2023年12月27日水曜日

歴史に残る超巨大な組織犯罪

 

2024年の米大統領選において民主党候補として選挙運動を開始したロバートFケネデイ・ジュニアは、最近、民主党からは離れ、独立した候補者の立場へと移行した。彼は無党派層や若者たちの間で絶大な人気を博している。

2021年に発刊された「The Real Anthony Fauci」に続いて、彼の新著「The Wuhan Cover-Up」が、今、注目を集めている。

2023年の世界では極めて大きなテーマがいくつも並び、2024年に移行しようとしている。しかも、巧妙にも秘密裏に。

たとえば、新型コロナ禍を通じて甘い汁を吸ったワクチン推進派は次のパンデミックに備えるとの錦の御旗のもとで各国の保健当局の主権を奪い、WHOに決定権を与えようとしている。その主たる目標は世界政府の樹立だ。世界政府の最終的な目標は巧妙に隠されてはいるが、世界の人口を現在のそれの10%にまで低減させることにあると言われている。もしもこの陰謀論が現実の政策となれば、全世界にもたらされる影響たるや、まさに想像を絶するものとなろう。

もうひとつは、米国による単独覇権構造が、今や、多極化世界へと移行し始めたことだ。米ロ間の代理戦争であるロシア・ウクライナ戦争の決着はまだ不明であり、予断を許さないが、地上の状況を見ると、ウクライナ側にとってそれは極めて不利であると言わざるを得ない。しかしながら、米国の単独覇権を推進する勢力はこのような趨勢を手をこまぬいて傍観するだろうか。決してそうではないと思う。ありとあらゆる手段を駆使して、多極化世界への移行を食い止める、もしくは、遅延させようとするだろう。ノルドストリーム・パイプラインの破壊工作は典型的な事例だ。もちろん、単独覇権から多極化世界への移行が起こるとしても、それは長い時間を要するプロセスである。今後、10年、20年といった長い期間を経て初めて、われわれ一般庶民にとっても肌で感じられるような変化が現出することであろう。

要するに、今、われわれは文明社会の歴史上でもっとも混沌とした、激動の最中に生きていると言える。

ここに、ロバートFケネデイ・ジュニアの新著を紹介する「歴史に残る超巨大な組織犯罪」と題された最近の記事がある(注1)。

本日はこの記事を仮訳し、読者の皆さんと共有しようと思う。歴史上でもっとも混沌とした今の時代を少しでも深く理解したいと思う次第だ。

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副題:ロバートFケネデイ・ジュニア著の「The Wuhan Cover-Up」を紹介

ロバート・F・ケネディ・ジュニアの新著「武漢隠蔽工作」に記された実話はマックス・フリッシュの戯曲「ビーダーマンと放火犯」を長い間思い起こさせてきたが、その戯曲では、まともな中流階級の人々はありふれた光景の中に紛れ込んでいる放火犯を見抜くことができない。放火犯の一人が言うように、「ユーモアや感傷よりも遥かに優れている偽装は真実である。なぜなら、誰もそれを信じようとはしないからだ」。

多くの米国人はパンデミック対策を指揮した「バイオセキュリティ専門家」の幹部や製薬会社のボスが新型コロナ感染症の原因物質である新型コロナウィルスを作り出した人物と同一人物であるという事実は未だに信じられないままでいる。

この集団の幹部らはカリフォルニア州のグレンデール市の消防署長を務めた、放火捜査官であり、事件の重要な公式捜査官を務めながらも30年間に2,000件もの放火事件を引き起こしたと信じられているジョン・レナード・オアを思い起こさせる。

中国の武漢が感染症の震源地として特定された後、WHOは病原体の起源を調査するためにピーター・ダザック博士が率いる代表団を派遣した。同博士が率いる「エコヘルス・アライアンス」はこの感染症を作り出す上で極めて重要な役割を負っていた。驚くことではないかも知れないが、ダザック氏と彼の同僚は研究所からの漏洩は「あり得そうにはない」と結論付けた。

確かに、保健福祉省や国立衛生研究所、国防総省などの政府機関がやっていることをマフィアの金儲けの仕事として見分けることは難しいということを普通の人たちが簡単に理解することは決して容易くはない。

「武漢隠蔽工作」はこのマフィアの金儲けがどのように生まれたのか、そして、その活動が武漢の研究所で新型コロナウィルスを作り出し、同研究所から漏洩させることに至ったのかについて丹念に、かつ、詳細に記録しているという点で非常に貴重な本である。この金儲けの起源はふたつの基本的な要素に根ざしている:

