「民主主義を擁護するんだ」、「自由を守るんだ」、「テロと戦うんだ」といくら主張しても、戦争というのは物質的利益を追求する動機がどこかに見え隠れする。そして、それは紛れもなく極めて大きな動機であると言えよう。歴史を振り返って見れば、そんな事例をいくらでも見い出すことができる。
戦争と経済については、キルチネル故アルゼンチン大統領がジョージ・ブッシュ元大統領と交わした会話内容がドクメンタリー・フィルム監督のオリバー・ストーンとのインタビューで紹介されており、そのエピソードをこのブログへ投稿したことがある。「ふたりの大統領」と題して2012年10月11日に掲載したのだが、その内容が、今、髣髴として蘇ってくる。世界の覇権国たる米国の対外政策、特に、戦争を巡る姿勢は昔から何ら変わることもなく、同一の考え方が今も連綿として続いている。端的に言って、それは金儲けである。
それでは、ハマス・イスラエル紛争はいったいどうなんだろうか。その歴史的背景を知る必要がある。単なるハマスによるテロ活動に対するイスラエルの戦いではないのかも知れない。そう考えさせる格好の記事がここにある。「戦争と天然ガス:ガザ沖の天然ガス田」と題されている(注1)。
本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。
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今から15年前の2008年12月、イスラエルは「ガザ戦争」や「ガザ虐殺」としても知られている「キャスト・リード作戦(2008-2009)」を遂行し、ガザを侵略した。あの戦争はガザ地区のパレスチナ準軍事組織とイスラエル国防軍(IDF)との間で3週間にわたって起こった武力紛争であった。
あの侵略の正当化は「執拗なテロ活動と、イスラエルの民間人に向けられたガザ地区からの絶え間ないミサイルの脅威」であると言われていた。
しかしながら、ミシェル・チョスドフスキー教授によれば、キャスト・リード作戦の目的はパレスチナの海上天然ガス埋蔵量を略奪することにあった。
その記事は、2009年1月、イスラエルの爆撃と侵略の真っ只中、グローバル・リサーチ紙にミシェル・チョスドフスキーが初めて掲載したものである。
戦争と天然ガス:イスラエルの侵略とガザ沖の天然ガス田
著者の注記と更新情報:
2023年10月7日(土)の早朝、ハマスはモハメド・デイフ軍司令官が率いる「アル・アクサ・ストーム作戦」を開始した。同日、ネタニヤフ首相はいわゆる「戦争準備態勢」を確認した。
イスラエルは、今(2023年10月7日)、パレスチナに対する違法な戦争を公式に宣言した。
軍事作戦というものは、常に、事前に計画が十分に行われる。「アル・アクサ・ストーム作戦」は「奇襲攻撃」だったのか?ネタニヤフと彼の巨大な軍事諜報機関はハマスからの攻撃を予見していたのだろうか?
パレスチナに対する全面戦争を遂行するための入念に練られた計画は「アル・アクサ・ストーム作戦」の開始前に構想されていたのであろうか?
フィリップ・ジラルディ博士によると、
「私は元諜報員として、イスラエルがガザ地区に複数の情報提供者を配置し、国境の壁沿いには電子盗聴装置を設置し、武装集団や車両の動きを拾い上げる処置をとってはいなかったとはとてもじゃないが信じられない。」
ネタニヤフはガザにおける展開について予知し、ガザを地図から消し去るために、報復としてそれを成り行きに任せることを選んだのだろうか?」(フィリップ・ジラルディ、2023年10月8日)
また、2023年10月7日のネタニヤフのガザに対する違法な宣戦布告は、2008年から2009年にかけての「キャスト・リード作戦」によるガザ侵攻の継続であるという点も理解しておくべきである。その根底にある狙いはイスラエル国防軍によるガザのあからさまな軍事占領とパレスチナ人の祖国からの追放にある。
キャスト・リード作戦(2008年~2009年)を思い起こしてみよう:
ガザはパレスチナに属している。2008年12月、イスラエル軍は「キャスト・リード作戦」でガザ地区に侵攻した。この侵略の正当化は「執拗なテロ活動と、イスラエルの民間人に向けられたガザ地区からの絶え間ないミサイルの脅威」であった。
隠された目標は何だったのか?
