同様の知見が何と2021年9月17日付けのFDAの概要説明文書の中にも見つかったのだ。しかも、この文書の作成日はクリーブランドクリニックの調査報告書が公開された2022年12月19日よりも1年3ケ月も前のことであった。効能や安全性が喧伝されていた新型コロナワクチンは実際には一般庶民が知らされていた内容とはまったく異なり、真逆の状況にあることをFDAが知っていたことを示す証拠であると著者は強調している。
FDA内部の会合のために準備されたこの概要説明文書は「コミルナティ(COVID-19ワクチン、mRNA)のブースター用量のライセンス申請」と題されている。つまり、これは1回目と2回目の接種を済ませた後、ワクチンの効力が低下してきた頃に行う3回目の接種に関する製薬企業からの申請についての会合であった。
2021年9月17日以降、世界中で新型コロナワクチンの接種によって何万人、何十万人もの死者や健康被害者が出たことを考えると、国民の健康を守るという明示的な責任を負わされていたFDAが本来の義務を果たさず、実際には製薬企業の金儲けのために奔走したという現実を知らされ、実にやり切れない思いがする。
こうして、新型コロナワクチンの推進派が喧伝してきた嘘が暴露され、隠されていた目標や思惑が浮き彫りにされるようになった。
都市閉鎖や社会的距離の確保、マスクの着用、自宅待機、ワクチン接種の義務、ワクチンパスポート、違反者に対する罰金、ワクチンに反論を唱える科学者の学会や学術雑誌からの追放といったさまざまな政策によって翻弄され続けてきたわれわれ一般市民は多くが甚大な影響を被った。特に、家族の誰かが死亡したり、健康被害に見舞われ、毎日の生活が思うようにできなくたった人たちを抱える家族は想像を絶するような日々を過すことを余儀なくされた。
最期に付け加えていおきたいことがある。5月5日の記事によると、CDC長官のロシェル・ワレンスキーは来月辞任すると表明した。この報を受けて、口うるさい連中は「CDCを辞してから、彼女はいったいどの製薬会社の重役会に参画することになるのだろうか」と問いかけることに憚らない。今回の新型コロナ騒動で主役を演じたのはCDCとメディアであったというから、この種の問い掛けはそれ相当の重みをもっている。
新型コロナ禍に関して人災の要素が色濃く見え始めてきた今日、基本的な事実関係を少しでも多く理解することは極めて重要である。
参照:
注1:Proof: The FDA knew on September 17, 2021 that
people who got the COVID vaccine were 2X more likely to be infected: By Steve Kirsch, Apr/30/2023
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