1). 軍事力を拡大し、戦争を遂行する米国の手には負えない性癖。

2). 感染症に対する恐怖心。

1795420日付けの手紙で戦争というものを振り返ってみよう。ジェームズ・マディソンは次のように述べた(訳注:ジェームズ・マディソンは第4代米国大統領で「憲法の父」として広く知れ渡っている):

公共の自由に対するあらゆる悪の中で、戦争はおそらく最も恐ろしいものである。何故ならば、それはあらゆるものから成り立ち、あらゆるものをもたらすからだ。戦争は軍隊の専売特許だ。軍隊から借金や税金へと進む。そして、軍隊や借金へ進み、税金は多数の国民を一部の少数者の支配下に置くのによく知られた手段である。戦争においては行政官の裁量権は拡大される。役職や名誉、および、報酬を扱うその影響力は倍増する。そして、人々の心を誘惑するあらゆる手段が人々の力を鎮圧する手段に付け加えられる。絶え間のない戦争の真っ只中にあって、如何なる州も自由を守り切ることはできなかった。

1961年のお別れの演説で、アイゼンハワー大統領は絶え間のない戦争遂行能力の増強がいかにわが共和国を巻き込むことができるかについて米国の国民に警告を発した。

政府の審議会においては、軍産複合体による不当な影響力の獲得を、たとえそれが故意であろうとなかろうと、警戒しなければならない。見当違いの権力が悲惨な形で台頭する可能性が存在し、それは今後も続くであろう。われわれはこの組み合わせの重みがわれわれの自由や民主的プロセスを危険に曝すことを決して許してはならない。

ロバート・F・ケネディ・ジュニアが指摘しているように、新型コロナの惨事はアイゼンハワーが警告していた複合体の神格化である。本書の冒頭の章では生物兵器開発の歴史が詳述されており、病原体の兵器化とそれに対する対策の策定に軍産複合体が関心を寄せるようになった背景が詳述されている。

この堕落した事業について彼が書いた極めて魅力的な歴史に続いて、彼は読者にこの事業がどのようにして毒性の強い呼吸器系コロナウイルスに焦点を当てるようになったのかを示している。そして、中国南部の省の洞窟からコウモリのコロナウイルスを採取し、武漢ウイルス研究所に米国のバイオテクノロジーを移転して、新型コロナウィルスを生み出した主要な当事者や機関について生き生きとした肖像画を描いている。

新型コロナウィルスをもたらした機能獲得研究プロジェクトはコウモリのコロナウイルスのどの種がヒトに感染し、人間の間で伝染性を持つようにするために必要な特性を進化させる可能性がどれだけ高いかを予測できるという詐欺的な主張に基づいていた。その目的は野生のコウモリからこれらのウィルスを特定して、採取し、実験室で人間に感染させることであった。これらの病原体は生物兵器として、そして、ワクチンの開発と試験のための薬剤として二重の用途に利用できるという可能性を持っていた。

この試みは、1985年の映画「スパイズ・ライク・アス」を髣髴とさせるが、その中でペンタゴンは新しいICBM防衛システムをテストするには米国に向けてICBMを発射する必要があると結論づけている。

新型コロナウィルスの怪物が武漢の研究所から脱出した後、それを作ったのと同人物であるフランケンシュタイン博士の多くはその起源を隠蔽し、科学的な権威と称されるものを駆使して、自分たちの利益と製薬業界の友人たちの利益のためにパンデミックへの対応策を指示した。

私は経験豊富な実録犯罪を取り扱う作家のひとりとして、「武漢隠蔽工作」は人類史上最大の組織犯罪を綿密に記録し、証拠を提示している書籍であると自信を持って断言できる。この本は、歴史的、法律的、科学的な学問において並外れた作品であり、この人道に対する罪の現実を理解したいと願うすべての市民のための参考書として機能することであろう。

もしこの世に正義があるとするならば、この隠蔽工作の加害者たちは全員が刑務所に放り込まれるであろう。文壇の重鎮たちが本書について少しでも理解があるならば、ケネディのノーベル賞受賞を確実にするだろう。通常、ノンフィクション作家には授与されないが、2015年のスヴェトラーナ・アレクシエーヴィチのソビエト連邦に関する報道に対する授与には例外としての前例が存在する。

もし米国国民に少しでも分別があるとすれば、2024年の大統領選ではケネディに投票するであろう。彼の教育、知性、洞察力において、彼はよろよろとしているバイデンや猛烈なトランプの頭上を越して聳え立っている。