キャスト・リード作戦の目的はパレスチナの海上天然ガス埋蔵量を略奪することだった。
侵略後、パレスチナのガス田は、国際法を無視して、イスラエルによって事実上没収された。
「キャスト・リード作戦」の翌年、テルアビブ政府は「イスラエル沖」の東地中海でリヴァイアサン天然ガス田が発見されたと発表した。
当時のガス田は「東地中海地域の約83,000平方キロメートルをカバーするレバント盆地の準開発地域にあって、これまでに発見された中でももっとも有望なガス田である。(i)
2009年に発見された同じ場所のテイマー油田と相まって、イスラエルにとってだけではなく、テキサス州ヒューストンに本拠を置くノーブル・エナジー、そのパートナーであるデレク・ドリリング、アヴナー・オイル・エクスプロレーション、レシオ・オイル・エクスプロレーションにとってもエネルギーの宝庫となる見込みである。(グローバル・リサーチの著者フェリシティ・アーバスノットの記事「イスラエル:レバントのガス、石油、トラブル」、2013年12月30日を参照)
ガザのガス田はより広域なレバント評価地域の一部である。
今展開しつつあることはパレスチナに属するガス田をも含み、これらの隣接するガス田がイスラエルのものとして統合されていることだ。(下の地図を参照)
エジプトのシナイ半島からシリアまで伸びる東地中海沿岸地域全体が大量のガスと石油の埋蔵量を含む地域を構成していることに留意すべきである。
戦争と天然ガス
イスラエルの侵攻とガザ沖の天然ガス田
Jan/08/2009
2008年12月のイスラエル軍によるガザ地区への軍事侵攻は海洋の天然ガス埋蔵量の戦略的支配・所有と直接的な関係がある。
これは征服のための戦争である。2000年に発見されたが、ガザの海岸線にはガス埋蔵地域が広大に広がっている。
ブリティッシュ・ガス(BGグループ)とそのパートナーで、レバノンのサバーグ家とコーリー家が所有し、アテネに本拠を構えるコンソリデーテッド・コントラクターズ・インターナショナル・カンパニー(CCC)は、1999年11月、パレスチナ自治政府と締結した25年間の契約で、石油とガスの探査権を与えられた。
オフショア・ガス田の権利は、それぞれ、ブリティッシュ・ガス(60%)、コンソリデーテッド・コントラクターズ・インターナショナル・カンパニー(CCC)(30%)、および、パレスチナ自治政府(PA)の投資基金(10%)に配分される。(ハアレツ紙、2007年10月21日)
PA-BG-CCCの契約には油田開発とガスパイプラインの建設が含まれる。(中東エコノミック・ダイジェスト、2001年1月5日)
BGのライセンスはイスラエルのいくつかの沖合ガス施設に隣接するガザ沖の海域全体を対象としている(下の地図を参照)。ガザ・イスラエルの海岸線沿いの天然ガス埋蔵量の60%はパレスチナに属していることに留意すべきである。
BGグループは2000年にGaza Marine-1とGaza Marine-2の2本の井戸を掘削した。ブリティッシュ・ガスの埋蔵量は1兆4,000億立方フィート、約40億ドルと見積もられている。これらはブリティッシュ・ガス社が公表した数字。パレスチナのガス埋蔵量はもっと大きくなる可能性がある。
このガス田は誰が所有するのか:
ガザのガス田に対する主権の行方は極めて重要である。法的な見地からすれば、ガス埋蔵量はパレスチナのものだ。
ヤセル・アラファトの死、ハマス政権の選出、および、パレスチナ自治政府の崩壊により、イスラエルはガザ沖の天然ガス埋蔵量に対する事実上の支配を確立することができた。
ブリティッシュ・ガス(BGグループ)はテルアビブ政府と取引している。一方、ハマス政権はガス田の探査・開発権をめぐっては完全に迂回されている。
2001年のアリエル・シャロン首相の当選は大きな転換点となった。沖合のガス田に対するパレスチナの主権は、イスラエル最高裁判所で争われた。シャロンは「イスラエルは決してパレスチナから天然ガスを買わない」と明言し、ガザ沖の天然ガス埋蔵量はイスラエルのものだとほのめかした。
2003年、アリエル・シャロンは、ブリティッシュ・ガスがガザ沖の油井から天然ガスをイスラエルに供給することを認める最初の取引に拒否権を行使した。(インディペンデント紙、2003年8月19日)
2006年の選挙でハマスが収めた勝利はマフムード・アッバースの代理政権の下でヨルダン川西岸地区に限定されたパレスチナ自治政府の終焉を助長した。
2006年、ブリティッシュ・ガスは「エジプトに天然ガスを供給する契約に署名する寸前だった」。(タイムズ紙、2007年5月23日)。報道によると、イギリスのトニー・ブレア首相はエジプトとの合意を破棄する目的でイスラエルを代表してこれに介入した。
翌2007年5月、イスラエル内閣は「パレスチナ自治政府からガスを購入する」というエフード・オルメルト首相の提案を承認した。提案された契約は40億ドルで、利益は20億ドルで、そのうち10億ドルはパレスチナ人に支払われることになっていた。
しかしながら、テルアビブ政府はパレスチナと収入を分け合う積りはなかった。ハマス政府とパレスチナ自治政府の両方を迂回し、BGグループとの取引を強行するために、イスラエルの交渉チームがイスラエル内閣によって設立された:
「イスラエル国防当局はパレスチナ人には物資やサービスの支払いを求めており、ハマスが支配する政府には資金が渡らないよう主張した。」(同上、強調は筆者)
その目的は1999年にBGグループとヤセル・アラファトが率いるパレスチナ自治政府との間で結ばれた契約を実質的に無効にすることだった。
2007年に提案されたBGとの合意の下で、ガザ沖の油井から出荷されたパレスチナの天然ガスは海底パイプラインによってイスラエルのアシュケロン港に送られ、こうして、天然ガスの販売管理権をイスラエルに移譲することになっていた。
取引は失敗に終わった。交渉は中断:
「モサドのメイア・ダガン長官は、その収益がテロの資金源になるという安全保障上の理由から、この取引に反対した」。(2006年3月1日、ギラド・エルダン国会議員のイスラエル議会での演説「パレスチナ人からガスを購入するというエフード・オルメルト副首相の意図」は、モシェ・ヤアロン中将(退役)のガザ沿岸水域からのブリティッシュ・ガスの購入はイスラエルの国家安全保障を脅かすか? において引用。 エルサレム広報センター、2007年10月)
イスラエルの意図はパレスチナ人に収益が支払われる可能性を排除することだった。2007年12月、BGグループはイスラエルとの交渉から離脱し、2008年1月にはイスラエルのオフィスを閉鎖した。(BGウェブサイト)
製図版上での侵略計画:
イスラエル軍の筋によると、「キャスト・リード作戦」によるガザ地区への侵攻計画は2008年6月に行動に移された:
「国防当局の消息筋によると、エフード・バラク国防相は、イスラエルがハマスとの停戦合意の交渉を始めていたにもかかわらず、6カ月以上前(6月、あるいは、それよりも前)にイスラエル国防軍に作戦の準備をするよう指示していたという。」(バラク・ラヴィドの「キャスト・リード」作戦:何カ月もの作戦準備期間後のイスラエル空軍による攻撃、ハーレツ紙、2008年12月27日)
同月、イスラエル当局はガザの天然ガス購入に関する重要な交渉を再開する目的でブリティッシュ・ガスに接触した:
「財務省のヤロム・アリアブ局長と国家インフラ省のヘジ・クグラー局長の両者はイスラエルが交渉を再開したいという希望をBGに伝えることに同意した。
同情報筋は、BGはまだイスラエルの要請に公式に返答してはいないが、同社の幹部はおそらく数週間以内にイスラエルに来て、政府高官と会談するだろうと付け加えた。」(イスラエルのビジネスア・リーナであるグローブズ・オンライン、2008年6月23日)
ブリティッシュ・ガス(BGグループ)との交渉を加速させるという決定は、時系列的には、6月に開始されたガザ侵攻計画と重なった。イスラエルはすでに高度な計画段階にあった侵攻の前にBGグループとの合意に達することを切望していたようだ。
しかも、ブリティッシュ・ガスとの交渉は軍事侵攻が計画段階にあることを承知の上で、エフード・オルメルト政権によって行われた。恐らくは、ガザ地区の新たな「戦後」の政治的・領土的取り決めもイスラエル政府によって企図されていたのであろう。
実際、ブリティッシュ・ガスとイスラエル当局者間の交渉は12月27日の爆破開始の2~3ヶ月前、つまり、2008年10月にはすでに進行していた。
2008年11月、イスラエル財務省と国家インフラ省は、イスラエル電力公社(IEC)に対し、ガザ地区のBGの沖合採掘権からの天然ガスの購入について、ブリティッシュ・ガスとの交渉に入るよう指示した。(グローブ紙、2008年11月13日)
「財務省のヤロム・アリアブ局長と国家インフラ省のヘジ・クグラー局長は、最近、IECのエイモス・ラスカー最高経営責任者(CEO)に書簡を送り、今年初めに承認した枠組み案に沿って交渉の進展を認めるという政府の決定を伝えた。
モティ・フリードマン委員長が率いるIEC理事会は枠組み提案の原則を数週間前に承認した。BGグループとの協議は、取締役会が入札の免除を承認した時点で開始される」と述べた。(グローブズ紙、2008年11月13日)
ガザとエネルギー地政学:
ガザ地区の軍事占領には、国際法に違反して、ガス田の主権をイスラエルに移譲させようとする意図がある。
侵攻後には、私たちはいったい何を期待することができるのか?
パレスチナの天然ガス埋蔵量に関するイスラエルの意図はいったい何か?
イスラエル軍や「平和維持軍」の駐留を伴う新たな領土的取り決めか?
ガザ地区の海岸線全体にわたる軍事化はイスラエルにとっては戦略的なことなのか?