Photo-1

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これで全文の仮訳が終了した。

引用記事の著者であるジョン・リークは新型コロナ禍を「歴史に残る超巨大な組織犯罪」と称した。

これは、どう見ても、見事に当たっていると言えよう。何故ならば、政府筋や専門家による当初の説明や解説とは異なって、新型コロナワクチンは益をもたらすのではなく、より多くの害をもたらしたという事実が明らかになって来たからだ。ワクチン接種の開始後の超過死亡の急増がそれを端的に物語っている。

世界中の政府は、死亡率を下げるための唯一の介入策として新型コロナワクチンに大きな信頼を寄せていた。しかし、前向き無作為二重盲検プラシーボ対照試験では新型コロナワクチンによる死亡数の減少が実証された事例はなかった。それどころか、世界中のあらゆるデータシステムが同ワクチンの集団接種と同時に死亡率が上昇したと報告している。たとえば、

シュワブと林は死亡率の時間的な傾向を研究するために日本とドイツのデータを使用した。両国とも優れた報告制度を持っている。日本(人口125.7 百万)とドイツ(人口83.2 百万)については、2023618日と2023514日現在、それぞれ合計で392,346,325回と193,232,623回のワクチン接種が行われたとWHOが報告した。これは1人当たりで23回の接種を受けたことに相当する。彼らは集団予防接種の開始と同時に死亡率が急上昇していることを見い出した。パンデミックの終わりには、虚弱者や高齢者は不釣り合いな程多くの死亡に見舞われるため、通常、淘汰効果が現れ、死亡率は下がる筈である。ワクチンが効いているとすれば、死亡率はもっと下がる筈であった。だが、日本とドイツのデータはそれとはまったく異なる状況を示している。(出典:All-Cause Mortality Up after Mass COVID-19 Vaccination: By Peter A. McCullough, MD, MPH, Jun/20/2023

また、英国の著名なジョナサン・クック博士は超過死亡の累積データを示し、その急上昇振りを示した。不幸なことには、同博士は巨大な製薬企業集団によって晒し者にされた。

超過死亡の問題は、パンデミックで浮上した多くの問題のひとつにすぎないが、おそらく最も深刻な問題である。自分自身の調査を行うために並外れた努力を払い、インターネット検閲やそのアルゴリズムを首尾よく回避することができない限り、あなたはこれらの問題の展開について知らない可能性が高くなる。政治家も大手メディアもこれについて公表してはいないからだ。

欧米諸国の政府はあたかも真実を知るよりも、むしろ大勢の人々を不必要に死なせ、医療サービスに多大な犠牲を強いることを好んでいるかのようである。次のパンデミックが近づいていると信じるのであれば、これらの政府は超過死亡の原因となった可能性のある新型コロナ禍中に犯した諸々の過ちをまたもや繰り返すリスクを冒すことを大層喜んでいるかのようだ。

メディアは何を主張しようとも、政府や医療体制に対する監視役ではない。メディアは彼らと共謀して、公衆に対抗している。実際、これら三者の利益はお互いに密接に一致している。

なぜだろうか?なぜかと言うと、政府は大企業によって捕捉されているからである。医療当局は大手製薬会社から資金提供を受けており、それが当局の高官たちのキャリアの成否を左右する可能性があるからだ。メディアは億万長者らによって所有されており、富を集中させる広報部門に過ぎず、ファイザーのような製薬会社の犯罪的な暴利を常態化させる新自由主義のチア―リーダー役として機能しているからだ。

Photo-2:超過死亡について沈黙を続けている理由として考えられる理由は政府やメディア、規制当局がこの研究によって明らかになるかもしれない真実を恐れているからだ

(出典:Across the West, People Are Dying in Greater Numbers. Nobody Wants to Learn Why: By Jonathan Cook, The Unz Review, Jul/18/2023

このPhoto-2のキャプションはすべてを言い切っている。われわれが今住んでいる世界はその程度のレベルの世界なのである。多くの場合、大手メディアは西側の民主主義や自由、人権の尊重を美辞麗句を駆使して描写し、礼賛することに余念がない。あたかも西側諸国はそういった理想的な社会であるかのように一般大衆を洗脳し、錯覚を与えてきたのだと言えよう。彼らにとっては一般大衆は無知であることの方が都合がいいのだ。


参照:

注1:The Greatest Organized Crime In History: By John Leake, Courageous Discourse, Dec/07/2023

 

 


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