パレスチナ沖の天然ガス田のあからさまな没収、ならびに、ガザ沖の海域に対するイスラエルの一方的な主権宣言か?
もしこれらが起こったとしたら、ガザ地区の天然ガス田はガザのガス田に隣接するイスラエル沖の施設に統合されることになる。(上記の地図1参照)
これらの様々なオフショア施設はイスラエルのエネルギー輸送回廊にも繋がっており、石油パイプラインの紅海のターミナルであるエイラート港からアシュケロンのパイプライン・ターミナルにまで延び、北はハイファまで延びており、最終的には提案されているイスラエル・トルコ・パイプラインを通じてトルコのジェイハン港へと繋がる。
ジェイハンはバクー・トビリシ・ジェイハン・(BTC)カスピ海縦断パイプラインのターミナルである。
「想定されているのはBTCパイプラインを、イスラエルのホットラインとしても知られるトランス・イスラエル・エイラート・アシュケロン・パイプラインに繋ぐことだ。」(ミシェル・チョスドフスキー著のレバノン戦争と石油をめぐる戦い、グローバル・リサーチ、2006年7月23日を参照されたい)
出典:グローバル・リサーチ、マイケル・チョスドフスキーのサブスタック
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これで全文の仮訳が終了した。
ハマス・イスラエル紛争はハマスが10月7日にイスラエルに対して行った奇襲攻撃から語られることが多い。これは、ロシア・ウクライナ戦争が2022年2月24日にロシア軍が開始した特別軍事作戦から語ることが多い事実と驚くほど酷似する。なぜか?それは一般大衆に対するプロパガンダの効果を最大化し、プロパガンダを担当するメデイアは自分たちに広告費をたっぷりと落としてくれる顧客を忖度したいからである。
今回の引用記事は、ガザ沖の天然ガス田の所有権や開発を巡ってイスラエル側がガザ地区とは比べ物にはならな程の武力と経済力における優位性を最大限に活用して、イスラエル側がブルドーザーの如く自分たちの筋書きを推し進めた状況について歴史的に、かつ、詳しく記述している。イスラエル側がガザ地区の経済的繁栄を極端に嫌うのはガザ地区の武力の強化を最低限度に抑えておきたいからだ。このことを理解することによってこの紛争の本質が見え始めると私は感じた。
ハマス・イスラエル紛争は21世紀に起こったガザに対するイスラエルによる国盗り物語だ!
ガザ沖の天然ガス田を手に入れるためにガザ地区から230万の住民を追い払い、占領することが目的だ。それが達成されれば、ガザ沖の天然ガス田は永久に自分たちのものとなる。その引き金として10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃は必要だったのだ。だからこそ、イスラエルはあの攻撃を奇襲攻撃としなければならなかった。どこかで聞いたような筋書きである。
イスラエルのエネルギー源はほとんどが化石燃料である。また、イスラエルはOECD国家の間では急速に人口が増えている国家のひとつである。つまり、エネルギーの需要量は急速に高まって行く。イスラエル国内では石炭焚き火力発電所を天然ガス焚き火力発電所へと切り替えており、天然ガス需要は急上昇である。
そして、ウィキペディアによると、2023年6月18日、イスラエル政府はガザ沖の「Gaza Marine」ガス田の開発に許可を与えたそうである。1993年のオスロ合意によって、
1.
イスラエルを国家として、PLOをパレスチナの自治政府として相互に承認する。
2.
イスラエルが占領した地域から暫定的に撤退し、5年にわたって自治政府による自治を認める。その5年の間に今後の詳細を協議する。
と合意したにもかかわらず、2006年7月、ガザ地区やレバノンに侵攻したイスラエルにとってはパレスチナ自治政府の存在はゼロに等しいということだ。それは、今年のハマス・イスラエル紛争においても踏襲されている。ガザ地区の人口の半数以上は17歳以下の子供たちである。彼らは悲劇の真っ只中に置かれている。生きながらえた若者たちはイスラエルの暴力に対して復讐の念を新たにしているのではないだろうか。
不幸なことには、暴力の応酬に対する新たな応酬という負の連鎖が続いている。国際社会はこれを止めることができないでいる。
参照:
注1:War and Natural Gas:
Gaza’s Offshore Gas Fields: By PATRICIA HARRITY, THE EXPOSE, Oct/14/2023
補足情報:
返信削除ガザ沖の天然ガス田についてCIAの元分析専門家であり、現在は諜報や国際政策について評論をしているレイ・マックガバーンが、2024年1月25日、コメントしている。つまり、イスラエルはこの天然ガス田に経済的な関心を抱いていると。そして、このことについては西側のメデイアは書こうとはしないと。(原典:Gaza War Has Financial Reason Mainstream Media Won’t Cover – Ex-CIA Analyst: By Svetlana Ekimenko, Sputnik, Jan/25/2024)